狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
弓「貴様の力不足であろう。」
否定しないよ。
「よし、続きを回せ!」
「今回は呼符を9枚ほど用意したわ。肉体が紙のせいか、魔力運用が上手くいかずに作れた数が少ないのだけど…」
7枚あるだけでも十分だと思うけど……
〈サークルを起動するぞ。リッカ、呼符を…〉
「うん…」
私はお兄ちゃんに促されるまま、召喚サークルの上に呼符を置いた。
〈呼符確認、サモンプログラム正常起動────〉
お兄ちゃんの声と共に、サークルが回り始める。
〈クラス特定、ライダー!顕現します!〉
以前のように強い光が放たれたかと思うと、そこに一人の女性の姿。
「…また、会えましたわね?」
「マリー、さん…」
「ふふっ!これからお願いしますね?───ヴィヴ・ラ・フランス!」
顕現したのはマリー・アントワネットさん。
「ふ。特異点での記憶を持っているか。」
「……完全には覚えていませんわ。ですが、私の運命を変えてくれたのは分かります。」
「それほど衝撃的なことであったのかもしれぬな。よし、部屋は既にある故、そこで待つがいい。」
そういえばお兄ちゃんから聞いたんだけどカルデア全面改築したんだっけ?
「わかりましたわ。それでは失礼致しますね。」
そう言ってマリーさんは管制室から退出していった。
「早めに移動手段も考えなければいかんか……よし、次を回せ!」
その言葉で私はサークル上に呼符を置く。
〈サークル展開、起動します───〉
サークルが輝き、回転する───
〈霊基特定、キャスターです!〉
「キャスター!僕が好きなクラスだ!」
「リューネちゃんもキャスターになりやすいもんね」
「狩猟笛というのは特殊だからな。あまり担い手になりたがるハンターはいない。」
「大陸じゃ圧倒的に使用者いなかったもんね……」
「一番使っているものが多かったのは太刀か。」
へぇ……って、そんな話をしてたらサーヴァントが召喚された。
「やぁ、自己紹介は…まぁ、必要ないとは思うけれど。僕はアマデウス、“アマデウス・ヴォルフガング・モーツァルト”だ!」
あ……
「先輩!変態が顕現してしまいました!撃退の許可を!!」
「落ち着こうね、マシュ……」
「ふん、マシュからの評価はさんざんなものよな、音楽家。」
「特異点にいたのは僕ではない僕、だけど性質的には一緒だからね…どうしたものか。」
「知らぬわ。ここで答えを見つけてみせるといい。」
「……難題だなぁ。まあいいか。戦力としては期待しないでくれよ?」
そう言ってアマデウスさんは去っていった。
「……力だけじゃないからな、守るために必要なのは。」
「……うん。そうだね。」
リューネちゃんの言葉に私は頷いた。
「よし、次を回せ!」
「召喚開始───“プチメテオ”!」
〈適当に吹っ切れたやがったな、リッカ。そして流石に“ロックマテリアル”は召喚されねぇよ。〉
あ…うん、お兄ちゃんなら分かるよね……
〈まあいいや、召喚霊基固定、クラスは……バーサーカーだな〉
バーサーカー……そう考えていたら、黒い騎士が召喚されていた。
「urrrrr………」
「…ほう?貴様が来るとはな、狂った犬よ。」
確か名前は……
「ランスロットさん…だっけ」
「………」
その人は静かに頷いた。一応話は通じるみたい。
「ふん…そら、さっさといけ。貴様の王は既にいる。」
「Arrrr………」
そう唸ってからランスロットさんは管制室から退出していった。
「……いい人、なんだろうね。多分。」
「狂っておらぬあやつは知らんがな。次だ、回せ!」
「うん───“デヴィルクエイク”!」
〈“魔臣ガルマザリア”も出ねぇ、って言うか出るんじゃねぇ!!〉
えー……でも出そうな気がするけどね。いずれ。
〈っと、召喚されるぞ、バーサーカーだ!〉
その声と共に召喚されたのは、着物を着た女性。
「ふふふ、改めまして“清姫”です。縁をたどって参りましたわ。よろしくお願いしますね、ますたぁ?」
「……よろしく、清姫さん。」
「蛇か……そら、あの赤い竜もいる故、じゃれあってくるがいい。」
「お断りです。誰があんなトカゲと……」
「界隈では貴様等の絡みが好きな者もいるそうだがな?ふははははは!!」
「…」
あ、清姫さん疲れた表情してる……
「そら、この場から速く去るがいい。召喚はまだ続く故な。」
「分かりましたわ。部屋はあんちんさまと一緒にしてくださいまし。」
「マスターと同部屋か……まあ良いか。貴様所有の部屋も用意はしておく故、使いたくなれば使うがいい。」
私と同部屋って……まぁいいけど。
「じゃあ……“打ち砕け光将の剣”!」
〈“シャインセイバー”出ねぇ、って言うかなんでまた無属性召喚術なんだよ!〉
なんとなく?あと私使ってたの無属性召喚術と霊属性召喚術ばかりだったの知ってるでしょ?
