雷鳴は光り轟く、仲間と共に   作:あーくわん

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第11話 見える敵、見えざる敵

「行ったぞ!!囲め!!」

「少林!!」

「よーし!サイドの風丸に出せ!!」

「風丸さん!!早すぎでやんス!!」

 

 

 全員熱が籠ってるな、いい雰囲気だ。

 あれから俺達に届いた報せは、予想通りのものだった。帝国の決勝進出。つまり、正式に帝国へのリベンジが決まったのだ。

 あの時から俺達は見違えるほどに強くなった。今なら・・・

 

 

「皆、お疲れ様!」

「どうぞ、加賀美先輩!」

「ありがとう、春奈。」

 

 

 タオルとドリンクを受け取る。

 もう辺りは夕暮れに包まれ、部活終了を知らせるベルが鳴り響いた。大分動いたからな、俺達も切り上げてまた明日に備えるべきだろう。

 

 

「あー腹減った!!皆、雷々軒に行こうぜ!!」

「ナイスアイディア。響木さんのラーメン、久々に食いたいわ。」

 

 

 ボールやら何やらの片付けを終え、部室で制服に着替えて複数人で雷々軒へと向かう。

 道中、先に控えた帝国戦への想いを語らいながら。

 

 

「あー悪ぃ、俺帰るわ。」

「そうか、気をつけて帰れよ?」

「おう、また明日。」

 

 

 到着したタイミングで土門は帰ってしまう。引き止める理由もないからな。

 さて、今日は何にしようか・・・

 

 

 

 

 

 

 翌日、いつものように放課後を迎えて部活に入る。

 気の所為か、最初のランニングにも気合いが入りペースが速い気がする。その所為か後ろの壁山なんかは既にバテているぞ。

 と、気付いたら土門が列から外れていた。それを見て春奈が後を追いかける。

 

 何があったんだ?昨日の今日でテンションが違いすぎる。

 

 

 途中で春奈が帰ってきて、その少しあとに土門も戻ってきて練習に合流する。

 何をしていたのか、と訊ねる守にあやふやな回答をする土門。何かを隠しているな。

 そして気になるのは春奈。目に見えて浮かない表情をしている。

 ・・・部員の精神状態を管理するマネージャーの精神状態を管理するのも、副キャプテンとしての務めだろうか。

 

 

「次!各自課題練習に入るぞ!」

「加賀美、良いか?」

「ん?どうした?」

 

 

 豪炎寺に声を掛けられる。

 

 

「次の帝国戦、あの強固なゴールを打ち破るために練習したいことがあるんだ・・・頼めるか?」

「ああ、良いぜ。俺ももう1つくらい手札を増やしておきたかったしな。」

 

 

 こうして、豪炎寺との特訓が始まった。

 豪炎寺が想い描くアイデアを聞き、それに沿って動く。が、これが中々上手くいかない。

 

 

「・・・タイミング云々以前か、これは。俺の理解が足りていないようだ。」

「すまない・・・急すぎたかもしれないな。」

「いや、いい・・・俺も何としてでも完成させたい。だから、1度じっくりと見てみようと思う───」

 

 

 

 

 

 

「───お前の、ファイアトルネードを。」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「良し!今日の練習は終わりだ!皆お疲れ様!」

「クソッ、最後までダメだったか・・・」

「だが、最初より明らかに進歩した。大丈夫だ、俺達なら完成させられる。」

 

 

 中々上手くいかず、このやり場のない気持ちを地面に叩き付ける。

 それを見兼ねて豪炎寺が声を掛けてくれる。不甲斐ない。

 

 そうだ、こんな自分の情けなさに落ち込んでいる場合じゃないんだ。

 

 

「すまないな豪炎寺・・・明日、必ず何とかしてみせる。」

「ああ。だが無理はするな・・・帝国戦、お前が欠けたら勝率はグンと下がるからな。」

 

 

 手早く片付けを済ませ、春奈の姿を探す。

 もう既に制服に着替えを済ませ、校門を出るところだった。

 

 

「春奈!」

「加賀美先輩?どうかしましたか?」

「ああ、少し気になることがあってな・・・一緒に帰っても良いか?」

「えっ、ええ!?一緒に!?」

 

