狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
裁「…投稿時刻17:58。」
「…逃げなさいっ!」
兵士を襲いかけたワイバーンをジャンヌの旗が弾く。
「な…何?」
「逃げなさい、死にたいのですか!!ここは私に任せて逃げなさい!」
ジャンヌは強い口調でそう告げる。しかし───
「に、逃げるな!竜の魔女だ!討ち取れ、故郷の仇を討て!!」
兵士の後ろにいる指揮官らしき者の言葉が飛ぶ。それと同時に、大量の矢はジャンヌに集中する。
「くっ…!」
「…護っている存在に、散々な仕打ちを受けているわね、貴女。」
「───!」
瞬時にその場から離脱すると、その場にアイアンメイデンが現れる。それとともに、その近くに吸血鬼───カーミラの姿。
「貴女は…!」
「ワイバーン。まずは兵士たちをお食べなさいな?」
「させませんっ!」
兵士達の方へと行こうとしたワイバーンの行く先をジャンヌの旗が阻む。
「はぁ…はぁ…聞きなさい、この地に侵攻せし竜達よ!」
息を整えながらジャンヌは叫んだ。
「私はジャンヌ、ジャンヌ・ダルク!かつてこの地を救わんと旗を取った者!」
旗を振るいワイバーンをなぎ倒し、時折謎の杖を振るうとワイバーンに対して薄めの弾幕が張られる。
「私の願いはここに、主の嘆きは私と共に!邪なる者達を通さないという想いの壁がここにある!!」
謎の杖はその言葉に呼応してかワイバーンたちを押し留める壁を展開した。
「私は一度死んだ者───されどその生涯をこの国の救国に捧げた者!!生半可な力ではこの想い、この誓い、この壁───壊すことはできないと知りなさい!!」
旗を空中に放り投げ、剣を抜いてワイバーンを斬り裂く。その手放した旗は、空中で浮遊した状態になっていた。
「…なぁ。あれは“竜の魔女”のジャンヌ・ダルクだよな?なんでジャンヌが竜と戦っているんだ?」
「知るかそんなもん。精々共倒れしてくれりゃあいいんだよ、俺達の故郷を焼き払ったやつらなんてな。」
心無い言葉がジャンヌの背中に突き刺さる。
「…展開、火炎!!」
手に持つ杖を振り上げ、言葉を紡ぐ。すると、赤色の波紋が一つ、展開される。
「ファイア!!」
その式句と共に赤色の弾がカーミラに向かう。波紋はその場で掻き消えた。
「へぇ…?魔術なんてどこで習ったのかしら?…でも、何をしたとしても、貴女の立場は変わらないわよ、白い聖女?」
「そんなこと…分かってます!展開、氷結!」
新たに現れる波紋。水色の物が一つ。
「無様ね。付け焼刃の魔術で戦いに出るなんて。剣や旗を振り回していた方がいいんじゃないかしら?」
「そう、でしょうね…!ですが、これを使わないというのは失礼に当たる気がしますから…!!展開、雷電!」
「…何、それ借りものなのかしら?」
「えぇ…!それが、何か…!」
「…ふうん?どんな仕組みかは知らないけれど…たいした仕組みね。所有者でもないのに、魔術も知らなかったのに魔術を使える杖なんて。」
「私だって、本来の使い方なんて知りません…!」
杖を、剣を、旗を、拳を。いくつもの攻撃手段を使い、カーミラの攻撃を捌く。
「…あいつ……」
「たぁぁぁぁ!!」
「雄叫びで声をかき消そうとも、貴女の立場は変わらない。彼らが呑気に見物できるのは貴女がワイバーンを引き付け、蹴散らしたからだというのに。」
「…!」
「貴女はここで、足掻いているというのに───彼らは今度こそ、貴女を敵と見ている。」
その言葉と共にジャンヌの剣と杖が押し返される。
「教えてくださらない、ジャンヌ・ダルク?貴女は今どんな気分でいるか。死にたいのかしら?それとも殺したいのかしら?後ろの兵士たちの胸に、杭のようにその旗を、楔のようにその剣を───そして貴女を焼いた炎のようにその火の魔弾を。叩き込みたくてたまらないのではなくて?」
「───放っておいてください!」
その叫びに呼応するかのように、ジャンヌの左手に持つ杖が炎を吹き出す。そしてその炎は、カーミラの足元を少し焼く。
「っ…!」
「えぇ、普通なら悔しいと思うのでしょう。“竜の魔女”としている私のように復讐したいと思うのでしょう───ですけど、私はかなり楽観的でして。彼らは私を憎み、まだ立ち上がれる。それならば、それでいいとも思ってしまうのです。」
そう呟いた後、一直線にカーミラの目を見てジャンヌが告げる。
「フランスを救う───それが私が掲げた望み!私が嫌われていようが、憎まれていようが、恨まれていようが!!そんなことは関係ありません!」
「…正気、貴女?」
カーミラの声に困惑が浮かぶ。
「さぁ、フランスを救うと立ち上がった時点で正気ではないとは言われていましたが…」
「…そう。白も黒も、どちらであろうとも狂っているというわけね……!ワイバーン!!」
カーミラの掛け声により追加されるワイバーン。その数に、ジャンヌが顔を顰める。
「これだけのワイバーンから、貴女は護りきれるのかしら!?」
「く───護り───」
声を発している最中、そこに大砲の音が響き渡った。
「え───?」
「撃て!ありったけだ!!彼女を援護しろ!!」
「何…!?」
