〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~ 作:やみなべ
「はぁ~……これが大型建造用の工廠かぁ」
「はい。“艦娘”自身のサイズは人の域を超えることはありませんが、使用する資材の関係で通常の数倍の規模の設備が必要になります。コンパクト化の研究もされてはいますが、今のところ目立った成果は出ていないのが実情ですね」
「お、おっきいのです! ピカピカなのです!」
「そうですね。現在導入されているものの中で、当施設は最新鋭ですから」
「あのクレーンだけで電たちの生活費、何ヶ月分になるんですか!?」
「そ、そこなんですね……」
「……ごめん、マシュ。なんというか、その……倹約生活が長かったからさ」
「あ、いえ……電さんもご苦労なさっていたんですね」
「そういえば、明石が大人しいけど……」
「言われてみれば。明石さんなら、こんなとき狂喜乱舞すると思ったのですが……」
“プルプルプルプルプルプルプルプル”
「震えて、いらっしゃいますね。明石さん、大丈夫ですか?」
“プッツン”
「ウキャ―――(≧∇≦)―――!? ウキャ―――――(≧◇≦)――――――――――ッ!?」
「あ、明石が壊れた……」
「うへ、うへへへへ……真新しい油と鉄の匂い、一定のリズムを刻む工作機械の旋律……副司令!」
「は、はい!」
「あのブロックなんですか!? 既存の大型建造にはなかった設備ですよね!」
「あ、アレはですね、試験的に設置されたものなんです。ここは最新の設備を優先的に配備されてはいますが、同時に運用データを取る意味合いもありまして……」
「試験運用の最新設備!? なにそれ大好物! そこんとこkwsk!!!」
「……司令官。副司令を助けなくていいのです?」
「……………………………………まぁ、楽しそうで何より」
「あ、そっか。ここの配線をむこうと繋げて、一括管理できるようにしてるのか! くぅっ、そこは盲点だったなぁ……待って! っていうことは、アレがああしてこうなって……」
「明石さん、大喜びなのです」
(それにしてもここの雰囲気、なんか覚えがあるような……)
「どうかなさいましたか、先輩?」
「ああ……なんか、ノウム・カルデアのドッグに雰囲気似てるなぁって。機能性最優先なのは当然なんだろうけどさ」
「……実は、この基地の設備設計はシオンさんがしてくださいまして」
「シオンが?」
「はい。というか、艦娘周りの技術ですと、かなりの部分にシオンさんの手が入っていますよ」
「なるほど、どうりでクリロノミアが使われてたわけだ。……あれ、それじゃシオンは最初から関わってたの?」
「あ、いえ、シオンさんが関わるようになったのは“艦娘”からですね。それ以前の段階に関しては、シオンさんも関与していなかったそうです。当初のプランが躓いてしまい一部でかなり危険なプランが検討されだしたことから、已む無く技術提供を行ったようで」
「……それってもしかして、俺も関係してる?」
「…………はい。提督として起用するというのは、それをかなりマイルドにしたものですから」
「そっかぁ……また、知らないところで助けてもらってたんだなぁ」
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「では、早速大型建造を試してみますか?」
「あ、それ「良いんですか!?」……えっと、電?」
「大型建造には目が飛び出るような資材が必要なのですよ! 私たち、まだ何もしていないも同然なのに……」
「お気になさらないでください。流石に何度でもとはいきませんが、一度や二度なら特に問題ないくらいの余裕はありますから」
「一度でいいから言ってみたいセリフなのです……うちの司令官は時々思い切りが良すぎて、何度帳簿が真っ赤になったことか…副司令は女神様なのです?」
「…………………………………先輩、いったい何をやらかしたんですか?」
「……………………………………………………ごめん」
「と、とにかくですね。これからは一緒に頑張っていくわけですし、あまり気兼ねせずにどうぞ」
「ありがとう、マシュ。みんなにも遠征とか頑張ってもらうから」
「いえ、そんなたいしたことでは……」
「それじゃ、一つ試してみようか」
「司令官」
「電?」
「明石さんに聞いたのです。前に大型建造モドキを使った時、何か変なものを入れたそうですね」
「え? あ、それは、その……」
「まさかとは思いますが、また妙なものを入れたりしないのです?」
「……………………………ダメ?」
「ダメに決まってるのです! あれのせいでとんでもない大赤字になったのを忘れたとは言わせないのですよ! しかも! 事故ならまだしも司令官がやらかした結果とか……」
「えっと…ほら、そのおかげで今があるわけだし、ね?」