〈あとロマンとかがわけわからんって顔してるからやめてやれ〉
「はぁい…」
流石に私も覚えきってないし、これくらいで終わろうと思ってた。
〈召喚霊基固定───セイバーだ!〉
あ、そういえば触媒忘れてた……と思ったら出てきたのは白い…ウェディングドレスを着た人?
「うむ!装い新たに余が再登場よ!ネロ・ブライドと呼ぶがいい!」
ネロ・ブライド……さん?
「ほう?誰かと思えば、赤きセイバーではないか。」
「そう言うお主は金のアーチャー!なんだ、召喚されていたと言うのか。」
「ふ、貴様の知る我とここにいる我は違うであろうよ。さぁ、去るがいい。召喚はまだまだ続く。」
「む…まぁよい、説明はあとでしてもらうぞ!」
「好きにせよ……さて、次が6騎めか。」
〈スタッフサーバーに登録するのはほとんど手動だからなぁ…〉
そうなんだ……
〈……ん、該当霊基アーチャー…誰が来るかね〉
「アーチャー…ルーパスちゃんのなりやすいクラスだよね」
「まぁ私基本的に弓使いだからね…ギルドカード見れば分かるけど弓だけ使用回数多いもん。」
「ギルドカード?」
ギルドパスじゃなくて?
「そ、ギルドカード。正式名称“ギルド指定特定地域活動証明カード”。場所によってデザインやカードのページ数、カードに記載される情報が違うんだけどね。大体ハンターランクと装備とかは書かれてるかな?こっちの世界で言う名刺みたいなもの。」
あー……なんとなく分かった気がする
〈顕現します!〉
光が収まって、そこにいたのは獣耳の人。
「汝がマスターか?よろしく頼む。」
「あ…アルに倒された人」
正確には虹架さんに、なのかもだけど。
「ふむ…貴様は子守が趣味であったか?」
「あぁ。」
「ではメディアめと話が合うであろうよ。行くがいい」
「そうか…アタランテ、よろしく頼む。マスター。」
そう呟いてその人……アタランテさんは管制室から出ていった。
〈次いくぞ~〉
私はその言葉に7枚目の呼符を置く。
〈サークル回転……そういやリッカ〉
「うん?」
〈特異点F。あの時、大量の敵が迫ってきてダメかと思った、って言ってたよな。〉
そのお兄ちゃんの言葉に頷く。
〈で、知らない声と謎の模様から出てきた攻撃が全部を殲滅してくれたって…そう言ってたよな。〉
「うん…言ったけど」
〈本当に心当たりないのか?〉
私はそれに頷く。
〈なんだかなぁ……〉
「いずれ解決すると思うよ。…なんとなく、そんな気がする。」
〈ま、リッカが言うなら大丈夫か……霊基固定、バーサーカー……多くね?〉
確かに、多い気もする。そう考えているとサークル上に召喚された人の姿が見えた。
「我こそは、タマモナインの一角、野生の狐、“タマモキャット”!ご主人、よろしく頼むぞ?」
猫……いや狐……?
「ナマモノか!貴様は呼んでおらぬわ!!」
「呼んでおらずとも我は来る。縁がなければ作るのみ。そういうものであるぞ、ゴージャス。」
「我はゴージャスではない、プレミアよ!間違えるな!」
そういえばギルってどういう意味でプレミアって名乗ってるんだろ……
「ふむふむ。ここの食堂はどこだ?」
「えっと……」
私はタマモキャットさんに食堂の場所を教えた。
「あい分かった、これからよろしく頼むぞ、ご主人。」
私はその言葉に頷いた。
「さて、あと2騎だが…少し休みをいれるとしよう。贋作者!」
〈呼んだか、英雄王。〉
「茶請けの準備をし、我らと職員共へと支給せよ!しばしの休憩とする!」
〈───了解した。〉
〈お、ここが食堂ダナ?我はタマモキャット、よろしく頼むぞ?〉
〈待て、食事処に猫は───!〉
〈問題ない。我も作り手の一角だ。〉
〈言ってる場合か───!〉
〈シロウ?お腹が減りました、何か作ってください。〉
〈アルトリア……自由すぎる……作るが。〉
なんか……食堂のほうが地獄になってない?ギルも少し微妙な表情してるし。
「贋作者」
〈今度はなんだ……!〉
「貴様、我らと職員共へと茶請けを支給したあと少し休むといい。見ていて不憫に思えてきたわ。」
〈───すまない、感謝する。〉
その後、支給されたお茶請けは美味しかった。ちなみにお茶は抹茶。
名簿……作ろう。データベースソフトとかで管理できたら楽なんだけど。
裁「office…」
ない。
裁「知ってた」