狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
知らないよ……私が知りたい。…星見の観測者に会いに行こうかなー…ついでにどうしてこうなったか聞いてくる……
「……くしゅっ!」
異様な肌寒さ。それで、私は目が覚めた。
「……ここ、は…?」
カルデア───では、なかった。雪の降る何処か。…寒さの原因は、恐らく雪。
「寝ている最中にレイシフトされたみたいだよ、無銘さん。」
「ミラさ……ん?」
声のした方を見ると、いつもよりもさらに小さくなったミラさんが浮いていた。
「私のことは気にしないで。どういうわけか分からないけど、この姿で固定されてるの。」
「妖精さんみたい……」
「妖精……そんな可愛らしいものじゃない気がするけど。ともかく、ここは何処かの雪山。…でも、少なくとも私のいた世界のじゃない。というか……多分、リッカさんのいる世界にある山の何処かだと思う。」
雪山………
「…陽詩さん、この時代がいつか分かりますか?」
『ちょっと待ってね……変に時空間が歪んでるのか、時代測定が安定してなくて……あ、安定した。西暦2001年……なんで私達がちょうど産まれたころなのか……』
あ、そうなの?
『レイシフト……というか、別系統の力の干渉だと思う。…たぶん、単独顕現。』
「単独顕現……」
「ちなみに私は何もしてないからね。考えられるとすればフォウかゲーティアだと思うけど…」
『ボクじゃないさ。』
フォウの声が何処からか聞こえてきたと思うと、空間が歪んだ。
『やれやれ、どこに行ったのかと。…コレはボクやアイツの仕業じゃない。別の獣……とある変態の仕業さ。』
「「変態……?」」
『そ。変態も変態…ド変態さ。ま、どうせ旅を続けていれば出会うだろうし、今は話すことでもないか。……にしても早すぎる気がするんだよなぁ。アイツがまだ潰されてすらないのにもう来るのか。よっぽど欲求不満だったのかよ?』
「え、ええと…?」
『はぁ………ごめんね、ボクの顔見知りが。あと、ボクもこのままじゃ帰れないっぽいからさっさと用件を終わらせて帰ろうよ。』
その言葉にミラさんが首を傾げる。
「単独顕現で来たのなら単独顕現で帰れるんじゃ…?」
『無理。来るのはいいけど帰るのは許さない…そんな感じのブロックがかかってる。ホントめんどくさ……』
呆れたような声を出して私の肩の上に飛び乗る。
『さてと、何をすればいいのやら。』
「………
『任せて……とりあえず山全域を大まかに洗い出す。そこから細かく情報を細分化して目的を探す。』
私を中心に空間探知が広がる。私の脳裏に“何”が“どんな形”で存在しているかが鮮明に映し出される。…無意識の情報処理に慣れたのか、大きな負荷は今のところ感じられない。
『寺……お寺があるね。…たぶん、そこが鍵かな?』
「なら、そこに行きましょうか。…何があるかは分かりませんけど。」
『寺……寺かぁ……』
移動のために
「……お寺……ですね。」
「大社跡にあったのと似てる…」
『………』
「フォウ?」
『ごめん、2人とも。もう一度謝っとくね。…うちのお姫様達に何させる……いや、何する気だあの
フォウが……怒ってる?
『2人とも。ここで何があったとしてもボクが絶対に君達を護る。英雄王もいればよかったんだろうけど…無い物ねだりになるし、仕方ない。…気を引き締めて、行くよ。』
「う、うん…」
『…ここが何なのかも教えよう。ここはとある宗教の総本山。真言立川詠天流───“女性は悟りを得られない”が基本の既存宗派とは違い、“男女共に悟りを得る”と掲げたことで弾圧され、経典のほぼ全てが焚書されている真言立川流の傍系のアジト。…アレの、起源となる場所さ。』
「アレって?」
『どう思うかは君達が見て判断してほしい。余計な先入観は判断の邪魔だ。…行くよ。』
お寺に近づくほど、泣くような声が大きくなる。…一体、ここで何が起きているのだろう。
星見の観測者「……来たか。」
来たよ。とりあえず、あけましておめでとう…かな?時間感覚なんてないと思うけど。
星見の観測者「……」
早速聞くけど、あれは何事?
星見の観測者「暇をもて余した獣の遊び、というところか。私が干渉したことではないのは創り手も分かっているだろう。」
それは分かっているけど…
星見の観測者「移動はともかくとして妙な干渉をしようとするならばこちらで防ごう。創り手は通常の観測に戻れ。」
…………分かった
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