〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~   作:やみなべ

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艦これはちょっとだけやったことがあるのですが、ストーリーがほとんどないのとゲームシステムに馴染めず早々に頓挫。でもキャラクターは好き、だから二次創作に逃げた身です。
某サイトの漫画とかイラストとか大好き。多分に影響を受けまくっているので、色々おかしいと思いますがご勘弁を。


intro.
序/2021年10月某日 ●●●●の手記より抜粋


ある日、“ソレ”は何の前触れもなく現れた。

当然海が“黒く”染まり、そこから“ソレ”が這い出したのだ。

 

最初期に現れた“ソレ”はクジラのような、イルカのような、あるいはシャチのような、それら海棲生物に酷似した特徴を持った……けれども全く別の“ナニカ”だった。何しろそれらは、生物であるならば本来持ち得るはずのない明らかに無機物とわかる“砲塔”と”“装甲”を備えていたのだから。

 

遭遇初期こそ情報不足や生物学的にあり得ない姿形などへの混乱が重なり多数の被害を出したが、無論人類とて手を拱いてばかりいたわけではない。

狙っての遭遇こそできなかったが、通信や残された残骸から回収した“レコーダー”から多くの情報を得ることに成功する。

 

まず、彼のアンノウンと遭遇する時は黒い海に侵入した時か、あるいは海が黒く染まってから。構成は有機物とも無機物ともつかない異形の群れ、確認できる範囲にそれらを指揮する艦艇の類は確認されていない。

速度は早くても30ノット(時速55キロ)に届くかどうか。主な攻撃手段は砲塔からの砲撃だが、射程は短く、最新鋭艦はおろか旧型艦にも及ばない。砲塔を備えてこそいるが、所詮は精々が小型のクジラサイズに搭載されたもの。それでも砲撃は砲撃なので当たれば無傷とはいかないだろうが、一発や二発当たったくらいでなにほどのものだろう。むしろ、射程の差を以て一方的に撃ち据えてしまえばいい。そんな意見が多数を占めた。

 

それらの情報を元に、各国は即座に領海の治安回復に乗り出すことに。

その時、彼らは勝利を信じて疑わなかった。むしろ、いったい何者が裏から手を引いているのか、近隣諸国や大国の暗躍、あるいはテロ組織の生物兵器などを疑いそちらに目が行っていたくらいだろう。

だが、彼らの楽観的な予想は見事に裏切られる。

 

確かに射程は短い。速度も特筆すべきものはない。砲塔も、口径からさほどの脅威はないと思われた。

しかし、小型のクジラ程度という小ささが“機動力”としてアンノウンを利することになる。20~30ノットで縦横無尽に海を進む、それは最新鋭のイージス艦でも不可能な小回りの良さを意味している。速度で優っても、とてもではないが追いつけるものではないし、そんな相手に主砲や機銃を当てるのは至難の業。誘導ミサイルや魚雷を以てしても振り切られてしまうだろう。

また、外見に反し装甲は堅く、運良く機銃が当たったくらいではほとんど影響がない。主砲やミサイルですら効果は薄く、一部からは「当たる前に何かに防がれたように見えた」などという証言が上がるほどだ。

同様に、現代の艦艇から見れば豆鉄砲に等しいような口径の砲撃が、あり得ないほどの被害を齎したりもした。

 

無論、彼らもやられっぱなしでいたわけではない。人類の英知の結晶たる最新鋭の技術を駆使し、空と海の双方から“ソレ”の駆逐に乗り出した。要は、航空機による爆撃やミサイルなどによる逃げ場のない、逃げる間もない広範囲の攻撃による撃退である。

効果の有無を問えば、効果はあった、あったが“抜本的な解決”からは程遠かった。

そもそも“ソレ”は黒く染まった海の範囲内であれば前触れもなく現れ、痕跡もなく消えて行くことが間々ある。現代のレーダーでは、とてもではないが事前に出現を予想することはできず、運良く発見できた個体や集団に攻撃するのが精一杯。加えて、“黒い海”はアメーバのように形を変え、急激に一か所だけ範囲を広げたかと思えば蛇行するなど、まるで規則性がない。さらに範囲内は電波の乱れが著しく、その範囲が広がれば広がるほど海と陸、あるいは陸から陸への通信を阻害する。