 

 驚きの声を上げられる。

 

 

「ダメか?」

「あ、いえ大丈夫です!すみません、急でちょっと驚いちゃって・・・」

 

 

 ご最もだ。

 急に異性に2人で帰ろうと言われたらそれは焦るし驚くか。

 切り替えて横並びに歩き出す。

 本来の目的を果たすため、口を開く。

 

 

「練習中・・・土門を追いかけていっただろ?そこから帰ってきた時、どうにも浮かない表情をしていたな・・・何があった?」

「・・・加賀美先輩になら、話してもいいかな。」

 

 

 と言って話してくれる。

 

 

「まず・・・帝国の鬼道って知ってますよね?」

「ああ、勿論。」

「実は・・・私と鬼道は、血の繋がった兄妹なんです。」

 

 

 ・・・マジ?

 今世紀1番の驚きかもしれない。

 

 

「・・・そうか。それで、鬼道がどうしたんだ?」

「はい、土門さんを追いかけていったら、そこにお兄ちゃんがいたんです。土門さんと2人で話していて・・・雷門の情報、帝国のやり方なんて言葉が聞こえてきて、いてもたってもいられなくなって声を掛けたんです。」

 

 

 引き止める春奈を引き剥がしてその場を去って行った鬼道。

 それにしても、土門が鬼道と・・・いや、帝国と繋がっていたとはな。しかし話を聞く限り、土門は今、自分のやっていることに疑問を抱いている。

 何とか、してやれればいいんだが。

 

 

「私とお兄ちゃんは昔、血の繋がった両親を亡くして孤児院にいたんです。そして私達は別々の養父に引き取られて行きました。」

「そうか、それで・・・」

「お兄ちゃんは、変わっちゃったんです。昔は優しい人だったのに、今ではあんな事をするようになって・・・」

 

 

 あんな事、というのは土門を唆したこと、帝国の名の元乱暴なサッカーをするようになったことだろう。

 あいつが変わったのにも、何か理由がありそうだ。

 

 

「私、どうすればいいか分からないんです。お兄ちゃんとどう接していけば良いのか、何か事情を抱えた土門さんをどうしてあげればいいのか・・・」

 

 

 俯く春奈。その目には涙が溢れそうになっており、必死に耐えているのが伺える。

 俺はそれに触れない。

 

 

「・・・土門の件は、大丈夫だ。あいつは今抗おうとしている。俺もその手助けをしてやるさ。・・・鬼道の事だ。俺はあいつと関わったのはこの前の試合だけだが、1つ分かったことがあるんだ。」

「分かったこと・・・何ですか?」

「・・・あいつもサッカーが好きってことだ。守の言葉を借りるなら、心からサッカーが好きなやつに悪いやつはいないんだ。あいつにもきっと、何か理由があるんだよ。だから、信じてやろうぜ。鬼道を・・・春奈のお兄ちゃんを。」

 

 

 そう声を掛けると春奈はふと立ち止まる。

 どうしたのかと思い振り向くと、その目から涙が零れ落ちていた。

 ・・・何か泣かせるようなことを言ってしまっただろうか。

 

 

「・・・そうですよね、妹である私がお兄ちゃんを信じないとダメですよね・・・」

「ああ・・・だからどうか泣かないでくれ。」

「違います、お兄ちゃんの事で泣いているんじゃないですよ・・・」

 

 

 じゃあ何に?という疑問を口にするより早く、春奈が話してくれた。

 

 

「加賀美先輩の優しさが嬉しかったんです・・・助けを求めた訳でもないのに、こうして気にかけてくれて・・・それがただ嬉しくて。」

「・・・見方によっては、俺が泣かせたようなものか。」

「ふふっ、そうですね。」

 

 

 無理に涙を拭ったのか、春奈の目元は少し腫れている。

 が、いつもの無邪気な笑みが戻っていた。

 もう、心配なさそうだな。

 

 

 

 

 

「私の家ここです、送ってくれてありがとうございます!」

「そっか。それじゃ、また明日な。」

「はい!・・・あの、1つ良いですか?」

 

 

