〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~ 作:やみなべ
「提督さん、翔鶴姉…ありがとう。愛してる…ずっと」
“プルプル……”
「ありがとう。愛してる…ずっと」
“プルプルプルプル……!”
「愛してる…ずっと(カチッ)愛してる…ずっと(カチッ)愛してる…ずっと」
“プルプルプルプルプルプルプルプル……!!”
「なぁ、瑞鳳。ここんとこ、もう少し何とかならんか?」
「え、どこどこ?」
「切り替える時に雑音が混じっているだろう。これ、何とか消せないか?」
「あ~、なるほどね。うん、やってみりゅ」
「うむ、どうせなら拘りたいからな。あと、せっかくだ。“提督”の部分も繋げてだな……」
「ん~……よし! こんな感じでどうよ!」
「提督さん…ずっと、愛してる……」
「うん、それだ!」
「やったー! じゃ、早速無限リプレイスタート!」
「提督さん…ずっと、愛してる……提督さん…ずっと、愛してる……提督さん…ずっと、愛してる……提督さん…ずっと、愛してる……提督さん…ずっと、愛してる……」
「いやぁ、我ながら秀逸! 頑張った甲斐あるなぁ!」
「ああ、実に情感に溢れている。そうは思わんか、
“ブチッ”
「人の部屋で延々と何やってんのよアンタたち!!!」
「「“瑞鶴、海の中心で愛を囁く”動画の編集」」
「……よし、ちょっと
「待て待て待て待て! 貴様、妙なものがでているぞ!?」
「ごめん、瑞鶴! ちょっと調子に乗り過ぎた! 謝るから“アイギス・エクリプス”はやめてぇ!?」
「ウミノソコデ……クルシミト…カナシミヲ……オモイダセェッ!」
「はい、そこまでよ瑞鶴」
“パンパン!”
「ッ! デ、デも、翔鶴姉……」
(戻った? 翔鶴がいてくれて助かったぁ……)
(ああ。“奴”が建造されてからというもの、どうにも引っ張られている感があるからな)
(揶揄うのも楽じゃないよね……でも、愉しいから辞めない私たちなのであった)
「流石にそれはやり過ぎよ。なにより、“ソレ”を引けばあなたもただじゃ済まないもの。それとも、また何日も入渠したいの?」
「うっ、それは……だけど、武蔵と瑞鳳が……!」
「そうね。確かに、二人もちょっと悪戯が過ぎるんじゃないかしら?」
「……そうだな。すまん瑞鶴、少々調子に乗り過ぎたようだ」
「ごめんなさい。瑞鶴があんまりにも可愛くて、つい……」
「……」
「ね、瑞鶴。二人も反省していることだし」
「…………………………しょーがないわね。そのデータを破棄して二度と蒸し返さないって約束するなら許してあげる。あ、あと間宮アイス一週間奢りね」
「え~、流石に一週間は多くない? せめて三日」
「……本当に爆撃するわよ」
「致し方あるまい、それで手を打とう。瑞鳳、支払いは折半でいいな」
「はーい」
「あ、その前に二人ともちょっといいかしら。そのデータ、破棄する前にコピーさせてくれません?」
「翔鶴姉!?」
「……私は構わんが、瑞鶴が“裏切り者”とでも言いたげな顔をしているぞ?」
「だって、本当に可愛いんですもの……姉として、これは永久保存しておかないと。そしていつか、二人の披露宴で……」
「は? ちょっ、何言ってるの! 披露宴? なにそれ!?」
「え? だって、瑞鶴あなた……提督をお慕いしているんでしょう?」
「どうしたらそういうことになるの!」
「いや、どうもこうも編集するまでもなく愛の告白してるし」
「翔鶴姉のことも言ってるでしょ!」
「いや、だがな…翔鶴と並んで呼んでいる時点で、なぁ?」
「あ、あれはその…別にそういうんじゃなくて……」
「うんうん。しかも、翔鶴より先に呼んでるし。これって、そういうことじゃないの?」
「あーもー! 勢い余ってなに口走ってんのよあの時の私―――――!!!」
「瑞鶴」
「翔鶴姉! 翔鶴姉ならわかってくれるよね!?」
「正直に答えて…提督とはどこまで行っているの? 提督なら大丈夫だと思うけど、やっぱり節度あるお付き合いが大切だと思うの」
「どこまでもなにも、どこにもいってないわよ!」
(そう言えば、翔鶴は翔鶴でどうなんだろう?)
