狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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裁「そういえば、香月さん達の封印の方法ってどうやるんです?」

香月「私達にかける普通の封印の方ですよね?」

裁「えぇ、そうですけど……普通じゃないのもあるんですか?」

香月「簡易封印というのがありまして。脆くて時間が経つと再び暴走に移行するような封印ですが、緊急時処置には使えます。」

裁「なるほど……普通の封印の方をお願いします。」

香月「封印対象の異能者を中心に陣を描きます。よく使われるのは五芒星(ペンダグラム)ですね。その陣の支柱として異能者が複数人。その複数の異能者で封印用の結界を維持し、それ以外の協力者達で封印対象を攻撃。封印対象が弱ったところを封印する感じです。」

裁「攻撃……」

香月「簡単に言えば基本上限値(残量100%)からオーバーフロー(残量100.1%以上に限界突破)した体力・霊力・魔力・妖力・神力を枯渇状態(残量0%)まで根こそぎ削りきるのが目的なんです。体力0にしたところで私達は死にませんし。」

裁「……香月さん達って化け物ですよね。私が言うのもちょっとあれですけど。」

香月「よく言われます。身体全体を消し飛ばされなければ生きていられますからね…体力が1以上あれば。最初の頃はよく死んだものです。」

裁「……しれっと自分の殺し方言わなかった?」

香月「事実ですからね。」

裁「死の概念が軽くなってないかなぁ……」

香月「不死者ってそういうものですよ。」


第296話 終わったんだ

思考が覚醒する───これで、6回目……違う、7回目だ。今回も、私達は帰ってきたんだ。

 

「長旅お疲れ様です、狩人様。」

 

「人形ちゃん…ありがとう、お出迎え。…みんなは?」

 

「既に。待ってください、今開けますので……」

 

人形ちゃんがそう言うと、コフィンが開く。管制室の風景を見ると、本当に帰ってきたんだと実感する。

 

「おはようございます、先輩。」

 

「……」

 

ふと、特異点に行く前に見た夢を思い出した。今、こうしてここにマシュはいるのに、あの夢で姿がなかったのはなぜだろう。

 

「先輩…?」

 

「……おはよ、マシュ。」

 

…今考えても、きっと分からない気がする。そして、分からないまま喪って後悔するのだろう。できればそんなことにはなりたくない。けれど、あれは必ず起こってしまうことなのだろう。それが、変えられない未来だというのなら───一時、失うことはあったとしても。永遠に喪うことにはならないように。そうであるように───頑張ろう。

 

「わ…っ!せ、先輩…!?」

 

彼女は、私のただ一人の後輩なんだから。例え奪われたとしても、必ず取り返す。彼女が胸を張って誇れるような先輩になれるように、頑張ろう。

 

「あーっと……すまん、そろそろいいか…?」

 

「…はっ」

 

お兄ちゃんの声で我に返る。いつの間にか私はマシュを抱き寄せてマシュの髪を梳いていた。

 

「あ…ごっ、ごめんマシュ!」

 

「い、いえ……ビックリしましたが手の動きが優しかったので……安心して身を任せていられました。」

 

「ホントにごめん…」

 

完全に無意識だった……

 

「うし、リッカも無意識から戻ってきたところで……特異点攻略、お疲れさん。次の特異点は既に観測できちゃあいるが……ちょいとばかし時間をくれ。色々障害がありそうなんだわ。」

 

「障害…?」

 

「それに関してはこっちで何とかするから……ひとまず。」

 

「全員休むべきですね。」

 

いつの間にか管制室に入ってきていたアルトリアさんがそう言った。

 

「現地にいたマスターやマシュはもちろん、クー・フーリンや英雄王、各狩人達に無銘さん。それからこちらでサポートに回っていたオルガマリーに六花、ロマニもかなりの疲労を蓄積しているはずです。即刻休息を取るべきかと。」

 

「…俺もかよ。」

 

「当然よ、六花。あの大禁呪とかいう結界魔術、私でも分かる───かなりあなたに負荷がかかるでしょう?私にかかる固有結界の負荷がいつもより少ない…どころかほぼ無かったもの。あなたが肩代わりしたんでしょう。」

 

え───そうなの、お兄ちゃん?

