狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

9 / 372
特訓開始。あと通り名…異名みたいなのが明かされます。


第8話 通り名と特訓

「宝具が使えない、かぁ…」

 

ルーパスちゃんはマシュの話を聞いて少し悩んでいた。

 

「私とリューネは奥義があるからともかく…ここぞというときに大技が使えないのはちょっと辛いかもね…」

 

「確かに…かと言って奥義を教えても使えるかどうかなど分からないしな…」

 

「うん…結構特殊って言われてたもんね、私達の奥義。」

 

そのルーパスちゃん達の話を聞いてて気になることができた。

 

「…ねぇ、ジュリィさん。」

 

「はい、どうしました?」

 

「さっきからルーパスちゃん達が言ってる“奥義”、って何?」

 

「奥義、ですか?」

 

さっきから少し話に出てくる奥義。ルーパスちゃんが言うには技術の一つらしいけど。

 

「奥義というのは、ハンターさんたちが本来一生涯をかけて編み出す技で、正式名称“狩人奥義”のことです。“技を極めたその先に、その技の真髄たる奥義あり”。…私達の世界で最初に奥義を編み出した人の有名な言葉です。ただ、奥義を編み出せる人なんて本当に少なく、その編み出す前に狩猟時、または寿命などで死に至ることもあるくらいです。」

 

「へぇ…そんなに難しいの?」

 

「最低でも30年ハンターをやってないと編み出すことはできない、というのはよく言われることです。」

 

「さ、30年……」

 

…ってことは、ルーパスちゃんたちは私より年上になるんだけど…

 

「…ですから、私は相棒が奥義を持っているなんて思ってなかったんです。というか初耳です。」

 

「え?」

 

「相棒に年齢を聞きたいのでしたら直接聞いてはどうです?…相棒!」

 

「ん~?」

 

ルーパスちゃんがジュリィさんの声に反応した。

 

「何、嬢?」

 

「立香さんが聞きたいことがあるそうです。」

 

「…?何?」

 

「え?え、えっと…」

 

呼ばれちゃったし、聞いてみることにする。

 

「ごめん、失礼かもしれないんだけど……ルーパスちゃんって今いくつなの?」

 

「私の年齢?」

 

「うん」

 

「…19だけど。」

 

「「〈若っ!?〉」」

 

嘘っ、私とほとんど変わらない!?

 

「ついでに言えばリューネも私と同い年だけど」

 

「ちなみに私は23ですね」

 

あ、ジュリィさんの方が年上だった…って、ちょっと待って!?

 

「え、ジュリィさん!奥義を持つのには30年かかるんだよね!?」

 

「平均では、ですけど。…ちなみに相棒、奥義を編み出すまでにかかった時間は…?」

 

「えっと…3年、()()()()()()1()1()()かな。リューネは?」

 

「同じく3年だ。」

 

「……やっぱり、天才だったのですね、相棒たちは…」

 

ジュリィさんがそう呟いた。…天才?

 

「“天才”。()()()()()1()5()()()()()()()()()()()()()のことを言います。…聞いたことがあったのですけど…」

 

そう言ってジュリィさんがルーパスちゃんたちのほうを見た。

 

「…“ルーパス・フェルト”。“リューネ・メリス”。“スピリス”。“ルル”。……あなたたちは、“歴戦の天才集団”…なのですか?」

 

少し震えた声でそう言った。

 

「……え、何それ?」

 

ルーパスちゃんは心当たりがないみたい。

 

「“夫婦”は聞いたことはあるけど、“天才集団”?それは聞いたことない…」

 

「……相棒。“大陸の最強夫婦”、というのはご存じで?」

 

それを聞いた時、ルーパスちゃんの顔が引き攣った。

 

「それ私の()()()()()()()()()()()()()…」

 

「……やはり。“大陸の最強夫婦の娘”。それが、私が知る天才集団の一人、“ルーパス・フェルト”という人の情報です。」

 

それを聞いてルーパスちゃんが頭を押さえた。

 

「それ十中八九私じゃん……大陸の最強夫婦がどこに住んでいるかわかる?」

 

「ベルナ村…」

 

「完っっ全に私だぁ……」

 

「げ、元気出すにゃ旦那さん!!」

 

な、なんか、すごい落ち込んでるけど大丈夫なのかな…?

