幽波紋の奇妙な幻想 《Drifted Destiny》 作:右利き
幻想郷に流れ着いたスタンド、
27.誇り高き裏切り者
気にするな ジョルノ……………………
そうなるべきだったところに……戻るだけなんだ
レクイエムの次に「矢」を支配するのは……!
「帝王」はこのディアボロだッ!!
依然変わりなくッ!
終わりのないのが『終わり』 それが…………
「……と! ちょいと、お客さん!」
「……!」
ここは幻想郷の中心、そこに位置する人里。その中に建つとある喫茶店で、店長が一人の男に声を掛けている。カウンター前に突っ立ったまま静止していた彼は、その店長と話をしていた最中であった。タイミングは思い出せないが、彼の心の中に蘇っていたのは過去の記憶。最も、
店長に肩を叩かれ、男は放心した状態から意識を戻す。
「すまない。少し前のことを思い出していたんだ……」
「……あぁ。そうかい。それで、さっきの質問なんだが、
「……そうだ。ここは……どこなんだ?」
「……ここは幻想郷。まぁ、なんだ。いろんな種族の生物が住んでいる。そんな世界さ。
店長は湯呑みに茶を入れ、男に差し出す。湯呑みを差し出された男は店長に「すまない」と短く礼を言う。熱々の陶器を、まるでガラスコップを掴むように片手全体で包み込むと、口へ温かい茶を注ぎ込んだ。
幻想郷を知らないこの男、彼は店長の読み通り外の世界から来た者である。だが、決して意図した来訪ではない。彼自身、
「外の世界……? どういうことだ?」
「いやね、俺も全てを詳しく知ってるわけじゃあないからね。うまくは言えないが、
「そうか…………」
男はそれ以上言葉を出さなかった。混乱しているのだろう。誰だって、いきなり別世界へ飛ばされてしまったら気が動転してしまう。どこかの世界には無数に存在する平行世界を平気で行き来する者もいるかもしれないが。
「……時間を取ったな。質問に答えてくれた礼を言うよ」
「なに、気にしなさんな。実は俺も外来人なのさ! 7、8年前に来て、アンタみたいにフラフラほっつき歩いてね。昔を思い出したよ。困った時はお互いさまってな。今度は飲みに来てくれよ!」
「…………」
後ろから声を掛ける店長に、男は微笑みを返す。そして喫茶店から出てみると、昼時の日が空から降り注いでいた。
喫茶店の店長は彼に対して
彼は異形だった。
「ねーねーおじさん? もしかしてさぁ、"すたんど"?」
「!」
「こら!
「だってぇ〜〜……」
男の右手側から、推定7歳程の男の子と彼の母であろう女性が現れる。少年は男に興味を示して話しかけるが、それを横にいる女性が妨げた。
"すたんど"という言葉を聞いた男は、間髪入れずに待ったをかける。
「待ってくれ。君、なぜスタンドを知っているんだ? この地にもスタンド使いがいるのか?」
「スタンド……使い? 知らないよぉ、そんなの。スタンドはスタンドだからね」
「浩亮!」
「もう少し待ってくれ、お母さん。あと一つだけ、答えほしい」
「……ッ!」
少年の母親は男のそばから早く離れたいようで、浩亮の腕を引っ張って来た道を引き返そうとする。母親に引っ張られ、浩亮は「痛いよぉ」と声をもらすと、男はそっと母親の腕を掴んだ。それがトリガーだったのか、母親はさらに強く息子の腕を引っ張るが、今度はビクともしない。男に腕がもげてしまうほど強く掴まれているわけではない。男が逆に引っ張っているわけでも。
何かで固定されているのか?
