打ち切り作品を詰め合わせで置いておきます。
二次創作をされる際は一声おかけください。

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幼馴染から義兄妹へそしてカップルへ(予定でした)

  俺は望月 蒼人(もちづき あおと)しがない中学生だ。幼馴染の朔日 朱莉(わたぬき あかり)が今日も俺を迎えに来た。俺は、出不精なので学校に行くのも機雷なのだが朱莉が迎えに来るので、渋々登校している。うちの学校は給食センターから取り寄せているのだが、給食センターでパンデミックがあったので保健所の検査が入って先週からお弁当だ。うちの母と父は朝が早いので僕は弁当が抜きだと思っていたが、朱莉が今のところ毎日作ってきてくれている。それで、彼氏とかいないのかと聞いたら”そういうのはまだいいかな。と思ってる。手間がかかるのが一人いるしね。”と言われて申し訳無くなったのは苦い思い出だ。

 そんなこんなをしていると、授業が4時間終わり昼休みへと突入をした。ということは、ここ一週間のことを考えると、朱莉が弁当を持ってきてくれるはずだ。

 

「蒼人。今日も持ってきたよ!」

 

「おぉ。すまんな。」

 

 そういうと彼女は僕の隣の席の娘にお願いをして変わってもらい、2人分の弁当を広げた。それを見ていたクラスメイトは、”よっ!夫婦!”とか”おぉ。見せつけてくれるねぇ!”とか騒いでいるがそれはほおっておこう。僕らはそういう関係ではないのだから。

 

「おっ!今日もおいしそうだな!頂きます!」

 

「どうぞ召し上がれ。っと。私もいただきます。」

 

 おぉ。ご飯の詰め方がうまいのか冷えても硬くなく美味しく食べれるな。おかずは、定番卵焼きはどうだ?おぉ、冷えても出汁が出てきて美味しい。ぶっちゃけ、母さんより美味しいな。全てが俺好みだ。

 というのも、双方の両親はいわゆる社畜で晩は早い日もあるけど、休みは一週間に1回平日に休みがあるだけだ。なので、土日は確実に朱莉の作ったご飯である。偶々見かけた母からは、くたびれた夫婦とか言われたが、俺たちはそういう関係ではないのだが。

 

「うん!全部俺好みで美味しいよ!」

 

「そう?よかった。」

 

 と会話をしていると、急に事務室長が教室にやってきて「ちょっと朔日いいか」と神妙な顔つきでやってきた。朱莉がびっくりした顔をしながら「家族のことだったら蒼人君も連れて行っていいですか?」と聞いたところ、「二人で相談室に来い」といい事務の先生が帰っていった。

 

「朱莉。何があったんだろう?」

 

「わかんない。でも嫌な予感がする」

 

「そうか...本当について行っていいのか?」

 

「蒼人が居ないと多分私は持たない内容になると思う」

 

「わかった」

 

 クラスが神妙な空気になっている中俺たちは弁当をとりあえず片して、急いで相談室へと向かった。

 そして、俺たちが入って目にしたのは事務室長と相談員と朱莉の担任が居た。この三人の先生が居るということは、メンタルに来る内容なのだろう。そして、全員の先生の顔が暗いことからも不幸に関連するものだろう。

 

「・・・んんッ。とりあえず、座れ」

 

「「・・・はい」」

 

「あー。話しにくい内容だが、遅かれ早かれ言わねばならぬことだ。単刀直入に言うぞ」

 

 事務室長が神妙な顔をしながら、こっちの顔を見てくる。了承するのを待ってくれているのだろう。朱莉と向き合い頷いた後。「お願いします。」と言った。朱莉は俺の腕を抱きしめて聞きたくなさそうにしている。俺だってそうだ。この内容はあまりうれしくないことを感じ取っている。

 

「じゃあ、言うぞ。」

「朔日君...キミの両親が今朝出勤中に交通事故に遭って重症っと言えればまだよかったのだが、心肺停止で運び込まれたそうだ。病院からの最終的な連絡はまだだが、朔日君は病院に行くかね?」

 