 春菜を家まで送り届け、俺も家に帰ろうとしたその時春菜に呼び止められる。

 

 

「どうした?」

「・・・あの、柊弥先輩、って呼んでも良いですか?」

「そんなことか・・・ああ、別に構わないぞ。」

 

 

 そんなこと、いちいち確認を取らなくても良いのに・・・と思いつつ春奈に手を振って背を向ける。

 俺も少しは副キャプテンらしいこと出来たかね。

 

 

 

 

 

 

「ただいま。」

「あら柊弥、お帰りなさい。ご飯出来てるわよ。」

「ごめん母さん。後から食べる。」

 

 

 夕飯を作ってくれていた母さんを横目に、階段を登り自室へ。

 手に持つDVDを機器に挿入し、モニターと睨めっこを始める。そこに映し出されたのはサッカーの試合・・・豪炎寺が映る試合だ。

 

 

『ファイアトルネード!!!』

 

 

 豪炎寺の代名詞、ファイアトルネードを見る、ただひたすらに見る。

 高さ、角度、力加減。その全てを目に焼き付ける。

 目の前の豪炎寺をイメージの中の自分に照らし合わせろ。何が違うのかを炙り出せ、問題を解決しろ。

 

 

 気が付いた時、時計の針はすでに1を指していた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 翌日、練習にはさらに熱が入る。

 宍戸と土門が必殺シュートを編み出し、それに続かんと全体の士気もより高まっていった。

 今日は珍しく冬海先生も練習を見に来ているようだ。何故かニヤついているが。

 と、そんな先生の元に夏未がやってきて何かを話している。

 

 

「ファイア・・・トルネード!!」

 

 

 俺が放ったファイアトルネードが守へと襲い掛かる。

 熱血パンチで応戦した守は、ファイアトルネードに力負けして弾かれる。

 

 

「いてて・・・凄いじゃないか柊弥、完璧にファイアトルネードをものにしてる!」

「俺から見ても完璧なファイアトルネードだった・・・その目の下の隈が原因なんだろうな。」

「ははっ、まあな。」

 

 

 没頭した甲斐があったというものだな。

 本人からのお墨付きを貰ったんだ、今ならあの技も成功するだろう。

 

 

「バ、バスをですか!?」

「ええ。」

 

 

 唐突に先生が甲高い声を上げる。

 バス?何のことだろうな。気になって全員が脚を止めてしまう。

 何かを焦る先生に、遠征用のバスを動かすことを頼む夏未。いや、あれはもはや命令に近いな。理事長の名を盾にしてるからこそ出来る事だろう。

 先程から顔色が悪い先生を引き連れてバスが止まっている場所へ向かう。俺達も来るように、とのことなので練習を中断して着いていく。

 

 

「さ、早く動かして見せてください。」

「は、はい・・・」

 

 

 鍵を差し込み、エンジンをかけようとする先生。が、バッテリーが上がっていると言う。

 嘘だな。あんなに浅い回し方でエンジンがかかるはずは無い。

 夏未に巫山戯るな、と一喝される先生。

 夏未は何故あんなに先生を囃し立てるんだ?

 

 次第にエンジンが動き出し、次はバスを動かすように促す夏未。

 

 

「出来ませんッッ!!」

 

 

 だが先生はそれを拒む。そこに夏未はある紙を懐から取り出す。あれは・・・?

 

 

「ここに手紙があります。これから起こる恐ろしい犯罪の内容を告発する手紙です。」

「は、犯罪・・・?」

 

 

 夏未が言うには、先生が自分でこのバスに細工をしたから動かせないと言う。

 ・・・そうか、だんだん分かってきたぞ。

 

 すると、先生が狂ったように笑い出す。

 そして、自分がやったことを認める。自分がこのバスのブレーキオイルを抜いたと。俺達が決勝戦に出られないように細工をしたのだと。俺達が決勝に出ると、困る者がいるのだと。

 

 

「帝国の総帥、影山だな。」

「帝国の為なら・・・生徒がどうなってもいいと言うのか!」

「君達はあの方の恐ろしさを知らないんだ!」

「知りたくもないな。」

「貴方のような教師はこの学校から去りなさい!この言葉は理事長の言葉と思って頂き結構です!」

 

 

 そう言われ、捨て台詞を吐き捨てる先生。

 去り際に・・・

 

 

「帝国のスパイが私だけど思わないことです・・・ねえ、土門くん?」

「なッ!?」

 

 

 最後の最後に爆弾落としやがって・・・!

