狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
裁「あらら…あるあるだねー。」
デジタル情報はこれがあるから少し苦手なのよね…
裁「あはは……そういえばマシュの…当時の“円卓盾斧ギャラハッド”の性能。確かこんな感じだよ。」
円卓盾斧ギャラハッド
鋭利240 属性なし 最大痛撃色白 精密30 防護30
裁「私やナーちゃんの太刀よりも上かな?」
抜刀して思ったことが、1つ。
“重い”───これでは高く跳べません。この重さはもしかすると、内包する神秘の大きさによる違いでしょうか。いくら“この世界で造られた”とはいえどその素材は紛れもなくルーパスさん達の世界のものです。“この世界で造られた”というただ一点だけで武器や防具の素材そのものが内包する神秘が完全に消え失せることはない、というのは先輩が実証してくださっていました。
───いい、マシュ?チャージアックス最大の特徴は剣撃エネルギー。相手に剣モードの攻撃を当ててエネルギーを回収するの。チャージアックスという武器は剣撃エネルギーと合体機構を駆使して戦う武器だっていうことは覚えておいて。
ルーパスさんの言葉を思い出しながら、頭を縦に振ってきたボルボロスに通常の防御で対処します。
───剣モードの時の攻撃は、剣に仕込まれた剣撃エネルギー生成機構が反応して剣そのものにエネルギーを蓄積する。変形斬りの時の自動防御……“ガードポイント”でも反応するけどこれは後回し。剣撃エネルギーを溜めやすいのは“溜め二連斬り”。慣れないとタイミングが難しいんだけど……
「一瞬重ねた盾から引き離す時に……剣の一部が開くのを見る」
剣撃エネルギーを効率よく溜めるために、溜め二連斬りがちゃんと機能するタイミングでは剣に変化があるそうです。それが、“剣の一部の開き”。その場合ゴムのような力を圧縮する素材で剣と盾が繋がっているようで、時間をかけすぎたり時間が無さすぎたりすると“溜め斬り上げ”が暴発するのだとか。
「溜め二連斬りの慣性で───回転斬り…っ!」
溜め二連斬りからの回転斬りで剣の柄が黄色く点灯します。“剣撃エネルギー蓄積【中】”、と言っていましたか。この状態で“チャージ”と呼ばれる動作をするとビンが3本分使用可能になるのだとか……いえ、その前に───回転斬りの最後、
「変形───属性強化回転斬り!!!」
ビンをチャージしていませんから盾強化はできません。ですが、回転斬りからチャージに派生することはできます。例え威力はなくとも、小さな積み重ねは後々に響きます。
───嬢が言ってたんだけど、マシュの装備スキル…“盾兵の護法”はガード強化とガード性能の複合スキルみたい。防御系武器としてはかなりありがたいかな?
───ガード強化とガード性能…と、言いますと?
───本来ガードできない攻撃……麻痺属性攻撃とか毒属性攻撃とか。そういうのをガードできるのと強いノックバックを発生させる攻撃をノックバックなしにすることができるの。チャージアックスはガードポイントから派生させられる行動が多い分、ノックバックを抑えるのは結構重要だからね。
───は、はぁ……
───…えーと……ごめん、私教えるのホント下手で…
……そういえば。ミラさんを除くハンターの皆さんって基本的に魔術を使わないのですよね。いくら魔術のように、魔法のように、奇跡のように見えてもそれはただの“武器の特性”と“防具の能力”と“本人の技術”でしかない。
「今更ですが、本当に馬鹿げてますね…っ!!」
本人達がいないことをいいことに少し愚痴りながらもボルボロスの咆哮を変形斬りのガードポイントで防いでからチャージ、盾突き、変形、属性強化回転斬り───盾強化完了。
「ピィィィィィィ!!」
ヤカンを思わせるその音にボルボロスを見ると私に向かって突進してこようとしていました。
───チャージアックスの盾はただ身を護るための盾に在らず。防御性能にあまり期待しない方がいいのだろうけれど……ただ護るために在るはずの盾を攻撃に用いるというのは君以外にもいる。防御性能は低くとも、君なら扱えるかもしれないね。“
リューネさんの言葉を思い出します。…私はまだ未熟者で、英雄といえるものではありません。ですが、あの時実演してくれたそれを真似るなら。
「───“ガードバッシュ”」
足を支えにするようにして突進と正面から相対。通常のガードとは少し変えて自らを完全に護る体勢───
ガンッ!!
「っ!」
突進の威力を完全に消しきることはできず。少しノックバックさせられますがこれなら……!!