「あ、あ、あ。嘘...お母さん?お父さん?両方ですか...?」

 

「ああ。2人で出勤しているところで事故に遭ったそうだ。大きな事故だったらしく身元確認が遅れたらしく連絡がこの時間になった。」

 

 朱莉の顔から表情が消えた。俺は、人前なので泣きそうなのを我慢し朱莉を抱きしめながら、背中をさすっている。そうすると、朱莉がこっちに向いて「嘘だよね...?確認しに病院に行きたいからついてきて」などと細々と言うから、先生の方を見た。事務室長が悩んだ後「わかった。2人とも公欠にする。」と言ってくれた。ので、「とりあえず行くぞ」と声をかけて、担任の先生に連れられて車まで行った。

 

 車に乗ってからも、朱莉は嘘だよねと繰り返しながらずっと俺に抱き着いて泣いている。本当は嘘ではないことを理解しているのだろう。担任の先生が居たたまれそうな表情をしながら運転をしている。出来れば、俺も泣きたいのだがそれは朱莉の負担になってしまう。だから、ここはこらえなければならない。

 

 偶々搬送された病院が近かったこともあり、15分もせずに着いた。病院はかなりあわただしくなっており、受付に朱莉を抱えたまま連れてゆき生徒手帳を出させた。ただし、話すのは辛いのかそのまま俺に抱き着いたので、どうしようかと担任の先生の方へと向くと、担任の先生が、「代わりに話そうか?」と聞いてくれたので頷いて少し朱莉を抱きしめたまま後ろに下がった。

 

「花岩イチ立第一中学校の山岡と申します。先ほど朔日さんが搬送されたと連絡があり親族を連れてきた次第なのですが、面会できますか」

 

「わかりました。案内します」

 

 それだけ会話をすると、一人の看護婦さんが出てきてこちらです。というと、ゆっくりと歩いて行ったので、僕たちはそれを追うように歩いて行った。5分ほど歩くと、霊安室と書かれた部屋へと案内され、僕は現実に打ちひしがれた。病室に入る前にこちらに運ばれたということなのだから。そうして、暗い部屋に入ったことに気が付いた朱莉が先ほどよりも震え始めた。泣くのは止んだようだが、それはよくない予兆なのだろう。とは思いつつも進まざる終えないのだから。

 

「こちらです。親族以外の立ち入りは原則禁止なのですが、どうされますか?」

 

「私はこちらに居ますので、彼は付き添いで居れてあげれませんか?彼女が多分持たないので」

 

「わかりました。どうぞ」

 

「ありがとうございます。」

 

一つの部屋に2床の寝台が置かれていた。その2人の顔には白い布がかけられており、朱莉は徐に二つの布を剥がし、2人の顔を見たあと床に膝を着き泣き崩れた。俺にも見覚えのある、小父さんと小母さんの顔だった。大きく損傷しているが、確実にそれは間違いがない見た目だった。朱莉は泣き崩れた後、撫でていると寝息が聞こえてきた。体力と精神力が限界を迎えたのだろう。大人しく帰ろうと抱きかかえ、部屋を出た。すると、そこには黒服の父さんと母さんが座っていた。先生は見えないので帰ったのだろう。

 

「蒼人。大丈夫か?いや、大丈夫そうじゃないな。今日のところは帰るぞ。」

 

「わかった父さん」

 

 これだけの会話でも俺はもうはっきりと話せないぐらいには疲弊していた。普通は成人した親族が身元確認をするのだが、小父さんも小母さんも一人っ子で両親がもう他界していたので親族が朱莉しかいなかったので仕方ないことではあるのだが、俺でもかなり来ているのに、朱莉が持つわけがなかった。そんなことがグルグル回っている内に俺の家へと着いた。

 

「蒼人。朱莉ちゃんと2人でお前のベットで寝なさい。父さんと母さんは大人の手続きをしてくる」

 

「朱莉ちゃんは疲弊してるからあんたが隣にいるだけでかなり安心できるわよ」

 

「わかった」

 

