〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~ 作:やみなべ
「むきぃぃぃぃっ! なんでまたそんな見当違いの方向を指すのよ、このポンコツ羅針盤はぁ!!」
「はわわわ…暁ちゃん落ち着くのですぅ」
「そうよ! 羅針盤に当たったって駄目よ!」
「……一人前のレディーはまだ遠いね」
「響!」
「ひ、響ちゃん……」
「まぁ、暁の気持ちもわかるよ。こう毎度毎度あと一歩というところで航路が逸れてはね」
「そうよ! 羅針盤の調子が悪いせいよ!」
「う~ん、それは確かに。もう敵の位置はわかってるんだし、羅針盤は無視して直接向かっちゃダメなのかしら?」
「それは……」
「これまでの出撃でこの海域のことはあらかた把握した。あとは敵主力を残すのみだ。なら、十分な戦力をそろえて向かえばいい。違うかい、電」
「そ、そう! 暁が言いたかったのはそういうことよ!」
「とはいえ、その“十分な戦力”を把握するためにも、一度敵艦隊の規模と編成を確認しておきたいところだけどね」
「決まりね! それじゃ、さっそく敵主力目指して全速前進……」
「だ、ダメなのです!」
「電?」
「どうしたのよ、そんなに大きな声出して」
「司令官が言っていたのです。“羅針盤には逆らわないように”って」
「……」
「でも、この先に何もないのは何度も見てきた暁たちが一番よく知ってるわ」
「そうよ。やっぱり、同じことを繰り返してばかりじゃ駄目だと思うの。心配しなくていいわ、司令官だけじゃなくて電も雷をもっと頼っていいんだから」
「……いや」
「どうしたのよ、響」
「電、司令官は他に何か言っていなかったかい?」
「その、“この羅針盤は羅針盤じゃない”って」
「「?」」
「羅針盤じゃなければ、なんだって言うんだい?」
「まぁ、ある意味ルーレットみたいよね」
「あ、それ!!」
「占いに似てるって、司令官は言っていたのです」
「……なんだか、途端に怪しさが増した気がするわ」
「シッ」
「でも、占いは占いでも“正しい航路を示す”ためじゃなくて、“先のある航路を示す”ためのものなんだって」
「先? 先って何なのかしら……暁はわかる?」
「え!? も、もちろんわかるわ。先っていうのは…えっと……行き止まりじゃないってことよ」
(多分違うわね)
(……行き止まりじゃない、か。なるほど、案外的を射ているかもしれない。
理屈は横に置いておくとして、司令官の言う通りだとすれば裏を返せば羅針盤の示さない航路には“先がない”ということになる。今の戦力では“行けば帰れない”から示さないのか、もっと別の理由なのかは検証の余地があるけど……姉妹の命で試したいとは思わないな)
「それと……」
「他にも何か言ってたの?」
「意味はよくわからないのですが、“示した航路が『先』になる、くらいだといいんだけど”とも」
「司令官って、時々よくわからないことを言うわね」
「先のある航路を示してるんだから、当然なんじゃないかしら?」
(いや、“先のある航路を示す”のと、“示した航路が『先』になる”だと順序が逆だ。それじゃまるで、未来を占うんじゃなくて、未来が占いに従うみたいじゃないか)
「まぁ、そういうところも含めて雷が助ければいいのよ!」
「あ、暁が一番活躍するんだから! 見てなさい!」
「響ちゃん、どうしたのです?」
「……いや。色々気になることはあるけど…
「司令官さんのおかげなのです」
「ああ。戻ったら、司令官にもお礼を言うさ。
それと、これだけ来てもたどり着けないとなると、運ではなく編成の問題だろうね。電、戻ったら司令官に編成の変更を提案してくれるかい」
「了解、なのです!」
~鎮守府裏日誌~
「羅針盤」
提督曰く「いや、これ絶対羅針盤じゃないでしょ」。そもそも、回している時点で羅針盤じゃないよね。でも、提督からするとなんか見覚えのある代物であり使い方なんだ。
艦娘たちですら胡乱な目を向ける品だけど、妖精さんと並んで提督はかなり重要視しているよ。ただし、軽んじてはいけないけど過信してもいけない。これはあくまでも「可能性のある航路を指す」だけだから、その可能性をモノにできるかどうかは艦娘たちの頑張り次第なのさ。
ネタバレ上等の設定集、いる?
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いる
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いらない
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そんなことより続きはよっ
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全部晒してしまえwww