狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
裁「…そういえば、この先の展開は───」
…うん。
裁「…そっか」
そしてごめん、思いっきり投稿設定間違えた
「…む、帰ってきたか。」
私の隣にいたギルがそう呟いた。私はもう激痛が収まって、お兄ちゃんも意識を取り戻して観測に復帰してる。
〈…ったく、意識失うレベルの激痛ってどんだけだよ…よくあれで失わなかったな?〉
「奇跡的に失わなかっただけだよ…それにしても、さっきの予知みたいなのは一体…」
「…フューチャービジョン、かもな。預言書の力だ。」
フューチャービジョン…
「預言書はまれに、その主に未来に起こることを見せる。その力が、本来の未来を示したんだろうさ。気がついたのが早いせいか、間に合ったみたいだが。」
そうレンポくんが言うと、空中から染み出るようにネルギガンテとミラちゃん、ジュリィさん、そしてマリーさんの姿が現れた。
「マリー…あぁ、マリー!」
ネルギガンテからマリーさん達が降り立った直後、ジャンヌさんがマリーさんに抱き着いた。
「わぷ…じゃ、ジャンヌ…?抱擁は嬉しいけれど、私が潰れてしまうわ…?」
「あ…ご、ごめんなさい!」
「筋力が高いことを自覚せよ、田舎娘。いつか人を絞め殺しかねんぞ。」
「筋力をネタにするのはやめてください、英雄王!」
「忠告してやっているというに…まぁいい、ミルドよ、どうであった?」
ミラちゃんはそう問われると、頷いて口を開いた。
「一応持っていったけど使わなかった。流石にネルギガンテ出すのはやりすぎたかなとは思ったけど全古龍召喚しないだけまだいいと思う。…これ、返すね」
そう言ってミラちゃんが取り出したのは黄金の鍵剣。ミラちゃんがここを出る前にギルが渡していた、王律鍵バヴ=イル…って言ってたかな。
「ふ。それは貴様が持っておけ。」
「え?」
「なに、貴様ならば我が財を有効に使えるであろう?自らのためにではなく、他の者のために。ならば我が宝物庫を開くものとしてもよいであろう。それは臣下に作らせた鍵の予備、その一つよ。蔵の守護は、得意であろう?」
「…まぁ、確かに。」
「ならば王より命ず。我が蔵を管理し、我が蔵を守護せよ。あぁ、竜殺しの宝具には気をつけよ。その宝具は貴様を焼きかねん。」
その言葉にミラちゃんが苦笑した。
「長い間竜たちと触れ合ってたせいか、竜特性もってるからね。耐性上げれば何とかなるんだけどさ。」
「ふ。便利よな。」
「竜殺しに対して滅龍効果の龍属性で相殺するっていう力技なんだけどね。…結構魔力喰らっていくけど。」
「ふっ。」
「あのね、王様、ジャンヌ!聞いてくださる?私がどうやって助かったのか!」
「む?」
「それはね───」
「だめ。」
ミラちゃんが口に指一本をあてて、黙るようなジェスチャーをした。
「───ううん、なんでもありません。異世界の王女さんが、異世界の編纂者さんが、一つの奇跡を起こした。それだけのこと、なのですよね?」
「うん。」
「…?よくわかりませんが…」
「ふ、田舎娘にはわからぬか。」
「いい加減ジャンヌと呼んでくださいませんか…?」
「断る。既にジャンヌと呼ぶものは居るのでな。…さて、どうだ、ジークフリートの方は。」
ギルがそう聞くと、既に解呪してあったジークフリートさんが肩を鳴らした。…肩凝ってるの?
