狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

30 / 372
これがオルレアン前最後の召喚話です。

「ふん、此度は何が出るのか。レコーダーとして、きっちり記録してやろう。」

はいはい、よろしくね~


第21話 謎の少女と、ミラの行方と、更なる召喚

「……」

 

私が本を読む中で隣のベッドで横になっているのはさっきのアルターエゴの少女。寝息は聞こえるから生きてはいるんだろうけど……もう半日経とうとしてるのに目覚める気配が全くない。ちょっと困った…

 

「…大丈夫、かな。」

 

ちなみにここは彼女のマイルーム。カルデアってそれなりに部屋があって、今いる職員さん達と今召喚予定のを含めたサーヴァントたちの分の部屋はあるんだって。

 

「……早く目覚めるといいね。」

 

そう言ったとき、部屋の扉を叩く音がした。

 

「は~い、どうぞ?」

 

「失礼します。…マスター、彼女はどうですか?」

 

そう言って入ってきたのはアルトリアさん。アルトリアさんも彼女のことを気にかけてくれてる。エミヤさんもだけど。だから私は首を横に振る。

 

「…そうですか。マスター、お昼を食べてきてはどうでしょう?」

 

「え、もうそんな時間?」

 

「もう既に召喚されてから半日は経っています。…実際、厨房は暑苦しかったですが…それでも美味しさはかなりのものでしたので。」

 

「そっか…うん、じゃあ食べてこようかな。アルトリアさん、その子のこと。お願いしてもいい?」

 

「は。承知いたしました。」

 

それを聞いて私は彼女の部屋を後にした。

 

「………、……」

 

でも、その後にする寸前。彼女の呼吸の流れが変わったのに、その時私はおろか、アルトリアさんも全く気付いていなかった。

 

 

 

side ミラ・ルーティア・シュレイド

 

 

 

「……これは、酷いね。」

 

私はその場に広がる光景を見てそう呟いた。

 

「見渡す限り炎、炎、炎。ボレスの劫火、アルルの炎活性エスカトンジャッジメントでもこうはならないでしょ…」

 

私はため息をついてからその場で停止した。そして、側にいる龍に声をかけた。

 

「…貴女はどう見る、シャルル。」

 

「…そうだね。これはボクのものじゃないし、何とも言えないけど。それでもこれには悪意がある。性質は…彼女と一緒ではないかな。」

 

「…そっか。」

 

シャルル。獣魔名、天廻龍“シャガルマガラ”。狂竜ウイルスの大本、だけど狂竜ウイルスはそ(・)も(・)そ(・)も(・)私(・)に(・)効(・)か(・)な(・)い(・)し、誰かに従えば変に狂竜ウイルス振りまかないから別に大丈夫なんだよね。

 

「…それにしても、本当にあの施設の外は見渡す限り炎ばかり。それが分かっただけでもいいとした方がいいのかな。」

 

そう、ここはカルデアという施設の外。焼却されてしまったこの時代の人が生きた場所。

 

「…戻ろうか、そろそろ心配されるかもしれないし。」

 

「それがいいだろうが…時空間の差異接続にあちらの空間が耐えきれるだろうか。方法がなくはないが、そのまま帰るのはお勧めしない。」

 

「…じゃあ、ルーの虚数時空間転移で行こうか。」

 

「ふむ。それがいいかもしれない。」

 

私はルーの力を引き出し纏い、シャルルと共にカルデアへの虚数時空間転移を行った。

 

 

 

side 藤丸立香

 

 

 

彼女が目覚めた。その言葉を聞いて、私は彼女のマイルームに走った。

 

「…はぁ…アルトリアさん…!」

 

「っ…来ましたか、マスター。」

 

アルトリアさんは部屋の中で剣を構えていた。

 

「あの子は…?」

 

「…そちらに。敵ではないという確認も取れませんから、一応警戒しておきます。」

 

そうアルトリアさんが示した方には、少し怯えたような表情の彼女がいた。

 

「…こんにちは、アルターエゴのサーヴァントさん。…貴女の、名前は?」

 

「アルター…エゴ?それは……私のこと…?」

 

初めて聞いた彼女の声は何というかふわふわしているというか。少しつかみどころがないような感じの声だった。そして、この子の声もどこかで聞いたことがある気がする。

 

「…うん。貴女の、名前は?」

 

「私は………あれ…?私は……」

 

なんか、雲行きが怪しくなっているような気がする…?

