暇だったので、令呪で遊んでみた。

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ゴッホを令呪で素直にしてみたら

 自室で目を覚ますと、今日は何を使用か考える。いつもシミュレーターで訓練ばかりでは気が滅入るというものだ。何か気分転換になることをしてみたい。

「……令呪、か」

 カルデアの令呪は一日一画補充される。その分強制力はないが、問題はこの令呪を普段は一切使わないという点だ。普段の戦闘で使うことなどなく、たまにあるイベントでも使うことがない。つまり、持て余しているのだ。ならば無駄に使ってしまっても問題ないんじゃないだろうか。そう考えた俺は何に使おうか考え始めた。

「んー、とりあえず出会ったサーヴァントの本心でも聞いてみるか」

 人は誰しも、自分がどう思われているのか気になる。それにこれはこれからに関わることだ。信頼関係は大事だからな。

 

「あら、マスター、おはようございます」

「お、あ、清姫か、おはよう」

 扉を開けるとそこにはバーサーカー、清姫が扉ギリギリのところで立っていた。

「マスター、わたくしはわざわざ令呪など使わなくとも、マスターへの想いを包み隠さずお話ししますよ? いえ、そのような機会でなくとも、わたくしはマスターの事をお慕いしております」

 清姫はそういうと詰め寄ってくる。無論俺は自室まで戻される。

「令呪を持って命ずる、ステイ」

「ワン」

 清姫の動きを止めると、俺はすぐに部屋から脱出した。正直あのまま何もしなければ、ベッドまで戻されていたような気さえする。開始早々令呪を消費してしまったが、ここは仕方ないと割り切ろう。……清姫は嘘が嫌いだから令呪を使うまでもなく、本心とかわかるしな。

 

「マスター様、おはようございます。これから食堂ですか?」

「ん、ああ。ゴッホか。そうだな、食堂もいいが、少し話さないか」

 新米の方のサーヴァントだ。正直カルデアでの出会いはいろいろとすごかったが。特に清姫とかにバレてたら、燃やされそうな……。だがそうだな、新米だからこそ、色々と話を聞かないといけないな。

「え、あ、な、何でしょうか。あ、絵ですか、絵の話ですか? それだったら私、教えて差し上げられると」

「いや、別にそういうわけじゃないけど」

「じゃあ、ゴッホに何をお求めですか……?」

 なぜか露骨に気分が沈んでるんだけど。そんなに絵を教えたかったのか? いやー、北斎と並んでの神絵師だからなー。今度お願いしてみるか。

「いやな、カルデアに来てどうかなーって思ってさ。ここの居心地とか、あとは俺の事をどう思ってるのかとか、そう言ったことだよ」

「あ、その、カルデアの皆さんはとてもよくしていただいてます。ほんとゴッホにはもったいないほどに」

「それじゃあ俺は?」

「へ、いや、その、マスター様は、そのー、えっと、いやー」

 どうも歯切れが悪いな。嘘をついてるとかじゃないが、やはりこういう時にこそ令呪の使いどころか。清姫の時はそれ以前の問題だったしな。

「令呪を持って命ずる。ゴッホ、素直になれ」

「ま、ま、ま、マスター様!?」

「ゴッホは俺の事をどう思っている。何かしてほしいことがあったら言ってくれ」

 驚くゴッホに間髪入れずに質問をする。これでゴッホが俺に対して言えないでいる悩みを聞き出す。そしてそれを解消して、もっとゴッホに信頼されるようなマスターにならなくてはな。

「あ、ああ、マスター様、マスター様がいけないんですからね。そんな、この気持ちに抗えないです」

「あれぇ?」

 なぜか最終再臨して、なぜか押し倒される。

「マスター様、ゴッホは、ゴッホは、マスター様の側に一生いたいんです。こんな私を受け入れてくれて、認めてくれて、それがとてもとても、嬉しいのです。ただまたここに来た時のように、その温もりを感じたいんです。ああ、マスター様、大好きです」

 なるほど、俺への想いを募らせていたが、自己肯定感の低さからなのか、恥ずかしいからなのか、言えずにいたのか。それを解放させた結果、こういう状況に……。冷静に分析しているが、そうこう言っていられないような状態なのでは?

「マスター様には、その、こんな私を許していただければ。ずっと側にいることを許可してくれたら、なんて……。食事を一緒に取りたいですし。それにたまにデートとか、してくれたら」

 あれ? 別にそこまで危なくないんじゃないか。清姫なんかは既成事実とか狙ってきそうな雰囲気だが、してほしい事に関しては健全じゃないか。それに今の姿のゴッホは手が花になってるから、襲われる心配もないし、最後の令呪を使わなくてもいいんじゃないか?

「そうだな、ゴッホ、思っている事を教えてくれてありがとう」

「え、あ、ま、マスター様、その、あ、……今のは、その、そぉれ! ゴッホジョーク!」

 第一再臨の姿に戻ったゴッホは俺の上から離れる。そして目の中を薄ピンク色にしたと思うと、無理のある宣言をする。流石に効果が切れた後に、さっきまでの事を冗談だと言っても、信じられるわけがない。

「ゴッホ、お前の気持ちは十分に伝わった。正直、側にいたければ居てもらって構わない。許可が欲しければくれてやる。食事も同じだな。デートもまあ、いいだろう」

「エヘヘ……、これこそ棚ぼたですね。落としたのは、マスター様ですけど。なんて、ゴッホジョーク!」

 そういうと、ゴッホは俺の袖を摘まむ。側にいる、という意思表示だろうか。しかし、何か忘れているような……?

「安珍様―――――!!!!」

「あ、清姫」

 そういえばゴッホの令呪の効果が切れているなら、清姫の物だって切れているはずだ。

「ゴッホ、今からデートに行くぞ」

「え、あ、は、はい?」

「令呪を持って命ずる。ゴッホ、レイシフトだ」

「わ、わかりましたー」

 




毎日執筆のために書きました。二次創作は久しぶりでした。ゴッホ可愛いよね。聖杯5個上げました。

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