狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
追記:タグを少し変えました。
えっと…
とりあえず、状況整理。
私はいつの間にかこの周囲が赤く燃える場所にいて…
「ご無事ですか、マスター?」
私が助けに行った彼女…マシュが変身してサーヴァント(?)になってて…
「ああもう、いったい何がどうなってるのよーー!!」
私のことを追い出したカルデアの所長さん……オルガマリーさん、だっけ?が襲われてて…あ、ちゃんと助けたからね?
で、サーヴァントが何かとか色々説明受けたりして………
……で。
「みゃぁ~…」
しばらく進んだ先で猫に似た何かを見つけたんだけど。
「…先輩。所長。あれは…」
「…猫、だよね。」
「…猫、ね。なんでこんなところにいるのかしら?」
「フォウ?」
「フォウさんじゃありませんよ?それで先輩、あれは猫なのですよね?私が知っている情報とは違いがあるようですが……」
「…うん、猫、な、はず……なんだけど。」
その猫が、
「…オルガマリー所長、純粋に聞きます。あの猫、何か気になることとかあります?」
私が聞くと、オルガマリー所長は不機嫌そうな顔をしてから口を開いた。
「…そもそもこの特異点になんで猫がいるのよ?それに、いつまで二足歩行してるのよ。普通、猫は四足歩行でしょ?あなた、こんなことすらも分からないのかしら?」
「…そう、そこなんですよ。なんで、二足歩行なんでしょうか?」
「は?」
私は不機嫌そうな声を聴きながらその猫ちゃんを見つめた。
「おかしいんですよ。私の知る限りでも、ずっと二足歩行を保てる猫なんていません。なのに今私達が見ているあの猫は、常に二足歩行状態です。静止状態ならともかく、移動しても二足歩行を保っている……私とは立場が違った所長なら、何か知っていたりしませんか?」
「…ふん。そういうこと。」
そう言って所長はその猫を見つめた。
「…そうね。神霊、という意味で見れば猫神…“バステト”かしら。それから日本の猫又。こっちは妖怪と言われるものだけれど、怨みを持った猫が反英霊になったと考えればおかしくないと思うわ。…とはいえ、あれはまた別ものでしょうけど。…ロマ二、ちょっと。」
〈ハイハイなんでしょうかマリー所長?〉
「あの猫からサーヴァント反応は出てるかしら?」
〈………〉
この無言の時間が少し長く感じる。多分、ドクターは調べてくれてるんだろうけど。
〈…えぇ。計器がおかしくなったのでなければ、微かにサーヴァント反応があります。〉
「微かに?それはどういうことですか、ドクター。」
「正確に述べなさい、ロマニ・アーキマン。」
マシュと所長の言葉にドクターは少し悩んだような声を上げた。
〈…正確に、ですか。どう言ったらいいでしょう。確かにあの猫からサーヴァント反応のようなものは観測できるのです。ですが、それが
「ふぅん?あの猫が、ね…」
「となるとドクター、私の状態とは違うのですか?」
〈全く違う。確かにマシュも基本七基に分類されない霊基。だけどあの猫からは魔力は感じられてもサーヴァント反応は凄く弱い。…ところで、あの猫何かを探しているように見えないかい?〉
そのドクターの言葉に私達が猫ちゃんの方を見ると、確かに何かを探しているようだった。
「……ドクター。あの子、連れていっても、いいかな?」
「何言ってるのよ!?」
「危険です、先輩!」
所長とマシュから反対の声が上がった。けど……
「…気になるの。あの子の探しているものが何なのか。それに……」
そこで私はドクターの方を向いて言った。
「私の直感が囁いてる。あの子は、この先で必要になるって。」
〈……立香ちゃん。君の直感は、当たるのかい?〉
「少なくとも、危険な時はよく当たるよ。お兄ちゃんと一緒にいた時、嫌な予感がして引き止めたら目の前で交通事故起こったし…ゲームの時とかでも致命傷になる攻撃の前に警鐘慣らしてたことあったし……もちろん、危険じゃなくても当たることは多かった。」
〈…ゲームじゃないし、後戻りはできない。最悪の場合、君が死ぬかもしれないよ。それでもいいのかい?〉
