狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

37 / 372
う~ん…最近うまく構成組めない…

「…マスター。」

ん?

「無理は…しないように」

してないしてない


第27話 到着

 

目を開けると、そこは巨大な台地だった。

 

「…無事に転移できましたね、先輩。前回は事故による転移でしたが、今回はコフィンによる正常な転移です。身体状況も問題ありません。」

 

前の方にいたマシュがそう告げた。と、いうことは…

 

「ここが…?」

 

「…はい、確認しました。どうやら1431年のフランスのようです。」

 

今でも信じられない。私達が時間を越えているだなんて。そんなことを思ってると、昨日お兄ちゃんから貰った指輪を嵌めたあたりから音がした。

 

〈立香さん、聞こえますか?〉

 

「…誰?」

 

私には聞き覚えの無い声。

 

〈ええっと…あ、そういえば自己紹介もしてませんよね。…とりあえず、それはあとで…今は“ナビゲータ”とでも呼んでいただければ。それはそれとして、皆さん、ご無事ですか?カルデアとの接続はもう少しかかるのでお待ちください。〉

 

そう言って声はぷつりと切れた。…何だったんだろう。

 

「フォーウ!」

 

「フォウさん!?またついてきてしまったのですか!?」

 

「…フォウ君もレイシフトできるのかな…?」

 

「さぁ、どうなんだろう…」

 

そう呟いたのはルーパスちゃん。背後にいたから全く気付いていなかった…あ、ちゃんとみんないるみたい。

 

「…レイシフトできるのは間違いないようです。私か、皆さんのコフィンに忍び込んだのでしょう。」

 

確かにコフィンには結構空きスペースがあったのを覚えてるから出来なくはないんだろうけど…う~ん

 

「幸い、フォウさんに異常はありません。私達の誰かに固定されているのですから、私達が帰還すれば自動的に帰還できます。」

 

「…そっか。うん?」

 

ふと空を見上げると、明らかにおかしいと思うようなものが在った。

 

〈…よし、回線接続完了!画質は少し粗いけど映像も通るようになった!!…って、どうしたんだい立香ちゃん?空を見上げたりして。〉

 

「…ドクター。みんな。それとお兄ちゃん。あれは…?」

 

〈俺はついでか…?ん?なんだ、ありゃ?〉

 

私達が見たのは光の帯。…なんか、嫌な予感がする。

 

〈光の環……いえ、衛星軌道上に展開した何らかの魔術式…?〉

 

〈なんにせよ、とんでもない大きさだな。下手すると北米大陸と同サイズか?〉

 

〈ともあれ、1431年にそんな現象が起きたという記録はないわ。間違いなく未来消失の理由の一端でしょう。あれはこちらで解析するしかなさそうね…〉

 

〈そうですね…とりあえず、キミたちは現地の調査に専念してくれていい。まずは霊脈を探してくれ。〉

 

「あ、うん…」

 

「まずは街を目指して移動しましょうか、先輩。」

 

「あ、じゃあ私上空から見て近くの簡単な地図作ってきますね。“飛竜よ、我と共に空を(ファストトラベルです!)”」

 

ジュリィさんがそう言うと、ジュリィさんの近くに飛竜───“ノイオス”って言うらしいけど───が現れ、それにワイヤーをかけて空に飛んで行った。

 

「……あれ、便利だよね。」

 

「実際、ノイオスを呼ぶのに魔力喰らうらしいから…じゃ、しばらく歩こうか…」

 

その言葉に私達は頷いて、街を探して移動を開始した。

 

〈んじゃ、移動中にざっと説明するか。…ジュリィさんはいないけどよ。〉

 

「それはいいけど…一体何を?」

 

〈その指輪。まずは俺が昨日渡した方の指輪から説明するか。〉

 

お兄ちゃんが渡した指輪…っていうと

 

「これ?」

 

