狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
弓「何をしておるのか…」
「馬鹿…な……聖杯の…力をもってしても…届かなかった…だと…?」
「ふん。聖杯を手にしたからといって勝てるわけでもなかろうに。」
そう言ってギルがジル・ド・レェさんが落とした聖杯を拾い上げ、私に向かって投げてきた。
「わっとっと」
「これはマスターのものよ。蓄えておくがいい。」
「う、うん…」
〈紛れもなく聖杯ね。これでこの特異点は正されるはずよ。〉
あ……マリー。
「……ふむ。聖杯…万能の願望器、か。」
何かギルが悩んでる?
「…理の管理者よ」
「何か用か、英雄王」
「…1つ聞くが、魂は生きていて肉体が死んでいるものに対して。聖杯を使って新たな肉体を与えることは可能か?」
「…可能。魂が死んでいなければ肉体を再構成することは容易。問題となるのは、肉体の組成そのものが聖杯となることだが」
「ふむ…可能であるならばよい。」
……何となく、しようとしていることが分かった気もする?
「否…否ァ…否否否否否否否否否否否否ァァァァァァ!!私の背徳が、望みが、総てが!!この程度のもののはずが───!!」
「ジル。」
そう言ってある程度回復したジャンヌさんはジル・ド・レェさんに抱きついた……で、いいと思う。
「…もう、いいのです。今の貴方がどうであれ、貴方が頑張ってくれた事実は変わりません。このただの小娘を信じよくここまで…」
言われる毎にジル・ド・レェさんの表情が穏やかになっていく。
「大丈夫…私は最後まで後悔しません。私の屍が、誰かの未来に繋がっている。」
「…ジャンヌ」
「…我が心は我が内側で熱し、思い続けるほどに燃ゆる。我が終わりは此処に。我が命数を此処に。我が命の儚さを此処に。我が生は無に等しく、影のように彷徨い歩く。我が弓は頼めず、我が剣もまた我を救えず。残された唯一の物を以て、彼の歩みを守らせ給え───」
少しだけ、嫌な予感。だけど、大丈夫だって直感が言ってる。
「主よ、この身を捧げます───さぁ、共に戻りましょう?私達のあるべき時代へと───」
その瞬間、ジャンヌさんを中心に炎が吹き出す。…分かった。この炎は、ジャンヌさんを焼いた炎だ。
「“
「………いいえ。いいえ───地獄に行くのは、私だけで───十分です。」
「…願望器が発動する」
アル…じゃなくて、理の管理者さんがそういったと同時に私が手に持つ聖杯が輝き、その光がジャンヌさんの炎を掻き消した。
「地獄になど、貴女を招かせません───地獄に墜ちるのは私だけです───」
そんな願いと共に、ジル・ド・レェさんは消滅していった。
「……さようなら、ジル。」
〈……っと、終わりの余韻に浸っているときにすまない!聖杯を回収したことで歴史の修正が始まる!レイシフトの準備は終わっているから早めに帰還してくれ!〉
「空気くらい読まんか、戯け!」
〈これでも少し待ったんだけどね!?〉
まぁ、早く帰らないと行けないのは何となく分かった。
「では皆の者、ヴィマーナに乗れ!ミルド、あのマリーめを助けに行く際に召喚した早く飛べる龍を召喚せよ!」
「バルファルクね……お願い、ファル」
その呼び声でミラちゃんのそばに銀色の龍が召喚される。
「よし!龍よヴィマーナを引け!」
「…ごめん、お願いできる?」
バルファルクは頷いて、なんか……透明な紐で繋がれてた。
「よし!では行くか!」
「お待ちください!」
出発しようとしたところで掛けられる声。
「…!ジル…ですが、今は……」
「…いいよ、話してきて。時間は稼ぐから。」
ミラちゃんはそう言って、杖を振った。
「…ありがとうございます、ミラさん」
「以前ほど急な崩壊じゃないし、術式を構築する時間は十分にあったからね。」
その言葉を聞いて、ジャンヌさんはジルさんに向き合った。
「あぁ、ジャンヌ!貴女はやはり聖女ジャンヌなのですね!生きておられて───」
「……いいえ、私は確かに死んでいます。」
「……え?」
「貴方とて、既に分かっているはず。この時は泡沫の夢でしかないと。私は死に、貴方は悲嘆する。それが私と貴方に定められた運命だと。」
「ジャンヌ…」
