鬼舞辻無惨レ〇プ!鬼狩りと化した先輩&淫夢ファミリー   作:ジョニー一等陸佐

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第15話 木村と善逸との再会

 「南南東、南南東、南南東!!次ノオ場所ハァ南南東!!」

 

 「・・・」(右手を挙げて指令所を渡す淫夢くん)

 

 クッソうるさい鎹鴉と淫夢くんの指令に従い、次の任務が待っている場所へ向かう野獣と炭治郎。もちろん炭治郎の背中には禰豆子の入った箱が背負われている。

 舗装されていない静かな道を歩く二人。周囲には田んぼが広がっている。

 場所が場所だけに人が少なく静かだったが、突然歩く二人の耳に叫び声が響いてきた。

 

 「頼むよ!頼む、頼む、頼む!!結婚してくれ!!」

 

 「な、何だ・・・?」

 

 「鬼が現れたわけじゃないみたいですね・・・?」

 

 「カァアーーッ!」

 

 声のしたほうを見れば二人の前方、少し離れた道の真ん中で黄色い羽織を着た金髪の少年が泣き叫びながら少女に縋り付いている。さらによく見れば、縋り付く男より年上らしい男が彼を少女から離そうとしていた。

 

 「いつ死ぬかわからないんだ俺は!!だから結婚してほしいというわけで!!なぁ~頼むよ~!!」

 

 「何めちゃくちゃなこと言ってるんですか!彼女、嫌がってますよ!」

 

 「あっ、あいつらは・・・」

 

 野獣は彼らの声、そして姿に見覚えがあった。

 タンポポのような金髪の髪型の少年、端正な顔立ちをした青年、あの二人は確か・・・

 野獣と炭治郎はすぐさま三人のもとに駆け付けると、野獣は少女から少年を引きはがし、炭治郎が少女を守るように支える。炭治郎が少年に向かって叫んだ。

 

 「何してるんだ、道の真ん中で!この子が嫌がっているだろう!」

 

 「な、何だよ・・・あっ隊服・・・お、お前らは最終選別の時の・・・」

 

 「あっ、すみません・・・って先輩!?それに炭治郎君!?」

 

 少年と青年は突然の闖入者に一瞬驚き、その正体を見てさらに驚いた。彼らも野獣と炭治郎に見覚えがあったからだ。それもそのはず、互いに最終選別で出会い、それ以前にも深いかかわりのある人間だったからだ。何を隠そう、青年と金髪の少年は野獣の後輩木村ナオキと我妻善逸だった。

 互いに深い関りがあるか、認知している関係、しかし炭治郎はなおも怒った様子で善逸に言う。

 

 「お前みたいなやつは知人に存在しない!知らん!!」

 

 「えーーっ!!会っただろうが会っただろうが!お前の問題だよ記憶力のさ!!」

 

 一方の野獣と木村は突然の再会に選別以来久しぶりに会ったこともあって、驚きと喜びを交えながら話していた。

 

 「先輩、久しぶりですね!無事そうで何よりです」

 

 「俺もまた会えて嬉しいんだよな。それにしてもこんな道のど真ん中で一体何があったんだよ?」

 

 「はい、まぁちょっと色々あってですね・・・」

 

 木村が言うには任務を受け取って以来、善逸が俺は死ぬ、怖い、守ってくれと度々クッソうるさく泣き喚き、つい先程ももう嫌だと道端に蹲ったのだという。そこへ偶然通りかかった少女が、具合が悪いのかと思ったのか善逸に声をかけてきたのだという。すると善逸は何を勘違いしたのかその少女に抱き着き結婚してくれとせがみだし今に至るのだった。

 木村が事情を話す間にも、善逸はいまだに泣き喚いている。

 

 「さぁ、もう家に帰ってください」

 

 「ありがとうございます」

 

 「おいーーーっ!!その子は俺と結婚するんだ!俺のこと好きなんだから!!な゛っ!!」

 

 少女を帰そうとする炭治郎、彼に礼をする少女。そんな彼女になおも求婚しようとする善逸に帰ってきたのは少女の痛烈なビンタだった。

 

 「いつあなたを好きだと言いましたか!具合が悪そうに道端でうずくまっていたから声をかけただけでしょう!!」

 

 「俺のこと好きだから声かけてくれたんじゃないの!?」

 