「最後にもう一度訊くが、浩亮。君はなぜスタンドを知っているんだ?」
「あのね、おじさん。この人里はね、2回スタンドに襲われてるんだよ。そして、2回ともスタンドが助けてくれたんだ。だから、人里のみんなは誰でも知ってるよ。スタンドが嫌いな人もいるけど、僕は大好き! だって、とってもかっこいーんだから!」
「…………」
「ねーねー、おじさんはいいスタンド? 悪いスタンド?」
「浩亮…………! もうやめなさい……!!」
浩亮は目を輝かせながら男に詰め寄る。母親は未だに離れない男の手に恐怖し、いつの間にかへたり込んでいた。いや、少年の純粋さからくる質問が、目の前の男を刺激しないかとヒヤヒヤしているのもあるだろう。
質問を返された男は一瞬黙り込んだ。男、そのスタンドの本体は、自分の信じた正義の道を歩んだ人間だった。自分が何者かなど、考えたことは少ない。
しかし、男の中では答えは決まっていた。
「それを決めるのは…………君に任せよう。俺は自分の信じる道を歩くだけだからな」
「……うん! おじさんはいいスタンドだよ」
「…………」
母親の心配は
浩亮は目を輝かせて男を見上げている。男は人里に
抵抗を見せなくなった母親を見て、男は「もう少し」と浩亮に質問を投げかける。
「浩亮、お母さんは少し疲れてしまったらしい。彼女の疲れが無くなるまで、君が良かったらでいいが、君の知っているスタンドを教えてくれないか?」
「うん! いいよ。えーっとねぇ、一番最初に人里で見たのはね、大きいクワガタムシのスタンド! そしてね、そいつを倒してくれた緑色の、メロンみたいなスタンドがいるんだ。名前はハイエロファントグリーンさん!」
「ハイエロファントグリーン……か…………」
(聞いたことがないな……世界中からスタンドが流れて来ているのか……)
「そう。そしてね、ついこの間ハイエロファントさんと一緒に妖怪を倒した…………」
『キィイイィィィイヤァアァァーーーーッ!!』
浩亮が言いかけた瞬間、どこからか女の叫び声のような、
雷鳴にも匹敵するようなその音量は、付近にいた者たちの耳を反射的に塞がせる。
それはこの男も例外ではない。すると、浩亮たち3人の頭上から、突如巨大な影が現れた!
ガ シ ィ ッ ! !
「う、うわぁあッ!!」
「! 何ィ!?」
「あぁ、浩亮! イヤァーーーーッ!!」
現れた影は、浩亮だけを掴んで宙空へと持ち上げる。
残された2人は、その巨大な存在から、風圧の置き土産を受け取って吹っ飛ばされた。通りの真ん中に転がった2人の目に映ったのは、翼長8mはあろうかという大怪鳥!
「う、うわぁ! 妖怪だぁっ」
「誰かぁ! 彗音さんを呼んでくれェッ!!」
「子供が連れ去られるぞぉ!」
周りの人々も風に煽られながら、バタバタと奔走しながら叫ぶ。しかし、それでどうにかなる状況ではない。子を守るのが役目である母親も、上空へと飛び去る怪鳥にはどうしようもない。彗音と呼ばれる者もいない。頼れる者は誰もいない…………
しかし、この男は違った! 目の前で浩亮が捕まった時、驚きはしたが、彼だけは臆することはなかった。すでに行動は始まっている。
怪鳥に狙いを定め、右手を振りかぶるという構え。この
「ステッキィ・フィンガーーーーズ!! 開け、ジッパーーーーッ!!」
ドシュゥゥ〜〜ン!
ド ゴ ォ ア ッ !
スタンド、スティッキィ・フィンガーズの右拳は、彼の掛け声とともに
これに怯んだ怪鳥は
しかし、流石は
「大丈夫か? 浩亮」
「う、うん。ありがとう、おじさん」
「お前は早く離れるんだ。やつは俺がどうにかする」
「分かったよ……ホラ、お母さん、行くよ!」
「え、えぇ。その……ありがとうございます……」
「早く逃げるんだ」
少年と共に駆け出す母親は、スティッキィ・フィンガーズに礼を述べると、息子に腕を引っ張られてこの場を離れた。
彼女の礼に応えた
答えは簡単であった。ただ殴られただけではない。怪鳥の頬を見てみると、そこには半開きになったジッパーが取り付けられているではないか! 開かれたジッパーから、血が流れ出ている。
これが、スティッキィ・フィンガーズの能力。
「人語を理解できるのかは知らねぇが、一応警告しておこう。大人しくこの場を去れ。さもなければ、お前を始末する。この地の住民とは何の関わりもないが、黙ってお前に襲われているのを見過ごすことはできんからな」
「キチチチチ…………」
「………………」
拳を分かりやすく掲げて言い放つ。どんな生物でも、一度自分を攻撃した
しかし、怪鳥はS・フィンガーズの警告を無視し、彼を鋭い目つきで
「覚悟を決めていると……みなした! くらえッ!!」
「ギギギギッ!?」
スタンドと怪鳥、それなりの距離があった。1歩、2歩近付いただけで腕が届く位置ではない。しかし、またもやS・フィンガーズの右拳が炸裂、次は怪鳥の喉を正確に突いた!