(どう、とはどういうことだ?)
(いや、最近非番の日とかお洒落にかなり力入れてるし、帰港する時も身嗜みとか凄く気にしてるんだよね)
(ほほぉ…まさか、姉妹で骨肉の争いか? 流石にそれは笑えんのだがなぁ……)
(あ~、多分違うと思う。なんか、最近来たパイロット志望の少尉さんとイイ感じじゃないかって噂が……)
「だいたい翔鶴姉の方こそどうなのよ! ここのところ帰ってくるの遅いし、なんかソワソワしながら端末のチェックしてるし…何か隠してない?」
「な、何のことかしら?」
“チッ…。シカタナイナァ……スコシダケ、テツダッテアゲルヨ……”
・
・
・
「さて、あとはこの書類を決裁すれば……」
“ガチャ、グイッ!”
「はへ? うわっ!?」
“ドサッ、バタン”
「あたたたた……」
「スキアリ、ダネ…マスター……」
“ノシ……”←仰向けに倒れたところへ馬乗りに
「
「ダメダヨ…ユダンシタラ……。ノコノコアルイテルト、ホラ、コウヤッテ……コワ~イカイブツニ、タベラレチャウカラ……アッハハハハハ!」
「えっと…………どういう状況?」
「ハッ…ドウジナインダ……」
「とりあえず、降りてくれると助かるなぁ」
「ダァメ……」
「やっぱり?」
「マスター…マスター……ヤサシクテ、カヨワクテ、モロイ……オイシソウナ、ワタシノマスター」
“ビリィッ”
「バカ…ネ……。ワザワザ…メンドウセオッテ…コンナニキズダラケニナッテ、ナァンニモムクワレナイ。カワイソウナ…マスター」
“ツゥ……”
「くすぐったいよ」
「ワスレタノ…? クルシミヲ…カナシミヲ……ワスレテ、ナカッタコトニスルノ?
…………ナラ、オモイダセ」
「……違うよ。無かったことにしないために、今を生きているんだ。
それに、俺は十分に報われた。カルデアの、サーヴァントのみんなが知ってくれているから」
「……ドコニモ、キロクサレナイノニ?」
「記録には残らなくても、意味は残るよ」
「…………………………アハッ、カワイイナァ」
“ガリッ”
「つっ!」
「……イノチノネツ、チノアジ、クモンニユガムカオ…タノシイナァ! ネェ…ドウシテホシイ?」
「……」
「ネガイヲイッテ…カナエテアゲル。ズイカクタチジャデキナイ、コトモ…アイツラニ、オマエハマモレナイ。ダッテ……ニンゲンヲ、コロセナイ、イイコチャンバッカリ…ダカラ。
デモ、ワタシノモノニナルナラ…スベテカラ、マモッテアゲル。ウミノソコデ…フタリデ…ズット…ズ~ットイッショ。アッハハハハハ……!! ダイジニ、タイセツニ、アソンデアゲル……キット、タノシイワ。ホラ、タメシニ…ダカセテアゲル」
「そんな言葉、どこで覚えたの?」
「オータムクラウド、センセイノ…ホン。トテモ…ソウ、トテモベンキョウニナッタ」
(秋雲ぉ! いや、そもそも誰が持ってた本なのか…ダメだ、詮索はやめよう)
「ネェ…シヨ。ワタシヲ、アタタメテ……」
“ペロリ……”
「……あんまり煽らないでよ。我慢するのも結構大変なんだよ?」
「ヘェ、ガマン…シテルンダ」
「そりゃあね。俺だって健康な、良い年した男だし? みんなもその辺、もうちょっと手加減してくれないかなぁ……」
「ソウ…イエバイイ」
「それしたら、絶対エスカレートするでしょ」
「ナノニ、ダカナイノネ。コウビハ……イヤ? ワタシト…ツガイニナルノハ、イヤ? オマエモ…ワタシヲ、ステルノ? ……ウミノソコハネ……ツメタクテ…ヒトリハ……サミシィ!」
“グイッ”
「ッ! ナンノ、ツモリ?」
「一人じゃないよ。俺がいる、みんなもいる……だからもう、君は一人じゃない」
「ダイテ、クレナイノニ……?」
「ちゃんと誰かを選びもしないでって言うのは、流石に不誠実でしょ。それはちょっとね……」
「ワタシハ、カイブツ…キヲツカワナクテ…イイ」
「俺が気にします」
「ソウ…オマエニトッテハ、ワタシモズイカクモ……ン?」
「見つけた! な~にやってんのよアンタはぁ!!!」
“ゴバッ!!!”
