狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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体力と時間がない……

月「実際これの書き起こしも数週間かけている模様です」


第293話 天を廻りて戻り来よ

『リューネちゃん、こっちは大丈夫。』

 

『了解した。リッカ殿達でちょうど最後か……』

 

『生きてはいるみたいなんだけど、多分大丈夫だよね?』

 

リッカ殿の疑問に少し考えてから言葉を繋ぐ。

 

『相手によるが……まぁ、リッカ殿が大丈夫だと思ったのなら大丈夫だろう。』

 

『そっか。』

 

「…さて。」

 

念話を切った後、レアの背中の上で立ち上がり、THEレクイエムを構える。

 

「───天を廻りて戻り来よ。…戻り来たりて、回帰せん。」

 

言葉を、繋ぐ。

 

「消えては結び───結んでは消えゆく。あらゆる生命は結び、消えるを繰り返し、天を廻り、回帰する───これを、輪廻という」

 

THEレクイエムを吹き、顔を上げる。

 

「消えては結び。行き着く先はいずこ。魂は天に、骸は地に。それぞれ還る先は在る。還り、廻り、巡り───循環こそがこの世の生命の理。総てに等しく始まりは在り、また総てに等しく終わりは在る。」

 

言葉を紡ぐ度に魔力の通りを感じる。上空から、地上。レア直下の地表から───同心円状に。

 

「───されど。時にこの世に彷徨う魂と骸在り。彷徨える魂よ、彷徨える骸よ。還るべき場所を見つけよう。還るべき場所へ誘おう。」

 

───私の声が遠くまで響くのを感じる。おそらく、誰かが響かせるような術を使ってくれたんだと思う。…正直、ありがたい。これは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だから。

 

『…ルル。』

 

『分かってるにゃ…旦にゃさん。』

 

念話を送った直後、近場で煙が上がった。

 

「───応えよう。彷徨える魂に、今こそ告げよう。彷徨える骸を、今こそ導こう。その煙は魂の道を造る架け橋。その葉は骸の道を示す先立て。これら2つは、ただ1つの“焔”の下に。」

 

そう告げた直後───地上が、光った。…正確には、モンスターの骸や大量の死霊が、だが。

 

「気高き焔の、その名を教えよう。その名は“送り火”。彷徨う魂と骸を導く救済の焔。例え死者から恨まれ、疎まれようともただ導くために燃ゆる焔。───私は彷徨う魂と骸の安息を願う者。」

 

巫女でも、なんでもない。私はただ───願いを込めて、歌うだけだ。“死に行く者に捧げる焔の鎮魂歌(デシースド・フランマレクイエム)”を───いや。

 

「───“古き者に捧げる焔の鎮魂歌(エンシェント・フランマレクイエム)”」

 

ルーパス同様で───私のこれも、この世界で変わったみたい。…歌、というよりは詩なんだけど。

 

「天を廻りて戻り来よ。時を廻りて戻り来よ。悠久たる時を経て、廻り集いて回帰せん。」

 

…あと、この宝具って私的に1つ欠点があって。……あ。

 

「……地を巡りて芽吹かせよ。時を巡りて芽吹かせよ。悠久たる時を経て、巡り集いて新生せん。」

 

地上から沸き上がる───光。……私が大の苦手な、“幽霊”。この詩を歌っている間、私はこれが明確に見えてしまう。

 

「消えては結び───結んでは消えて。魂が還るべきは天空に、骸が還るべきは大地に。天に至りし魂は幽世にて悠久の時を経て現世へと帰り、地に至りし骸は命の苗床となり新たな命の依代となる。」

 

───浄化が、始まった。この特異点に召喚された死霊達の浄化が。この宝具は、強制的に浄化する宝具。…彷徨う魂達を、強制的に送る宝具。そして───この宝具は、浄化している魂達の声を聞くことができる。

 

「───消えては結び。還るべきはいずこ。彷徨える者よ。もし道が分からぬならば。気高き焔を導となせ。気高き焔は汝の道を示すだろう。」

 

光が強くなって───私の元まで上がってくる。

 

『おぉ…これで、救われる……!ありがとう、優しいお嬢さん…!』

 

『あの女の呪縛から、やっと逃れられるのね…!ありがとう、可愛らしい女の子!!』

 

『……娘から解放されたこと、嬉しく思います。…母がこんなことを言ってはいけないでしょうけども。…娘を撤退させたあの子に、伝えてください。…“どうか、娘が続ける負の連鎖を断ち切ってください”、と。』

 

……今、死霊術師のお母さんらしき人が通ったみたい。……うん?