「
通常のガードと変えた場所。即ち、“対衝撃反撃機構”。あれを起動し、反応した反撃機構の力で剣撃エネルギーを盾に圧縮。そのまま大きく振り回して───
「───“超高出力属性解放斬り”!!!」
斧の叩きつけと共に榴弾ビンの爆発が地を這い、ボルボロスを襲います。ビン5本直撃───いくらこの世界で造ったとはいえ用いられた素材故に内包する神秘はそれなりに高く。少なくないダメージは出るはず、なのです。
「グルリャァァァァウ!!」
「っ…!?」
ボルボロスは怯みすらせず、私に向かってきます。最初から怯むなんて思っていませんでしたが、ボルボロスの復帰に対して私の後隙が長い……!
「わぷっ…きゃっ!」
泥飛ばしからの尻尾振りで吹き飛ばされる私───ですが、威力が弱い。個体値的には下位個体でしょうか。
「下位個体……未だに単独で討伐できた事なんてありませんが……」
私が単独で討伐できるのは精々が弱体☆4の水獣“ロアルドロス”。防御は足りても攻撃力が足りないのが原因ではありますが…討伐に至らないのは紛れもない事実。
「使えるものはなんでも使え……」
ルーパスさん達新大陸調査団のよく言う言葉ですが…はて、どうしたものでしょうか……
「ピィィィィィィ!!」
「…っと」
突進に対してガードポイント、終わり際に斬り上げと盾突き。横にステップしてからクラッチクローで尻尾に飛びつき───
「───っ!!」
割と無理矢理、尻尾周辺に傷をつけます。実際チャージアックスに傷付けって微妙だったりするのですけど……ルーパスさん曰くビン爆発に傷付けによる攻撃が通りやすくなる効果はないのだとか……それはそれとして。
「…分かってはいましたが、結構な消耗戦ですね…」
痛撃色……武器の斬れ味が既に緑に落ちています。元々白斬れ味、青斬れ味ともに短めで緑斬れ味が長めの武器らしいので仕方ないといえば仕方ないのですけど……もしや、あちらの世界で作ればこの辺りも変わるのでしょうか。
「1人では砥石を使う時間もありませんし…」
困りましたね、と呟きながらもボルボロスを見据えます。今、ここでボルボロスを先輩達の元へ行かせるわけにはいきませんから。
「…っ!」
突進をガードポイント。チャージ。剣属性圧縮───榴弾ビン圧縮付与完了を見計らって盾から剣を抜き放ち───そのまま硬い頭に一閃。
「グルリャァァァ」
「っと、怯みですか……」
そのまま盾突き、変形、属性廻填斧強化斬り───斧が回転し始めるのを見てやはりノコギリだと思ってしまう私は悪くないと思いたいです。ルーパスさん達も苦笑いしてましたけど。
───斧強化……一応やり方は教えるけど使いにくいんだよねー…新大陸製のは持続がビン依存だから斧強化維持するなら盾強化と超高出力属性解放斬り封じられるから……
───現大陸製は斧モード依存だからな……少しでも剣モードに変わればすぐに消える。ルーパスの言った盾強化と超高出力属性解放斬りに加えて高出力属性解放斬り…果ては変形まで封じられる。
───……それ、大丈夫なの?
───ハモン殿曰く新大陸の技術を出来る限り再現しようとした結果だそうだ。新しい技術はやはり難しいようでね…ウツシ殿も扱いに困っていたよ。
───それもそっか…
───……一応、“疾替え”という技術を応用すれば剣モードに出来なくもない、が……
───……何それ?
───すまないが僕も全く分からない。ウツシ殿曰く“使用可能な狩猟技術を瞬時に入れ替える技術”とのことなのだが……
───………リューネの場合全部習得・記憶してその時々によって瞬時に替えてるから特に必要なかった、と。
───……その通りだ。同じことをウツシ殿からも言われたよ。“あの姉妹と同じく君と君の妻にはあまり必要ないだろうけど”、ともね……
───リューネの妻って私のことか……
───ええと…良く分かりますね、ルーパスさん?
───だってこれまで散々リューネの妻扱いされてきたからね。
───ルーパスに同じく。散々ルーパスの夫扱いされて慣れてしまったよ。噂関係なくルーパスの事は好きだから構わないのだが。
───………いきなりのド直球は心臓に悪いんだけど?
───割と伝えるタイミングは逃していたからね。
変な方向に回想が逸れ始めたのはさておき、使ってみて分かりましたけど確かに扱いが難しい……!あと斬れ味の影響もあって斬る、というか石を削るような衝撃が両手に直に来ます…!
