〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~   作:やみなべ

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キャスト:提督、間宮


「ケッコンカッコカリ 2/3」

「それは……お疲れさまでした」

 

「いや、久しぶりにどっと疲れた」

 

「人気者は辛いですね。さ、まずは一献」

 

「っとと。まぁ、慕ってくれるのは嬉しいんだけどねぇ。まったく、“本土に恋人を残してる”“その人と今度結婚する”“そのために提督を辞めるかもしれない”って、どうしてそんな話になるかな……」

 

「ですが、青葉さんらしくありませんね。多少の誇張やデマは以前からもありましたけど、ここまで事実無根なことはなかったと思いますが……」

 

「うん。青葉の記事は基本的に“みんなが楽しめる”ことが前提だからね。許可を出す時に、“笑い話で済む範囲で”って言っておいたし、彼女もそれを守ってきた。

 実際、今回のことも青葉の記事を読んだ娘からの伝言ゲームで誤解が広がったみたいだし」

 

「それは……青葉さんを責められませんね」

 

「そういうこと。その誤解を解くのが一苦労だったわけだけど」

 

「それで……」

 

「うん?」

 

「提督は結婚の方はどうお考えなんですか?」

 

「結婚の予定はないよ、そもそも相手がいない。“ケッコンカッコカリ”については……考え中かな」

 

「電さんではだめですか?」

 

「……意外ってわけでもないけど、間宮もそういうことに興味あるんだ」

 

「あら、私ってそんなに枯れてます?」

 

「そう言うわけじゃないよ。ただ、間宮って基本的に“好きなこと(料理)”以外にはそんなに深入りしない性質でしょ」

 

「……否定は、できませんねぇ。でも、食堂や甘味処を切り盛りしていれば、自然と耳に入ってきますから。たぶん、鳳翔さんもご存じだと思いますよ。いまはどこも、その話題(ケッコンカッコカリ)でもちきりですもの」

 

「うへぇ……」

 

「ふふっ、どうぞ。今日のおつまみは“サーモンの燻製”です。響さんからのリクエストで“ウォッカに合う肴を”と」

 

「あの外見で有数の酒豪なのが未だに慣れないんだよなぁ……。

 まぁ、それは置いておくとして、つまみとしてはオーソドックスだけど……かなり香りが強いね。何のチップ?」

 

「ヒノキを使っています。燻製に適さないと言われていて、ちょっと冒険しちゃいました」

 

「……楽しそうで何より」

 

「楽しいですよ。みんな美味しそうに食べてくれますし、提督が色々な食材を都合してくださりますから。毎日が勉強と発見です」

 

(………………もし俺の考えている通りなら、うちに…というか()に“ケッコンカッコカリ(練度上限開放)”は必要ない。そもそも、たぶん()()()()()。今までは他の艦隊と明確に比較する機会がなかったから目立たなかったけど、これからはどうだ?

 大本営との繋がりは極力薄くしてきたから、ほとんど書類上のやり取りしかなかったけど、“ケッコンカッコカリ”の申請をした後もそのままでいられるかどうか……。今までにも色々な要請や抗議なんかはあったけど、それらとはわけが違う。どっちもお互いに半ば無視し合ってきたのが、曲がりなりにも“申請を出して現物を受け取る”っていうやり取りが成立することになる。それを口実に、本格的な干渉があるかもしれない)

 

「……考え事ですか?」

 

「……色々責任があるからね。戦うのはみんな任せだけど、だからこそできることはしなくちゃだから」

 

「あまり、お一人で抱え込まないでくださいね」

 

(繋がりが強まって困るのはこっちの方だ。いやまぁ、色々好き放題やって来たって言うのもあるけど、それ以上に……大和が危ない。ただでさえ謎があるのに、詳しく調査されたらどうなることか。

 それならいっそ、俺の方に目が向くようにした方が良いんじゃないか? 元々目はつけられてるし、多分早いか遅いかの違いだ。二人よりは一人の方が良いし、俺に関しては手がないわけじゃない。“協会”としても、俺のことを詳しく調べられるのは面白くない筈。その場合も、俺の身の安全は保障されないけど……何を選んでもそこは変わらないだろうからなぁ)

 

「提督?」

 

「ねぇ、間宮」

 

「はい」

 

「もし、実は“ケッコンカッコカリ”が必要ないとしたら、どうしたらいいと思う?」

 

「…………………………私に難しいお話はわかりませんが、必要ないならしなくてもよいのではないでしょうか」

 

「うん……」

 

「もちろん、しなければ遠からず“必要ない”理由が露見することになりますけど、してもデータの提供は求められると思います。なにしろ、まだまだ実施例は多くありませんから。なら、他との比較で“必要ない”理由が浮き彫りになるかもしれません。それなら、してもしなくても同じではないでしょうか」

 

「…………なるほど、確かにその通りだ」

 

「迷いは晴れましたか?」

 

「うん、おかげで踏ん切りがついた」

 

「それはよかった」

 

(モリアーティとかカエサルあたりならもっと上手くやるんだろうけど、俺じゃこれが関の山だ。それでも、できる限りの種は蒔いた。それがどう芽を出して、どんな花を咲かせるかは……成り行きに任せるとしようか)

 

「提督、私はここが好きです」

 

「そうだね。はじめはどうなることかと思ったけど……いい場所になったと思う」

 

「その中心があなたです」

 

「……」

 

「何をお考えかは存じませんが……ご自愛してくださいね。ここには、()()あなたが必要です。提督は私たちの羅針盤、あなたがいなければみんな進むべき航路を定められない。ここは、()()そういう段階なんです」

 

「まだ?」

 

「はい、まだ。そして、あなたのいる場所が“ここ”なんです。それを、どうか忘れないでください」

 

「……………ありがとう、間宮。覚悟、決まったよ」

 

(晴れやかな顔。でも、死を覚悟した顔とも違う。あなたは、何を見据えているのでしょう)




~鎮守府裏日誌~

立ち位置としては“スパイ”のひとりの間宮だけど、そもそもあの派閥はまとまりがないし、彼女自身帰属意識とかないからね。実質的には正しい意味での“中立”……だったんだけど、割とここの居心地がよかったからか、このころには随分と肩入れするようになっているようだよ。
決して、美味しいお酒を教えてもらったとか、それに合う肴を任せてもらったとか、色々な食材を融通してくれたからとか、そんな理由で釣られたわけじゃないぞぉ!

ネタバレ上等の設定集、いる?

  • いる
  • いらない
  • そんなことより続きはよっ
  • 全部晒してしまえwww
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