ある意味、これが一番の問題だったかもしれない。情報社会と言われる現代において、「海を隔てた通信」に限定されるとはいえ、それが不可能になるというのは大問題だ。

 

ならば、すべての元凶と思われる“黒い海”を除去しようと試みるも、生身で触れれば瞬く間に全身に“黒”が広がり、吸い込まれるように為す術もなく飲み込まれてしまう。かといって、例えばミサイルを撃ち込んでみたところで、その瞬間穴が空いても即座に周りの“黒い海”がその穴を埋めてしまい、奇しくも“焼け石に水”の逆を行く形だ。

大国の中には核兵器を以てこれを排除しようという意見まで出ているとか……無論、そんなものの許可が早々降りるはずもないが。

 

結果、微々たる抵抗を見せつつも自衛隊や各国海軍の制海権回復作戦はことごとく失敗、それどころか防衛線が崩壊し、ほぼすべての領海を失うまでに陥った。それどころか浜辺近くまで黒い海が広がり、一時期は海辺のすべてを封鎖する事態にまで発展したほどだ。

どういうわけか陸への浸食は起きなかったが、それがいつまでも続くはずがない。何しろ奴らは日を追うごとに姿と戦術を洗練させ、次第に人型へと近づいて行っているとの情報もある。知性の有無は不明だったが、全ての海を制することを優先しているか、あるいは浸食のための力を蓄えているか、いずれにせよ“時間の問題”というのが共通見解だった。

 

あるいはこの時、“星見の観測台”が健在であれば“空白”と“ソレ”の関係に気付けたやも知れない。だが、役目を終えたそれは本部と9割以上の人員を失っていたこともあり解体され既になく、世界の海は正体不明の異形の謎のベールを剝がすこともできず、為す術もなく蹂躙されていった。

 

そうしてソレは、海の底…深海より這い出す脅威として“()()()()”の名で呼ばれるようになる。

 

海路は寸断され、流通が途絶し、日本のような四方を海に囲まれた国を孤立させることになったそれは、二度の“空白”よりも遥かに現実的な危機だった。

幸いだったのは、高々度を行く飛行機や衛星通信ならば辛うじて可能なことだろう。これにより、各国は辛うじて情報共有と連携を図ることができた。危機的状況故に、反目しあっている余裕がなかったとも言えるだろうが。

 

しかしそのおかげで、国連より一つの打開策が提示された。

情報源をはじめ、あまりにも秘匿事項が多く各国の不信を買ったその策の名は「プロジェクト・フェイト」。

かつて国連傘下にあった極秘機関より抽出した技術とデータを用いた、現代科学とは相反する“兵器”。

 

重要なのは主に4つ。

一つ、理論は不明だが製造法だけは開示され量産が進められる“ヒトガタ()”。

一つ、古式ゆかしい手綱を引く鎧姿の兵士が描かれ裏面が黒く塗り潰された、無数の“カード(セイントグラフ)”。

一つ、前者二つを統合することで動き出した“ナニカ”が力を蓄え、傷を癒すための“鎮守府(工房)”。

 

そして―――彼らを土地と現世に繋ぎ止める“提督(マスター)”。

 

これら4つを以て、対“深海棲艦”を目的に運用される人ならざるナニカ、これを正式名称である“●●・●●●●●●”とは別に人々はこう呼んだ。

 

“艦娘”と。

 




とまぁ、出だしはなんか真面目な風ですが、それは「intro」だけの話。
「ネタ倉庫」でお試しに書いたのを少し手直ししたのが「intro」なので、なんかそれっぽい風になっているだけ。もう少し「intro」は続きますが、ここが終わったら色々砕け散った上に爆発四散するのであんまり期待しすぎない方が良いですよ?

ネタバレ上等の設定集、いる?

  • いる
  • いらない
  • そんなことより続きはよっ
  • 全部晒してしまえwww
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