久遠Side
轟音は未だ響く。
しかし、どういうことか。
俺の向かう先からも似た音が聞こえてくる。
・・・ここ、怖い。
「・・・久遠、久々の荒事だけどどうする?」
「行く以外の選択肢はないさ。さとりたちがなんであそこで話してたのか。この先に答えがあるんだろうな・・・」
「そう、だね」
「思えば永久」
永久と会話を続けながら、ふと俺は永久に問う。
永久は「ん?」と俺を見て言葉を待つ。
「お前、どこ行ってたんだ?」
「・・・灼熱地獄さがしに行っただけだよ?」
「そうか。そうだったな。じゃあ、先には何がある?」
「・・・」
なんとなくわかった。
この先にはおそらく灼熱地獄とやらがあって、永久はそこでなにかを見た、または会った。
「ほら、行こ」
「うおっ!?」
体感速度が変わる。
おそらく、俺の走る速度をあげたんだろうか。
全く、そんな焦ることだろうか?
俺は内心苦笑しながら走る。
すると、開けた場所に出た。
そこには、大きな羽を広げた少女と、・・・永久に似た青いフードの少年がいた。
隣で、永久が目を大きく見開いているのがわかる。
「うわあぁああああっ!」
「!?」
「・・・」
フードの少年が、つい今大きな羽を広げていた少女を蹴り飛ばした!
少年はこちらを見やると、舌打ちをして空間を捻じ曲げ、亀裂へ飛び込んだ。
「待て!」
俺はその亀裂へ駆け寄るとすぐさまそれは閉じられた。
やや近距離にいた少年に、その顔を確認するまでもなく逃げられた。しかも、忌々しげな舌打ちつきだ。たまったもんじゃない。
「・・・また逃げられちった」
「いいよ。また必然があれば、ね!」
「ああ」
永久は笑いかけてくれる。
必然、か。
・・・もう無いかもしれないのに、どうしてそう言えるんだろう。
俺は不思議でならなかった。
「うう、痛た・・・」
「!大丈夫か、あんた」
「うぇえ・・・頭いったぁ~」
頭を抑えた羽を持つ少女が唸る。
俺が声をかけてもスルー。
永久が呆れたようにため息をついて声をかけた。
「・・・おくー、お空。私だよ」
「えっ。あー!チワワ!」
「永久だよ!」
名前を間違えるばかりじゃあ飽き足りないのか、俺を指差した。
会ったことない人だぞ、俺。
永久が自身を指差しながら言えば、「ああ!」と納得したように手を叩いた。
・・・といっても、片手は多角柱ですけどね!!
「・・・この子は霊鳥路空。この通りおバカさんっていうか、なんていうか」
「うん、大体察した。大丈夫」
「そ、そっか」
「それで・・・えーっと、なんだっけ?」
「なにが?!」
空が悩み出した。意味がわからない。
「そーだったそーだった、永久、その人は?」
「あ、それ考えてたんだ」
「俺は斎藤久遠。よろしくな」
「さい・・とう・・・くおん?」
「そうだ」
「佐藤・・・くん?」
「誰だッ!」
省略しすぎな気がする。
・・・まあ、いいのだろうか。
「それでね、佐藤くん」
「定着した!」
「ありがとうございました」
「・・・へっ?」
空は深々と頭をたれた。
俺はその状況に理解が追いつかず、硬直してしまう。
何が起きている?一体、何が?
「・・・久遠、少年」
「あ、ああ・・・あれは俺も我を忘れていたからさ。それよりも、怪我はないか?」
「うん!無事!」
「ならよかった。それにしても、地上での間欠泉はなんだったんだろう」
「・・・お空、知ってる?」
「なにをー?」
「ああいやなんでもないや」
これは「しらない」って言うオチだな。なんとなくわかった。
俺は空の不思議そうな顔を目を逸らすことで視界から外す。
誰か彼女に人並みの頭脳をあげてください。
「・・・あとでさとりに聞くか」
「そうだね。お空、歩けるよね」
「うん、もちのろんだよ!」
勢い良くかけ出した空に、俺は苦笑する。
元気なのはいいことだ。
俺は永久に目配せして、空の隣に行った。
・・・もちろん、時を止めてもらって、さ。
驚いてはいたけれど、その驚きはなんだか嬉しかった。
金切り声は上がらなかった。殴られなかった。
ただ空は、ポカーンとこちらを見て、言ったのだ。
「ホリックはなに?」
いい間違えだったらしい、ホリックを永久が訂正した。
そして同時に説明する。「私の力だ」と。
空は納得したかはわからないが、へぇ、と声を漏らしていたのを聞いた。
「・・・久遠さん」
きっと、暖かい笑みを浮かべる彼女を見かけるまで、あと何歩だろうか?
しかしまだ終わりません。
久遠「・・・地霊殿は伸ばすんだね」
いやあれですよ。
久遠くんと早苗さんのからm(殴
久遠「早苗先輩かぁ・・・」
ねえ久遠くん、何で殴られたのかな、俺は。
久遠「なんとなく、かな」
瀬良「でもさ、地霊殿内のお話やってからだよね」
まあそうですね。
この続きは少し地霊殿と繋がりあるだけで、日常編扱いにしようと思ってます。
久遠「ふぅん・・・。異変ではないと」
はい。
名付けるとなると・・・。
『ピクニックに行こう!~守矢神社~』
って感じになります。
久遠「よし締めようか」
あれおかしいな無視された。
瀬良「ではー」
・・・また次回!