「ず、瑞鶴?」
「姿が見えないと思って探してみれば…アンタ、提督さんに何やってるわけ?」
「フフフフフ…ミレバ、ワカルダロウ?」
「……肩の血、アンタの仕業ね」
「瑞鶴? えっと、落ち着いて。別に何も……」
「なにもないわけないでしょ! これは明確な敵対行動よ! 提督さんが言うから様子を見てたけど、もう我慢ならない! ここで引導渡してやる!!」
「待った待った!? アイギス・エクリプスなんか使ったら瑞鶴の身体が……!」
「……フウゥ……モウ…イイヤ。デモ、スコシクライ…イイワヨネ?」
「ん? あだっ!?」
“ガリッ…ブチィ!”
「つ~……」
「提督さん!」
「トッテモオイシイワ…マスター。ソシテ…カワイソウナズイカク…コノアジモ、コノネツモ…オマエハシラナイ。ダッテ、オマエトマスターハ…ナンデモナインダカラ」
「っ!」
「マタ、タノシミマショウ。コンドコソ…フタリッキリ……ジャマモノヌキデ」
「コイツッ!!」
「イイノカ…マスターヲ、ホウッテオイテ」
「ちぃっ! 大丈夫、提督さん」
「ああ、うん。ちょっと肩の肉を噛み千切られただけ」
「……それ、全然ちょっとじゃないわよ。見せて、手当てするから」
・
・
・
「傷、増えちゃったわね。アイツ……!」
「まぁ、キメラと違って命の危険はないわけだし……それにほら、物理的に腹の中をかき回されたり、歌っぽい毒電波で精神破壊されかけたりするよりはマシじゃない?」
「危機感が薄い! ちょっとは反省してよ!! 目の届くところにいてくれれば守れるけど、今みたいな時は…守れないんだから」
「……そうだね。ちょっと勘が鈍ったかも」
「ホントにそう思ってる? アイツがその気なら今頃死んでるのよ」
(
「……」
「瑞鶴?」
「あっ! ご、ごめんなさい…いま済ませちゃうから」
「いやまぁ…そんなに急がなくていいから」
(あ~も~、アイツが妙に意味深なこと言うから…変に意識しちゃうじゃない!)
・
・
・
「マッタク…テノカカル、ヤツダ。アア、デモ…ホントウニ…カコッテシマウノモ、イッキョウカ……」
~鎮守府裏日誌~
提督だって健康な成人男性だからね。本当は艦娘たちのような容姿に優れた異性に迫られたら心中穏やかではいられないんだよ。それをおくびにも出さず、なおかつ完全に自制できているだけで。だって、そうじゃなかったら今頃何かしらの形で破滅していただろうからね。まぁ、人生経験の浅い瑞鶴たち艦娘には、そのあたりを見抜くのは難しいだろうけど。
そして、心中穏やかでいられないのは何も提督だけに限った話じゃない。これからしばらくの間、瑞鶴は提督と顔を合わすと顔を真っ赤にしたり目を逸らしたりして、アレだけ入り浸っていた提督の私室にも顔を見せなくなったそうだ。他ならぬ本人こそが、自分の不可解な反応と行動に悶々とすることになるのさ。
ネタバレ上等の設定集、いる?
-
いる
-
いらない
-
そんなことより続きはよっ
-
全部晒してしまえwww