 その事は部活終わり、土門と一対一で話すつもりだった。それをコイツ・・・台無しにしやがって!

 皆が土門に疑いの目を向け、疑いの声を投げる。

 

 

「待て皆、土門には事情があるんだ!」

「加賀美、お前知ってたのか!?」

 

 

 土門の前に立ち、皆の言葉を遮ると土門が驚いて俺に訊ねてくる。

 土門に自分で説明させる、もうこれしか手はない。

 

 

「土門、話してくれ・・・何があったのかを。」

「──────悪ィ!!」

 

 

 そう言って土門がこの場から逃げ出してしまう。

 おい、それじゃ何も解決しないだろうが──!!

 

 

「土門ッッ!!」

「待って加賀美君!」

 

 

 後を追いかけようとしたら秋に止められる。

 この間に土門は完全に俺達の前から姿を消してしまった。

 

 

「離せ秋!俺は、あいつを──」

「私に任せて!土門君とは前からの仲だって知っているでしょう?」

 

 

 力強くそう答える秋。

 そう言われちゃ、任せるほか無いな。

 

 

「分かった、頼むぞ。」

 

 

 うん、と短く答えて秋が後を追う。

 俺達に出来ることは、この時間も練習に費やすこと・・・なのだが。

 

 

「俺も行ってみるよ・・・土門とサッカーにしに。」

「俺も行こう。」

「この話の原因になったのは私の行動。私も行くわ。」

 

 

 と言って守、豪炎寺、夏未が後を追う。去り際に夏未は俺に手紙を渡して。

 

 

「加賀美さん、土門さんのこと知ってたでやんスか?」

「ああ知っていた・・・と言っても、昨日知ったばかりだが。」

「何で俺達に言わなかったんだ?伏せておいて良いことではないだろ!?」

「待ってください!柊弥先輩は、土門先輩が気に病まないようにって──」

 

 

 春奈がそう口を挟んでくるが、手で制する。

 

 

「皆、俺の話を聞いてくれ。頼む。」

 

 

 頭を下げて頼むと、皆口を閉じてくれる。

 礼を言って俺は皆に話す。

 

 

「土門は・・・知っての通り帝国から派遣されたスパイだ。帝国のディフェンス技が使えたのはそういうことだ。最初はあいつも何とも思わなかっただろうな。だが、今のあいつは自分のやって来た事を確かに悔いていた、反省していた!・・・これを見てくれ。」

 

 

 と言って夏未から預かった手紙を皆に見せる。

 

 

「これは・・・」

「そう、土門の字だ。あいつは俺達の危険を感じ取り、こうして手を打ってくれたんだ!分かるだろ?あいつは恐ろしい帝国の圧力より、俺達を優先したんだ!」

「土門さんが、俺達を・・・」

「ああそうだ。だからさ・・・受け入れてやってくれ。あいつを俺達の仲間として。」

 

 

 そう話し終えた時には、誰もが頷いてくれていた。

 後は土門本人に話をさせれば、真の意味であいつは俺達の仲間になってくれるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆、すまなかった!!」

 

 

 秋達が土門を連れて帰ってくる。

 俺のお膳立てを無駄にせず、土門はこれまでの行いに対する謝罪を皆にした。誰もそれを攻めたてるようなことはせず、迎え入れる。

 

 

「顔を上げろ土門・・・ようこそ、雷門イレブンへ。」

「───ああ!!」

 

 

 差し出した手を力強く握り締める土門。

 これにて一件落着か・・・

 

 

「あの・・・このフットボールフロンティアの規約を見てください。」

「ん?どうした目金。」

 

 

 目金が肩を叩いて書類を差し出してくる。

 それを受け取り目を通す、そして声に出す。

 

 

「えーっと、監督不在のチームは出場を認めない・・・だってさ。」

「なるほど、それがどうしたんだ?」

「だな、俺達には冬海先せ───あ。」

 