───割と、本気で、肉質硬い場所を斧の回転で殴ると手を痛めやすいから気をつけてね?ソフィが試しに使って手首痛めたって言ってたから。実際私も痛めそうになったし。
───き、気をつけます…
───…気をつけます、とはいってもね。僕らの神秘とマシュ殿達の神秘の差はあまりにも広い……と聞いている。マシュ殿達の武器の攻撃が僕らの世界のモンスターに効きにくいのも神秘が理由だということも。であるから……ルーパス、斧強化はクラッチクローでの傷つけ効果に乗るのかい?
───乗ら……なくはないけど、ビン爆発は乗らないからねー…あくまで武器部分の攻撃のみしか乗らない。あと、マシュの“円卓盾斧ギャラハッド”って現大陸側の技術取り込んではいるとはいえ大本は新大陸側の技術だからさ……ビン纏わない攻撃は心眼スキルないと弾かれちゃうんだよねー……
───例え榴弾ビンだとしてもビンは乗らないか……まぁ仕方ないか、榴弾ビンはタル爆弾と同じようなものだからね。それより、その神秘の差が“肉質硬化”という形で現れるとすれば…だ。
───……あー、うん。リューネの言いたいことわかった……とりあえず、マシュ。
───は、はい
───別に使うなとは言わないけど、多用しないようにね。私やリューネもそうだけどそれよりもまずリッカが心配するから。あの子、ホントにマシュのこと大事に思ってるから。
───……はい!
───おっと、元気になったね。…ルーパス。
───うん、そうだねー。
───……??あの…?
───なんでもないさ。それよりもマシュ殿、こちらに近づいてくる獣の足音がする。数は10、軽くチャージアックスの練習と行こうか。
───は、はい!
盾突きのあと、変形から超高出力属性解放斬りに繋げず高出力属性解放斬りに繋げます。その後斧モードから剣モードへ。
───…ルーパス、これ本当に獣か?
───なんか人間っぽい感じするけど……
───獣ですね。獣、ですけど……
───マシュ?
───獣は獣でも……なんで、なんで“罹患者の獣”なんですか……!?加えて“聖職者の獣”と“血に渇いた獣”までいるのふざけないでくださいっ!?ここはBloodborneじゃないんですよ!!!
……あ、
「……泥纏いならぬ砂纏いが厄介ですね」
通常、ボルボロスは泥沼を利用して自らの身体に泥を纏うと聞いています。ですが、今私の目の前にいるボルボロスは最初こそ泥を纏っていましたが今は砂を纏っています。この世界に来て変異でも起こしたのでしょうか。
「っ…!」
そして───泥から砂に代わった影響で防御も難しくなっています。今も、飛ばされた砂によって視界が悪く。そんな中で、頭突きをガードできたのは偶然といえるでしょう。というか───まずいです、今ので完全に
「ピィィィィィィ!!!」
「づっ…!」
スタン中に突進をもらい、そのまま吹き飛ばされます。
「…戦闘中に強制的に意識を持っていかれることがある、と言っていましたがこういうことですか…!」
正確には意識はあるのに身体は動かない、という麻痺に近い状態のようですが───スタンは覚めたものの、立ち上がるのに時間がかかりそうで。
「───はっ!!」
───私の前に唐突に割り込んだその方がいなければ、更なる追撃をもらっていたことは間違いなかったでしょう。
「ご無事ですかな、可憐なる騎士。」
…………なんでしょう。あの、助けてもらったのは事実なのです。…事実、なのですけど。あの………思いっきり背後から殴りかかりたい衝動に駆られます。それはそれとして…
「そこの方!2分でいいので持ちこたえてくださいますか!!」
「承知───我が剣、アロンダイトにかけて必ず!」
紫の鎧を纏った彼は自らの武器を構えボルボロスと相対します。私はその間にアイテムポーチから回復薬グレートを取り出して飲み、先程までで負ったダメージを回復させます。…飲むだけで傷が癒えるこれも、相当な神秘の塊ですよね……以前所長が言ってた気もしますけど。
「………これで、よし」
斬れ味も回復、これでまた万全に戦えます。……あの人、強い…こう見ると本当に私は戦闘向きではないのがよく分かります。…ですが
「たとえ霊基が変わらずとも───心だけはハンターとして。…先輩の守護者として、私は戦います。」
一種の自己暗示───それだけでも気分は幾分か落ち着きます。
「───スイッチ!!」
「っ!」
癖で言ってから“しまった”と思いましたが、彼は正確に反応し、私が入る隙を作ってくれました。その隙に対して溜め二連斬りと回転斬りで剣撃エネルギーを回収。チャージからの盾突き、変形、盾強化。頭突きに対して割と癖でパリィ───
「ギャァァァァォォォウ!」
「っ!?」
唐突なボルボロスとは別の咆哮に咄嗟にガード態勢。その、私の目の前を───赤い刃が通過しました。その刃の持ち主は───全体的に赤黒く鋭い甲殻を持ち、禍々しく朱く輝く双眸を持つもの。頭部左の角が肥大しているその存在の名を、私は知っていました。
「───燼、滅刃……」
二つ名“
裁「マシュの反撃ガードバッシュが突進を耐えきれない件だけどね。元々ランスのパワーガードみたいな構えしてるからノックバックが強いっぽい?のかな?…あと、このときの戦闘記録をジュリィさんとミラちゃんが見たところ、マシュのシリーズスキルがガード強化とガード性能の複合スキルで、それがあってもマシュの神秘とボルボロスの神秘の差が大きすぎて円卓盾斧ギャラハッドだけじゃ補いきれなかったらしいよ。」
あれってそういう問題だったの?