「問題ない。呪いは全て解呪できたようだ。すまない…手間をかけさせた。」
「そういう時はありがとうでいいと思うよ。」
「ふむ…ジークフリートは良さそうだな。…マリアよ、音楽家に会ってやれ。」
「えぇ、そのつもりですわ!」
今、ここにいるのは私とジークフリートさん、ジャンヌさん、ゲオルギウスさん、ギル、ミラちゃん、ジュリィさん…それと預言書とフォウ君だけ。他の人たちは別地点にいる。
「フォーウ」
「ふ。では皆の下へと戻るとするか。」
そのギルの言葉に私達は頷いて、私達は他の人たちがいる場所へと向かう。
「…そういえば、英雄王。」
「む?」
「これ。ドラスが持ってたんだけど。」
そう言ってミラちゃんが差し出したのは爪と鱗……
「それは…ファヴニールの爪と鱗か?」
「そうなの?」
「あぁ。触媒に使えばファヴニールに関連する英雄を召喚できるだろう。」
へぇ…
「ふん。まぁいい、使える縁は使うべきだ。マスター、これを使うかどうかは貴様に任せよう。」
「うん。」
私はその牙と鱗を受け取って、少し前にジュリィさんに作ってもらったアイテムポーチに入れた。…これ、便利だよね。
「特異点直したら召喚するの?」
「ふむ、それがいいであろう。縁は溜めすぎても少なすぎても悪い。そういうものであろう。」
そんな話をしていたら、他の人たちの所についた。
「アマデウス!」
「あぁ、マリア。おかえり。大丈夫だったかい?」
「えぇ!私はこの国に愛された者。竜の魔女なんて、へいきへっちゃらよ!」
どこかできいたなぁ、“へいきへっちゃら”…
「そうか…なら、頼む!一曲歌ってくれ!耳と心を癒す奴を!曲なら即興で作って見せるから!!」
「あら…」
「今日は最悪の一日だ…聴覚だけでなく視覚も壊されるなんて…!!僕の怒りの日は今日そのものだったのかもしれない…!!」
「視覚を壊す…?何があったのです、王様?」
「ふ。我が美を見せてやっただけよ。マスターに命じられればすぐにでもやってやろう。」
「やめてくれ!この───……ダメだ、僕には君を罵倒できないな。」
「ほう…?」
「大方君もマリアを救うために協力してくれたんだろう?その力が振るわれたかどうかは別としてだ。」
確かに、ミラちゃんに鍵を渡していたし、それに千里眼でミラちゃんたちの動向を見ていたらしい。いつでも補助ができるように。
「あっ!ゴージャス!アンタ一体どこに───って誰よその女。」
「旅の連れだ。一つの運命から逃れた、な。貴様らよりアイドルとしては上であろうよ。」
「私を含めないでくださいますか?ね、安珍様。」
「私の名前は立香なんだけど…」
そう言うと清姫さんに凄く睨まれる。…?何かしたかな…?
「君達は碌に自己紹介もしてないし、今のうちに自己紹介しておいたらどうだい?」
「そうだね。作曲と演奏に関しては僕たちに任せるといい。」
アマデウスさんといつの間にか近くにいたリューネちゃんがそう言った。
「アタシは“エリザベート・バートリー”。ただのアイドルよ。」
「ふん、カルデアの貴様の方が何倍もマシよ。」
「いやあれはルーパスちゃんたちが思いっきり叩き直した結果なんだよね…?」
聞いてみたけど、本当に声を総て一から叩きなおしたらしい。
『ふ、こやつはそんなことをせずとも自分のために歌うのでなければ良い歌声なのだ。自分のために歌うから酷くなるのだ。』
『そうなの?』
『然り。赤きセイバーと違い、こやつは他人のために歌う時のみ本当の歌姫となる者だ。…フラグにならなければよいが。』
大丈夫かな…?
「私は“清姫”。私の前で嘘をつかないでくださいまし。燃やしたくなりますから…ね、安珍様?」
何となく理解。…なんだろう。答えるのが危険な気がする。
「私は“ミラ・ルーティア・シュレイド”。一応、最高位の召喚術師。」
「ふ~ん?…なんか、アタシの敵な気がするわ、貴女。気のせいかしら?」
「…?分かんない」
「アタシ、というか総ての女の敵、かしら?」
「……あぁ」
なんとなく察したような表情をしていた。なんなんだろう…
「私は“ジュリィ・セルティアル・ソルドミネ”です。…どうやら、私の宝具はほぼすべてが補助用なようで。」
「そうなの?」
「はい。狩猟技術以外は戦闘のお役に立てるかどうか…」
「いや、補助って結構大事だよ?」
補助があるかないかでその戦闘の難易度変わるし。
「私はマリー!“マリー・アントワネット”!よろしくね!」
「なんか気に喰わないわね…無駄にキラキラしてて!」
「輝くのは得意よ?キラキラキラキラ、輝くの!」
「止めよ。EXアタックしか通らぬ。」
なんのこと…?…って、最後私か。
「えっと…“藤丸 立香”で───」
「嘘。」
「───え?」
私は清姫さんに扇で指し示された。
「嘘、ですわよね?貴女はそんな名前ではない。違いますか?安珍様。」
「───」
「私に嘘は通じません。───今はまだいいでしょう。するとしても仮契約でしょうから。ですが、正式に契約するとなった場合は、嘘をつくことは許しません。」
「……私は…」
私の名前は───
「……お兄ちゃん」
〈あん?〉
「…全員、集めて。カルデア全職員。カルデア所属全サーヴァント。……全員。」
〈……分かった。〉
「ミラちゃん」
「うん…?」
「皆を、呼んでくれる…?」
「…うん、分かった。」
そう言ってミラちゃんが少し離れたところで話しているルーパスちゃんやアルたちの所へ行ったところで、私はその場に座り込んだ。
「…」
「マスター…」
