狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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うぁぁぁ……なんとか観測成立したー……

(るな)「お疲れ様ー…」


第315話 キーワード

砂嵐の中を抜けて───巨大、かつ豪華な神殿へと辿り着く。

 

「す、すごい…!これが太陽王オジマンディアス王の居城───伝説に名高い光輝の大複合神殿(ラムセウム・テンティリス)なんですね!!」

 

すごい……

 

「……何それ?」

 

「あ…そうでした、ルーパスさん達は知りませんものね。…太陽王オジマンディアス。正しくはラムセス2世───古代エジプトにおける最大最強のファラオです。紀元前1300年、エジプトに多大なる繁栄をもたらし、神王とすら名乗ったほどの人物ですね。ファラオが自己を神と同一視するのは珍しくないのですが、その中でももっとも太陽に近しいかと。」

 

「へぇ…」

 

「また───大変な建築家でもあり、この光輝の大複合神殿はそのうちの1つ。“地上の神殿は総て私が作ったものだ”───そんな発言さえあるほどです。本当にそうだとしたら、人類最古の発電機たる“デンデラの電球”も彼の逸話に連なるものかも…!」

 

「恐らくはこの神殿も宝具の1つでしかないだろうな。やれやれ…」

 

面倒臭い、ってお兄ちゃんから聞こえてきた気がする……

 

「さ、行こうぜ。カルデア側に顕れたオジマンディアスの話が確かならちゃんと盟約は通る……っと、どうした?無銘。」

 

そういえば、さっきからアルがずっと周りを気にしてる。

 

「…(るな)さんが先程から“私がよく知っている気配がする”、と…」

 

「よく知っている気配?」

 

「特定は出来ないそうですが、よく知っている何かだと…」

 

んー……なんか気になるね。とりあえず神殿に入ってオジマンディアス王と会わないとね。

 

「ところでニトクリスさんは───」

 

「何をモタついているのです!早くこちらへ来なさい!」

 

「…あ、いた。」

 

「ファラオ、オジマンディアスの御前へと案内します!」

 

そうしてニトクリスさんの案内についていくと、謁見の間みたいな場所に出た。……余談だけど、お兄ちゃんのバイクはお兄ちゃんが(るな)さんから学んでる空間操作術の応用?か何かで体積と質量を小さくして持ち運べるようにしてた。

 

「……」

 

謁見の間にはオジマンディアス王が確かにいたんだけど…なんか不機嫌そう、というか不調そうというか。

 

「ふぅむ…眠いな。余は、とても眠い。何処かの余が寄越した客人を前にしてもなお眠い───」

 

『……リッカ、気付いたか?』

 

『え?』

 

『霊基ズレだ。アイツ、霊基が不安定になってやがる。…本来ならそんなことはないはずだ。』

 

霊基ズレ…

 

「───さて。眠い眠いと言っているだけでは進まんな。貴様達が異邦の客人、人理を守護する旅人か。我が名は“オジマンディアス”。神であり太陽であり、地上を支配するファラオである。」

 

その言葉に強い圧力のようなものを感じた。…怒った時のギルやミラちゃんが発するようなものと同質のもの───恐らく、“王の覇気”とでもいうようなもの。

 

「貴様達がここまで五つの特異点を修復し、ついにここまで来たのは承知している。そして、貴様達が求める聖杯はここにある。」

 

その手元にあったのは確かに聖杯。その聖杯を置き、私の方を真っ直ぐと見つめるオジマンディアス王。

 

「───問おう。貴様が知る盟約の言葉はなんだ?」

 

「……“青緑の聖剣”、“紅蓮の妖刀”、“六花の大盾”、“泡沫の麗華”───“在り得ざる矛と盾”。」

 

「ふむ。───最後の1つは?」

 

…最後?私が聞いたのは5つだけだったような───

 

「───“魂喰の呪槍”。…で、どう?」

 

「……ふ。よかろう───貴様達との盟約はここに成った。そら」

 

そんな言葉と共に聖杯が投げ渡される。…ミラちゃんが答えたのって、一体…

 

「この神殿へ滞在することを許可する───元より、許可する前提で動いてはいたが。」

 

そ、そうなんだ…

 

「───龍を使役う娘よ。貴様は余と共に来い。」

 

「はい?」

 

ミラちゃんが呼ばれた…?

 

「……いや、必要ないか」

 

どういうこと、と言おうとしたら───ドシン、ドシンと地面を揺らす音が聞こえた。

 

「…?───え」

 

音のする方を見ると、そこにいたのは───象。その象さんを見てミラちゃんが声をあげた。

 

「巨獣“ガムート”!?それも“銀嶺”……!」

 

「…えーっと?」

 

「かなり傷ついてる……これ、どういうこと…?」

 

象さんに近づいて状態を見たミラちゃんがオジマンディアス王にそう聞いた。

 

「“六花の大盾”がそやつだ。貴様はそやつらを治療できるのだろう。治療するといい。」

 

「言われなくても…!」

 

即座に回復魔法が展開してガムート?さんを緑色の光が包む。

 

「っ、完全回復までに時間がかかりそう…!持続回復に切り替えるけど大丈夫!?」

 

そのミラちゃんの言葉に頷くガムートさん。…あとで話は聞かないとわかんない…

 

「…他にも、いるのね?」

 

「うむ。今は外に出ているが、じきに戻ってくるだろう。“在り得ざる盾”も、また。戻ってくれば呼ぶゆえ、休んで───おっと」

 

………?

 

「…休んでおくといい。余ももう一度休む。…あぁ、そうだ。」

 

「…?」

 

「難民達の受け入れはこちらで行っている。見つけたら連れてくるといい。」

 

「あ、はい…」

 

その言葉を最後にオジマンディアス王は姿を消した。…さてと、ここから自由行動かな…




裁「他の人達っていつ頃出てきたっけなぁ…」

忘れてるの?

裁「地味に忘れてる…」


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