 

「───!?」

 

その、1つの魂を見た途端。私はTHEレクイエムを落としそうになった。だけど………

 

「……消えては、結び───結んでは消えて。還るべきは何処───還るべきは、常に。……死を送る送り火よ。輪廻へ誘う道を示せ。」

 

駄目だ。止めちゃ、最初からやり直しになる。

 

「彷徨える骸よ。還るべき道を、見つけたか。…彷徨える魂よ。還るべき場所を、見つけたか───」

 

最後。…次が終われば、あとは大丈夫。

 

「ならば願おう。悠久の時を経て、例え互いに忘れていようとも───再び廻り会う時を。次なる生に、幸せあれ───」

 

───宝具、完成。全死霊の浄化、進行中───そんなときに、さっき見つけた魂が私の近くに来た。

 

「……ごめんね」

 

その魂は───シャガルマガラ。…否。“タマミツネ”…の、メス個体。

 

「ごめんね、気づいてあげられなくて……酷い友達でごめんなさい、“ミツ”…!」

 

彼女は───ミツは、私達の友達だった。少し昔の話。古代林のエリア1。ベースキャンプから比較的近いその場所で、ルーパスと、ルーパスのお母さんとでのんびりとしていたところに突然現れた彼女。人里付近に滅多に現れないのもあって、ルーパスのお母さんが“珍しい”と言っていたのを覚えている。それからも何度か私達の前に現れてはよく遊んでいたりしたけれど、いつからかぱたりと来なくなった。…その理由も、今分かった。…私が、“天廻龍の命玉”を持っている理由も。

 

「ごめん……ごめんなさい…!」

 

彼女が───()()()()()()()()()()。来なくなった時期に、狂竜ウイルスに感染して。そこから、狂竜化が進行して黒蝕竜“ゴア・マガラ”へと変貌して。……成体となって、天廻龍“シャガルマガラ”となったんだ。

 

気にしないで、リューネ。わたしは、しあわせだったから。

 

「でも……!」

 

───ありがとう。わたしは皆を、比較的危険にさせずに済んだから。…ありがとう、リューネ。…ルーパスにも、伝えておいて。…わたしは、みんなと出会えてしあわせだった。

 

そう言って、ミツの魂は天へと昇っていった。

 

「……っ。…どうか。どうか───ミツの行き着く先に、更なる幸福がありますように。」

 

私は、他の皆と違って気がつくことができなかったから。気がつくことができなかった分だけ───というわけでもないけれど、ミツの幸福を強く願った。




なんか最近悲しい話多くない?

裁「……それはちょっと思った。」

(るな)「“永遠の別れ”が関係する話ですから仕方ないと思いますけどねー。」

永遠の別れ……か。

裁「……あ、そうそう。この時って魂の浄化以外に骸の浄化もされてたみたいで、少し近くで見てたメイヴと狂王の骸が灰になっていくの見えてたんだよね……」

……どんだけ強力なんですかね

裁「一応不死だろうとなんだろうと露出した魂さえ捉えることが出来れば強制浄化できるらしいよ?」

(るな)「え、あれ不死者にも効くんですか…?」

裁「……みたい?」

疑問系なのね……あ、勘違いされたくないし言っておくけど、別に私がこういう展開好きな訳じゃないからね?

裁「マスターってナーちゃんと同じくハッピーエンドが好きだもんね」

うん……

裁「ついでにマスターは純粋な恋愛系が好きだもんね…NL、BL、GLのカップルの性別的な問題はとりあえず置いておいて」

恋愛描写出てくるとスリープ入れて悶えること多いけどね

裁「どんだけ初心なの……」

ほっといて…

イ・プルーリバス・ウナム修正後に召喚するサーヴァントは?

  • 槍兵、魔術師、剣士
  • 剣士、剣士、魔術師
  • 魔術師、槍兵、槍兵
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