〈あぁ…そいつは俺が作った魔術礼装の一つ。双方向通信自立支援魔術礼装…要するに通信機だな。カルデアの管制室とつながるこの通信機とは別のもので、同じ形式の指輪にのみ通信が繋がるような仕組みになっている。〉

 

「へぇ…あ、そういえばさっきこの指輪から声がしたんだけど…」

 

そう言うとお兄ちゃんが小さくため息をつくのが聞こえた。

 

〈…早えよ。まあいいか。フォータ、出て大丈夫だ。〉

 

〈はいです!〉

 

お兄ちゃんの言葉の後、指輪からさっきの女の子の声がした。

 

〈そいつ、“フォータ”。名前のセンスないのは分かってるから言わないでくれ。〉

 

〈初めまして、フォータ…正式名称“フォーマッタ”です!管理ID“0-R”、クラスター総合統括AIの片割れ。お姉ちゃん…アドミニストレータから話は聞いています。様々な補助はお任せください!〉

 

そういうナビゲータ…じゃなくてフォータちゃん。…っていうか、管理者(アドミニストレータ)消去者(フォーマッタ)って…

 

「…お兄ちゃん。もしかしてこの子とこの子のお姉ちゃんの名前って…アレから?」

 

〈…まぁ、わかるよな。〉

 

〈?どうかしましたか、マスター?〉

 

〈いや、何でもない…〉

 

〈??…あ、えっと…立香さん〉

 

フォータちゃんが何か言いたげな声を発した。

 

「どうしたの…?」

 

〈…あの、少し言いにくいのですが…近くに誰かいます。ちょうど現在地から西に50m、でしょうか。サーヴァントの反応ではないので現地住民かと。〉

 

「…分かるの?」

 

〈はい。私はバグの消去、コンピュータウイルス対策をメインとしたAIですが、姉と同じく端末を介して周辺の情報探知はできるのです。…とはいえ、あまり広範囲の探知はできませんが…こう言っては不快に思われるかもしれませんが、人間というのは不安定なものです。話し方や相手取る方法を間違えれば即座に敵に回りかねません。接触するのでしたらお気をつけて。〉

 

うわぁ…辛辣というかなんというか。ミラちゃんが少し微妙な表情してるよ…

 

「…先輩、こちらでも目視できました。どうしますか?」

 

「…ん…ひとまず情報は大事だから……接触してみよう。」

 

「分かりました。…エクスキューズミー。こんにちは。私達は旅のものなのですが…」

 

…待って、ここフランスだよね?それ…英語じゃない?

 

「……」

 

ほら、現地の人も固まってる!

 

「?」

 

「フォウ?」

 

「Salut ...! Attaque ennemie! Attaque ennemie!(ヒッ…!敵襲!敵襲ー!!)」

 

ほらぁ!!囲まれてるよ!!

 

「すみません、失敗しました!!」

 

「何してるの!?ここフランスで、イングランドとの戦争中なんでしょ!?英語は…!!」

 

確か、イングランドの言語だよねっ!?って言いかけた時に私の近くに剣が降り下ろされた。

 

「あわわわ!!」

 

〈ヤッホー、手が空いたから様子を見に…って、なんで周りを武装集団に取り囲まれているんだい!?〉

 

「マシュがやらかした!!」

 

「先輩!?」

 

〈あ~…とりあえず、立香、お前が相手の対応しろ!フランス語使えんだろ!!〉

 

「使えるけど…!!」

 

剣が怖いんだけど…!

 

〈全自動言語変換魔術礼装、作っておいてやるから!!今はとりあえず何とかしろ!!〉

 

〈その世界は隔離された世界だし、何が起きようとタイムパラドックスは発生しないから、彼らとここで戦闘になっても問題はないだろうけど…!!〉

 

「ドクター、何か案を!!」

 

〈知るもんか、ボッチだからね!小粋なジョークでも思いつけばいいんだろう!?その帽子ドイツんだ、みたいな!!〉

 

〈ロマニ、黙って〉

〈黙れロマン〉

〈黙ってくださいドクター。〉

 

〈…はい。すみません。〉

 

言ってる場合ドクターぁぁぁぁ!!!!ああ、もう!!

