〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~   作:やみなべ

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キャスト:????、???、虞美人


「塔の中からこんにちわ」

「ふむふむ♪ 今日も世は事もなし、されども水面下ではあれやこれやが……うん、これは趣味が捗るフォウ!」

 

「シスベシフォ――――ウ! チンキューフォ――――ウ! フォーリン、ヘルフォウ!!」

 

「あいたっ!? イタタタタタタタ!? こら、やめないかこの凶獣! 私が何をしたというんだっ!?

 この、小指の先を噛むのをやめるんだ! あたっ!? 指と爪の間に爪を立てるな!?」

 

「フォフォフォフォフォフォフォウ! ……フォ?」

 

「おや? これはこれは……こんな世界の果てに、珍客がおいでのようだ」

 

 ・

 ・

 ・

 

「やぁやぁ、よく来たね“星の娘”。いよいよ君もこちら側に楽隠居かな?」

 

「戯言はそこまでにしておくことね、夢魔。私と違って、アンタは殺せば死ぬんでしょ」

 

「もちろんだとも。私に人間的な意味での寿命はないが、君と違って“不死”という訳ではないからね。実際、何処(いずこ)かのアルトリアは私を処する魔術を編み出したらしいじゃないか。

 まったく、恩師を殺すための魔術をわざわざ編み出すだなんて、酷い教え子もいたものと思わないかい?」

 

「全面的に同意するわ、もちろん教え子の方にね。まぁ、塔に引き籠るのにも飽きたって言うのなら、人外の誼で殺してやってもいいけど」

 

「ハハハハ! いや、お気遣い有り難いが遠慮しておこう。私が見たいものは、まだまだ続いていくからね」

 

「なら、減らず口はほどほどにしておくことね。ったく、来れるものならとっくの昔に来てるっての」

 

「確かに。星の“表層管理端末”である君は、“裏側”へ行くことができない……といや、“表側”から離れられない、と言うべきかな。例えそれが世界の果てであっても同じこと。精々こうして、一時的に足を運ぶのが限度だろう」

 

「わかってて言ってくるあたり、アンタほんとに根っからのクソ野郎よね」

 

「そうだね、君の言うとおり私は“人でなし”だ。何しろ夢魔とのハーフ、むしろ当然じゃないかい?」

 

「ふんっ」

 

「むしろ、私からすると君の方が不思議だよ。君は“受肉した精霊”という“超越者”でありながら、つっけんどんに見えて案外付き合いは良いし感情移入はするし、まるで“人外感覚”というモノがない。

 マイ・ロードからすれば、結構いい先輩だったんじゃないのかな?」

 

「……あのバカに会って来たわ」

 

「あれから十年、彼も大人になったんじゃないかい?」

 

「大して変わっちゃいなかったわ。今も昔も……気安いったらありゃしない。

 相変わらず身に余るものを背負い込んで……せっかく平穏とやらを手にしたってのに、酔狂な奴よ」

 

「そうだね。だけど、それでこそ…とも言えるんじゃないかい?」

 

「さてね。それより、連中はどうしているの」

 

「死者ではない私に“座”の詳細は知れないさ」

 

「どうだか」

 

「ただまぁ、“仏の顔も三度まで”とはマイ・ロードの国の言葉だ。彼らは三度我慢した。まず魔術師達(魔術協会)の蛮行を、続いて人間達(国連)の横暴を、最後に軍人達の恥知らずを。

 その結果、彼は右手を、マシュとの日々を、勝ち取った平穏を失った。一度は主のため、生なき者が彼の未来を歪めてはならないと身を引いたが、これ以上のものを奪うというのなら……黙っていない者は少なくないだろうね」

 

「でも、アイツは自分のためにあいつらを喚び出すような奴じゃない。ま、あの娘たちを守るための仕込みはしていたみたいだけど」

 

「確かに、彼はそう考えるだろう。通常、聖杯もなく人理(世界)の危機でもなく召喚者さえもいないのでは、英霊が顕われることはない。

 しかし、彼は例外だ。数多の英霊と縁を結び、絆を……可能性を束ねることで世界を正した彼は、その存在(功績)を以て英霊を呼び寄せる。彼と縁を結んだ者たちとなれば猶更だろう。人間達はその特性を利用したつもりだろうがね、その本当の意味を理解していないのさ。何か一つ…一つでもキッカケがあれば彼らは動き出す。一度は身を引いたが、もう自重する気はないだろうからね」

 

「フォウゥ~」

 

「会いたいのかい? もう少し待つといい。時は、いずれ満ちるだろうから」




~鎮守府裏日誌~

最果ての地、人ではたどり着けない場所での一幕……といったところかな。
ほら、彼ってば提督のファンだからね。だから、旅を終えた今でもこうして塔から見守っ(デバガメし)ているわけだ。
え? 提督のプライバシーはどこにいったって? 奴なら〇越に買い物に行っているよ…というのは冗談として、人権とかプライバシーなんてものは、人間同士の間でのみ成立する概念さ。というわけで、夢魔との混血には当然適用されないわけだ。

いやはや、そんなだから“グランドクソ野郎”呼ばわりされるんだぞ、君。

…………なに? 私にだけは言われたくない? ハハハハ、その言葉熨斗を付けてお返ししよう。

そうそう。どこぞの世界線ではこんな可能性もあったようだけど、君これどう思う?




(うふっ、ここが提督のお部屋ね。何事も最初が肝心。好い印象を持ってもらえるよう…元気に、笑顔で、朗らかに! さぁ、いくわよぉ~。よ~そろ~……うふふ♪)

“ガチャ”

「ぱんぱかぱーんっ! 高雄型二番艦“愛宕”、着任いたしました。提督、覚えてくだ…さい……ね?」

「フォウ!」

「………………………………………え?」





というわけで、“白いモフモフ提督(フォウ君)”だよ。

いるかもしれないし、いないかもしれない。白い毛皮の上から白い軍服と制帽を被っているから、とにかく白いよ。雪の中に埋もれようものなら、見つけ出すのは至難の業じゃないかな。まぁ、仮に“いた”としたらの話だけど。

だけど、もしもいたとすれば間違いなく、全提督中最強の提督に違いない。どれくらい最強かと言うと、姫級のみで構成された連合艦隊を単独で壊滅できるくらい。……うん、もう提督だけでいいんじゃないかな?
ただしご注意を。いくら最強だからって安易にあれこれ押し付けていると、最終的には“人類終了のお知らせ”になってしまうからね。人間の問題は、やっぱり人間の手で解決するのが一番さ。

ネタバレ上等の設定集、いる?

  • いる
  • いらない
  • そんなことより続きはよっ
  • 全部晒してしまえwww
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