不世出の考察班たちによる語らい   作:アル・パッキャ

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Q、原作者と素材にしているモンスターが被らないような不世出個体を作りたい
A、そもそも原作に出てないモンスターから作りましょう



試合放棄

892:秀舞

ここで派遣メンバーを紹介したいと思います

 

893:ノーローン

唐突

 

894:幌宵

次スレでいいじゃん

 

895:プラリア

最終学年で来る転校生的な気まずさ

というか派遣ってあるんですね

 

896:円淵ユーカリ

初めまして

 

897:ノーローン

神代班の人だ

 

898:雑踏鯨

なし崩しに来たな

 

899:秀舞

>>895

一時的に来る場合とかね

 

900:たぶんきる

名前全部縁で草

 

901:秀舞

彼女、割りと重要な事知ってたのでちょっとお呼びだしです。ゴーレムについて

 

902:幌宵

ゴーレムかぁ……機械興味ないよね

 

903:秀舞

と思うじゃん?

 

904:円淵ユーカリ

私以前初心者の頃にジークヴルムから呪いを付けられたんですよね

 

905:ノーローン

ほうほう

 

906:円淵ユーカリ

聖女ちゃんに会うこともできなかったのでしばらく放置して、そのまま近くの遺跡に行ったんですよ

そうしたらゴーレムが逃げるんですよね

 

907:ドラタン

あれ呪い無反応じゃ?

 

908:たぶんきる

ツチノコさんは襲われた……リュカオーンとジークヴルムの呪いに効果のその辺りの違いって無いですよね

 

909:プラリア

二種類のゴーレムがいるってこと?

 

910:円淵ユーカリ

あ、でも鐵遺跡とか残骸遺道のゴーレムは襲ってきました

 

911:ノーローン

そりゃツチノコさんもあんな早さで駆け抜けてたら一々検証なんかしないよな……

 

912:幌宵

呪われるプレイヤーってめったに身内には出ないしね

あれに認められるくらい善戦するの普通に難しいし

 

913:雑踏鯨

検証不足の四文字が刺さりすぎて自己弁護が捗る捗る

 

914:たぶんきる

言うな

 

915:秀舞

さてさて皆さんはなぜゴーレム系が好きではないのですか?

 

916:雑踏鯨

ナチュラルにうざい……教育テレビのノリってふと辛くなる時あるよね。普段はほほえましいんだけど

 

917:たぶんきる

わかる

 

918:秀舞

>>916

>>917

泣くぞ

 

919:幌宵

・思考がない

・これからの進化がない

・他の生態系に関与しない

の3ないが生物と違うと思ってる

 

920:ドラタン

思考がないのは確かに生物とは違う

細菌の方がまだ

 

921:プラリア

新大陸ドラゴンズも菌でしたからね

二種類以上接種すると爆裂するバイオレンスウイルスですよ。共生不可にも程がある

 

922:ムセン嵐

隣からすすり泣く声が聞こえる

 

923:円淵ユーカリ

>>919

あ、体が鉄製とかそういうのは別に関係ないんですね

 

924:たぶんきる

鉄分は人にも入ってるし特には

 

925:幌宵

全身水晶の生物がいる時点で今さら

 

926:雑踏鯨

>>922

幌宵姐さんが直後に答えたのに??

 

927:ノーローン

シャンフロ、秀舞のためにMnd値かSAN値実装してくれ

 

928:秀舞

演技だよ

 

929:たぶんきる

音声通話も繋がってないのに嘘泣きするのは変人定期

 

930:ムセン嵐

次は号泣し出したぞお前ら

 

931:円淵ユーカリ

話を先に進めてもらっても?

 

932:プラリア

はい

 

933:雑踏鯨

はい

 

934:幌宵

いいよ

 

935:秀舞

どこまで話したっけ

 

936:ドラタン

ゴーレムに畏怖から逃げる意志があるなら生物として認めてやってもいいんじゃないかって話です

 

937:秀舞

そうそう、ゴーレム独自の不世出個体を考えるのも我々の範疇じゃないかなって

 

938:プラリア

けど機械は専門外ですよ

 

939:幌宵

機械の不世出ってなによ

 

940:ノーローン

製作装置の変形による規格外品

 

941:ドラタン

熱とか衝撃とか?