「それとこれとは別の問題なのです。今までバタバタしてたから後回しにしていましたが、そろそろそのあたりのことについてもしっかり話を聞かせてもらうのです」
(ヤベェ、超逃げたい……)
「逃げたら、分かっているのです?」
「ハハハハ ヤダナァ ニゲルワケナイジャナイカ
オレ ハンセイ ウソ ツカナイ」
(先輩、物凄く棒読みです)
「明石さん、司令官の修理をお願いするのです」
「え、オッケー! なんなら強化改装とかもいってみる?」
「ぜひお願いします」
「俺何されちゃうの!? っていうか、明石までなんでそんなノリノリ!」
「いやぁ、電と提督だったら電につきますよ、私。だって怖いし」
「こんの正直者めぇ!!」
(雰囲気をはじめ、何もかも違うのに……なんだか、昔を思い出してしまいますね)
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「建造が終了したのです!」
「楽しみですねぇ! 提督、なんだかんだで資材の投入量が多い方が引き強いですし、これはまだ見ぬ艦娘到来の予感?」
「まぁ、どんな娘にせよ、来てくれたからにはできる限りのことをしないとね」
「あ、工廠が開きますよ」
“ゴクリッ”
「トオウ、オマエガ ワタシノ テイトクカ?」
「「「「……………………」」」」
「ヲ?」
・
・
・
「いや流石にそれはないのですよ!!!」
「うわっ!? どうしたの電、起き抜けに大声出して……」
「雷ちゃん? あれ、電は確か工廠にいたはずじゃ……」
「? 何言ってるの。今日工廠の大型建造の設備確認に行くって、昨日から張り切ってたじゃない。
あ、さては意気込み過ぎて夢で見たんでしょ。仕方がないわね」
「夢? そ、そうですよね……まさか、いくら司令官でも大型建造で空母ヲ級ができるなんてあるはずないのです……ないですよね?」
“A―――Aaaaaa、aaaaaaaaa――――――――”
「? 雷ちゃん、いま、歌が聞こえませんでしたか?」
「歌? 那珂さんの声は聞こえなかったと思うけど……」
「そう、ですか」
「大丈夫? 疲れてるんじゃない? なんなら、今日は雷が秘書艦代わってあげてもいいのよ!」
「それはダメなのです。雷ちゃんは際限なく司令官を甘やかすから、あとで資材が大ピンチになるのです」
「ちぇ~……」
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“プッツン”
「ウキャ―――(≧∇≦)―――!? ウキャ―――――(≧◇≦)――――――――――ッ!?」
「あ、明石が壊れた……」
(…………なんでしょう、このデジャブ。そういえば、夢の中でもこんなやり取りがあったような。
いえ、きっと偶々なのです。まさか、正夢になるなんてこと、あるはずないのです)
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「楽しみですねぇ! 提督、なんだかんだで資材の投入量が多い方が引き強いですし、これはまだ見ぬ艦娘到来の予感?」
「まぁ、どんな娘にせよ、来てくれたからにはできる限りのことをしないとね」
「あ、工廠が開きますよ」
“ゴクリッ”
「Aaaaa―――――A―あ――a―――あ―あなたが、わたしの、ますたー?」
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「って誰なのです、その人!?」
「うわっ!? どうしたの電、起き抜けに大声出して……」
(雷ちゃん!? え、まさか今のも夢? というか、それならこれは本当に現実?)
~鎮守府裏日誌~
一体いつから、今見ているものが現実だと錯覚していた……なんてね♪
いやしかし、いったいどこまでが夢でどこからが現実なのやら。そもそも、電は夢から抜け出せるのかなぁ? そして、抜け出したとしてその先に待つ現実はいったいどんなものなのやら。もしかすると、彼女が見た夢ですら、現実に比べればまだカワイイものという可能性も否定しきれないからね。
何が怖いって、提督なら何を引き寄せても不思議じゃないってことさ。例えば、戦艦の赤城や加賀くらいなら十分あり得るだろう。それどころか、いずれは夢が現実になるかもしれない。
実際、提督が大型建造をすると5回に1回は“ありえない”ものができあがるそうだよ。
ネタバレ上等の設定集、いる?
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いる
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いらない
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そんなことより続きはよっ
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全部晒してしまえwww