 

「あれ……私は……誰?」

 

「……分からないの?」

 

「……思い……出せ、ない……名前も……何も……」

 

…記憶喪失。理由は分からないけど、彼女はそれに陥っているみたい。

 

「…なら、どう呼んだらいいかな…」

 

「……お好きに、お呼びください。」

 

実際、私名前考えるの苦手だったりするんだよね…

 

「ではアルターエゴ。貴女は一時的に“無銘”と名乗りなさい。」

 

アルトリアさんがそう言った。

 

「無銘…ですか?」

 

「えぇ。貴女は今、銘が自分の内に存在していない状態なのでしょう?ルーラーでも来れば話は変わるでしょうが、今の自己を定義するとして“無銘”。…どうですか?」

 

「……わかり、ました…サーヴァント…アルター、エゴ。無銘…よろしくお願いします。」

 

「え、うん……でもなぁ…」

 

さすがに名無しって呼ぶのはちょっと…どうしよう。

 

「……アル。ひとまず私からはそう呼ばせてもらっていいかな。」

 

「…はい。ご自由に…」

 

許可を取ったことだし、私は召喚室の方に行くことにした。彼女…アルのことはアルトリアさんが見ていてくれるらしい。

 

「…あ、立香さん。」

 

「あ、ミラちゃん。」

 

「どうしたの、そんな急いで」

 

「召喚の続き。ミラちゃんも来る?」

 

「…あぁ、そういえば召喚の予定だったっけ。ん、行く」

 

途中でミラちゃんと合流し、召喚室に入ると、ルーパスちゃんとリューネちゃんが座って三味線を手に何か話してた。

 

「…うん?あ、立香。あの子起きたの?」

 

「うん。続き、やろうかなって。」

 

「了解…っと。カルデア全職員に通達します。これよりマスター、藤丸立香が召喚を行います。管制室、および召喚室にお集まりください。繰り返します…」

 

ルーパスちゃんが手元にあったマイクでそうアナウンスした。

 

「アナウンス、できたの?」

 

「いや?さっき教えてもらったの。」

 

さっき、で出来るものなの?って思ってたらマシュたちが召喚室に入ってきた。

 

「彼女…意識が戻ったんですね、先輩?」

 

「うん。今はアルトリアさんにみてもらってる。」

 

「そう…さて、続きしてしまいしょうか」

 

そう言ってオルガマリーに呼符を手渡される。私は頷いて召喚サークル内に呼符を置いた。

 

〈サークル展開、サモンプログラム良好……さて、今回ランダムモードですが何が出るか…〉

 

そういうのはお兄ちゃん。そういえば、ここの召喚システムは縁とランダムの二種類があるんだっけ。

 

〈…霊基該当、キャスター!顕現します!〉

 

光が収まった後、そこに在ったのは一冊の本だった。

 

「「「「…本?」」」」

 

「……。」

 

何か知らないけど見てる。そう思った直後、本が強い光を放った。

 

「…まぶっ」

 

「……こんにちはすてきなあなた。夢見るように出会いましょう?」

 

そんな声が聞こえてきて、光が収まったと思って目を開いてみると、そこには黒いドレスを着てさっきの本を持った少女の姿があった。

 

「あなたは…?」

 

「…わたしはありす。…いいえ、ありす(わたし)であってありすではない。わたしは…“誰かのための物語(ナーサリー・ライム)”。それがわたし。」

 

「ナーサリー…ライム?」

 

「ふふふ…変身するわ、変身するの。私はあなた、あなたは私。」

 

そう言葉を発したかと思うと、ナーサリーちゃんは少し光を発して、私達から見えなくなった。

 

「変身するぞ、変身したぞ。俺はおまえで、おまえは俺だ。…そんな姿が、私の力。」

 

光が収まったかと思うと、そこに在ったのは私と瓜二つの少女の姿。

 

〈嘘…だろ!?まるで、立(・)香(・)の(・)子(・)供(・)時(・)代(・)じ(・)ゃ(・)な(・)い(・)か(・)…!!〉

 

お兄ちゃんが呻いたように言った。確かに今の姿よりは小さいし、服装も私とは違う。けれど、それは確かに私だと認識できるものだった。

 