 

「なんだマリー、気づいてたのか。」

 

「気づかないわけないわよ。…カルデア所長として言い渡します。今日、明日、明後日の計三日間。回復カプセルに入って休息に努めなさい。」

 

「へーい……」

 

三日間って……よっぽど無理してたっぽい…?

 

「他の方々も同様です。少なくとも丸一日、カプセル内での休息をお願いします。特に、マスターとマシュは重点的に。」

 

「…はい」

「うん、分かった。」

 

監獄塔後の一件ですごく心配かけたのは分かってるから。アルトリアさんの判断も正しいって思う。

 

「…じゃあ、先に私は行っちゃうね。」

 

「うむ、行け。しっかりと休息するのだぞ。」

 

「ん……」

 

「またねー、リッカ。…私も休まなきゃね。ジュリィと話をしておきたかったんだけど…」

 

「君は僕よりも早めに休んだ方がいいだろう。…身体も、心も。」

 

「…ん、そうする。でもリューネも早く休むんだよ?」

 

「分かっているよ。」

 

ルーパスちゃんもリューネちゃんも休むみたい。…ホントに、心は重点的に休めてほしい。そう思いながら、私は管制室を出た。

 

 

 

無銘 side

 

 

 

「さてと……」

 

私とアルトリアさんと英雄王とフォウしかいなくなった管制室の中で。英雄王が金色の波紋を開いた。

 

「そら、アルトリア。」

 

「……っとと。これは…聖杯?」

 

「次なる特異点は“キャメロット”だ。…言いたいことは、分かるな?」

 

「…!」

 

アルトリアさんの表情が強張る。

 

『キャメロットかぁ……あ、やべ、寒気してきた……』

 

「此度の受け皿は貴様だ、アルトリア。貴様が成すべきことを成せ。」

 

「……はい、英雄王。」

 

「ロンドンでの宣言、忘れるなよ。騎士王。」

 

そう言って英雄王も管制室を去っていった。

 

「…道は緩く、しかし確実に進んでいます。そう遠くない未来、人理の修正は成るのでしょう。…その為の協力は惜しみません。たとえ、かつての仲間へ剣を向けることになるとしても。…心配事は、ありますが。」

 

「心配事…ですか?」

 

「…円卓の騎士が一人。“月の聖剣”たるエクスカリバーの対、“太陽の聖剣”を持つ者。それと…こちらも円卓の騎士が一人。この身が果てる最後まで私に仕え、聖剣の返還を為した者。その二名が、心配事ですかね。」

 

『うええ……大丈夫かなぁ…』

 

……不安は、多いけれど。道は確実に進んでる……と思う。




裁「……あ。あれって…」

香月「?…あぁ、悪魔ですね。」

それも遠距離砲撃型だねー…

裁「どうし………え?」

香月「?」


───ボンッ


裁「は……“間流結界術”……?」

懐かしいね、それ……香月達の原点じゃん。

香月「そうだね。」

裁「原点…とは?」

香月「私達が初めて行った異世界が“結界師”の世界だったんですよ。それで、原点です。」

裁「な、なるほど……」

あれ完結したの11年前なんだって……

香月「…………(´・ω・`)」

時間の流れ、早いねぇ…

香月「…スー姉」

んー?

香月「私ってどれくらい“稼働”してる?」

裁「稼働……?」

……7年くらい…かな?

香月「7年………かぁ。」

イ・プルーリバス・ウナム修正後に召喚するサーヴァントは?

  • 槍兵、魔術師、剣士
  • 剣士、剣士、魔術師
  • 魔術師、槍兵、槍兵
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