ボクっ娘幼馴染に配信チャンネル乗っ取られたらバズり倒した   作:世嗣

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ここかァ、配信の場所はァ?

 

 

 

 

ヒロ@スリーピングナイツ[公式]/@hero-sannjyou

 本日14時からライブ配信します。

 今後の方針と、そして新メンバーのお知らせも行われる予定です。

 そして今日やるのはいま話題のあのゲーム! 

#スリーピングナイツ #配信 

 

@  ↺28  ♡56  …

 

Reply to @hero-sannjyou

 

 

 

「うっし、これで予告はOK」

 

 にしても反応はえーな。フォロワー数も前とは比べ物にならねえし、注目度も段違いってことか。

 きっと普段の何倍もの人に見られるし、何より俺の失言でこいつらにまで迷惑が―――。

 

「よくないよくない。こういうのは非常に良くない。いつもどおりが一番。そうだろ、俺の結末を決められるのはただ一人俺だけだ、そうだろ社長……」

 

「ヒロ、もしかして緊張してる?」

 

「は? おおおおおお俺のどこが緊張してるっていうんだにょ」

 

「まあそうやって最後噛むところかな」

 

「今俺を笑ったな……!」

 

「笑ってない笑ってない」

 

「何笑ってんだよ! (魔王感)」

 

「もう二人とも最終チェック終わってないのに遊ばないの。時間ないんだよ」

 

 と言いつつお茶をくれる藍子。

 

 それを受け取りつつ、オーグマーを起動する。

 

「ってアーチャチャチャチャチャチャチャチャチャアチャー!」

 

「わあ姉ちゃんヒロがお茶こぼしたぁ!」

 

「あーもうオーグマー触りながら飲もうとするから! ユウタオルタオル!」

 

「わ、わわ、た、タオルってどこにあったっけ。下? 下だよね」

 

「待て木綿季今立ったらお前の湯飲みが―――あっ」

 

「「 あっ 」」

 

 あっつぁあ! 

 

 

 

 

第三話 ここかぁ? 配信の場所はぁ? 

 

 

 

 

 

「まあ気を取り直してアバターの設定やってくぞ―」

 

「「 おー 」」

 

 服も着替えて気分も一新。お茶のぶっかけで緊張も一緒に洗い流されたような気さえする。

 ウム、これは図らずもお茶を持ってきてくれた藍子に感謝することになりそうだ。木綿季は晩御飯の唐揚げを一個奪うことで許してやろう。

 

「時間まであんまりある訳じゃないから、サクサク進めるけど、木綿季は基本のアバターはこの前使ったのでいいのか?」

 

「あの紫髪の奴だよね。ボクのアスカのアバターに似てるの」

 

「そうだな。半分くらいは昔お前のアスカ用にいじった容姿データの流用だからな。あ、髪はどうする?」

 

 今はなんとなくロングにしてっけど。

 

「うーん、髪かあ」

 

「リアルと同じでいいんじゃない? 長いころは邪魔だーってユウよく言ってたし」

 

「それはそうなんだけど、せっかくなら長くしてみたいんだよね。リアルと違ってお手入れとかしなくていいだろうし、でも動きにくそうなのは確かで……」

 

 どうしたこっち見て。

 

「えーと、ヒロは、長いのと短いの、どっちがいいと思う?」

 

 俺? そーだなあ。

 

「長いのかな」

 

 髪長いままなら手直ししなくていいし。

 

「じゃ、じゃあ長いの!」

 

「あいあい、ロングな」

 

 木綿季の希望通り髪をロングに設定して細かいところをいじって、と。

 

 ふむ。

 

「なんか足りないね」

 

「やっぱそう思う?」

 

 オーグマーをつけた藍子が俺の肩に手を置き俺のいじるモニタをのぞき込み見つつ、頷いた。

 

「うーんなんだろう、かわいい……けど、ボクっぽくない?」

 

 反対の肩に木綿季が身を乗りだすように体重をかける。

 

 ……二人とも近くない? 今更かな、今更かも……。

 

「あ、リボンだよリボン! いつもボクがつけてるようなやつ!」

 

