神代の生き残り、目覚める研究者
ここはライセン大峡谷の中にあるヘンテコな大迷宮。〝おいでませ! ミレディ・ライセンのドキワク大迷宮へ♪〟なんて言う看板が入口に置いてある不思議なライセン大迷宮。
そこで1人の男と1体のゴーレムと1体の機械が最深部で過ごしていた。過ごしていたというより1人の男が寝ており、1体のゴーレムと1体の機械が1人の男の世話をしていた。
「全く!まだ起きないの?この子!?」
《すいません。でもマスターもお疲れなのです》
「そう……でも君の言う通りならこの子はあの糞野郎に脅されて協力し、協力し終わったらそのまま脅しの材料だった娘を改造するなんてね…」
《私はエヒトを許せません》
「……でもでもほんとに不思議だね〜君は!ゴーレムなのか、それとも魔物?ほんと、オーくんが居なくてほんとよかった!君が解剖されちゃうかもしれないからね!」
《いやそれはちょっと勘弁願いたいですね》
「あはは……」
話しているのは一体のゴーレムとファントム。この前のキリアとの戦いで咲人は転移した場所に蹴りで吹き飛ばされてそのまま絶命したかと思われた。
だが現在咲人は生きている。それは何故か。それは、ファントムによる判断で咲人が吹き飛ばされた衝撃で気絶してしまい、このままだと地面に激突して死んでしまう。そう判断したファントムは衝撃緩和のために使われていなかったエネルギーを魔力に変換して風魔法などを連続で使ったのだ。
それで着いたのはライセン大峡谷のライセン大迷宮。咲人が願った世界1安全な場所はそこだったのだ。そこに咲人を魔法を使って勢いを殺しながら着地させた。まぁ結構勢いを殺したとはいえ残りの勢いに耐えられず意識不明の重体になってしまったが死んではいなかった。
そこの大迷宮の主であるミレディ・ライセンが少し経ってから小型ゴーレムの状態で駆け寄り、ファントムに事情を聞いて大迷宮に挑戦した冒険者では無いことを確認して重力魔法で運んでもらったのだ。
そして咲人を自分の隠れ家に運んだミレディは長らく使っていなかった回復魔法とファントムがわざわざ空間魔法を無断で使って回復薬を取り出して咲人の傷の部分にかけて治していたのだった。
そしてミレディはファントムに何故突撃したのかと聞いてきた。何故私のところに転移してきたのかを。
その答えをファントムはすぐに伝えた。咲人が理不尽な理由でエヒトに捕らえられて護衛を人質に取られて仕方なくエヒトの実体化に協力していたがそれが終わった後に護衛が咲人を何故か襲ってしまい、咲人は今の状態になったと。
そのことを聞いたミレディは黙って咲人をベッドの上で寝かせて起きるのを待っているのであった。
「…………………ん……キリアさん…申し訳ありません…」
「お、起きそうだね!おーい君!起きなよ!おーい!」
《マスター、起きてください!》
「ファ…ファントム?それに貴女は?」
咲人は戸惑いながら目を開け始めた。そして咲人は身体にまだ治せていない異常があるのを感じてまずミレディに断りを入れる。
「すいませんが、少しお待ちください。回復を行います」
「え?うん…」
「再生魔法行使ー記憶再現開始ー擬似模倣、擬似再生発揮」
魔法科高校の劣等生の司波達也の固有魔法再生を擬似的に発動する。そもそも咲人の記憶再現は全て擬似だ。咲人はトータスに存在する全ての魔法を使うことができ、それらの魔法によって擬似的に異能を使っているに過ぎないのだ。
「……な、な、なんで概念魔法…それにそれは再生魔法!?」
驚くミレディを無視してファントムに寝ながら話しかける咲人。
「驚いているところ申し訳ありませんが貴女が私を助けてくれたのですか?」
《マスター、その通りです》
咲人が一方的にお礼を言おうとすると何が起きてるのか全く分からないミレディが咲人に対して質問を投げ掛ける。
「ちょっといい!?」
ミレディは無視されたショックで少し黙ってから叫ぶ。そんなミレディを意に介さないように咲人はミレディに言い返す。
「なんでしょうか?」
「君に聞きたいことがあるんだけど、なんで君は再生魔法と概念魔法が使えるの?ミレディちゃん気になるな〜」
「それは私が魔法・技能図書館という技能を持っていて、初めから7つの神代魔法が使えるからですかね?」
現代のほぼ天然物と言ってもいい大迷宮を1個も攻略していない神代魔法の使い手と神代の時代の解放者の1人で今はゴーレムな元人間がライセン大迷宮で出会った瞬間だった。
やっと試験終わりました〜。
3章突入です!ミレディと咲人のお話みたいな感じになると思います!原作でいうところの今ハジメはエリセンのメルジーナ海底遺跡攻略中みたいなところです!