雷鳴は光り轟く、仲間と共に   作:あーくわん

1 / 40
FF編
第1話 来たぞ雷門中!と思ったら何処だここ?


俺の名前は加賀美(かがみ) 柊弥(とうや)。今年からここ、雷門中に通うことになる新中学一年生だ。

桜が舞う校門を前にすると、ようやく俺も中学生なのか・・・ということを実感させられる。

 

 

「遂に来たぜーーーッ!!」

「おい馬鹿、恥ずかしいからやめろ!」

 

 

そして隣のこいつは円堂(えんどう)(まもる)。ご近所ということもあり、小さい頃からの仲だ。ちなみにいうと極度のサッカーバカだ。

かくいう俺も、幼い頃から地元のクラブチームに所属してサッカーを今までやっていたが、守はそうではない。

そういった所に所属することはなく、亡くなったおじいさんが残したサッカーボール一つをひたすらに蹴っていた。時折俺と二人でやったりはしていたな。

 

 

「だって、ようやくちゃんとしたサッカーが出来るんだ!しかもあの雷門で!テンション上がってくるぜ!」

「まあ、無理もないか・・・」

 

 

ずっとこの時を待ってたしな・・・俺もこいつと同じチームでサッカーするのが楽しみで仕方なかったけど。

 

 

「じゃあ、行くか!」

「おう!」

 

 

校舎の中に入り、早速入部届を出すべく職員室へ向かう。入学式やらなんやらが終わったあとでもいいとは思うんだが・・・守がどうしてもといって聞かないから諦めた。

さて、サッカー部顧問の冬海先生の席は・・・あそこか。

 

 

「失礼します!」

 

 

守が我先にと職員室の中に足を踏み入れる。頼むから少し落ち着きを持ってくれ本当に、周りの目が結構痛い。

 

 

「サッカー部入部希望です!」

「同じく、入部希望です。」

 

 

叩きつけるように入部届を取り出す。

が、その直後帰ってきた返事は、予想の斜め上すぎる一言だった。

 

 

「はあ?この学校にサッカー部はありませんよ。」

「「え?」」

 

 

今なんて?なんておっしゃいましたか先生。

 

 

「あの・・・本当に?」

「何回も言わせないでください。この学校にサッカー部はありませんよ。」

 

 

守と視線を合わせ、数秒の沈黙の後──

 

 

「「えええええええ!?」」

 

 

職員室に大声が響く。我ながら恥ずかしい。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「まさかサッカー部が無いなんてな・・・守?」

 

 

サッカー部はない。その衝撃の事実を告げられた俺たちは、浮かぬ気持ちのまま入学式、その他諸々を終えた。

全ての日程が終わり、さあ下校と言うところで何やら俯きっぱなしの守に声をかける。

 

 

「・・・サッカー部がないなら、作ればいいじゃないか!そうと決まれば早速部室に行ってみようぜ!柊弥!」

「沈んでると思ったら何だ・・・全然そんなことないじゃないか。」

「へ?そう見えたか?」

 

 

そんなやり取りをしていると、前方にある人影を見つける。

 

 

 

「あ、円堂君、加賀美君!」

「お、秋か。」

「サッカー部の件、どうだった?」

 

 

事の顛末を秋に説明する。開いた口が塞がらないといった様子でこちらを見てくる。

 

 

「そっか、サッカー部、ないんだ・・・」

「けどな、ないなら作ればいいと思って!とりあえず今からサッカー部の部室に行ってみようと思うんだ。」

 

 

というわけで秋と合流し、少し歩いてサッカー部の部室へと向かう。使われていないだろうが。

 

 

 

 

 

 

 

 

「───ここが、雷門中サッカー部の部室か。」

「歴史を感じるね・・・」

「よーし!まずはサッカー部結成への第一歩、部室掃除からやるぞ!!」

「部じゃないのに掃除していいものなのだろうか・・・」

 

 

流されるがままに部室の掃除を始める。まず言おう、埃が凄まじいことになっている。何年使われていないんだろうか・・・

3人で手分けして掃除していると、突如守が声を上げる。

 

 

「あーっ!!」

「なんだ、どうした?」

「見てくれよ柊弥、秋!」

 

 

これは・・・サッカー部の看板か。

俺ら二人にそれを見せると守は外に飛び出し、部室に取り付ける。晴れてサッカー部室の完成というわけだ。もう一度言う。まだ部として認められてないはずだが。

 

 

「よーし!雷門中サッカー部の始動だ!!」

「部員、沢山集まるといいね。」

「俺、サッカー部が出来たらさ、フットボールフロンティアっていう大会に──」

 

 

 

守が熱く語りだした、その時だった。

 

 

「無駄だ、雷門にサッカー部は出来ない。」

「「「!?」」」

 

 

突如として現れた声の方向に目をやると、変な男が立っていた。なんかこう、変なのだ。まず服装。やたらぴっちりとした服を着ている・・・そういう趣味なのだろうか?