 「私には結婚を約束した人がいますので絶対あり得ません!それだけ元気なら大丈夫ですね、さようなら!!」

 

 「まっ待ってよー!」

 

 そのまま少女は踵を返してまっすぐどこかへと歩き去っていった。

 

 「なんで邪魔するんだよ!」

 

 やがて善逸は振り返り炭治郎や野獣たちに文句を言う。だが彼に向けられたのはアンニュイ顔で善逸を見つめる野獣の顔や木村だった。炭治郎に至っては別の生き物を見るような目で善逸を見ている。

 

 「やめろーっ!!なんだよそのアンニュイ顔!なんでそんな別の生き物見るような目で俺を見てんだ!お前責任とれよ!!お前のせいで結婚できなかったんだから!!」

 

 「・・・」

 

 「・・・」

 

 「えぇ・・・(困惑)」

 

 ギャーギャー泣き喚く善逸に炭治郎は軽蔑と信じ難いものを見る視線を強め、野獣は更にアンニュイ顔になる。木村も困惑の表情を見せる。

 

 「なんか喋れよ!!俺ももうすぐ死ぬ!!次の仕事でだ!!俺はな!!俺はものすごく弱いんだぜ舐めるなよ!俺が結婚できるまではお前ら俺を守れよな!!助けてくれよ!!」

 

 「何で?(殺意)」

 

 「は?(威圧)」

 

 「何で守る必要なんかあるんですか?(正論)」

 

 「ソウダヨ(便乗)」

 

 炭治郎が殺意のこもった声で言い、野獣が威圧し、木村が正論を言い、炭治郎の鎹鴉までもが彼らに便乗する。

 自分は弱い、守ってくれと選別で会って以来全く変わらない善逸の臆病で軟弱な性格にとうとう流石の木村もキレだし、どすの利いた声で善逸に口を開く。

 

 「舐めてんじゃねえぞ鬼殺隊士のくせによぉ、何が守ってくれだぁ、自分の身くらい自分で守れるだろ」

 

 「そうだよ(便乗)。助けてくれって何だ、何で善逸は剣士になったんだ。なんでそんなに恥をさらすんだ」

 

 「ですよねぇ・・・鬼殺隊士の屑ってはっきり分かんだね。こんな奴が同期とか恥ずかしくて涙がで、出ますよ・・・」

 

 次々と容赦ない罵倒の言葉を浴びせる野獣たち。

 それに比例するように善逸の叫びも大きくなる。

 

 「何だよお前ら、言い方ひどいだろ!?女に騙されて借金したんだよ!借金を肩代わりしてくれたジジイが育手だったの!毎日毎日地獄の鍛錬だよ、死んだほうがマシってくらいの!最終選別で死ねると思ったのにさ、運良く生き残るからいまだに地獄の日々だぜ!!あー怖い怖い怖い怖い!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛も゛う゛や゛だ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

 

 閑静な田舎に善逸のクッソうるさい、そしてクッソ汚い高音が響き渡る。野獣たちは彼を宥めるのに少なくない時間が掛かったのだった。

 

 

 

 

 

 野獣たちが思わぬところで仲間と再会してから114.514分後。

 野獣と木村たちはとある山の麓にある大きな屋敷の前に立っていた。

 指令の内容が正しければ、ここに鬼が出現するらしかった。そしてなんの偶然か野獣たちと木村たちに下された指令と場所の内容は同じだった。

 

 「まさか先輩と僕たちの指示された場所が同じだったなんて・・・偶然ですかね?」

 

 「てことは俺たち共同で仕事することになるな・・・炭治郎どう?匂う?匂わない?」

 

 「血の匂いがしますね・・・でもこの匂いはちょっと今まで嗅いだことがない・・・」

 

 「匂い?何か匂いするの?それより何か音しないか?」

 

 「音?・・・!」

 

 任務を前にして話し合う野獣たち。

 そこへ不意に近くの草むらから音がした。

 何事かと驚きながら音のした草むらを見るとそこには小さい少年少女が怯えた表情で抱きしめあいながらこちらを見ていた。顔立ちが似ていることから兄妹かと思われた。それにしても何故こんな人里離れた静かな屋敷のそばに子供が、それも怯えた表情でいるのだろう。

 