 

「…ところで、夫婦って?」

 

「え?あぁ…ほら、リューネって男の子みたいでしょ?」

 

「ぐふぅっ」

 

うわぁ……今、素でリューネちゃんの精神にダメージ与えたよ、ルーパスちゃん…

 

「で、私が…まぁ、自分でいうのもあれだけど完全に女の子で、すごくリューネと仲がいいから“夫婦みたい”ってたまに言われるの。ちょっと装備も関係してるけど。」

 

「そ、そうなんだ…」

 

「まぁ、仲いい人に聞いた限りだけどね。私たち女の子同士なんだけどなぁ…ってたまに思うけど。」

 

「そ、そっか…あの、リューネちゃん大丈夫?」

 

さっき精神的ダメージを受けてたリューネちゃんに声をかける。

 

「大丈夫だ、問題ない。」

 

〈それ大丈夫じゃないときのネタじゃないかい?〉

 

「大丈夫だ、問題ない。」

 

「…まぁ、リューネは大丈夫だと思うよ。私が大陸にいたころは姉妹というより夫婦って言われることの方が多かったし。今はただの幼馴染なんだけどね。」

 

「…ルーパスが新大陸に行ってからあまり言われなくなったのでな…油断していた。」

 

「あぁ……」

 

な、なんかよくわかんないけど…リューネちゃんが大丈夫ならいっか。

 

「…そういえば…クー・フーリン。宝具っていうのは英霊の本能みたいなものなんだよね?」

 

「ん?おう。」

 

「だったら、極限まで追い詰めれば自動的に、本能的に発動できるんじゃないの?」

 

「……ほぉ?」

 

クー・フーリンさんが目つきを鋭くした。

 

「英霊じゃねぇ、って言ってる割にはよくわかってんじゃねぇか。」

 

「ハンターは…特に古龍種と戦うハンターは常に死と隣り合わせだからね。ハンター業始めてからたった1年で古龍種と…しかも禁忌クラスと戦うことになった私達がここまで生きてられる秘訣みたいなものだし。」

 

「……古龍種っていうのが何か分からんが…お前さんら、さては結構な死線潜り抜けてきてんな?」

 

「まぁその時はお父さんとお母さんも一緒に来てくれてたからまだね…」

 

なんかルーパスちゃんとリューネちゃんがすっごい遠い目をしてた。

 

「…ねぇ、古龍種って?」

 

「自然災害。って言ったらわかる?そこにただ在るだけでその場所の生態系を乱すもの。」

 

「……うわぁ」

 

なんか想像以上にやばいものと戦ってたみたい。所長とマシュも顔を青くしてた。

 

「普通の古龍種ならまだいい…が、一国を滅ぼした伝承のある古龍種などはこちらも死を覚悟して挑まねばならんからな……」

 

「国を…滅ぼす…?」

 

「さっき言ったミラボレアスが最たる例だね。まぁ、機会があったら教えてあげるよ。…で、クー・フーリン。」

 

ルーパスちゃんが視線を向けた先、つまり所長の背後にクー・フーリンさんがいた。

 

「おう、じゃあ特訓だ。」

 

「ちょ…なんで私のコートにルーンを刻んでるのよ!?ていうかいつの間にっ!?」

 

「あんたなら雑魚ぐらい何とかできんだろ?だからだよ。ほれ、来るぜ。」

 

そう、クー・フーリンさんが言ったとき───

 

「Grrrrr……Zuaaaaaaa………!」

 

骸骨が、その場に現れた。

 

「意味が分からないんですけどーーーー!!?」

 

所長がそう叫んだ…いや、骸骨だけじゃない。あれは……

 

「キシャァァァァァ……」

 

「骨の……ドラゴン!?」

 

「いえ、先輩!あれはワイバーンです!!骨、ですが…」

 

「あ~……リューネ、あの竜、倒してきたんだよね?」

 

「む…視界内にいる骨の竜は全部叩き潰したはずだが…残党が残っていたか。」

 

リューネちゃんは戦ったことあるのかな?

