「出来るよ。それによって多分トータス初の天職の進化が行われるだろうね」
その言葉を聞いた咲人は足を治す方法を考え始めたが、そもそも呪いは専門外のため考えるのをやめてミレディに縋ることにした。
「……ねぇ。解呪を手伝ったら君はあの糞野郎を殺す手伝いをしてくれる?あの悪神を殺すことを手伝ってくれる?」
ミレディは神代の時代から今までエヒトを殺すことを諦めていなかった。咲人に足を治すことを条件にエヒト討伐の協力をするように要求してくる。
《マスターの足を交換条件にエヒト討伐をすることを要求するって貴女は屑ですか?!》
「屑と言われても別に良い!エヒトを、あの糞野郎を殺す手伝いをしてくれるなら私は貴方に何でもしてあげる!足を治してあげるし、貴方が要求することなんでも叶えてあげる!だから私の最期のやるべきことを手伝って!」
ミレディのその言葉に咲人は驚いていた。エヒトを殺すためだけになんでもすると言っているのだ。
「……私はキリアさんを助けたい。そのためにはエヒトが邪魔だ。私はミレディ・ライセン、貴女に協力する。だから私の足を治してくれ!」
「わかった!解呪してあげる!咲人くん!」
「お願いします!」
咲人とミレディの、稀代の研究者と呼ばれた男と解放者のリーダーだった女の協力関係が築かれた。
そして咲人の足をその協力関係が築かれたすぐあとにミレディは治し始めた。
「さて、解呪の方法は何個かあるのさ。まず1つ目はただ高出力の魔力をぶつけて呪いと魔力を相殺させる方法。まぁこれは足の呪いにやるとどんな副作用があるか分からないからダメね。2つ目は足自体を無くすこと……だけど根本的な解決にならないからダメね」
《じゃあどうするんですか!》
「焦らないのファントムちゃん。まだもう1個あるからさ。それは……魔物の肉を食べて肉体を再構成することさ」
「魔物の肉だと?」
《そんな事すればマスターが死んでしまいます!》
ファントムは焦る。魔物の肉を咲人が食べればそのまま即死コースになってしまうからだ。
「ふふっ……君は1人の例外を忘れてないかい?君の親友であり、多分君が外見が変わったことに驚いたであろう存在……南雲ハジメのことを」
「……ハジメは魔物の肉を食ったのか……」
「その通り!そして君には魔物の肉を食らうと同時に身体全体に魔力を流し込むんだ。そうすることで君は新たな力を……進化することが出来る」
「わかった。やろう」
「じゃあはい」
ミレディはどこからか魔物の肉と思われるぶよぶよした物体と神々しい光を発する水を取り出して咲人に渡した。
「これは?」
「聞いて驚け!これこそ解放者の合作魔物、ヒュドラの肉!そして長年使われなかった神結晶を直接すり潰したものを使って生み出した神水を超えた神水……超神水だよ!さぁ魔力を流しながらグィっと行ってみようか!」
「わかった」
咲人は魔力を身体全体に張り巡らせてヒュドラの肉を口の中に入れて神水を超えた神水、超神水を飲み込む。
「ぐぅぅぅぅぅ……がァァァァ!!」
咲人がヒュドラの肉と超神水を口から胃の中に流し込み、魔力を身体全体に張り巡らせていると突然苦しみ始めた。
「ぎゃあァァァァァ!!」
「……頑張ってね…」
咲人の身体がヒュドラの肉と魔力によって作り変わっていく。ハジメが奈落で身体が作り変わった時とは明らかに違う変化の仕方をしながら。
「あがァァァァァ!!…………た、耐えてミセぇぇぇぇ!……ルゥゥゥ!」
咲人は肉体が作り変わる痛みを耐えながら魔力を身体にさらに流し込んでいく。その魔力量は自分が使える魔力のほとんど。
「……がァァァ、ァ、ァ……私はァァァ、キリィィ、キリアさんを必ず助けてみせる!その目的をォォォ……叶えるためならば!この程度の痛み!耐えてみせるさ!」
咲人の髪の毛から身体の仕組みが変わり始めた。髪の毛は黒から灰色に、目は黒から黄色に変わる。
肉体は細マッチョに変わり、足が動くようになった。
「私は……耐えて見せたんだ」
「……まだ終わってないよ。はい君のステータスプレート」
ミレディは咲人の身体の痛みが引けるまで待てばいいものを無慈悲にさっさとステータスを見せろとばかりにステータスプレートを手渡してきた。
「ステータス…オープン」
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佐野 咲人 男性 ?歳 レベル?
天職 探求者
筋力 350000
体力 350000
耐性 350000
敏捷 350000
魔力 350000
魔耐 350000
技能 身体同期・変更[
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「……なにこれェ」