いいかも

 

942:雑踏鯨

それだと変形した装置が直らない限りずっと生まれてくるから、エクゾーディナリーというより一種の進化に当てはまるんじゃね

 

943:円淵ユーカリ

規格が考えにくいなら素材から考えるのは?

 

944:プラリア

希少素材が混入したゴーレム、なるほど

 

945:秀舞

よほど素材にこだわらないと手軽に再現できそうなのが難点か

 

946:たぶんきる

素材だけ違っても骨格と機能が同じなら同種って判定されそう。オーバドレスみたいな

 

947:ドラタン

水晶ゴーレム、見たいけども

 

948:ノーローン

始めてみると難しいな……

 

949:円淵ユーカリ

いっそ機械のハードではなくソフト面の異変は?

 

950:雑踏鯨

ゴーレムのソフト とは

 

951:ムセン嵐

あ、あれ外部から行動プログラムの入力はできたっぽいぞ。そこをソフト認定してもいいんじゃね

 

952:秀舞

マジで?!

 

953:ムセン嵐

マジマジ。少なくともアルファ型は、フレーバーテキストにその手の事が書いてあった

 

954:ドラタン

じゃあプログラムに干渉するような要素も考えなくちゃ

もう情報系のメンバー連れてきた方が早いのでは?

 

956:雑踏鯨

wikiを重くするだけじゃなかったのかフレーバーテキスト……

 

957:ムセン嵐

あ”、フレーバー全集で殴るぞ

 

958:ノーローン

wiki重すぎるのが悪い

あとwikiの編集のために大学のスパコン流用したら編集時刻と貸し出し記録からキョージュにバレてリア凸された奴いる話本当好き

 

959:秀舞

その話広まってんの嘘でしょ…………

 

960:幌酔

お前なんかい

 

 

 

 鉄の鯨乙女は既に目覚めた。次に鳴いたのは山の如き巨象。彼女の咆哮は全地に轟く。

 人に外付けの武器と知恵を与えて後押す「勇魚」とは異なり、「象牙」は人体を歪め、再定義して強める。生命の冒涜とも言えるが、結果だけで捉えるならば善行に類される。故にこそ彼女の啼声に含まれたのは悪意ではなく愛。

 

 我が子らを、強く逞しく育ててやりたい。

 

 母の呼び声は一瞬の信号として巡る。古代よりの工房機械群が呼応し、ほんの僅かに回路を組み換え……そしてまたマニュアルに従ったゴーレムたちを吐き出す。だがその一瞬の回路で組まれた個体は。

 彼女らは既に敗れた。しかし希望はまだ残されている。

 

 ◆◆◆

 

「金策金策ゥ! 」

「バカギャンブラーさん、稼ぎ方までギャンブラーなのマジでバカだと思うよ」

「だまらっしゃい!」

 

 去栄の残骸遺道。エイドルドからイレベンタルへ続く、雑多な荒野に2人のプレイヤーがいた。

 土壁でネスティングゴーレムを囲い込み、丁寧に処理している道化師然とした女とやけに刺々しいタワーシールドを掲げる男。ただしテンションは対照的で、女は底抜けに明るく、男はこの世の終わりのように陰っていた。

 プレイヤー間で下らない賭けをして、負けに負けた女はネスティングゴーレムから産出するレアフィギュア目当てにここを訪れていた。男はただの付き添いである。

 

「過去に最高額いくら出たと思ってんの?!」

「いくらなの?」

「いくらだっけ」

「バカじゃん。え、こんなんに俺呼ばれたの?」

 

 きゃいきゃいと無駄口を叩きながらも寄ってくるゴーレムたちを処理する手際に隙はない。彼らは樹海の恐竜地獄を経験した新大陸からの出戻り組であり、ここらのモンスターでは相手にならない。

 しかしあまりな言われように心は傷ついたのか、女は涙のペイントをヨヨヨと拭う。

 

「ひどい、ひどいよぉ。そんなバカ連呼しなくても」

「まぁカウンターシールドの在庫補充にはなってるから良いんだけど……バカなのは否定させんぞ」

 

 接近していたキャノンボールゴーレムを刺し潰し、爆風すら抑え込む。男自体は軽装でも、この盾の防御があれば何も問題ない。そして攻撃用のジョブスキルがなくとも、急所を貫けば殺せる。それがシャンフロエンジンだ。

 結果として男は盾に攻撃機能を持たせ、本人が壁役と回避用にスキルを振り分けるスタイルを採用している。

 

「ん」

「ナイス」

 

