〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~ 作:やみなべ
「ね、ちょっとだけ。ちょっとだけ試してみない?」
“フルフル”
「怖くな~い、怖くな~い」
“イヤイヤ”
「ほら! ここなら浅いから、全然大丈夫だから!」
“ム~ッ! ム~ッ! ……シュバッ!”
「…………逃げられた。う~ん、やっぱダメかぁ。まぁ、元々砂漠の神獣だからなぁ。川とかならまだしも、海は苦手かぁ」
「何やってんのよ、クソ提督」
「ああ、曙か。やっほ~」
「あいっ変わらず気の抜ける顔してるわね」
「え~……そんなこと言われても」
「アンタ曲がりなりにも司令官だって言う自覚あるの! しっかりしてくれないと示しがつかないし、規律の乱れは士気にも影響するのよ! 四六時中気を張ってろとは言わないけど、せめて当番中くらいはシャキッとしなさい!!」
「……」
「な、なによ。文句でもあるわけ」
「いや、曙の言う通りだ。ちょっと気を抜きすぎてたかも」
「わ、分かればいいのよ」
「うん、やっぱり曙は頼りになるな。電たちはなんだかんだで大目に見てくれるからさ、こうやって客観的に叱ってくれるのは助かるよ。ありがとう」
「べ、別にアンタのために言ってるわけじゃないんだからね! そのツケが私たちに回ってくるから、仕方なく……」
「そうだ! そういえば、曙達って泳げるの?」
「……何よ、藪から棒に」
「いやぁ、みんなって水面をスイスイ移動してるわけだけど、考えてみたら泳いでるとこ見たことないなぁって。まぁ、潜水艦たちは別だけど」
「またどうでもいいことを……」
「いや、参考までにと思ってさ」
「何の参考なのよ……まぁいいけど」
「それで、どうなの?」
「さぁ……多分泳げるんじゃない」
「多分?」
「試したことないから知らないわよ、その必要もないし。そもそも、なんでそんなこと気にしてるわけ?」
「あ~、もしも轟沈しても泳いで戻ってきたり出来ないかなぁって」
「馬鹿なの? いや、馬鹿よね」
「う~ん、やっぱり無理かぁ」
「轟沈するほどダメージ貰ってたら、そもそも泳ぐどころじゃないわよ」
「なるほど……」
「まったく、何を気にしているのかと思えば……」
「じゃあ、ちょっと試しに泳いでみない?」
「……人の話聞いてた?」
「聞いてたよ。だから、轟沈対策にならないのはわかった。でも、それはそれとして泳げるかどうか試してみない?」
「なんでよ」
「やったことないんでしょ?」
「それは…そうだけど」
「泳ぐのって結構気持ちいいしさ。ここは娯楽も少ないし、気分転換にどうかなぁって」
「……どうせ私たちの水着目当てなんでしょ、変態提督」
「興味がないとは言わないけど……」
「どうせ際どい水着を押し付けるか、マニアックなのを用意するつもりなんでしょ。ホント、冗談じゃないわ」
「しないって……むしろ、穏当な水着を着てもらえるよう手伝って欲しい。際どいのを選びそうな心当たりがチラホラ……」
(……否定できないのが腹立つわね)
・
・
・
「こ、このクソ提督! その手、絶対に離すんじゃないわよ! 絶対だからね!」
「はいはい」
「何よその目は! うっざいなぁ!」
「さ、そろそろ手離すよ~」
「あ、こら! 待ちなさい! 待てって言ってるでしょうが!?」
「ほいっと」
「キャ――――――ッ!? キャ――――――――ッ!?」
~鎮守府裏日誌~
艦娘たちは水上を移動できるからこそ、“泳ぐ”という発想がないよ。彼女たちにとって海面は地面のようなもの、感覚的には「泳ぐ」という行為は「地面に潜る」ことに等しいのさ。だから、言われないと泳ごうなんて思いもしない娘も少なくないんだ。
だからなのか、いざ泳ごうとするとおっかなびっくりになりがちだよ。まぁ、基本運動神経が良いからすぐに泳げるようになるんだけどね。
それと似ているようで違うのがアウラードたちだ。彼らはエジプト…砂漠の神獣だからか、あまり水が得意じゃないのさ。足が浸るくらいなら問題ないんだけど、岸が見えなかったり頭が出ないほど深いところには行きたがらないんだ。
だから、残念なことに艦娘たちの支援は望めないのさ。彼らの力を借りられれば、とても心強かっただろうにね。
まぁ、現代ではお目にかかることなんてありえない存在だから、大々的に動くと色々と不味いことになるから、どのみち都合よく使えるものでもないんだけど。
ネタバレ上等の設定集、いる?
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いる
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いらない
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そんなことより続きはよっ
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全部晒してしまえwww