「ああ、なるほどな。んじゃ、どんなのがいい? そんなに凝らないなら今すぐつけれるぞ」

 

「今ボクがつけてるの! おんなじので!」

 

「おんなじの、かぁ」

 

「もしかして、難しい?」

 

 あー、そりゃできねえことはねえが……。

 

「こう、そのまんまってのはちょっとリアルのお前に寄せすぎじゃねえか?」

 

「そうかなぁ」

 

 そこからリアバレするとまでは言わんが、でもリアルと全く同じっていうのもな。

 

「でもいーよ、ボクこれ気に入ってるし」

 

「いやなんというかそれ縫製はちょい雑だし結構使い込まれてるしそのまんまデータに起こすのはちょいあれっていうか」

 

「ヒロ」

 

 どした、藍子、隣りを指さして。

 藍子の指さすままに視線を動かせば、そこにはあからさまに「不機嫌です!」と言いたげに頬を膨らます木綿季の顔が。

 

「あのね、いくらこのリボンを作ったのが君だからって言ってあんまり悪く言うならボクだって怒っちゃうよ」

 

「む」

 

「これ、ヒロにとっては違うかもだけどボクと姉ちゃんにとっては宝物なんだからね!」

 

 ふんす、と真剣な表面持ちの木綿季の髪には二本の白いラインの入った赤いリボン。

 

 それは……そうだったな。

 

「ごめん、俺が悪かった」

 

「わかればいいんだよ、わかれば! ね、姉ちゃん!」

 

「まあ、小さいころに作ったやつだから気になっちゃうのはわかるんだけど、ね」

 

 くしくしと藍子が赤色のシュシュを触りつつやんわりと笑う。

 

「まあじゃあ木綿季のアバターはリボンつけて調整しとくけど、藍子はどうする?」

 

「私? そーだなあ、じゃあショートにしようかな。肩くらいまでのミディアムボブで。できる?」

 

「できるけど、いいのか?」

 

「だってユウがロングなんでしょ? なら一目で違いが分かるようにしといたほうが良くない?」

 

「え、あ、ならボクがショートに」

 

「もう、いいってば。私もたまには短くしてみたいもん」

 

 現実だと気軽に試せないけどアバターは違うでしょ、と低めの位置で結んだ髪を見せてから悪戯っぽく笑う。

 

 まあ、藍子がやりたがってるならそれでいいか。

 

 んじゃああらかじめ作ってた藍子のデータを引っ張り出して、髪は……昔作ってたやつのデータの応用で行けるか。

 オーグマーがない時代はこれをいちいち何時間もかけて調整しなきゃいけなかったらしいが、今は顔認証があるかんな。

 ある程度の設定でもあとは動かしながら自動調節なんかもできる。

 基礎部分がしっかりして適宜修正いれていけるような知識と技術がないと活用できないシステムなんだが、ふっ、俺なら大したハードルではない。

 鍛えてますからね、シュッ。

 

 っと、設定は終わったけど、藍子のシュシュどうすっかな。普段は髪をまとめるのに使ってっけど、今はショートだしな。

 

 適当に手首とかにアクセントに……。

 

「あ、私はシュシュいいや。外しちゃってよ」

 

「え?」

 

「何その変な顔。あんまり出したくなかったんじゃないの?」

 

「まあ、そういわれたらそうなんだが」

 

 なんなんだろうな、こう、釈然としないというか……ま、いいか。

 じゃあこっちのアバターもほいほいっと。

 

「じゃあ二人のオーグマーにデータ送って適用すっから、軽く口動かしたり、体動かしたりして見てくれ」

 

「動かすって、こう?」

 

「そ、そんな急に言われても……」

 

「じゃあ俺が適当な音楽流すからそれに合わせて動いてみてくれよ」

 

「えー、ヒロまたどうせなんかあの変ななごさん……? の歌流すんでしょ~」

 

「やめてよねヒロ、あれ何年前の番組だと思ってるの」

 

「753は最高だろうが!」

 

 あんなに深みある人は橘さんレベルじゃないと太刀打ちできんからな。

 

 その後、軽くジェスチャーゲームをやり始めた二人のアバターを交互に見直す。

 