「ギ……キリリィ……ッ!?」
あの男と自分の距離はそこそこあるんだぞ?
どうして拳が当たるんだ?
怪鳥は理解できなかった。気付いた時には、S・フィンガーズが距離を詰め、跳び上がり、自身の目の前まで来ているではないか。このままでは、第2撃、第3撃をくらってしまう!
そしてそれは、S・フィンガーズも確信していた。彼の両拳が空を切り、怪鳥の顔面に迫っていく。
確実に仕留めた、と確信した。
ボボボッ ボォウン!!
「! な、何ィーーッ!?」
ドジュウ!
「キェアアアア!! キチチチ……! ニギィ……!」
喉元に直接拳を叩き込まれた怪鳥。接近したS・フィンガーズに追撃をくらわせられると思いきや、なんと口から火を噴いた!
怪鳥の
どぉーだ! 青いやつめ。思い知ったか!? こちとら長年妖怪やってるんだぜ!
「うっ……ぐ……不思議な……世界だな…………鳥が火を吐くとは」
火球と家屋の直撃によって、かなりの衝撃が体に走ったが、S・フィンガーズはこれではやられない。
本来歪むはずはないが、S・フィンガーズはこの一瞬、怪鳥の嘴が「ニヤリ」と吊り上がったように見えた!
「キィヤアアアアーーーーッ!!」
「!」
怪鳥の咆哮とともに、業火が固められた球が辺り一面にばら撒かれた。無差別に降り注ぐ火球は他の家屋を、人々を襲う。まるで空襲である。
もちろん、S・フィンガーズにも炎の手が回るが、ギリギリのところで回避したおかげで直撃を防ぐことができた。しかし、事態は重くなってきた。
「こいつ……! ヤケクソか…………」
「キリリリリ……ッ」
「うわぁッ、俺の家がぁ〜〜っ!」
「水を寄越せ、早く!」
「こっちにも回せ〜〜ッ!!」
これ以上戦いを引き延ばせない。ここから別の場所へ飛び去り、発火場所が増えてしまえば被害はさらに大きくなる。見たところ、消防車も走っていない土地。バケツで消火するには無理がある。
この鳥は、今すぐ始末しなくてはならない!
「ニギギギィ……!」
「!」
ボボボォウ!!
怪鳥の攻撃は止まらない。今度の攻撃は火球ではなく、火炎放射器の如く火の柱を噴いてきた!
しかもこの加速力。ようやく意識しだせた時には、既に通りを渡り切っている。
このままでは、当たる…………
ボグォオォォ〜〜ン!!
横へ転がる? 上へ跳ぶ? そんな選択の時間さえも与えず、炎はS・フィンガーズを飲み込んだ。彼が吹っ飛んだ家屋にも炎が上がり、事態を助長する。
S・フィンガーズがどこかへ逃れたのは目にしていない。怪鳥は勝利を確信していた。横と上には動いていない。奥へ行こうとも、そちらも炎の餌食!
敵は消し去った!
「おい、どこを見てる? まだ俺は死んじゃあいねぇぜ」
「ギギッ!?」
S・フィンガーズは生きている。彼が返事をしたのは、炎が焼き払った位置から10mほど離れた地点だ。この一瞬で、どうやって移動した?
一応野生動物である怪鳥の頭の中には、「?」のマークが浮かぶ。それと同時に、ほんの少しだけ、怪鳥の中に焦りが出始めた。奇怪な術、魔法とは違う何かを使う、
怪鳥が一瞬意識を頭の方へ移した隙を突き、スティッキィ・フィンガーズが仕掛ける!