「…でも、マスターさんはこの姿をよく思ってないみたい。あなたの頬を汗が伝っているもの。だから私はありすでいるわ。」

 

そう言われて、私は知らずのうちに冷や汗をかいていたということに気が付いた。恐怖でもないはずなのに、なんで……ううん、理由は…なんとなくわかってる、気がする。そんなことを考えているうちに、彼女は黒いドレスの姿に戻った。

 

「これからよろしくね。マスターさん…藤(・)丸(・)リ(・)ッ(・)カ(・)、さん?」

 

「──────!!」

 

その耳元で囁かれた言葉を聞いた時、私は声にならない悲鳴を上げてた。だって、それは……今このカルデアにいるなかではお兄ちゃんしか知らない名前だったから。何とか気を失うことは耐えれたけど、すっごい心配そうな顔をされた。

 

「…大丈夫ですか、マスター?顔色が…すごく悪いですよ。」

 

「…大丈夫。次を…回そう。」

 

〈…無理すんなよ、立香。〉

 

お兄ちゃんの言葉に頷いて、呼符をサークルに置いた。…まだ、手が震えてる。

 

〈…霊基検索中…来ます、ルーラーのサーヴァント!〉

 

ルーラー…ってなんだっけ。ってそんなこと思ってたら旗を持った女の人が召喚された。

 

「サーヴァント・ルーラー。“ジャンヌ・ダルク”。お会い出来て、本当に良かった!」

 

「ジャンヌ・ダルク…フランス救国の聖女ね。それに裁定者(ルーラー)。…このカルデア、エクストラクラス多くないかしら?」

 

あ、エクストラクラスなんだ…そう言えばルーパスちゃん達のハンターっていうクラスもエクストラなんだっけ。教えてもらったクラスの中にないし。

 

「よろしくね、ジャンヌさん。」

 

「…はい!」

 

なんか、同い年の女の子みたいな感じがする。そのあと、ジャンヌさんはカルデアの中を見に行った。

 

「次、やるね。」

 

私が呼び符を置くとサークルが回り始める。…何回目だっけ、これ。…11回目か。

 

「サーヴァント…アサシン!顕現します!」

 

アサシンっていうことは小次郎さんと同じクラスだよね。そんなことを考えていると誰かが召喚される。

 

「アサシン。“ジャック・ザ・リッパー”。よろしく、おかあさん」

 

そこにいたのは黒い布を纏った少女。可愛い…可愛いんだけど。さっきの…その、ナーサリーさんの例があるからちょっと怖い。

 

「ジャック・ザ・リッパー…か。ロンドンの殺人鬼だね。扱いには気を付けた方が良いだろうね。」

 

ドクターの言葉に頷く。ジャックちゃんはそのままカルデアの中を探索しに行った。

 

「…あと三騎。がんばろう。」

 

私はそのまま呼符を置く。するとサークルの色が金色に包まれた。

 

「え、何…?」

 

「これは…クラスは何だい?」

 

〈ランサーです!〉

 

そう言っている間にサーヴァントが召喚される。

 

「アナタが新しいマネージャー?ヨロシク、大切に育ててね♪」

 

「マネージャー?」

 

そう言うのは尻尾の生えた女性…というか女の子というか。

 

「私をアイドルにしてくれるんでしょ?」

 

「……へ?」

 

「へ?」

 

話がかみあってないような…

 

「えっと…あなたの名前は?」

 

「アタシ?“エリザベート・バートリー”よ。」

 

「エリザベート・バートリー…って、血の伯爵夫人!?」

 

ドクターのその声にエリザベートさんがムッとした表情になった。

 

「何よ。それは私の未来の姿であってここにいる私とは違うわよ。さぁ、気持ちよく歌えるところはあるかしら?」

 

「歌…」

 

なんだろう。すごく嫌な予感がするんだけど…

 

「歌?歌を歌うの、あなた?」

 

ルーパスちゃんが反応した。…いや、なんで?