 紫の色合いでまとめられた戦装束(バトルドレス)。長い紫紺の長髪は逢魔が時の空の色。

 一見暗い色合いでまとめられているが、大きな瞳と髪に差し込まれたリボンの赤色が、「活発な駆け出し冒険者の女の子」とでもいうべき明るさを与えている。

 書かれた名前は「ユウキ」。

 

 藍色の戦装束(バトルドレス)。肩口までの癖のないミディアムボブは、朝の束の間に姿を見せる薄明の青。

 瞳の色もまた赤い、「ユウキ」とよく似た容姿。けれど全体的に「ユウキ」よりも露出は低く、どこか「いつも優しい笑みの魔法使い」といった雰囲気をまとう。

 書かれた名前は「ラン」。

 

 うむ、我ながら悪くない。

 

「……そろそろ、時間だな」

 

 木綿季の顔を見る。にぱっと眩しい笑みを返してくれた。

 

 藍子の顔を見る。ゆるりといつもの優しい微笑みを返してくれた。

 

 うっし、じゃあ行くか最初からクライマックスに! 

 

 そして、俺たちはオーグマーをつけて、()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

「あー、あー、聞こえてますかー」

 

 聞こえてる

 待ってた

 声だけしか聞こえんけど

 なんだろここ。草原? 

 

「え、あー、うん、まあ、それは後で話します。はい」

 

 カミカミでくさ

 人多いしナ

 

「じゃあとりあえず、おっすおっす俺参上、スリーピングナイツのヒロです。えっと……あ、名前。チャンネル名の変更は事前告知してた通りなのでよろしく」

 

 俺惨状

 ちゃんとクライマックスにやれ

 惨状が参上

 お前の燃え方にお前が泣いた

 

「多い多いラネタ多いって。チャンネルにはわかんねえ人もいるんだぞ、わきまえてお前の罪を数えろ―――あ」

 

 注意しながら使っていくスタイル

 特オタの鑑

 幼馴染ちゃんまだ? 

 てかなんでヒロいんの? 

 思った

 

「いやいやここ俺のチャンネルだから! 俺がいるのは当然だから!」

 

 でもこの前バズったのは幼馴染のおかげ

 茅場晶彦は幼馴染が好き

( .)φメモメモ

 幼馴染にバトンタッチしていいよ

 

「て、め、お前ら別に普段から俺のチャンネルみてなかったろ―――あいてっ」

 

 あいて? 

 どうした? 

 

「ん、ごほん、何もないです。まあ、みなさんお待ちかねみたいですし新メンバーに来てもらいますね」

 

 素晴らしいッ! 

 急に物分かり良くなってて草

 じゃあマジのマジで? 

 wktk

 

「じゃあ、ここからは頼んだ」

 

「おっけー任された! とーう!」

 

 跳んできた!? 

 スカート危ないぞw

 みえみえ・・・

 おお、髪がなびいてる

 すげえクオリティ高けえ

 かわいいな

 

「ふふーん、びっくりした?」

 

 したした

 また会えたの嬉しい

 

「ほんと? えへへ、照れちゃうな、ボクもちゃーんと配信者に―――え? あ、自己紹介? そ、そうだった」

 

 誰かおるんか? 

 優秀なブレーンがいるようですね

 ブレーン……大体わかった

(例のBGM)

 わたわたしててかわいいわ

 

「えーと、じゃあおっすおっすボク参上! スリーピングナイツのユウキです! みんなよろしくね!」

 

 おっすおっす

 ユウキちゃんか。ちぃ覚えた

 よろよろ〜

 名前覚えやすくてよき

 こんなに明るい俺参上初めて聞いた

 ヒロとおんなじセリフなのにナ

 でも正式にメンバーとして会えたのは嬉しいね

 

「あ、何人か前回の配信にいた人もいるのかな? えへへ、ボクもまた会えて嬉しいよっ」

 

 アッ(胸抑え)

 自分、ガチ恋いいすか? 

 ぐう聖すぎる

 これほんとにヒロの幼馴染? 

 いい子……

 これから二人でやるならチャンネル登録しようかな

 

「あ、違う違う! 二人じゃないんだよ!」

 

 ヒロ引退のお知らせ

 炎上配信者ァ君は絶版だァ

 

「もうそうじゃなくて三人! 三人でやるの!」

 

 三人? 