 そういうと、俺は朱莉を抱きかかえ自分の部屋のある二階へと向かった。部屋を開けて布団に寝かしつけて、自分の布団を出そうと朱莉から離れようとすると、”行かないで”と朱莉が寝言で僕を引っ張るので仕方なく、同じ布団へ入り抱きしめてあげると抱きしめ返して安心した顔で寝始めた。

 この時、俺は疲弊していたからだろうか、その健気な安心した顔に見入ってしまった。そして、それに気が付くと朱莉の体が女の子から女性へと成り替わっている途中ということを嫌というほど理解した。なぜ、こんな時にこんな感情を俺は持ってしまったんだ。最低だろう。もう寝よう。と目をつむり寝ようとすると、やわらかい感覚が全身で感じられてしまいどうしようもなくなったので、諦めて眺めていることにした。

 

 そうこうしていると、俺も寝ていたみたいで目が覚めると朝の4時だった。朱莉は起きてからずっと俺の寝顔を見ていたのか、目を開けると目が合った。そうして、顔を寄せてきた。わけがわからず、俺が固まると唇に柔らかい――朱莉の唇が触れた。僕は慌てて、押し退けて「にゃ、にゃにをしていりゅ!」と言ったがテンパっており活舌がよくなかった。

 

「何って、パパもママも死んじゃったっていうことを理解したら身近な人が急に居なくなる危機感に駆られちゃって、目が合った瞬間に咄嗟にしちゃったの」

 

「案外冷静になれたな。すげぇよ。俺なんてまだ落ち込んでるのに」

 

「冷静になんてなれてないよ。パパもママも死んだっていうのは、今でも信じたくない。でもそれは事実。起きてから、目の前に今一番大切な人が居たから落ち着けた。」

 

「えっ?一番大切な人...?俺が?」

 

「うん。吊り橋効果なんかじゃないよ。私は昔から異性の事で無意識にでも追ってるのは蒼人君だった。それを、今回のことで理解しただけ。だから、私の初めてを貰って安心させて?」

 

「ダメだ。小父さんと小母さんの事が片付いてから、その事は話そう」

 

「なんで!ダメなの!?いいじゃん。私を安心させてよ!」

 

「ごめん。僕が今そういう感情を持てないんだ。」

 

「そっか。じゃ、もう少しこのままいさせて。」

 

「それならお安い御用だ。」

 

「ありがと...」

 

 かなり、精神的に来ているんだろうな。ここで、勢いに任せたら後々後悔するのが見ているし、もしも孤児院とかに行くことになるようであれば、俺とはさよならになるかもしれない。そうなった時、傷跡を残してしまえばコイツは多分ずっとその事に囚われるだろう。そうなって欲しくない。これは俺のエゴだ。でも、それは必要な配慮だろう。

 

「ねぇ、私どうなるのかな。」

 

「わからん。ただ、もう6時だ。父さんと母さんから聞けるんじゃないか?」

 

「わかった。居間に居るのかな...?」

 

「多分な。行ってみるか?」

 

「うん。おねがい」

 

 父さんや母さんがどうするのかは聞いてみないとわからない。ただ、俺たちの事を見ているんだから、それなりのできることはしてくれるはずだ。

 

―――

 

「父さん母さん。おはよう。朱莉の事なんだけどさ、どうするの?」

 

「ああ。おはよう。朱莉ちゃんの事なら、両親が死んだら朱莉ちゃんの場合はウチへ蒼人の場合は朔日家へ普通養子縁組で養子になることを家裁を挟んで、覚書をしていたから役場の住民課に相談して今日、家裁で実物である確認が取れたらそのまま朱莉ちゃんはウチの子になる予定だ。」

 

「小父さん!その話、ほんとですか...?」

 

「ああ。朱莉ちゃんはそれでいいんだよね?」

 

「はい!ぜひお願いします!」

 

 よかった。朱莉と離れ離れにならなくて済むんだ。でも、養子になったら結婚できないんだっけ。それなら仕方ないよね...朱莉が元気でいてくれたらいいんだ。小父さんや小母さんが亡くなった事でかなり負担にはなってるはずだ。

 


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