〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~ 作:やみなべ
「…………………コレ、もしかしてすっごくマズイ?」
「もしかしなくてもマズイのです」
「だよねぇ……」
「ですが、いったいどうしてこんなことに……皆さん、とても社交的で人当りの好い方々ばかりなのに。第二艦隊とも良好な関係を築けていますし、今回のことには正直驚きを禁じえません」
「いえ、私たちもすっかり失念していました。少し考えればわかったことなのです」
「そうなんだよねぇ……でもまさか、休暇で足を運んだ市街地で艤装を展開、その上ブッパしそうになるとは思わなかったけど」
「プリンツさんたちが同行してくださっていてよかったのです。腕づくで止めてくれてなかったら、今頃大惨事なのです」
「あとで改めてお礼の品とか持って行くけど、感謝してたって伝えておいてもらえる?」
「それは…問題ありません。しかし、皆さん一体どうしてしまったのでしょう? プリンツさんたちからもお話を聞きましたが、現地では特にトラブルもなく、人の多い中心街近くになって突然様子がおかしくなったと……」
「うん、なんと言うか……
「本土にいた経験のある電たち初期組と他艦隊に所属していた鳳翔さんを除くと、あとは“おつかい”をしていた駆逐艦勢は司令官以外の“人”とも関りがありましたが、そのほかの皆さんとなると……」
「その上、ほら…俺のことがあったから“人間”への印象があんまりよくないみたいでさ」
「……なるほど。そう言えばプリンツさんからも“人間が、人間がいっぱい……”“撃たなくちゃ、撃たれる前に!?”“提督を、提督を守るのデース!”と、錯乱気味に仰っていたと」
「……とりあえず、俺以外の“人間”に慣れるところからかなぁ」
「今のままだと、迂闊に人口密集地に入れられないのです。なんとかしないと……」
「あ、でしたら一つアイディアがあるのですが」
「「?」」
「学校を作ってみるのはどうでしょう?」
「学校?」
「それってあの、人間さんたちが通う学校なのです?」
「はい。ただ、この場合は艦娘の皆さんが“人間について学ぶ”場所という意味合いになりますが」
「……詳しく聞かせて」
「実は、今回ほどではなくても似た様な問題は以前からありまして…例えば、新たに着任された艦娘の皆さんは、初めて市街地に行かれると多くの場合“どう接すればいいのかわからない”“ケガさせそうで怖い”“話しかけられると凄く緊張した”と仰っていて……」
「確かに、電にも覚えがあるのです」
「なるほどね。それで、“人間社会への適応訓練をするための学校”か」
「はい、如何でしょう?」
「うん、良いんじゃないかな」
「そうですね。“習うより慣れろ”とは言いますが、現状では実地で慣れていくのはリスクが高すぎるのです」
「じゃあ、その方針で行ってみようか。せっかくだし、先任の娘達から新人への指導の場にしてもいいし、なんなら戦闘とは関係ない色々なことを学べるようにできると良いなぁ。そっちの方は希望者向けって感じにしてさ」
「そのあたりは追々なのです。とりあえず、喫緊の課題である“人間に慣れる”ことと“人間社会への適応”を主に急いで進めていくのです。申し訳ないのですが、第二艦隊にも……」
「はい。同じ基地の仲間ですから、協力は惜しみません。このマシュ・キリエライトと第二艦隊にお任せを!」
・
・
・
※数か月後
「みなさん、おはようございます。早速ですが、本日の講義を始める前に…抜き打ちテストを行います」
「「「ええ~っ!?」」」
「うわぁ……全然復習してないのに……」
「瑞鶴、だからあれほど予習復習はしっかりしなさいって言ったのに……」