 あと一人いるんだ

 新メンバー何人とか書いてなかったな

 

「うん、じゃあその人にもここに来てもらうね! じゃじゃーん、ボクの姉ちゃんでーす!」

 

「どうも~、お姉ちゃんこと新メンバーの『ラン』です~、よろしくお願いしますね」

 

 糸目姉ちゃん!?!?!? 

 ランお姉ちゃんね

 新一! 

 高校生探偵はおかえりください

 落ち着いた美人って感じ

 リアル姉なんやろか

 ム! お姉さんセンサー察知!!!!! 

 おおショートっ子

 なんとなく魔法使いっぽい雰囲気だ~

 

「むー」

 

「どうしたのユウ、そんなほっぺたふくらまして」

 

「なんで姉ちゃん、参上って言わないんだよ~」

 

「だ、だって、あれヒロがやるやつでしょ」

 

「でもボクはやったよ?」

 

「ユウはかわいいもん。でも、私はそういうキャラでもないし……」

 

「え~~、みたいみたい、姉ちゃんもやろうよ~」

 

「そ、そんなに駄々こねられても」

 

「みんなでやれば恥ずかしくないって! なんならボクらスリーピング・ナイツの共通の挨拶にしてもいいし!」

 

「それはちょっとなぁ~」

 

「絶対姉ちゃんならかわいいって!」

 

「そ、そういう問題じゃないんだってば」

 

「むー」

 

 ちょっと女の子には恥ずかしいよな

 仲いいな

 これがアヴァロンか

 これはカリバーさんの理想

 

「じゃ、コメント欄のみんなに聞いてみよう!」

 

「ちょ、ちょっとユウ?」

 

 お、どしたどした

 はい、なんでしょう! 

 童貞いんじゃん

 俺ら? 

 

「みんなも見たいよね姉ちゃんの「参上!」」

 

 見たいみたい

 まだ名前も聞いてないし、せっかくならね

 声もきれいめだけどきいてみたい

 勇気出していこう

 オナシャスお姉さま

 

「ね、ほらみんなもこういってるし! ね? ね?」

 

「もう、なら一回だけだよ……?」

 

「やたっ」

 

 ワクワク

 総員清聴

 

「静かにされたらかえってやりにくいけど、こほん……お、おっすおっす私参上、スリーピングナイツのランです……ねえユウこれほんとに私もしなくちゃいけなかったの?」

 

「あたりまえだよ! それに姉ちゃんかわいかったしOK! ね、みんな!」

 

 ああ! 

 めちゃくちゃかわいかったよ

 顔真っ赤じゃん

 防御力クソ低お姉ちゃん

 萌えキャラの気配

 これ恒例行事にしようよ

 

「か、からかわないでください! あんまりいうと私も怒りますからねっ」

 

 かわいい

 かわいい

 かわいい

 かわいい

 

「も、もぉお~!」

 

 照れ屋姉妹

 前回の乱入の時はユウキちゃんもこんな感じだった

 似たもの姉妹ってことか

 まあ血がつながってるならね

 てかそれにしても顔似てるな

 

「あ、でしょでしょ? なんたってボクら双子だからね」

 

「あれ言ってませんでしたっけ」

 

 聞いてない

 だからアバターの顔似せてんのか

 双子ボクッ子妹幼馴染とおっとり糸目姉幼馴染!?!?!? 

 それなんてラノベ? 

 

「なにせ身長も体重も全く同じだからね! まあ胸は姉ちゃんのほうが―――」

 

「ユウ?」

 

「な、ナンデモナイデス、あはは~」

 

 詳細希望

 そこkwsk

 心の眼で見るんださすれば答えはわかる

 らしくなってきたな

 みえみえ・・・

 通報した

 ヤメロン

 

「みなさんも! あんまりえっちなことを女の子に言うのは駄目ですからね!」

 

 すんません

 ごめんよ姉ちゃん……

 ラン姉ちゃん・・・

 せやかて工藤

 以後気を付けます

 

「うん、ならいいんです。……ていうかヒロいつまで画面外にいるの」

 