 「子供だ・・・」

 

 「何でこんなところに・・・どうしたんだ?」

 

 炭治郎が二人に近づく。

 

 「・・・」

 

 だが二人は表情一つ変えることなく炭治郎たちを見つめている。かなり怯えている。警戒しているのかもしれない。何とかして宥め、緊張を解きほぐす必要がある。

 しばらく考えると炭治郎はその場にしゃがみ込む。そして不意に笑顔とともに手のひらを二人に差し出して見せた。

 その掌の上には雀が乗っていた。最終選別の時連絡用の鎹鴉・・・の代わりとして善逸に支給されたものだ。確かチュン太郎という名前だった。

 チュン太郎は炭治郎の掌の上でチュンチュン鳴きながら飛び跳ねている。

 

 「じゃじゃーん!手乗り雀だ!可愛いだろ?」

 

 「・・・」

 

 突然雀を見せられ一瞬困惑した色を見せる兄妹。だが可愛らしい雀は二人の緊張や警戒を解きほぐすのには役に立ったようだ。緊張の糸がぷっつりと切れたようにへたへたと兄妹は地面にへたり込み、そして涙を流し始めた。

 

 「何かあったのか?そこは二人の家?」

 

 質問をする炭治郎に少年は妹を抱きしめたまま首を横に振った。

 

 「ちがう・・・ちがう・・・ばっ、化け物の家だ・・・」

 

 少年は泣きながら炭治郎と野獣たちに事情を説明した。

 彼らには兄がいたこと。

 兄と夜道を歩いていたら、彼らには目もくれないで兄だけが突然何者かに連れ去られたこと。夜道の中、連れ去られた際兄は怪我をし、その血の跡を辿りながら、二人で後をつけたこと。やがて目の前の家にたどり着いたこと・・・

 

 「二人で後をつけたんだな・・・頑張ったな。大丈夫だ、俺たちが悪い奴を倒して兄ちゃんを助けてやるからな」

 

 「ほ、ほんと・・・?ほんとうに・・・?」

 

 「うん、きっと・・・いや、必ず」

 

 炭治郎が兄妹から事情を聴きだしていると不意に善逸が耳を塞ぎながら口を開いた。その目と声色には恐怖と不審が浮かんでいる。

 

 「なあ・・・この音、何なんだ?気持ち悪い音・・・ずっと聞こえる。鼓か?これ・・・」

 

 「音?」

 

 「音なんて聞こえないぞ・・・?」

 

 善逸の言葉に不思議がる炭治郎と野獣。善逸は何か音がするといっているが、野獣たちの耳には何も聞こえない。そういえば善逸は人より聴覚が鋭いとか言っていたような気がするな・・・と野獣たちが思っていると。

 

 「ンアッー!!」

 

 「!?」

 

 「ファッ!?」

 

 屋敷の窓から人の叫び声が響く。悲鳴というべきか、すさまじい音量だ。それと同時にポン、ポン、という音が響いてくる。善逸が言った鼓のような音が。

 鼓のような音がだんだん大きくなり、ひときわ大きなポンという音とともに何かが屋敷の二階の窓から何かが勢いよく飛び出してきた。

 それは人間だった。血まみれの青年だ。よく見ればなぜか下半身が裸だった。血まみれの青年が勢いよく窓から飛び出してきたかと思うとしばらく宙を舞った後、そのまま勢いよく地面に叩きつけられた。

 

 「キャーッ!」

 

 「見るな!!」

 

 突然の凄惨な出来事に兄妹が悲鳴を上げ、炭治郎が彼らの視界を塞ぎ、善逸は顔を引きつらせて固まる。

 

 「おっ、だ、大丈夫か!?大丈夫か!?」 

 

 野獣と木村が叩きつけられた血まみれの青年のもとに駆け付ける。頭や口など体のあちこちから出血し傷だらけの青年は息も絶え絶えの様子で最早長くないないことは野獣たちの目にも明らかだった。

 木村が青年の体を抱きかかえながら首を振る。

 

 「先輩、この人傷が深いですよ・・・これはもう・・・」

 

 「・・・駄目みたいですね(諦め)」

 

 しかしこのまま放っておくわけにもいかない。せめて応急手当でもして少しでも楽にしようとしたところで青年が震える口調で口を開いた。

 

