〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~ 作:やみなべ
「ちょっと、これはどういうことなの提督!!!」
“バンッ!”
「はいっ! 寝てません! 起きてます! 仕事してます、サボってません! ……って、何だ大井か」
「は? “何だ”って何ですか? 私、提督が地獄の悪鬼よりも非道で、性犯罪者よりも下種な企てをしていると聞いてきたんですけど!?」
「……………………………………はい? えっと、なんのこと?」
「しらばっくれるつもり! 顔も能力もパッとしないけど、自分の非を認められない卑怯者ではないと思っていたのに……」
「いや、本気で何を言っているのかわからないんだけど。っていうか、俺の評価がすっげー微妙な件について」
「そんなことはどうでもいいんです!」
「どうでも……」
「そんなことよりも、北上さんのことよ! 北上さんが工廠付きになるって、どういうことなの!?」
「あ、ああ、そのことか」
「やっぱり提督の仕業なのね! 私と北上さんの絆を引き裂くばかりか、明石に売り飛ばすなんて……ああ、心配だわ。いくらメカオタでマッドな明石とはいえ、何も起こらないはずがない。北上さんにもしものことがあったら……」
「ないない、それはない」
「北上さんに魅力がないって言うの、撃ちますよ!」
「ちょっ、魚雷を構えるのはやめて!?」
「ハッ! まさか異動はカモフラージュで、提督が北上さんを手籠めにするつもりなんじゃ……」
「仮にそれが当たっていたとしても、北上が大人しく手籠めにされるとは思えないんだけどなぁ」
「北上さんの、北上さんの大ピンチ……北上さんを、北上さんを守らなきゃ……!」
(う~ん、良い感じに一人で追い詰められている。これ、俺の命がヤバくない?)
「こうなったら…………提督を殺して私も死ぬ!!!」
「どうしてそうなった!? 百歩譲って俺を殺すのは良いとして、なんで大井まで死ぬことになるのさ!」
「提督、覚悟―――――――――っ! 私もすぐに逝きますから!!」
「命は大事にしようよ!? 来なくていいって、そもそも俺の逝き先は多分一般的な地獄とかにはならないし!」
「は~い、そこまでよ~」
「へぶっ!?」
「提督~、怪我はない~?」
「龍田か。ナイスタイミング、助かった」
「いえいえ~。お礼は形で示してくれればいいですからね、うっふふふふ♪」
「……ところで、大井は大丈夫? なんか白目剥いてるけど」
「あら~? ちょっと良い所に入り過ぎちゃったかしら~? 雷巡って思ってた以上に脆いのねぇ、失敗失敗~。テヘッ♪」
「う~ん、流石物騒可愛い。けど、もうちょっと手心加えてあげなよ」
「は~い。ところで提督~、さっき変なこと言ってなかったかしら~」
「ん?」
「ほら、“殺すのは良いとして~”とか」
「言葉の綾だよ。俺だって死ぬのは嫌だし」
「それじゃ~、“逝き先は地獄じゃない”って言うのは?」
「あ~……」
「天国…って意味じゃないわよね~? 後方から私たちに戦わせている提督が天国行きなわけないし……そんな風に考えられる人じゃないもの。それ位は、私もわかっているつもりよ~」
「……まぁ、流石に天国はないと思うよ」
「なら、生きてるうちにい~っぱい善行積んどかないといけないわね~。そうじゃないと、本当に地獄に落ちちゃうわよ~」
「ありがとう、心配してくれて」
“ナデナデ”
「そんなんじゃないわよ~。というか、おさわり禁止って言ったわよね~。その手、今度こそ落としちゃうわよ~」
“ギュイ~ン”
「……………………………ねぇ、龍田」
「は~い」
“
「頭の輪っか、点滅しながらめっちゃ回ってるけど」
「……」
“
「早すぎてなんか甲高い音がするんだけど、光強すぎて目も痛い」
「これはぁ…違うのよ~?」
「なにが? ねぇ、目逸らしてないでさ、ねぇ」
「提督~、自分から口を閉じるのと物理的に口が開かなくなるの、どっちがいいかしら~」
・
・
・
「デュフフフ、北上さ~ん……」
(うわぁ……ちょっと人目のつくところでしちゃいけない顔してるぞ。よし、寝顔には触れないようにしよう。これ、マジで殺されるやつだ)
「……あ、ダメ。ダメよ北上さん……には提督、が」
(え~、俺もいるの? ってかどんな夢見てるんだ?)