 

 口に出そうとした人物は今しがた追い出したばかりだった。

 つまり、今このチームには監督がいない。

 よって、決勝戦への出場は認められないということになる。

 

 

「オーマイガー・・・」

「「「えええええええええええ!?」」」

「夏未、お前知ってたのかよ・・・?」

「・・・勿論よ?だから早く新監督を捜しなさい!」

 

 

 ダウト。声が震えているぜお嬢さん。

 しかし不味いな、このままじゃ試合に出ることすら出来ないぞ。

 

 

「なあ、あの人なら──」

 

 

 豪炎寺が手を挙げて発言する。

 そうか、確かにあの人ならやってくれるかもしれないな。

 円堂のお爺さんを知っていたあの人、雷々軒の響木さんなら。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「諦めるなって!監督になってくれる人はきっといるから!!」

 

 

 えー、はい。見事に断られました。

 監督がいない、見つからない今全員が焦って練習に身が入っていない。無理もない。

 響木さんなら、と思ったんだが・・・どうしような、他に心当たりなんてないぞ。

 

 

「・・・鬼道さん?」

「え?」

 

 

 河川敷のグラウンドから橋の方を見上げ、突如鬼道の名前を口にする土門。

 それにつられて視線を上げると、本当にいた。

 こちらの視線に気づき、近づいてくる鬼道。

 俺と守が階段を登り、鬼道の元へと向かう。

 

 

「冬海の件、謝りたかった。それに土門のことも。」

「ああ、その事はもういいんだ。」

 

 

 その言葉に鬼道が少し驚いた様子を見せる。こいつが驚いているの意外だな。

 

 

「羨ましいよお前達が・・・それに比べてお前達が・・・」

 

 

 と言って自嘲気味に笑う鬼道。

 ・・・こいつも、今の帝国に不満を持っているのかね。

 やはり、根はまともなやつなのかもしれない。

 

 自分達が頂点に立ち続けたのは影山の力であり、自分達の力ではないと言う鬼道。それに対しそんなことないと返す守。

 

 

「今まで俺達が掴んできたのは・・・全て偽物の勝利だった!」

「いや、そんなことないだろう。」

「その通りだぜ鬼道。」

「・・・何?お前達に何が分かる!?」

「分かるさ!俺はお前達のシュートいっぱい喰らってるんだぞ!帝国の強さは、俺の身体が知ってるぜ!」

 

 

 守にそう押され、再び笑みを浮かべる鬼道。

 

「お前達との試合、楽しめそうだな。」

「ああ!」

「次は俺達が勝つぜ。首洗って待ってるんだな。」

 

 

 守がそのまま鬼道を練習に誘うが、鬼道は誘いに乗らず、そのまま帰っていく。

 守のサッカーバカさに感化されたかな。

 

 

「さ、練習に戻るか。」

「おう!絶対帝国に勝つぞ!」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「皆!新監督だ!」

 

 

 帝国戦前日。守は練習前に全員を部室に集める。

 部室の扉を開けると、そこにはなんと雷々軒の響木さんがいた。

 

 

「え・・・本当に?」

「ああ。響木正剛だ。よろしく頼む。」

 

 

 驚いたな・・・一度は完全に断られたのに引きずり込むとは。

 一体どんな手を使ったんだろうか。

 

 

「円堂の熱意に負けちまってなあ・・・こんな歳で恥ずかしいが、心に火が点いちまった。」

「そうですか・・・守は、凄いやつでしょう?」

「ああ、さすが大介さんの孫だ・・・だが俺が期待してるのはあいつだけじゃない、このチーム全員だ。失望させるなよ?」

「ははっ、望むところですよ。・・・響木監督。」

 

 

 そう呼ぶと響木監督は豪快に笑う。

 これで俺達も決勝戦に出れるな。待ってろ帝国、待ってろ鬼道!!




響木監督を引きずり込んだところで終了。次はとうとう帝国戦です。
オリ主、柊弥の存在によって色々と原作に手を加えてはいるのですが、もっと思いきった方がいいのかこのままでいいのか、はたまた控えるべきなのか迷走中です。
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