「…大、丈夫。うん。…大丈夫。」
ただ来てしまっただけ。速すぎると思ったけど、来てしまっただけ。なら、その運命を私は受け入れよう。
〈…揃ったぞ〉
「…ありがと、お兄ちゃん。」
〈一体どうしたのさ?急に全員招集だなんて。〉
ドクターが疑問気にそう言う。
「…私の、名前に関すること。」
「名前?」
「…私は、“藤丸 立香”という名前ではないの。」
〈…どういうことだい?〉
レオナルドさんの声が聞こえる。
〈立香…?〉
「…ごめんなさい。今まで、短い間だったけれど…皆を騙していて。」
〈いえ、それは別にいいのですけど…どういう、ことですか…?〉
「…私は…私の、本当の名前は───」
その名前は、私がそうだと定義したもの。ユキ兄がくれた、大切な名前。
「───リッカ───“藤丸 リッカ”。…ごめんなさい。今まで黙っていて───」
そう言って私は、全員に向けて頭を下げた。
許してはもらえないとは思う。けれど、私は謝りたかった。黙っていたことは、事実なんだから。
〈…顔を上げてくれ、立香ちゃん…いや、リッカちゃん。〉
そのドクターの言葉に私は顔を上げた。
〈隠していた理由は、何だったんだい?〉
「…それは…信頼できるかどうか、わからなかったから。信頼しなければ、私はこの名前を明かさなかったの。」
〈それは、信頼してくれたと思っていいのかな。〉
「…もう、いいの。」
〈え…?〉
「自分を隠すのはもう終わり…もう、隠したくない。カルデアは温かかった…だから、私はもう本当の名前でいたい。」
〈…〉
「私は皆を信じたい。どのみち、いずれ来るとは思ってた。こんな風に、名前と別れる日が。…最後に隠すのは、カルデアのみんなにしたい。」
〈…分かったわ。〉
〈所長…?〉
〈リッカ、貴女を許します。誰にだって隠し事はあるもの。その隠し事を明かしてくれたんだから、いいじゃないの。〉
「マリー…?」
〈皆は、どう?所長権限で強制するなんてことはしないわ、自分の本心を答えてちょうだい。〉
〈…まぁ、いいんじゃないか?〉
〈私も全然いいですよ〉
〈僕も構わない。むしろ僕にも隠し事なんてあるからね。〉
〈ロマニ、君が隠してる自作フィギュアの場所なんて全員が知ってるよ?〉
〈なんで知ってるんだよぉ!?〉
〈…全員いいみたいよ?〉
「…ありがとう。」
「私達も大丈夫。」
「あぁ。名を偽る、か。ならば僕も暴露しようではないか。」
リューネちゃん?
「僕の真名は二つあるんだ。一つは君たちが知る“リューネ・メリス”。ルーパスの父が教えてくれたんだが、これは僕の母がベルナ村に連れていく際に名前が浮かないよう、付けてくれた名前らしいんだ。」
〈えぇ…?どういうこと?〉
「君達のいうところの日本名と外国名、とでも言おうか。ベルナとカムラでは名前の質が少し変わるのさ。」
「あぁ、確かにカムラの里は少し古風な感じの名前だもんね。」
ミラちゃんは知ってるんだ…
「そう。もう一つの僕の───ううん、私の名前は、“
え…まいか…るね?
〈日本語…!?その発音は、日本語と変わらねぇぞ!?〉
「文字は…どうなっているの?」
そう聞くと、リューネちゃんは紙と筆を使ってその名前を書いた。
「…形はアレだけど、思いっきり日本語だ…」
〈異世界に日本語があったとはな…少し並びは古風か?〉
「…まぁ、あまり気にしないでくれると助かるかな?この喋り方も、今じゃそこまで慣れないから…」
「…リューネちゃんって、どっちが素なの?」
「多分どっちも素だよ?…まぁ、いつもの話し方の方が話しやすいからそっちをよく使ってるけど。」
そうなんだ…
「こんな風に、秘密なんて誰でもあるものだよ。だから気にしちゃいけない。」
「…うん。ありがとう、リューネちゃん。」
カルデアが暖かい人たちでよかった。そう、思った。
「改めて、“藤丸 リッカ”です。これからも、よろしくお願いします。」
「“舞華 琉音”。リューネで呼んでも、琉音で呼んでもどちらでもいい。リューネと呼ばれる方が慣れているけれど。」
その私とリューネちゃんの言葉に全員が頷いてくれた。
「…よかったね、マスターさん。」
「ナーちゃん…うん!」
私は最初に私の名前を見破った子…“ナーサリー・ライム”。ナーちゃんの言葉に頷いた。
ということで、リッカさんの本当の名前とリューネのもう一つの真名が明かされました。本当はリューネ・メリスの方が偽名なんでしょうけど、最初に知っていたのは“リューネ・メリス”で、後から知らされた本当の名前が“舞華 琉音”だったっていうことで。
裁「二重真名…」
そういうこと。本来あり得ない気はするけどどっちが偽名だとか考えるの面倒だったし。
弓「…さて。どうなることやら。」
オルレアン修正後に召喚するサーヴァントのクラスは?
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剣士、魔術師
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騎兵、暗殺者
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槍兵、騎兵
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剣士、剣士
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狂戦士、魔術師