〈艦これ×FGO〉神機残響海戦 七大洋 ~天地人の狭間~   作:やみなべ

97 / 105
キャスト:伊勢、日向、鹿島、夕張、????


IF 現界期
「おじいちゃん」


「あっ、おじいちゃんだ」

 

「おう、元気にしてたかチビ共」

 

「久しぶりだね、今日はどうしたんだい?」

 

「なぁに、偶々(オレ)の番が回って来たってだけの話だ。ま、それならそれでやることやらせてもらうがな。それで、明石の奴はいるかい?」

 

「明石さんなら留守ですよ。副司令とドイツに出張で、来週まで帰ってきません」

 

「そうか。仕方のねぇこととはいえ、タイミングの悪ぃ……」

 

「ほらみなさん、午後の演習の時間になりますよ。急いでくださいね」

 

「「「はーい!」」」

 

「まったくもう……申し訳ありません、村正さん。うちの娘たちがご迷惑を……」

 

「鹿島嬢ちゃんか。気にすんな、ガキが元気なのは良いことだ。

 そういうアンタこそ壮健かい? すっかり引率役が板についたようだが、無理は禁物だぜ」

 

「うふふっ、そのあたりはきちんと自己管理していますから。それに、あの娘たちがちゃんと帰って来られるように、手を抜くわけにはいきません」

 

「そうか。まぁ、しっかりやれてんなら爺が一々口を挟むことじゃねぇか。

 明石が留守ってのは聞いたが、他の連中はどうだい?」

 

「確か、明石さん以外に工廠を空けるといった話は聞いていないと思いますよ」

 

「そいつは重畳。悪ぃが、勝手に上がらせてもらうぜ」

 

「はい、村正さんなら問題ありませんから」

 

「っと、そうだ」

 

「?」

 

「伊勢の小娘に会ったらこっちに来るよう伝えちゃくれねぇか」

 

「伊勢さんですね。鹿島はこれから演習ですから、端末に伝言を送っておきます」

 

 ・

 ・

 ・

 

「だぁから! 一々計器とにらめっこしてんじゃねぇ! 温度は目と肌で測れっつってんだろうが!」

 

「ひーん、ごめんなさぁい!?」

 

「泣き言言ってねぇで目ん玉かっぽじってよぉく見やがれ! いいか、この色が鉄を成型するには最適の温度だ。この色をよく頭に叩き込め! 肌に焼き付けろ!」

 

「そ、それはわかってるんだけど……やっぱり正確な温度を確かめたくなるというか……」

 

「んなもん見りゃわかるつってんだ! 目ぇ離した隙に熱が抜けちまったらどうする、それこそやり直しだろうが!

 人間様の五感はな、下手な計器より正確なんだよ。火も、鉄も、色見りゃ温度がわかる、それでもわからねぇなら肌を焼く感触で熱を測れ! 他も同じだ。叩く音、手に伝わる振動、そういうもんが鉄の状態を如実に教えてくれんだよ! 計器見てる暇があるなら目の前の鉄に集中しろ! そっち見てる方が時間の無駄だ!」

 

「おじいちゃんキビシーッ!?」

 

「やれやれ…夕張の奴、また絞られているのか。お久しぶりです、村正老」

 

「あん? おう、日向嬢ちゃんか。伊勢はどうした?」

 

「もうじき来るはずだが……」

 

「あ、おじいちゃーん!」

 

「伊勢の奴……申し訳ない」

 

「気にすんな。(オレ)は所詮、刀鍛つくらいが取り柄のしがない爺だ。一々しゃちほこ張る必要はねぇよ」

 

「ご謙遜を。彼の高名な名刀“村正”を鍛えた千子村正が“所詮”では、夕張は塵芥も同然でしょう」

 

「日向さん、私の扱い酷くない!?」

 

「すまんな。流石に比較対象が悪過ぎる」

 

「ひ、否定できない……」

 

「伊勢もだ。日頃村正老の刀の世話になっているんだ、もう少し敬意というモノをだな」

 

「あははは、ごめんね日向。名前のせいか、どうにもおじいちゃんのことは他人に思えなくてさ」

 

「ま、そいつは(オレ)も似たようなもんだ。“伊勢国”に腰を据えてたからかね、つい世話を焼いちまう。

 それで、刀は持ってきてんだろうな」

 

「もっちろん!」

 

「よし。それじゃ夕張」

 

「休憩ですか!?」

 

「よぉく見とけ。(オレ)がいない間はお前らがこいつの面倒見るんだ、下手な仕事しやがったらただじゃおかねぇぞ」

 

「ハードルが、またハードルが上がる……」

 

「まぁ、なんだ。期待されているからこその要求だろう、自信を持て」

 

「その自信がバッキバキにへし折られるんですけどぉ!? 戦国時代の“名工”の技術マジパナイって!」

 

「どれどれ……おい、伊勢」

 

「はい、どうしたのおじいちゃん」

 

“ゴンッ”

 

「あいたぁ!? ちょっ、なんで私殴られてるの!」

 

「てめぇ、まぁた無茶な使い方しやがったな」

 

“ギクッ!?”

 

「いいか、刀ってのはなぁ!」

 

「あれは、長くなるな。夕張はどうする、今のうちに休憩するか?」

 

「いやぁ、そうしたいのは山々なんだけどねぇ……」

 

「ふっ、なんだかんだと言いつつも、師匠の講義は気になるか」

 

「要求が高すぎてしんどいけど、技術は当然として話の内容もすっごくためになるからさ。不肖の教え子だけど、期待に応える努力くらいはしたいし」




~鎮守府裏日誌~

これは、とある一件が…え? 私がやらかした結果? いやだなぁ、ちょっと背中を押しただけじゃないか。

ごほん。とにかく、これはその一件がきっかけになって、入れ代わり立ち代わりでサーヴァントたちが顔を出すようになった、あるかもしれない未来の可能性だ。
とはいえ、「サーヴァントとして」となると色々問題があるわけなんだけど、そこはそれ、丁度いい手ごろな器があるじゃないか……そんなわけで、今の彼らは艦娘たちの“素体”に憑依する形で“限定現界”している状態なんだ。色々な縛りが薄い反面、サーヴァントとしての本来の性能は発揮できない……ということになっているわけだね。
いや、仕様の上ではそういうことになっているんだけどさ。でも、そういう「常識」を覆しちゃうからこその“英霊”なわけで……彼らがもしもその気になったらどうなることやら。

ネタバレ上等の設定集、いる?

  • いる
  • いらない
  • そんなことより続きはよっ
  • 全部晒してしまえwww
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。