「でも…恥ずかしいけど、北上さんとなら……………はっ!? あれ、北上さんは?」
(よし、俺は何も見てないし何も聞いてない)
「って、何この草臥れた服? このニオイは……(スンスン)」
「悪かったね、草臥れてて」
「ほわっ!? 提督、なんで私の部屋に……」
「いや、ここ俺の部屋だから。で、それは俺の上着ね。寒さとは無縁の場所だけど、具合はどう?」
「ぁ、はい。その…ありがとう、ございます」
「それで、さっきのことは憶えてる?」
「………………はい」
「じゃ、その続きから。言うまでもないことだけどさ、北上なら明石はもちろん俺なんて瞬殺だ。だから、大井の心配は考えすぎ」
「……………………………………それもそうね。すみません、気が動転してました」
「うん、そう思えるなら落ち着いたってことかな」
「でも、北上さんと私を引き裂こうとしていることに変わりはありませんよね。納得のいく説明、してくれるんでしょうね? 納得できなかったら撃ちます」
「わぁい、目がマジだ~……とりあえず、異動じゃないから」
「は?」
「昔工作艦やってたって言うし、非常勤でいいから工廠の手伝いをして欲しいってだけ。北上にも話して、本人も了承してるよ」
「………………マジですか?」
「マジ」
「う……」
「う?」
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~」
「まぁ、気持ちはわからないでもないけど、悶えない悶えない」
「なんで早く言ってくれなかったんですかっ!?」
「聞く耳持たなかったのは大井の方じゃん」
「女のせいにするなんて男らしくありませんよ!」
「しっかし、北上を取られると思って暴走するなんてね。仲が良いのは知ってたけど……」
「何ですか。何か言いたいことでも?」
「いや。北上も“大井っちが拗ねるから”って、自分から非常勤を希望してたからね。ホントに仲が良いんだなぁって」
「…………………」
“ベシッ! ベシッ! ベシッ! ベシッ! ベシッ!”
「イテッ!? 痛いって! 無言で人の背中を叩くなって!」
“バッチ~~~~~~~~ン!!”
「お、おぉぉぉぉ……!」
「ふんっ! わかりきったことをしみじみと言うからです。これに懲りたら、訳知り顔で茶化すのはやめることですね」
「……茶化したつもりはないんだけどなぁ」
「………………………………一つ、付け加えておきます」
「ん?」
「パッとしないのは本当ですけど、あなたの下にいるのは悪くないと思ってます。色々気兼ねしなくていいですし」
「……大井がデレた?」
「そんなんじゃありませんから! 失礼します!」
~鎮守府裏日誌~
「ミミノアーレ」
龍田他、天龍とか叢雲の頭の上だったり横だったりに浮いている謎のガジェットだよ。どういう理屈で浮いててどんな役割があるかよくわからない代物だけど、どうやら感情に合わせて動いたり光ったりするらしいぞ。
天龍や叢雲なら犬の耳よろしく精神状態に合わせて上を向いたり下を向いたり、あるいはピコピコ動いたりする。あと、スゴク嬉しい時はファンファーレが鳴ったりもするらしい。
で、龍田の場合は回って光る。提督なんかは「セルフ泰山簡易解説祭」、なんて呼んだりもしているよ。
ネタバレ上等の設定集、いる?
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いる
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いらない
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そんなことより続きはよっ
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全部晒してしまえwww