 

「えぇ。よかったら聞かせてあげようかしら?」

 

「それはまた後で。」

 

ルーパスちゃんがそう言って少しほっとした。エリザベートさんはそのまま召喚室を出ていった。探索に行ったみたいだけど。

 

〈さ、残り2騎。速く回して休もうぜ…〉

 

「うん…少し疲れてきたからね…なんでか知らないけど。」

 

私は呼符を手に取って少し眺めた。

 

「…そういえば、マリー。」

 

「何かしら?」

 

「呼符単体に召喚霊基パターンを固定させることってできるの?」

 

「…考えたこともなかったわね。今後の課題としましょうか。」

 

あ、考えたことなかったみたい。とりあえず呼符をサークル上に置いて、サークルを回してもらった。

 

「…誰が来るかな」

 

「ランダム召喚だもの、誰が来るかは分からないわ。あと2騎、せめていい人が来ることを祈りましょう。」

 

〈霊基固定、ライダーです!〉

 

ライダーっていうとメドゥーサさんと同じクラスだけど…

 

「おおう、よくぞ余を引き寄せた!征服王“イスカンダル”、貴様の道を切り開こう!」

 

そこにいたのはおじさん…なんか大きいし強そう。

 

「イスカンダル…20歳で即位、10年以下で東方遠征を成し遂げた別名“征服王”!アレクサンドロス3世、アレキサンダーなどという呼び名がある古代マケドニアの覇者か!これは強そうな英霊が来たな!?」

 

うん、わかんない。でもアレクサンドロス3世ってどっかで聞いたような…?…気のせいか。

 

「…ふむ。貴様が余のマスターか?」

 

「え…あ、はい!」

 

「がははは!!女子というのに身体がしっかり鍛えられておる!マスターよ、名は何という?」

 

「え、えっと…藤丸リッ……じゃない、藤丸立香です!」

 

地味に鍛えてるの見抜かれて困惑。間違えて秘密にしてる名前を言いかけた。

 

「……ふむ。まぁ良い、言いたくないのであれば言わなくてよい!では失礼する!」

 

そう言ってイスカンダルさんは笑いながら召喚室を出て行った。…あれ、多分気付かれてるよね。多分遠慮なんてしない人だと思うのに。その心遣いに感謝しておかないと。……でも、いつか明かさないとね。私も、みんなを信頼したいから。…もしも、私の直感が確かなら。…この先私は、この名前(藤丸 立香)と永遠に離れることになる。でも…今だけは。この名前(藤丸 立香)という殻を、被らせてください。

 

「先輩?調子が悪いなら、これで終わりにしますが…?」

 

「…ううん、大丈夫。次が最後だし。」

 

なんだかんだ言って呼符ももう最後の一枚。この一枚に祈りを込めて、召喚サークルに置いた。

 

「…お願い」

 

〈あいよ…サークル展開…召喚呪文と合わせるか?〉

 

「できるの?」

 

〈一応な?…いや…立香、召喚サークル消してやるからそのまま召喚してみろ。〉

 

「えぇ??」

 

〈いいからやってみろ?昨日精密に測ってみたが…お前結構魔力あるし、基本的にどんなサーヴァントが来ても大丈夫だろ。〉

 

え、私って結構魔力あるんだ。…ていうか。

 

「…お兄ちゃん。女の子の身体を勝手に調べるのはどうかと思うけど。」

 

〈うぐっ…〉

 

「そんなだから彼女出来ないんだよ。」

 

〈関係ねぇよっ!?…ところで所長、次に来るサーヴァント、立香のメインサーヴァントになってて大丈夫ですか。〉

 

「…許可します。…でも、大丈夫なの?立香が維持するサーヴァントが10騎になるけれど。」

 

〈……マジっすか。〉

 

「あ、私達7騎はそこまで魔力必要としないから…」

 

ルーパスちゃんがそう言って、ミラちゃん、リューネちゃんが頷いてた。

 

「どういうこと?」

 

「ハンターのクラススキル“自立魔力”。単純に言えば“マスターからの魔力供給を必要としない”っていう効果のスキル。単独行動の上位互換、って感じかな。これを私達はEXランクで持ってるから“マスターからの魔力供給なしでの宝具の完全な解放が可能、現界用の魔力供給を必要としない。”っていう効果になってるんだよね。」

 

〈「「何そのエグい効果!?」」〉

 

ルナセリアさん、ドクター、マリーがそう叫んだ。

 

「もうそんなのサーヴァントの領域超えてる気がするわよ…」

 

〈マスターの魔力供給に縛られないサーヴァントって…〉

 

「…なるほど、だからあの時、仮契約すらしてないのにも関わらず宝具を放てたということか…」

 

…いまいちわからない。けど、実質私が維持してるのって2騎…ってあれ?