「あ、そうだよヒロ忘れてた! なんでボクたちだけにやらせてるのさ!」

 

「というか機器の設定ならもう終わってるんでしょ? ―――恥ずかしい? もう一年で23回炎上してる君のメンツなんて存在しないからでーてーおーいーでー」

 

 ボロカスじゃねえかwww

 何度聞いても嘘みてえな回数だな

 歩く本能寺やからな

 手慣れてる

 

「はー、もうこういう時は途端に強情になるんだからさ~」

 

「もういいよ、ユウ、そのうち自分から出てくるまで好きにさせとこ」

 

「も~、ヒロー、あとでちゃんとでてきてよー!」

 

「こほん、じゃあ、あんまりおしゃべりだけしてるのもいけないですね、いろいろ皆さんにお知らせもさせてもらいます」

 

「そうそうチャンネル名も変わったし公式タグもかえるよー! 後みんなの呼び方も!」

 

「以後は配信ハッシュタグは「スリーピング・ナイツ冒険譚」、ファンアートなどのタグは「騎士団掲示板」でお願いします」

 

「みんなのことはこれから「団員のみんな」って呼ぶから! よろしくね団員のみんな!」

 

 やったーよろしくー! 

 俺たちにも名前が

 騎士団ってわけカ

 ヒロのころは作る必要を感じなかったからな……

 騎士団なら団長もいるの? 

 そりゃヒロだろ

 ええ~ユウキちゃんがいい

 いやここはラン姉ちゃん一択だろ

 いっそ俺たちが団長に

 ヒロいらないよ

 ばいばい

 

「なに好き勝手言ってやがるこんにゃろうめ!」

 

「あ、ヒロ」

 

 お、来た

 は? 

 なにそれwwwwww

 お面? 

 wwwwww

 草しか生えない

 なぜに仮面ライダーのお面つけてんだ

 なんだっけこれ、電王? 

 何やってんだ団長ォ! 

 アバターどうしたんだヨ

 いきなり美人姉妹の間にお面の不審者出てきた

 通報案件だろw

 

「うるさいわい!!!! お前らにお面の不審者でこれから活動していくことになった俺の気持ちが分かってたまるかぁ~~~!!!!!」

 

 一日ぶり二度目の心からのシャウト

 なんでまたそうなった

 

「ユウキとあい……ランがもう俺はアバター使うなって……」

 

「だってヒロカッとなっていろいろ口走っちゃうんだもん。お顔が出るって緊張感がある方が自分の発言にも気を付けるでしょう」

 

「あれ作るのに三か月くらいかかったんだぜ……」

 

「炎上して反省してるってことは形から示していかなきゃダメなの」

 

「ウェーイ……」

 

「いーじゃん別に、使わないライダーのお面たくさんあるんだし。ゆーこーかつよーだよゆーこーかつよー」

 

「お前らがバチバチにかわいいアバターなのに俺だけ不審者お面マンなの場違いすぎんだよ」

 

 確かに

 百合の間に挟まる男

 画面から退いてもろうて

 

「俺のチャンネルだっていってんだろ! くそ腹立ってきた! 俺は死んでもこのチャンネルに出続けるからな! いいか百合オタクなんてないつも声だけでか―――」

 

「ヒロ?」

 

「いやあ! 団員のみんなの前でね! 配信できるってのはね! 光栄ですよ! マジで!」

 

 尻に敷かれてて草

 ランちゃん完全にヒロの外付けブレーキなんだよな

 幼馴染いるときはほんとに自然に話すなあ

 

「で、ヒロヒロ、もう挨拶とかはいいよね!? ねね、今日何するの! オーグマーを使うってしか聞いてないけど」

 

「一応今日はゲーム配信、なんだよね?」

 

「お、おお、そうだな。そこはあらかじめ告知してた通りだ」

 

「でも、ここ近くの自然公園だよね? こんなところでゲームできるの……?」

 

 あ、今外なんだ

 じゃあ今の草原はフリー背景のやつか? 