そして脚元にあるもの。一見してサッカーボールのようだが、変な色をしている。

 

 

「・・・誰だ、お前。」

「サッカー部は出来ない。確実に。」

 

 

こいつ人の話を聞いていない。誰だと聞いているのによく分からん意見を押し付けてきやがる・・・

 

 

「どうしてそう決めつけるんだ!分からないだろ!雷門にサッカー部は作れるさ!本当にサッカーが好きなヤツらが集まれば!」

 

 

そこから謎の男と守の論争が始まる。サッカーが好きな奴はいないと主張する男。そんなことないと反論する守。

 

 

「俺はサッカーを嫌いになんてならない!」

「そうか・・・」

 

『ムーブモード』

 

 

男が脚元の物体を押すと、その物体から機械的な音声が鳴る。するとどうしたことだろう。光ながらその物体は浮き、SF映画のように謎のフィールドのようなものを展開し俺たちを包み込む。

 

 

「なん───だ?」

 

 

光に包まれ、目を開けるとそこには知らない光景が広がっていた。ここは・・・サッカースタジアム?

目の前を向くと、先程の男に加え、同じような服装をした奴らが何人もいる。一人だけ違う服装・・・これはまるで、サッカーチームのようじゃないか。

 

 

「ここは、お前らがサッカー奪われるのにふさわしい場所だ。」

「何を言ってる・・・ん?」

 

 

辺りを見渡すと、変な集団とは別の人間に気づく。制服を着た男の子、変な服を着た男の子、そして・・・熊?は?どういうことだ?

 

 

「今からお前たちにはサッカー・・・試合をしてもらう。」

「は?意味が分からないな。唐突にこんな場所に連れてきて。」

「加賀美さん!円堂さん!そいつらはサッカーを消そうとしているんです!」

 

 

制服の男の子・・・特徴的な髪型をしている。彼が突如声を掛けてくる。誰だ?

 

 

「えっと・・・君は?」

「あ、俺は松風天馬(まつかぜてんま)って言います。えっと・・・色々説明が難しいんですけど・・・とにかく、俺は大好きなサッカーを守るためにここに来ました!このままじゃ大変なことになるんです・・・信じてください!」

 

 

男の子・・・天馬が必死に訴えてくる。とても嘘をついているようには見えないな。

守と顔を見合わせ、しばらく考え込む。

 

俺たち二人の答えは、言葉を交わさずとも決まっていた。

 

 

「分かった!」

「君のさっきの言葉・・・嘘をついているようには思えない。」

「サッカーが好きだって言うやつのことは信じるさ。大好きなものには、嘘が付けないからな!」

「・・・信じてくれるんですか!」

 

 

 

天馬が顔を輝かせながらこちらを見てくる。守の理論は分からなくもないがよく分からない・・・まあ、天馬を信じられるという点では同意だ。

 

 

「おいお前!サッカー消すって本当なんだな?」

「雷門にサッカー部が無いのもお前らの仕業か・・・返してもらうぞ!」

「あ、それは元々だよ。」

「あれ?」

 

 

変な服装の・・・緑髪の男の子にそう指摘される。滑り出し悪いなオイ。

 

 

「さあ、勝負だ!」

 

 

守がそう意気込んだ瞬間、どこからともなく男性が現れる。一体どうなってることやら・・・

 

 

「おーっと!?店の厨房かと思ったらいきなりどこかのサッカー場だ!」

 

 

見知らぬ男性が来たと思ったら、謎の男・・・アルファというらしい。アルファが「頼むぞ」と声を掛けると「任せとけ!」と意気込み始めた。どうやらこの試合の実況をしてくれるらしい。うむ、分からん。

 

 

「とは言ったものの・・・こっちは人数足りてないが。」

「大丈夫、いるよ!」

 

 

緑髪の・・・フェイという少年の方を向くと、先程までいなかったはずの人達がいた。ご丁寧にユニフォームまで着て。フェイが指を鳴らすと、俺と守も同じユニフォームになる。もうツッコミ疲れた。ノーコメントで。

 

全員が配置につく。守はキーパー。俺はフォワードだ。

 

 

「さあ、サッカーやろうぜ!!」

 

 

中学入学後初のサッカーをこんなよく分からない状態でやることになるとは・・・まあいい。

サッカーはサッカーだ。やるからには本気で行くぞ。

 

 

「応!!」

 

 

試合開始だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




初めまして。作者のあーくわんと申します。
あらすじに書いた通り、最近イナズマイレブンを見返したら唐突に二次創作を描きたくなってしまったので勢いのまま筆を執らせて頂きました。


別作品の小説として一つ。同時執筆で別の小説を書いているためある程度書き方については理解していますが、自己満足の部分が大きいため読者の皆様に満足していただける出来となるかは分かりません。
それでもお付き合い頂けるという方は、是非よろしくお願い致します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。