「隙を見せたな! くらえッ」
ドシュゥウ〜〜ン!
S・フィンガーズの右腕が再び怪鳥へ放たれた。しかし、「そんな拳は見切った!」と言わんばかりに、怪鳥は嘴で拳を
手負だかは知らねぇーが、遅えんだよ! このノロマが!
「……咥えられたか。まぁいい。そもそも
S・フィンガーズの右肩、そして右手を繋ぐ細い紐のようなもの。撃ち出された瞬間に張り詰めていたソレは、怪鳥に拳を止められた後に垂れ下がる。
と、次の瞬間。垂れ下がると同時に、怪鳥の視界が一瞬大きくブレた! 何が起こったか? それは怪鳥にも分からなかった。一つ言えることは、何者かに下から殴られたこと!
あ、あれはァ!? あの男の左手が……
怪鳥にアッパーカットをくらわせたのは、スティッキィ・フィンガーズの左手だった。なぜ前方にいるS・フィンガーズが、下から拳を出せるのか?
これも彼の能力が関係していた。彼の能力とはあらゆるところに「ジッパーを付ける能力」。自分の体、他の生物、物品、何でもだ。そして今、S・フィンガーズは地面にジッパーを付け、開き、左手を撃ち込んだ。そして、怪鳥の顎の下にもう一つジッパーを出現させ、そこから左手を出したことで殴り抜けたのだ!
わ、分からないぞっ!? つ、次はどんな攻撃がくるのか…………ッ!
「おいおい、気を抜くなよ。まだ攻撃は終わらない」
S・フィンガーズがそう呟くと、怪鳥の嘴を巻くようにしてジッパーが出現した。出現したジッパーは一人でにビィィーーッと開かれ、その嘴と怪鳥の頭部が分離した!
声を上げられなくなった怪鳥は暴れ始める。飛び立とうと翼をバタつかせるが、なぜか足が屋根から離れない。これは…………またもやジッパーだ! ジッパーで屋根と足を固定された!
「!? …………ッ!!」
「これで、お前は火を吐けない。咥えられた右手も戻った。終わりだな」
そう言うと、S・フィンガーズの左拳は怪鳥のいる屋根に触れる。すると、そこからS・フィンガーズのいるところまで長いジッパーが出現した。S・フィンガーズは左手を戻し、閉められたジッパーの先のつまみを握る!
「開け、ジッパー!!」
「!!」
ビィイィィィィーーーーッ
よ、よせ! こっちに来るんじゃあねェーーッ
S・フィンガーズの掛け声とともに、ジッパーは高速で怪鳥がいる家屋の方向へ開かれた! S・フィンガーズの体も、それに合わせて移動、怪鳥へと真っ直ぐ向かう!
やがてジッパーは開き切ると、勢いはそのままに彼の体は宙へ跳び上がる。飛び上がったS・フィンガーズは怪鳥の頭上に到達。そして…………
「アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ」
ドゴ ドゴ ドゴ ボゴ ドゴ ドゴ ボゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ バゴ ドゴ ドゴ ボゴ ドゴ ドゴ ドゴ
スティッキィ・フィンガーズの両腕から放たれる高速のラッシュは、まるで降り注ぐ雨。怪鳥の全身にくまなくぶつけられ、その度にジッパーが体を
ラッシュの終わりの一撃。万力のような力を込めて放ち、その反動でS・フィンガーズは通りへと着地する。そして一言。
「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」
バ カ ァ ア ア ァ
無数のジッパーが走った怪鳥の体は、全てのジッパーが開かれることによってバラバラに散った。
スティッキィ・フィンガーズは怪鳥の死骸からジッパーを消し、その場を離れる。人里内での消火活動も既に終わりを迎えていた。
そんな様子を見ていた影が一つ。
「あのスタンド、強いな…………用心を……しておくか」
建物の陰から覗いていたのはキラークイーンであった。彼の手には女性のものと思われる手首が一つ、優しく握られていた。
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スティッキィ・フィンガーズはしばらく人里を歩いていた。日は暮れかけている。どこかの誰かに、家に泊まらせてくれと頼みたいところだが、人外を簡単に受け入れてくれる者など知れている。