 

「残党を残したのは僕の責任だろう。ならばあの竜は僕が始末するとしよう。」

 

「じゃあ私はオルガマリーにサーヴァントが近づかないか見張りながらリューネを援護するね。」

 

「頼む。」

 

「…あ、言っておくけど私は最悪な事態の時の保険。オルガマリーと立香を守れるかどうかはマシュ、あなたにかかってるからね。」

 

私達を守れるかはマシュ次第。少しわかりにくいけど、ルーパスちゃんはこっちを…マシュを手助けするつもりはないみたい。

 

「じゃあ、行ってこよう。」

 

リューネちゃんは何か手元から光が伸びたかと思うとそちらに引き寄せられるかのように跳んだ。

 

「まずは…墜ちろ!!」

 

一瞬でドラゴン、じゃなくてワイバーンに近づいたかと思うと、ハンマーを上からたたきつけた。

 

「ギャァァァァ!?」

 

「ルーパス!」

 

「はいはい───弓固有狩技、壱ノ壱…“トリニティレイヴンI”ッ!!」

 

その場で構えたルーパスちゃんが矢を番えて三連射。全部の矢が地面に落ちたワイバーンを貫通していった。

 

「───強い」

 

「おらおら、よそ見してる場合じゃねぇぞ!!」

 

「…先輩、所長、私の後ろへ!先輩は戦闘準備をお願いします…!」

 

「うん、マシュ!」

 

ルーパスちゃんたちは、大丈夫。だったら、私は私を先輩って呼ぶマシュの成長を見届けたい。そう思って、私はマシュの方に目を向けた。

 




奥義
ハンターたちそれぞれが編み出す究極の絶技。ハンターたちが目指す狩猟技術の到達点。ハンターを志す者はこの奥義を編み出すのを目標とすることが多い。編み出すために30年かかると言われているが、人によっては15年以下、下手すれば10年以下で編み出すこともある。なお、奥義を編み出すのはかなりの難易度を誇り、下手すれば奥義を編み出す領域にたどり着けないまま寿命による死を迎えることも少なくはない。


狩技
ハンターたちが使う狩猟技術の一つ。ハンターが精神力を爆発させて放つ大技。奥義は人それぞれが編み出す本人に対して最適の技術であり教えても使えるかどうかが分からない技術なのに対し、こちらは誰かに教わり、扱うことのできる技術。そもそも奥義は“狩猟技術の到達点”なのに対し、狩技は“精神力を爆発させて放つ大技”なので別物といえば別物。



ちなみに奥義はこの作品オリジナルです。モンスターハンターwiki見たら狩技の方に“言わば「奥義」である”って書いてあったんですけど、この作品では狩技と奥義は別物ってことで、お願いします。
それと、ルーパスはモンスターハンター:ワールド、及びモンスターハンター:ワールド アイスボーンのハンターを基に、リューネはそれ以前のシリーズとモンスターハンターライズのハンターを基にしてます。にも関わらず、ルーパスが狩技を使えるのはベルナ村出身だからです(主にカリスタ教官のせい)。まぁ、ルーパス達の過去に関してはまたいつか話すと思います。…多分。


追加報告:活動報告の方でちょっとしたお話があります。それと、少しの間アンケートを取ります。活動報告の方へは私のページを開くのが面倒な方は下のURLからどうぞ。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=253895&uid=316165

冬木修正後に召喚するサーヴァントのクラスは?

  • 狂戦士、魔術師、槍兵
  • 魔術師、裁定者、暗殺者
  • 槍兵、騎兵、弓兵
  • 弓兵、魔術師、魔術師
  • 狂戦士、騎兵、槍兵
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。