 

「1騎はマシュだけど…もう1騎は?」

 

「…さっきのアルターエゴよ。」

 

「アルのことかぁ…」

 

まぁ、とりあえず。一応詠唱召喚モードと管制召喚モードがあるらしいから、詠唱召喚モードで召喚することになった。

 

〈…うし。調整は完了だ。昨日教えたやつは覚えてるな?〉

 

「うん。」

 

〈じゃあそれでやれ。〉

 

私は召喚サークルの前に立って一度深呼吸をした。

 

「……素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。此処に在るは人理を望み、護りを的(てき)とするアニムスフィアの天文台。降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。」

 

聞いたところによると、護りを的とする=護ることを目的とする、みたいな理由があるらしい。結構適当に設定したというのもあるらしいけど。それでいいの召喚呪文。一応後で本職召喚師のミラちゃんにも聞いてみようかな。

 

「閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」

 

この序盤の時点で召喚サークルから強い力を感じた。多分、かなり強力なサーヴァント。

 

「――――告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

周囲に風が吹き荒れ始める。多分、魔力が風となっているんだと思うけど。

 

「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。」

 

〈クラス、特定できました!アーチャーです!〉

 

「汝三大の言霊を纏う七天。抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

結びの言葉を終えると、そこには黄金の鎧を着た男の人がいた。

 

「ふはははは!この我(オレ)を呼ぶとは、運を使い果たしたな雑……種?」

 

「…うぇっ!?嘘だろ、こんな扱い面倒な暴君が!?」

 

ドクター、それ言ってこの人に何かされても知らないよ?…でもって、この人誰?あとなんで私をじっと見つめてるの?

 

「……ほう?そこの娘。貴様が我のマスターか?」

 

「え…あ、はい?」

 

「ふん…だが面白い。名は何という。」

 

「藤丸立香…ですけど。」

 

「…立香、か。ふむ……よかろう!!立香、貴様に興味が湧いた!何とでも呼ぶがいい!!」

 

「…えっと…とりあえず、あなたは?」

 

「我か?我は英雄王“ギルガメッシュ”!!人類最古の英雄王にして、唯一無二の王よ!!ふはははははっはげっほげほ!!」

 

噎せた!?

 

「ちょ、大丈夫、ギル!?」

 

「心配に及ばん!!では失礼するぞ!!」

 

そう言ってギルガメッシュさんは高笑いしながら召喚室を去っていった。…思わず愛称で呼んじゃったけど大丈夫かな。

 

「…大丈夫かなぁ。英雄王なんて……っていうか今愛称で呼んで怒られなかったのなんでだろう?」

 

何気に酷いこと言ってる自覚ある、ドクター?とりあえず、これで英霊召喚は終わりになった。

 

 

…ところで。

 

「ボエ~~~~!」

 

「違~~~う!!」

 

英霊召喚終わった後、エリザベートさんの酷い…って言っちゃ悪いんだろうけど酷い歌声とルーパスちゃんの綺麗な歌声+可愛い怒声がカルデア内に響いてたっていうのは何だったんだろう。

 




「……我よ。噎せてどうする、噎せて。」

あはは…

「…ところでLuly。あのナーサリー・ライムは…」

あぁ…あれは多分ナーサリーさんの力ならできるんじゃないかな、って思って。トラウマを晒しだすとか。

「ふん……マスターの精神を映し出すサーヴァント、か。」

とりあえず、これで冬木アンケートで募集したのは終わり。次の観測に行くよ、ギル。

「任せよ!」

……次のクラス、どうしようかなぁ

「…それにしても、Lulyよ。」

ん?

「あの呪文は一体どうしたのだ?“此処に在るは人理を望み、護りを的とするアニムスフィアの天文台。”だったか。」

あぁ…一応それっぽいかなって思って組み上げてみただけ。



現顕現サーヴァント


セイバー 1

アーチャー 2

ランサー 2

ライダー 2

キャスター 4

アサシン 2

バーサーカー 1

ルーラー 1

アルターエゴ 1

シールダー 1

ハンター 5

計 22



今作品カルデア召喚詠唱1


素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。此処に在るは人理を望み、護りを的(てき)とするアニムスフィアの天文台。

降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。

閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する

――――告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天。抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。