「ぼさっとすんな!!彼女が持つあの杖、あれは俺たちを助けてくれた旅人たちの中にいた魔法使いの杖と同じもんだ!!ジャンヌであろうがなかろうが関係ねぇ!!あの旅人たちの仲間なら俺達が協力する理由は十分だ!!」
「「にゃぁぁぁぁぁ!!!やらせないにゃぁぁぁ!!」」
二つの叫び声と共に飛来する巨大なブーメラン。それは、何体かのワイバーンを切り裂き、弧を描いて元の方向に戻っていった。
「聞いたか、今の声!!覚えが確かならあの竜を落とした少女達と一緒にいた猫たちと同じ声だ!」
「撃てー!!救われた恩を返すんだ!!」
そこにいたのは、立香達が最初に立ち寄った砦にいた者達。そしてジャンヌの持つその杖は、ミラの持つ“サモンロード”と同じデザインであった。
その銘───“クイックロッド・プロトタイプ”という。クイックロッド───先程の“展開”のような一言術式のみを記録し、魔力と宣言によって即座にその術式を起動させる練習用の杖。ミラがジャンヌに渡した杖はその
「嬢ちゃん、竜共は任せろ!!」
「…はい!」
そして、増援はそれで終わりではない。
「砲兵隊、撃てぇぇぇぇ!」
さらに大砲が撃たれる。しかしその声は先程の者ではない。
「ジル…!」
「手を休めるな!周囲の竜を優先しろ!!娘一人だけを死地に立たせるな!!」
爆発、爆音。それらが連鎖する。そして、その連鎖はまだまだ続く。
「今度こそ全部あげるよ…全属性砲門、各20門遠隔展開、装填!!」
ミラの声がどこからか聞こえる。そしてジャンヌの目の前に、様々な色の波紋が大量に広がる。それぞれ───火属性、水属性、雷属性、氷属性、龍属性、風属性、無属性の七つの通常属性。さらに毒属性、麻痺属性、睡眠属性、爆破属性の四種の特殊属性。加えて炎属性、光属性、雷極属性、天翔属性、熾凍属性、奏属性、黒焔属性、闇属性、紅魔属性、風属性、響属性、灼零属性、皇鳴属性の十三種類の複属性。そして斬撃属性、打撃属性、弾属性の三つの武器種物理属性───
「これは───!?」
「全砲門一斉掃射!!」
恐ろしいのは、これが宝具ではないということ。そしてこれをしてもまだ、ミラには余力があるということ。その射撃術式は、その場にいたワイバーンを総て殲滅してしまった。
───そう。
「な───!」
「…今っ!」
剣と杖を地面に突き刺し、左足を踏み込んでさらに左手を突き出す。
「く───」
「───あぁぁぁ!!」
前に阻むアイアンメイデンに対し、そのまま左手を叩き込む。それにより、アイアンメイデンが粉砕された。
「なんて力───力を奪われてなおこの膂力…!!」
「田舎娘───!!」
ギルガメッシュの声が聞こえる。そちらを振り向くと、タマミツネに乗ったギルガメッシュと立香、ミラがいた。
「掴まれ───振り落とされるなよ!!」
「はい、英雄王───!!」
「させない───!!」
「こっちの台詞だよ!!レーッ!!」
ミラが展開していた波紋から黄色の弾が発射され、カーミラに当たる。
「…!?なに、これ…!?身体が、シビレて…」
それと同時に、カーミラが地を這う。
「撤退!ミチ、全速力!!」
タマミツネは頷くと、その周辺に泡をまき散らしながら滑っていった。
「…ここまで、なのかしら…ね。」
そう言ってカーミラはその場から消えた。
「気を付けていけよ、旅のお方───!!」
「早ぇ…なんだあれ。生き物だよな…?早ぇ…」
「…元帥」
「…解らぬ。…もう一度調べなおせ。竜の魔女が本当にジャンヌ・ダルクなのか。それとも、悪質な偽物なのか。…もしくは、ジャンヌ・ダルクがこの世界に二人存在しているのか。」
残された元帥───ジル・ド・レェは指揮官の兵士に告げた。
「…あの旅の方々からも話を聞け。謎の生き物を駆り、この地に侵攻してきた竜達と敵対している者達は、一体何者なのかを。」
ジル・ド・レェが見つめる方向には、既に消え去った泡の残滓が漂っていた。
ごめん寝る…あとでちょっと活動報告書きます
弓「頭痛がしているな?」
頭痛と腹痛はよくあること。…あ。そういえば前回書き忘れたんですけど、斬斧のほうは通常のスラッシュアックス、剣斧の方はスラッシュアックスFです。それと風属性が二種類あることに関してですが、通常の方は鎌鼬とかの自然現象の風。複属性の方は雷属性80%+氷属性80%のアレです。ただし、ゲームシステム上で言う“風圧”は何故か無属性になります。
裁「いいから休もう」
オルレアン修正後に召喚するサーヴァントのクラスは?
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剣士、魔術師
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騎兵、暗殺者
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槍兵、騎兵
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剣士、剣士
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狂戦士、魔術師