狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
弓「そうよな。」
杖を振る。
龍属性弾が邪竜に向かって放たれる。
それを避けた邪竜に向けて、連射状態の龍属性弾が襲いかかる。
もう一度私が杖───“サモンロード”という銘の杖を振るとその連射が止まる。
「く───ファヴニール、焼き尽くしなさい!」
「水壁よ」
邪竜の炎に対して私は水の壁を生成する。…この、繰り返し。
「…邪竜、っていうだけはあるか。硬さが極限化モンスターと同レベル…それと龍属性弾でもそこまで効かない、と。ふーん…」
古龍でも龍属性が効くとは限らない。龍封力は効くけどそれが一番通る攻撃かと言われると微妙。だったら、方法はある。
「龍砲門増設。7門から30門へ。それと同時に属性追加。火、水、氷、雷、風、無。それぞれ30門とし、累計210門の発射体を展開。」
私の言葉と同時に赤色、青色、水色、黄色、緑色、白色の発射体が展開される。
「全砲門単射状態を保持。全砲門一斉射撃。」
火属性、水属性、氷属性、雷属性、風属性、龍属性、無属性の弾幕が一斉にファヴニールへと襲い掛かる。
「あんなもの…!!ファヴニール、なぎ払え!!」
「ゴァァァ!!」
「…」
弾幕は消し去られるけどそこまで気にしてない。そもそもそこまで魔力込めてなかったから威力なんてないに等しいし。
「…何よ、その目。」
「…別に。ただ、可哀想だねって。」
「はぁ?」
「その子。貴女みたいな使い魔の扱いに慣れていない人に従わされて。…ただ単純に、可哀想だねって。」
それは私の召喚術師としての思い。一人の召喚術師として、力を借りる立場として。私は相手の意思も尊重したい。
「自分が召喚した存在だからって、その存在を物のように扱う人は私は嫌い。その存在だって生きてるんだよ?」
「…ハッ。何かと思えば。アンタもサーヴァントなんでしょう?だったらマスターにこき使われるのが当然なんじゃないかしら?」
「…確かに、そうなのかもしれない。だけど、そうじゃないマスターだって当然いるよ。」
「…そうですか。そんなことはどうでもいいです。やりなさい、ファヴニール。あの目障りなキャスターを消しなさい!」
「…ガァァァ」
その指示に私はため息をつく。
「…なんですか。」
「…一つ、きかせて?貴女は龍の扱いを本当の意味で分かってる?」
「何を…」
「そもそも竜っていうのは自然に生きるもの───あぁ、こっちじゃ過去形になるんだっけ。自然に生きるものに、主人という縛りを与えて、本当に全力が出せると思ってる?自分の意思を理解しない主人とともに、全力が出せると思う?」
「……」
「全力を出させるならば相手を理解するという思いを見せなさい?そうじゃなきゃ、全力なんていつまでも出せない。」
「…黙れ」
「敵に塩を送る、なんて趣味はないけどあえて言わせてもらう。全力を出させたいのならまず相手を、自分の相棒を知りなさい。それが私が貴女にできる最大限の助言だよ。」
「黙れ!!このキャスター如きが!!焼き尽くせ、ファヴニール!!肉の一欠片も残らぬように!!」
「…ここまで言っても分からないか。」
私は頭痛がし始めた頭を押さえながら、自身の魔導書を開いた。
「…我、汝と契約せし者。契約に従い、その姿をここに現せ。汝、深淵から出で、激流の渦を以って万物を喰らう者。我が名“ミラ・ルーティア・シュレイド”と魔導書の名のもとに応えよ。」
私が起動したのは一つの宝具。私が持つ召喚魔法の中でも一番弱い召喚魔法。
「宝具、開帳。“
「───ヴオォォォォ!」
「な───!?」
私の召喚呪文にアビスラギアが応える。私はアビスラギアを、補助するのみ。
「結界、展開。領域変化、水中!!」
私を中心として結界が展開される。その結界の中は、呼吸ができる水。
「これ───水!?ま、不味い!!」
そう、呼吸はできるとはいえ、これは水には間違いない。水の中で、火は吐けない。古龍と私達が操る火属性術式は特殊な火にしてあるから使えるらしいんだけど。え、なんでわかるかって?煉黒龍“グラン・ミラオス”───“グランス”が言ってた。
『お願い、“アビア”!!適当でいいから時間を稼いで!!』
『了解しました、マスター!!』
アビスラギア───アビアは口元に電気を溜め、それを邪竜と魔女に向かって放った。
「く───貴女、何者なのです!?」
「私?───“総ての竜に愛された少女”。それが、私の通り名。それが私、人呼んで“古の龍の王妃”!!」