 

「Je suis désolé, nous sommes des voyageurs.(すみません、私達は旅の者です。)Voudriez-vous s'il vous plaît retirer votre arme et nous écouter?(どうか武器を引いて私達の話を聞いてくれませんか?)」

 

「!?Qui es-tu!!(!?何者だ!!)」

 

「Ceci est juste un voyageur.(こちらはただの旅の者です。)Pour la légitime défense, nous portons des armes et des armures et avons les connaissances, mais ce n'est pas quelque chose que vous devriez vous donner.(護身のため、武器や防具を身に着けその心得を得てはいますが、それは本来貴方達に振るうものではないもの。)Si vous en avez besoin, posez votre arme au sol ici, mais qu'en pensez-vous?(必要とあらばこの場で武器を地に置きますがいかがいたしましょう?)」

 

「……」

 

相手が沈黙した。

 

「... Je suis réticent à tuer un adversaire qui ne résiste pas sans raison ... Est-ce que ça va?(…無抵抗の相手を無意味に殺すのは気が引ける…別にいいか。)Je ne veux pas gaspiller les gens ... Voudriez-vous revenir en arrière ...(人を無駄にしたくもないし…戻るか…)」

 

そう言って相手は武器を降ろしてどこかに行こうとした。

 

「Merci!(ありがとう!)」

 

ルーパスちゃんがそう言った。兵士の人はちらりとこっちを見たけど疲れたような顔でどこかに行った。

 

「…はぁ…何とかなった…」

 

〈お疲れさん……フォータ、どうだ?〉

 

〈はい。先程帰っていった兵士さんを補足、向かう先に砦のようなものが在るようです。どうしますか?〉

 

砦、かぁ…それはそれとして。

 

「ルーパスちゃん、フランス語話せたんだ?」

 

「クラススキル“言語適応”だよ。ちょっと時間足りてないけど、もう少しすれば完全に話せるんじゃないかな。」

 

「そっか…」

 

〈あの兵士さん達を追いますか?〉

 

「うん…お兄ちゃん、砦に着くまでにさっき言ってた魔術礼装…だっけ?あれ完成させてもらっていい?」

 

〈急に難題吹っ掛けてくんな!!…わぁったよ、ターミナルが出来たら送れるように準備しとく。〉

 

「お願い。」

 

「じゃあ、時間もかかるしこの子に乗っていこっか。」

 

ミラちゃんの言葉にそっちを振り向くと、前にいた…雷狼竜、だっけ…それがいた。

 

「えっと…ランさん、だっけ?」

 

「ん…お願いしていい、ラン?」

 

ランさんは何も言わずに体を屈めた。

 

「いいみたい。」

 

「…いいの?」

 

「ランは結構面倒くさがりだから。でもそれなりに真面目なんだけどね。」

 

へぇ…って言いつつ私達はランさんの上に乗った。走られて振り落とされかけたのはちょっと怖かった。

 

ちなみに、レイシフト前に渡された方の指輪は着ている魔術礼装(今ならカルデアの制服)を別の魔術礼装に変換する着用中魔術礼装変換魔術礼装……やばい、何を言ってるか自分で分からなくなってきたんだけど…ともかくそういうものみたい。

 




「…マスター。」

ん~?

「この作品ってどんな道を辿るの…?」

一応ロンドンでちょっとしたことが起こる予定だけど。

「…そう」

オルレアン修正後に召喚するサーヴァントのクラスは?

  • 剣士、魔術師
  • 騎兵、暗殺者
  • 槍兵、騎兵
  • 剣士、剣士
  • 狂戦士、魔術師
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。