斬り殺される……そう思った瞬間オーロラカーテンを展開して平地にと思ってそのまま移動する。そのオーロラカーテンにキリアも入ってしまったが。
「……」
戦う場所が変わっても何も感じていない。本当に戦闘にしか感情を向けられないように改造されているようだ。
「(……抑える方法はないか?……半減なら行けそうだが、色々と気になるところがあるな!コピー時間を稼いでくれ!)」
「任せてくださいオリジナル。アップグレードされてはいませんから倒せはしませんが抑えます!」
「頼んだ」
そうコピーはまだ1型と同じようにオーバーホールを済ませていないのだ。それもまだコアメタルマークIIにすら変えていなく、ファントムとハジメとコアメタルマークIIそしてサウザーに掛かりきりだった弊害だ。
「変身!」
《ショットライズ!》
そのままパンチングコングブログライズキーをショットライザーに装填して変身する。パンチングコングを選んだのは現段階で1番パワーがあるからだろう。
《パンチングコング!》
《Enough power to annihilate a mountain.》
仮面ライダーバルカン パンチングコングに変身してそのままキリアに攻撃を始める。それを見届けると咲人はコアメタルマークIIを箱状に展開してファントムを取り出す。
「現段階で1番強いのはファントムだ!セット・アップ!」
真ん中に赤い線が入った黒い服に白い上着を着てその背中にファントムの翼が付き、それが全身を覆うマントのようになる。そして肩と腕、足にファントムの装甲に似たアーマーが付いて、右手にデモンズランスが装備される。
「…………戦いの様子は頭の中に入ってくるが、戦い方がまるで違う……」
「やっぱり、あの時のことが原因なのか?……私はどうすればいいんだ?」
「止めればいいのか?どう加減すればいい、どうすれば止められる?どうすればいいのさ……私はもう絶対誰も失いたくない……ハジメも失いそうになったのに、支えてくれたあの人を、キリアさんを失いたくない!…………ファントム、キリアさんをどうすればいい!止めればいいのか!私が殺されればいいのか!どうすればいい!」
《マスター、私には答えられません。申し訳ありません》
「……もう誰も失いたくない……私はキリアさんを失ったらどうすればいい……」
《マスター……》
咲人がキリアを失いたくないという思いによって戦意はほぼ無くなっていた。元に戻そうとするにはどんな能力を使えばいいのか全く分からない。
「不味い!もうすぐやられそうですオリジナル!パンチングコングのパワーでも傷1つつきません!」
「……やるしかないか……ファントム、キリアさんを一時的に封印する。そしてキリアさんの状態を戻せる魔法を開発して治す!」
《イエス、マスター!》
コアメタルの箱をパージしてデモンズランスを構えて咲人はキリアに突貫する。デモンズランスに展開している魔法は封印魔法。リリカルなのはで使われていた封印魔法を模倣したものだ。
力を封印して暴れても大丈夫な異空間の中に閉じ込めて、キリアの状態を直せる魔法を開発して元に戻すという1番簡単なプランだ。
「《Sealing Lance!》」
封印の槍という名の攻撃をキリアにぶつけた。のだが、その攻撃を後ろに飛んで避けた。そして剣を神速と言っても過言ではない速さで繰り出す。その攻撃は攻撃を放った後、避けることが困難な咲人に綺麗に当たる。
「……わ、私は負ける訳にはいかない!キリアさんを元に戻す!失う訳には!行かんのだ!」
《Attack Fanction!Lightning Lance Plus Sealing!!!》
槍を上に向けて雷魔法を使ってデモンズランスに雷を纏わせながら封印魔法を上からコーティングする。
「!これで決める!はぁぁぁ!」
「
固有時制御でスピードを上げながら、ピカピカの実の高速移動でキリアの周りを飛び回る。
スピードに翻弄されてキョロキョロ目を回すことを辞め、感覚だけで剣を振り続けるキリア。歴戦とは言えないものの、天才剣士として名を馳せていたキリアの感覚はずば抜けていた。
全ての剣撃が咲人に当たってしまうのだ。どれだけ早く動いても、移動した先にキリアが剣を振っていれば槍が当たることはなく、徐々に固有時制御の効果が切れ始めていた。デメリットはないが、魔力は大量に使う為、咲人は徐々に疲弊していった。
「当たらない!……直進で攻撃を当てる!」
咲人は徐々に減る体力と魔力、そして攻撃が当たらない焦りから直進で攻撃を当てるという最悪の選択をしてしまう。
「……テンペスト、スラッシュ」
直進で当ててくる咲人に魔力をチャージして一言つぶやきながら咲人の腹に剣撃を当てるキリア。
「グァァァァ!」
《多大なダメージを受け、バリアジャケットを停止します》
そのまま後方10メートルまで吹き飛び、バリアジャケットを強制的に解除してしまった。
「……1型では力不足だしな……ファントムはもう使えない。……一旦引くか、でもどこへ?…………腹を決めるか!この世界トータスにて、エヒト以外のいちばん強いヤツのところに転移させてくれ!オーロラカーテン!」
オーロラカーテンを後方に開き、重力魔法で自分をオーロラカーテンが展開している場所に吹き飛ばそうとする。
吹き飛ぼうとしてもう少しでオーロラカーテンの中に入ることができる瞬間にキリアからの剣撃を受けてさらに吹き飛ばされてしまい、気を失いながらオーロラカーテンの中に入っていったのだった。