「……うん。私の直感は警鐘を鳴らしてない。逆に、あの子を連れていかないと考えた方が警鐘を鳴らす。それにこの警鐘は、私の感覚が確かなら“死への警告”だよ。」
〈そうか……分かった、立香ちゃんに任せる。〉
「ドクター!?」
マシュが驚きの声を上げた。
〈その代わり、約束してくれ。絶対に、そこから生きて帰ると。マリーと、マシュを連れて。〉
「うん。任せて。そういうことですから、所長。」
「…好きにしなさい」
「所長まで!…先輩、どうしても行くというのなら私を連れていってください」
マシュのその言葉に、私は頷いた。
「流石に置いていかないよ。所長も、いいですか?」
「…えぇ」
「わかりました。」
そう言って私達はその猫ちゃんに近づいた。
「…ねぇ、猫ちゃん」
「!?」
声をかけると、驚いたように振り向いた。
「みゃぁぁ?」
「誰か探してるの?」
「みゃ~……」
「良かったら、私達と行動しない?」
その言葉に猫ちゃんは私をじっと見つめた。
「……っ!?」
突然、猫ちゃんが警戒したような態勢になった。それを見てマシュが猫ちゃんを警戒する。
「マスター、離れていた方が…」
「……違う。」
私はそう呟いた。その言葉にマシュが怪訝そうな顔になるけど気にしない。だって、私の直感が反応した。死の、気配。
「マスター?」
「…違う。マシュ、警戒するべきは
「えっ…?」
〈マシュ、立香ちゃん、敵性反応だ!!それもかなり多い!後ろからきているぞ!!〉
「っ!?」
「みゃぁぁぁぁぁ……」
猫も戦闘態勢を取った。具体的には、背中に背負っていた剣を構えただけだけど。
「「「「Gaaaaaa!!!」」」」
「ひぃっ!?は、早く何とかしなさい!」
「了解です!指示をお願いします、マスター!!」
「うん…任せ……え?」
指示をしようとしたとき、私の声が消えた。
「マスター?」
「…猫、ちゃん?」
私の、視線の先には……
「にゃぁぁ!!」
「「Gaaaa!?」」
「そんな…!?ドクター、あの子は…やはりサーヴァントなのですか!?」
〈そんな、馬鹿な…!!間違いない、
「今の…?説明しなさい!」
〈そんなこと言われても困ります!!こんなの観測するのは初めてです、こっちも何も言えません!!ただ、一つ言えるのは……〉
ドクターが言葉を口にしようとしたとき、大きな破砕音が聞こえた。
「みゃっ!?」
「猫ちゃんの剣が…!!マシュ!!お願い、猫ちゃんを助ける時間を作って!!」
「分かりました、戦闘を開始します!!はぁぁぁ!!」
残る数は7体。30はいたはずの骸骨たちを、あの子は一匹で、それもそこまで時間をかけずにここまで減らした。そんなあの子を、見捨てられない!!
「みゃ………」
マシュの盾が骸骨たちを押し出し、猫ちゃんと骸骨たちの間に距離ができる。
「……今っ!!」
直感が警鐘を鳴らさないタイミングで走り、猫ちゃんを抱えてからとんぼ返り。ちょっと足が滑ってひやりとしたけど無事に保護は出来た。
「よ、良かった……」
「……」
猫ちゃんは私の腕の中で私を見上げていた。その後、周囲をきょろきょろと見渡してからため息をついた。
「…ふふっ、人間みたいだね。」
「みゃぁ?」
「何でもないよ。」
「…あなた、怖くないの?」
所長が私に話しかけてきた。
「何がです?」
「得体のしれない猫を抱えていることよ。自分の敵かもしれないのに、よく抱えてられるわね。」
「あ~……」
確かに、所長の言うことももっともだった。
「それにその猫、もう武器がないでしょう。戦闘に役に立てるのかしら?」
「にゃー!」
「抗議してますよ、所長…」
「な、わ、私が悪いの!?武器が使えると言っても武器がなければただの役立たずでしょう!?」
「にゃぁぁぁ!!!」
「きゃぁぁぁぁ!!ひっかくんじゃないわよぉぉ!!」
「……なんというか、シュールというかなんというか。」
「フォウフォウ。」
私は猫ちゃんと所長の乱闘を傍観してた。
「マスター、戦闘終りょ……何してるのでしょうか、オルガマリー所長は……」
「さぁ……?」
とりあえず私達は猫ちゃんと所長の乱闘が終わりを迎えるまで待ちました。
次も立香さん達側視点の話になりますね。すみません、かなり時間がかかってます