 「出ら・・・あ・・・あ・・・せっ、かく・・・出られそうだったのに・・・掘られた・・・」

 

 「え?」

 

 「出られそう、だったのに・・・掘られた・・・尻を掘られた・・・痛かった・・・それでまた逃げて・・・何とか、出られ・・・た、のに・・・外に、出られたのに・・・死ぬ、のか・・・?俺・・・死ぬ、の・・・か?」

 

 「・・・」

 

 どうやら青年は鬼に連れ去られた挙句、ケツを掘られたらしい。青年の顔には死相が浮かび、目は絶望の色で染まっている。

 やがて青年のもともと弱かった呼吸がさらに弱まり、やがて呼吸が止まり、目から光が消えた。死んだのだ。

 

 「・・・」

 

 炭治郎が地面に横たわる青年のもとに歩き、ゆっくりと目を閉じ手を合わせる。野獣と木村もそれに倣った。

 せっかく外に出られたのに死んでしまった。

 鬼に突然連れ去られた挙句、尻を犯され、最後には死んでしまった。

 苦しかったろう痛かったろう。

 敵は取りますから、と冥福祈る野獣たち。

 一方、兄妹は目を背けながらも震えた声で言う。

 

 「に、兄ちゃんじゃない・・・兄ちゃんは柿色の着物着てる・・・」

 

 「!」

 

 兄妹の言葉は鬼によって捕まえられた人が何人もいることを示唆するものだった。

 こうなってはぐずぐずしてはいられない。これ以上被害を広げないためにも、そして彼らの兄を助けるためにも一刻も早く屋敷の中にいるであろう鬼を討伐しなければならない。

 

 「浩二さん、ナオキさん、善逸、行こう!」

 

 「そうですね・・・行きましょう」

 

 「敵を取らないといけないってはっきり分かんだね」

 

 炭治郎の言葉に頷く野獣と木村。一方善逸は顔を青くしながら首をぶんぶん横に振る。

 こんな状況になっても臆病な様子を見せる善逸に炭治郎は般若のような顔を見せた。善逸の顔がさらに恐怖に染まる。

 

 「そうか・・・分かった」

 

 「ヒャーッ何なんだよぉー!!なんでそんな般若みたいな顔すんだよぉー!」

 

 「無理強いするつもりはない・・・あっ、そうだ(唐突)おい、善逸」

 

 「え、何」

 

 「お前さっき俺ら冥福祈ってるとき時(逃げる隙を窺うために)チラチラ見てただろ(因縁)」

 

 突然いちゃもん、因縁をつける炭治郎に善逸の表情に困惑の色が加わる。

 

 「いや、俺見てないよ。逃げようなんてしてないよ」

 

 「嘘つけ絶対逃げようとしていたぞ」

 

 般若の表情で因縁をつける炭治郎。そこに野獣も参戦する。

 

 「あっお前さ善逸さ、さっきヌッ、祈ってた時にさ、なかなか(草陰から)出てこなかったよな?」

 

 「そうだよ(便乗)」

 

 「い、いやそんなこと・・・」

 

 「は?(威圧)逃げてんじゃねーぞ、鬼殺隊士のくせによぉ」

 

 震える善逸に木村がどすの利いた声で言う。

 野獣と木村は溜息を吐くと、善逸の両脇を固めその腕をがっちりとつかむ。

 

 「じゃあ俺が歩かせてやるか!しょ↑うがねえなぁ・・・(悟空)ほらいくどー」 

 

 「あーーっ!!分かった、分かった!!行けばいいんだろ、行くよぉーっ!!」

 

 二人に両脇を固められながら屋敷へと歩き出す善逸。

 炭治郎は三人の後を追う前に、震える兄妹の前に背負っていた禰豆子の入っている木箱を置いた。

 

 「もしもの時のためにこの箱を置いていく。何かあっても二人を守ってくれるから」

 

 そう言うと炭治郎は踵を返し野獣たちの跡を追った。

 こうして野獣と炭治郎、木村と善逸の四人は鬼を討つべく屋敷の中へと入っていった。果たして中にはどのような鬼がいるのだろうか。生きている人はいるのだろうか。

 少なくともこれまで対峙してきたよりも更に強い鬼がいるであろうということだけは予想された。

 

 

 

 

 

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