すると、数人の民に囲まれて話をする、他の者とは雰囲気が違う人間がいた。ロングスカートを履き、珍妙な帽子を被っている。スティッキィ・フィンガーズは周りの人間が離れるのを見計らい、彼女に声を掛けた。
「そこの……帽子を被った君。すまない、君に頼みたいことがある」
「!」
声を掛けられた女性はひどく驚いた。一瞬目が大きく見開かれ、その後には警戒心に満ちた視線を当ててくる。スティッキィ・フィンガーズもこの反応に少々動揺してしまうが、すぐに自分自身を無理矢理落ち着かせる。視線は相変わらずのまま、女性は口を開いた。
「あなたは……もしや、スタンド……?」
「あぁ。その通りだ。俺の名前はスティッキィ・フィンガーズ。見た目はこの通りだが、決して君に危害を加えるつもりはない。実は今夜、休む場所に困っている。どこか泊まれる場所を教えてほしいのだが……」
「…………」
きっとこの里で彼女は中心的な人物なのであろう。先程の人だかりから察するに、彼女は皆のよすが。頼りにされているはずだ。だからこそ、S・フィンガーズは声を掛けたのである。
女性、上白沢慧音はしばし沈黙する。互いに見つめ続け、「これはダメか?」と思うS・フィンガーズだが、彼女はOKサインを出した。「この近くに私の家がある。一緒に行こう」とのことである。予想外の応答だったが、自分で頼んでおいてのせっかくの親切を断るわけにもいかず、S・フィンガーズは慧音の後に続くのだった。
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慧音の家に訪れたスティッキィ・フィンガーズは客間に通され、夕食をご馳走になった。献立はキラークイーンが訪れた時と同じ、
「……ミソシル……日本の代表的な料理と聞く。初めて食べるが……」
「そうなのか? 口に合わなければ下げよう」
「いや、頂く。せっかく出してもらったんだ……」
そう言ってスティッキィ・フィンガーズは湯気が立つ味噌汁を口に流し込んだ。彗音はそんなS・フィンガーズの反対側に座り、彼の顔を見つめる。
「……どうかしたか?」
「いや、別にどうというわけではないが、あなたは
「……どういう意味だ?」
「なんというか……勘のようなものさ。この人里にはキラークイーンという別のスタンドがいるんだが、彼はどうも取っ付きにくくてな……そして不穏な感じがする。里を救ってくれたスタンドが人里の外にいるが、君はどちらかというと、そちら側だ」
「…………」
里を救ったスタンド。浩亮が話していた「ハイエロファント」というスタンドだろうか? S・フィンガーズは考える。
夕食を食べ終えたS・フィンガーズは慧音の提案で人里内に住むこととなった。空き家が先日の事件でかなりできているため、そちらに泊まってくれとのことだ。
慧音に言われた通り、スティッキィ・フィンガーズは客間に布団を敷き、就寝の準備をする。
彼には幻想郷にやって来て今まで、ずっと考えていたことがあった。それは本体、ブチャラティが死亡した時のことについてだ。彼は彼が所属していたギャングのボス、ディアボロとの戦いで命を落とした。その際、ボスを倒すために争奪し合ったとある「矢」を、仲間ジョルノ・ジョバァーナへと託し天へと昇ったのである。
ジョルノはボスを倒したのだろうか? ミスタやトリッシュは無事だろうか? ブチャラティ本人ではないが、少なくとも彼の意思を継いでいるS・フィンガーズには唯一の心残りであった。
そして、もしジョルノがボスを殺したなら、やつの、『無敵』のスタンドが
スティッキィ・フィンガーズは再び眠るのであった。
ついに来ました第5部のスタンド、スティッキィ・フィンガーズ。誰でもいいから早くラッシュを打たせたかったので、登場させられて嬉しいです。
幻想郷に流れ着いたスティッキィ・フィンガーズ。
そんな彼にさっそく試練が訪れる!
博霊神社にも危機が!?
お楽しみに!
to be continued⇒
あくまで参考までに、ということで。
-
東方をよく知っている
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ジョジョをよく知っている
-
東方もジョジョもよく知っている
-
どちらもよく知らない