「そうだとしても…どこかで、違う形で…共に戦うことも出来る。そう思います。ですから、これは一時の別れなのです。」
「……貴女は…死してなお、この国を…」
そう呟いたかと思うと、突然頭を下げた。
「お許しください、ジャンヌ・ダルク!我々は、フランスは!貴女を裏切った!おおおおお!!」
「大丈夫です。別れるときくらいは、せめて笑ってこの国を離れましょう。」
「…は!」
その言葉を最後に、ジャンヌさんは私達の方へと歩いてきた。
「もういいの?」
「はい……ありがとうございます、ミラさん。」
「じゃあ、行こうか」
「……お待ちを。」
バルファルクに跳び乗ったミラちゃんを、ジルさんが止めた。
「…何」
「…聖竜の魔女殿。この度はフランスへの助力、感謝いたします。…そして、どうかお許しください。昨夜、竜の魔女というだけで貴女様と貴女の使役する竜達に失礼を働いたこと。……申し訳、ありませんでした。」
それは、竜の魔女であるミラちゃんへの謝罪の言葉。その言葉を聞いて、ミラちゃんはため息をついた。
「それに関しては別に構わない。竜に恐怖を持っているというのに堂々と竜の魔女と公言したのは私だし。私が許すことなんて、なにもない。」
「…そう、ですか…」
「…ファル、行くよ」
そう言うと、私達の乗ったヴィマーナが浮上していく。
「……」
ジルさんは、私が視認できなくなるまでこちらを見つめてた。
「……さて、この辺でいいかな」
「……終わってしまうのですね。こんな奇跡のような時間も。」
「終わりがあるから始まりがある。始まりがあるから終わりがある。世界はそういうもので、終わりのないものなんてないんだよ。」
「古龍も死ぬからね…私達よりも遥かに長い年月を生きる古龍ですら、終わりという概念は存在する。この特異点の終わりはもう近いんだろうね…」
ルーパスちゃんがそう呟いた。…そういえば
「…ねぇ、理の管理者さん。」
「何か用か、今代の預言の主。」
預言の主…
「あなたの名前は?」
「…私に名はない。理を管理し、見つめるもの。世界の機構を見つめる世界の構造そのもの。欠片である私がしばらくいられるのは、彼女の親和性が高いからだろう。」
理の管理者さんはそう言った。
「だが、それももう終わる。次があればまた会おう、今代の預言の主。」
そう言ってアルの身体はガクッと崩れ落ちた。
「…さ!歌おっか。」
「待って、その前に……」
1つ、やりたいことがある。
「リッカ?」
「写真とか…取れないかな」
「写真…か。カメラは小さいのでよければ持っているが」
私はリューネちゃんにそのカメラを貸してもらい、大きさを見てみる。
「…結構小さいね」
集合写真には合わなさそうだけど…使えるだけいいかもしれない。
「……?写真が撮ってある?」
見たら悪いと思ったけど、偶然見えてしまった。仮面をつけた男の人…かな?
「うん?……あぁウツシ殿か」
「ウツシ…さん…?」
「機会があれば話してあげよう。」
「では、撮影は私がしましょう。」
私はそのカメラをゲオルギウスさんに渡した。ちゃんと許可は取ってある。
「それでは撮りますよ~」
『みんな、笑って?』
私が思念を飛ばした数瞬後、シャッターは切られた。
それから少しの間、歌ってたんだけどエリザベートさんがまたルーパスちゃんに怒られてた。
あーう
裁「時間…かかるね」
PC以外での執筆解禁してこれかぁ……あとサーヴァント考えないと
オルレアン修正後に召喚するサーヴァントのクラスは?
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剣士、魔術師
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騎兵、暗殺者
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槍兵、騎兵
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剣士、剣士
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狂戦士、魔術師