裁「結局今のマシュの霊基はハンターじゃなくてシールダーだからね。シールダーとしてじゃなくてハンターとして戦っていれば圧勝してたかも?…ハンターの霊基にはサーヴァントが内包する神秘を底上げする力があるようだ…みたいなことヘラクレスさんが言ってた。」
うーん……
裁「……あ、そういえばルーナさん達が基本的にカルデアから出てこない理由はハモンさんやダ・ヴィンチちゃんと一緒に武具や錬金壺の開発してるからなんだよね。今回に関してはマシュの意思を尊重したとか……」
はえー……あ、唐突なんですけど1個アンケート取りたいと思います
裁「ホントに急……」
まぁまぁ……それで内容なんですけど、第286話でルーナさんが使った2つの技。“桜花気刃七虹斬”と“忌刀魂喰魄塊”。あれ、ゲーム内に実装されてたら使ってみたいと思います?
裁「………あの、マスター?その2つって割と危険だったはずなんだけど…?」
んー……実際モンスターハンターシリーズのプレイヤーさん達って自分の体力が危険に晒されても火力に変わればどうでもいいって思ってる人少なからずいる気がしてさ……あとロマン技って言われる技が好きな人も少なからずいる気がしてさ?どちらにも刺さりそうだから気になって……
裁「……一応私が生前にルーナさんから聞いた内容、ゲーム風に書いておく。」
練気ゲージを本来の最大状態である赤から更に4段階練り上げて虹色にした状態で放つ桜花気刃斬。攻撃発動のタイミングは任意であり、練り上げが完全に完了していない銅状態、銀状態、金状態でも放つことが可能。さらに、練り上げは赤状態から始める必要はなく、練気なしの状態からでも始められる。赤状態での桜花気刃斬よりも高い火力を期待できる反面、攻撃発動のタイミングまで身動きができないこと、攻撃発動までスタミナを消費し続けること、そして何より攻撃発動後は5分間練気ゲージを上げることが出来なくなる。ルーナ曰く“練気を練れなくなる理由は攻撃するのと同時に練気を練るのではなく、何もせずに無理矢理練って放っているのが原因”……簡単にいえば、作業中に段階的に集中を高めるのではなく、何もしない状態で一気に高めて一気に解くのが原因とのこと。
“
裁「……改めて見て思ったけどほんと極端な性能してるねー…」
リカ的には使いやすいのはどっちだと思う?
裁「うーん……忌刀魂喰魄塊の方かな?斬れ味、練気、体力は放ったあと時間があればすぐにでも戻せるし。多分桜花気刃七虹斬で練気が制限されるよりも忌刀の方が立ち回り的には楽……なんじゃないかなぁ……」
……ちなみに“忌剣黄泉送火”は何か聞いてる?
裁「蒼空さんが使ったやつね……一応聞いてるけど忌器はだいたい全部同じ感じだよ。」
はぇ……
裁「…ところでこれ、本編に関係あるの?」
本質的には関係ないんだけど
裁「話題て……」
実際気になるところはあったから……忌器の数とか…ね?
桜花気刃七虹斬と忌刀魂喰魄塊、使ってみたいのは?
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桜花気刃七虹斬
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忌刀魂喰魄塊
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どちらも使ってみたい
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どちらも使ってみたくない