「ちょっ、聞いてないじゃんそんなの!?」
「はい、抜き打ちですから」
「このヒトデナシ!」
「ええ、そうですがなにか?」
「鈴谷、ケイローン先生は生前から人間ではありませんわよ?」
「そうじゃん!」
「ちなみに、今回のテストで赤点を取った方には…特別講習を受けていただきます。内容は“枯節と水鉄砲で武装したテロリストへの対処法”です」
「「「逆に気になるんですけど!?」」」
「おっと、枯節は世界一硬い食材との呼び声も高いですからね、油断していると怪我をしますよ。水鉄砲もまた然り」
「いや、水鉄砲は水鉄砲でしょ」
「いえいえ、油断は禁物です。なにしろ、彼の騎士王の手にかかれば、水鉄砲で鉄板を貫通することも可能なのですから」
「「「それ絶対水鉄砲じゃない!?」」」
「それでは、答案を配りますので皆さん頑張ってください」
・
・
・
「……見たところ、受講者は第一艦隊の方々が大半のようですわね」
「っていうか、鈴谷と瑞鶴はともかくなんで熊野がいるわけ?」
「翔鶴姉まで……」
「ふふっ、つい気になって“うっかり”答案の欄外に回答を記入してたみたいなの」←テヘペロ
(ぐぅっ…カワイイ)
「もしかして、熊野も同じ?」
「そう言う鈴谷だって、本当は成績好いではありませんの。どうせ、あなたもわざと受講した口でしょう?」
「ん~、まぁね。流石に“わからない”って思われるのは癪だから裏に答え書いたけど。っていうか、大体みんなそうでしょ。
例外は、素で勉強不足の瑞鶴くらいじゃないの?」
「い、言い返せない。翔鶴姉と熊野はともかく、鈴谷に言われるのは納得いかないのに……」
「頭軽そうに見えて、鈴谷は実は真面目な優等生ですわよ? 予習復習はしっかりやる、偶にお嬢様口調になる、他にも……」
「……熊野、余計なこと言わなくていいから! あと、別に熊野とか三隈みたいな喋り方なんてしないし!」
「そう言いつつ、この前勉強中に寝落ちした時“お慕いしております”とか寝言を言っていましたし、この前寝惚けて“三隈お姉さま”と……」
「わーっ! わーっ! わーっ!」
「瑞鶴、だからいつも言ってるでしょ。訓練もいいけど、勉強もおろそかにしちゃだめって。あまり提督にご心配をおかけしては……」
「と、ところで今日の講習って結局何やるのかな! ほら、“枯節と水鉄砲で武装したテロリストへの対処法”とかわけわかんないこと言ってたし!」
「そうね…対処法と言うことだし、やっぱり実地訓練になるんじゃ……」
「あ、見てくださいまし。訓練場にどなたかいらっしゃいますわ」
「ホントだ。ん~、あれは……」
「Arrrrrrthurrrrrrrrr!!」
「ナイナイナイ! アレはないじゃん!?」←認識するや否や逃げ出した鈴谷
「あの方が持ったらハリセンだって立派な兵器ではありませんの!?」←艤装を展開し海に逃げようとする熊野
「……こうなったアウトレンジで!」
「ダメよ瑞鶴、逆に装備を奪われて不利になるわ! 私があなたを守るから、先に逃げ……ぴゃっ!?」←誰かが撃った弾が弾かれ、それが“偶々”あたり気絶する翔鶴
「翔鶴姉――――――――――――――――――――――っ!!」←倒れた姉を抱え、水平線に向かって吠える瑞鶴
~鎮守府裏日誌~
この後、謎の黒騎士は枯節と水鉄砲を手に艦娘たち相手に“リアル戦国無双”を繰り広げたらしいぞ。
こういうことになるかもしれないとわかった上で、“面白そうだから”と飛び込んでいくものだから第二艦隊から「第一艦隊は頭のネジが外れてる」って言われるんだろうなぁwww
普段は大人しく常識的な翔鶴ですらこうなんだから、言われるのも已む無しだよね。
ネタバレ上等の設定集、いる?
-
いる
-
いらない
-
そんなことより続きはよっ
-
全部晒してしまえwww