 危険察知のスキルが鳴る。予兆の死線が見え、盾を右前に備える。飛来した弾丸が弾かれた。

 いつも通りのゴーレムの攻撃だと思った。

 

『モンスター不世出の発見(ディスカバー・エクゾーディナリー)!』

 

『討伐対象:ガンマユニットゴーレムPM(パトロールマスケッター)2型“示愛砲機(フードジョワ)”』

 

『エクゾーディナリーモンスターとの戦闘が開始されます』

 

 丘の頂上がシルエットを戴く。見慣れた影。しかし装甲の色が赤い。通常なら白に近い灰色だったはず。あれはピンクと言ってもいいかもしれない。下半身のキャタピラーを回し、人型の上半身は少し太いライフルを構える。

 

「……金策?」

「語彙が金策しか残ってないんかお前」

「倒す? 倒せる?」

「まぁ倒せるか……? リポップもスパン長いとはいえあるし、少しでも情報あればライブラリなら買い取ってくれるしで、挑んで損はないな」

「よーしそれじ」

 

 女の胸が破裂した。即死。機械仕掛けの弾道による曲射。危険察知のスキルも他人までは範囲に捉えない。

 レアモンスとの遭遇による動揺が招いた結果に舌打ちする。そして盾を前に押し出して走る。タンクにはあり得ぬ速力。何発か正面から当たるが気にしない。

 遠距離攻撃が主体の相手だ。懐に入らなければジリ貧になる。

 

「せめて情報料くらいは分けてやらないとな!」

 

 (あばら)に差し込む弾道の予兆。曲射だ。盾を横に。

 前が(ひら)ける。ライフルを構えている。真正面と右前から予兆の線が増える。連射速度が早すぎる。これは()()()()個体なのか。

 初弾の衝撃の方を脇見する。別のPM(パトロールマスケッター)2型。シャンフロにおいてゴーレムとは大概が()()()である。集団でポップすることもザラ。

 連携があるわけでもない。しかし偶然にもタイミングの重なった二弾。前のカバーは間に合わない。被弾を許してしまう。

 

(所詮は旧大陸のモンスター、素のVITでも耐えられる)

 

 無論ダメージはあるだろう。けれど相方は破裂した弾丸も、自分ならその余波すら生き残れる。

 胸の着弾点を凝視して力を込める。

 そして胸に空いた穴を、幻だと思おうとした。

 

(どうして)

 

 二号人類(プレイヤー)を産み出した「象牙」が授けた魔弾。“示愛砲機(フードジョワ)”の弾丸は、プレイヤーと触れた瞬間に通り道を形成する。文字通りに肉体を歪めて。急所さえ貫けば死ぬシャンフロエンジンにおいて、プレイヤーの天敵に等しい。

 そして、道化師の女は()()したのだ。火薬による爆発ではない。どちらかと言えば、魔法的な要因が仕込まれている。

 

「いっ」

 

 肉や筋繊維が歪み、引き攣るような痛みが襲う。障害を無視して一直線に弾丸はある臓器を目指す。

 

 封臓。超常の基。マナ粒子を蓄積し、プレイヤーやモンスターに必須となる臓器。そこへ、着弾した。異常量の純粋なマナ粒子をぶちまけ、肉体ごと破裂する。

 封臓を破壊されて生きれるはずがない。当然死亡する。

 

 だが“示愛砲機(フードジョワ)”は虐殺のためのゴーレムではない。次に彼らがログインした時は、封臓に直接マナ粒子を叩き込まれたことによりレベルアップしているだろう。

 

 ベヒーモスと共にあった過去の人類は敗北した。しかしプレイヤーは何度でも復活し挑戦できる。ならばこの試練は譲ろう。

 

 せめて彼らの試練に祝砲を。

 




不世出の理由は象牙ママのテンションがバグらないと生まれない。
エクゾスキル「死相崩輝(フードジョワ)」は封臓のドーピングです。スキル&魔法の威力とクールタイムを徐々に強化していきますが、最終的に耐えきれず炸裂して死にます。ルインスロンのスキル魔法版みたいな感じ。書くなら神代じゃなくて野生のゴーレムの方が設定的には良い気もしたけど物語性でいえばこっちなのでこっちですね

あと読んでくれるのはうれしいけど原作者にリプで届けるの心臓に悪いからやめてね……。二次創作のマナーとして約束だぞ☆
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