「古の龍の、王妃───!?」
実際のところ、私には色々な通り名がある。全ての竜に愛された少女、古龍の巫女、古の龍の王妃───思い出すのも面倒だから思い出す気になれないけど。
「認めない…認めない!!アンタなんかが、私より上だなんて!たかがキャスター風情がルーラーの私より上だなんて───」
「分からないの?ルーラー、つまり裁定者。なら、貴女は“聖人”なんでしょ?何か極め抜いたものでもあるの?」
「───」
「セイバーは剣を。アーチャーは飛び道具を。ランサーは槍を。ライダーは騎乗を。キャスターは術式を。アサシンは静かに殺す術を。バーサーカーは狂気を。バーサーカーだけは何とも言えないけど、基本的な七騎士は特定の何かを極め抜いてる。そんな極め抜いたものに、付け焼刃のものが、勝てると思ってるの?」
「…ルーラーは、基本的に高いステータスで召喚されるはずよ。こんな水さえなければ、アンタなんて…」
「……はぁ。アビスラギア、戻っていいよ。」
私がそう告げると、アビスラギアが送還された。
「…いいよ。結界も解除する。それで私に通じるか、試してみなよ。」
そう告げると同時に周囲の水も消える。結界が解除されたため。
「───この小娘───殺すっ!!…ファヴニール!!吐息を───全開で!!焼き尽くせっ!!」
魔女がそう言うと同時に邪竜の口元に火が漏れているのが見えた。
「…あんまり、やりたくないんだけどね。術式、展開。素は水、世に在する四大元素が一。その触媒は我が杖、我が身、我が魔力。」
私は詠唱しながら、杖を右手だけでクルクルと回し、先程から感じ取っていた気配の方へを視線を一瞬だけ向けた。
───side 立香
「…!?こっちを見た!?」
私達は竜殺しさんを見つけた後、少し外に出ていく機会を窺っていた。
〈魔力反応増大、だがこれは宝具ほどではねぇな。〉
〈ここに置いていかれた時から見てたけど凄かったわよ、彼女の術……私も教わろうかしら…〉
「教わってできるものなのかなぁ…」
「…すまない、俺の傷が深いばかりに彼女を助けに行けず…」
「謝るでない、竜殺しよ。恐らくミラめは大丈夫であろう。であろう?マスターよ。」
私はそれに頷く。ミラちゃんはまだ余裕そうだし。
〈…うわっ!?なんだ、あの杖…!!
ドクターの言う通り、ミラちゃんの持つ杖に水が集まってきていた。
───side ミラ
「放て───!!」
私に向かって邪竜の炎が吐かれる。…けど、もう遅い。
「水充填60%第一段階…行けるね。
杖の回転を止めて、右手は中心近くをもって後ろに、左手は前に出して身体は半身。つまり───投擲体勢。
「穿ちなさい!!“ジャベリンズ・アクア”!!」
そのまま杖を、槍のように。名前の通り、投槍のように───投げた。
「な───!?」
魔女の驚愕を無視し、杖が炎に触れる寸前に私は指を鳴らす。
「“ブレイク”」
その言葉を聞き届け、私の杖が───正確には
「馬鹿な───!ファヴニールの炎が、あの程度の───!?」
炎抹消。ついでに私の杖は私の手元に戻ってきた。
『「───さぁ、出番だよ」』
私は少し前からこの戦闘を見ていた人達───立香さん達に思念を届けた。
「う、うん…!」
「…久しいな、ファヴニール」
「!?」
現れたのは、大きな剣を持った男性。でも、それを見た邪竜が怯えたような行動をとった。…なんか、悪寒がする。多分、この人が竜殺しなんだと思う。
「蒼天の空に聞け!我が真名は“ジークフリート”!!今一度蘇りし邪竜を討たんとする者───!!」
ジークフリート。彼はそう名乗った。
ちなみに“古の龍の王妃”に関しては次の話でミラ自身から話される、かもしれません。
裁「あ~…」
私その場その場で思いついたものを書いてるにすぎないから…
オルレアン修正後に召喚するサーヴァントのクラスは?
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剣士、魔術師
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騎兵、暗殺者
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槍兵、騎兵
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剣士、剣士
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狂戦士、魔術師