 外、オーグマーってもしかして

 へえー、割と手堅いとこできたな

 

「ん、団員はぼちぼち何するかわかってきたみたいだな」

 

「そーなの!? 今のでわかっちゃうんだ!」

 

 有名ですしおすし

 でもヒロがこれを選ぶとはなあ

 

「ユウキ、ラン、オーグマーは付けてるよな?」

 

「うん、つけてるよ」

 

「モッチロン! というか、そうじゃないと団員のみんなのコメント見えないしね」

 

「それもそうだな。じゃあ俺が言う言葉を続けて言うんだぞ。いいか―――」

 

「む、むふふ、耳がくすぐったいよ~」

 

「もうユウ押さないで、よく聞こえないから」

 

「ごめんごめん……ふむふむ、えっと、ちゃんと覚えられるかな……」

 

「ねえ、私このゲーム入れた覚えないけど大丈夫?」

 

「それなら昨日俺がやっといたから。ほら、ちょいオーグマー借りただろ?」

 

「ああ、あの時に」

 

「じゃあ後はタッチペン持って。それがあっちじゃ武器に変化するから。持ったか? じゃあいくぞ、3、2、1―――」

 

 

 

「「「 ソードーアート・オリジン、起動! 」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「 ソードアート・オリジン、起動! 」」」

 

 

 口にしたのは一瞬、そして変化もまた、一瞬だった。

 

 目の前のまばらに人がいる自然公園が塗り替わっていく。

 

 空の青さはそのままに、付近の高層ビルが消えた。

 舗装された道路が足と荷馬車に踏み固められた道へと変わる。

 頬をなでるは人の手の加わった都市部とは思えないほどに爽やかな風。

 

 そして、俺たち三人の前を横切るのは青いイノシシのような()()()()()

 

「こ、こここ、これ、ヒロ?」

 

 おー、驚いてる驚いてる。ランの方もあんぐり口を開けてるぜ。

 

「これが『ソード(S)アート(A):オリジン(O)』。俺たちが今日配信するA()R()MMORPGだ」

 

 略して、SAOだぜ。

 

 




 

「ヒロ」
平均的な「冒険者」っぽい見た目。黒髪に服装は全体的に赤っぽく、これだけだと没個性なのだが、顔につけた祭りの縁日で売ってるような安っぽいお面だけがその印象を大きく破壊してる。

「ユウキ」
赤いリボンに紫の髪が特徴的な女の子。原作のALOのものより露出が抑えめなのは製作者の意図だと思われる。
ゲーム版SAO ホロウリアリゼーションのユウキの容姿。よかったらググってね。

「ラン」
青のショートで全体的に服装の丈が長い。おっとりと微笑んでることが基本のアバター。ヒロが変なことを口走りそうになったらひっそり画面外で脇腹をつついている。



《 ソードアート・オリジン 》
SAOユーザー待望の「ソードアート」シリーズの続編。略称は「SA:O」。
世界観を空に浮かぶ鋼鉄の城から世界が分かたれる前の大地に舞台を移した「ARゲーム」。
ジョブなどのない基本のソードアートを踏襲しつつも遠距離武器弓の登場、一部ゲームからの直接コンバートなどとにかく多様性が増している。
だがARということも考慮されてからレベル制ではなく完全スキル制のゲームになっている。
NPCにも改善が見られまるで生きているかのように話すNPCが大きく増え、個性すらも感じられる徹底っぷりである。
そして最大の売りは「現実とのリンク要素の多さ」である。
基本ダンジョンは公園やレジャー施設が多いのだが、ショップなどの場所は現実の土産物店や食事店が当てられている。
プレイヤーはそこで食事や買い物を楽しみ、それはそのままARアイテムとして使うことも可能。
また、一部クエストにはクーポン券や世界観に合わせた企業連携ミニゲームなどもあり、世界がそのままゲームになったかのように楽しむことができる。

また、公式が配信実況を推奨しており、アバターに自作のものをスキンとして貼り付けし固定する機能や、周辺ドローンのカメラによる実況時の自動カメラ追随機能など、配信者が実況するためのサポートが充実している。

ネットからの反応は最初こそ「VRで出せよ」と言う声もあったものの待望のソードアートの続編、それに現実とのリンクの多さ、何よりその面白さから概ね好意的に受け入れられている。


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  • ユウキ
  • ラン
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