久遠side
こんな時、永久がいればと思う。
短い時間で、すべての家を鎮火できるからだ。
泣き事いっても仕方がないので、俺は水の精霊に目くばせする。
「・・・全力な」
「え?」
「この里中を覆う水の膜を二個作って、それを一緒に壊す。使用する水は『柔』、これ以上里を荒らさない。俺がコントロール手伝うから、・・・できる?」
「もちろんですわ!」
強くうなずく水の精霊は、さっそく作業に入った。
それを見た久遠は近くの燃えてる火を見て、指を鳴らした。
「その間、暴れる妖怪どもは火で・・・おらよっ!」
「おっ!?なんだよ、此奴と共同作業かぁ?」
「お前は妖怪の行動の制限。包んでやれ」
「家には火つけないようにすりゃあいいんだろ?」
「ああ。鎮火したら土を呼んで戦うさ」
「・・・火が消えるもんなぁ」
火を見上げ、火の精霊はボソッとつぶやいた。
久遠は、火の精霊をなで、「頼むぞ」といった。
それに機嫌を浴した緋の精霊は、「おう!」と声を上げる。
「・・・ぼっちゃま!」
「コントロールか!」
「・・・っ・・・ううっ」
小さな手をこわばらせ、その場の風景が変わる。
水に覆われた里は、どこか青く見え、その中にいる人々はなんだなんだと空を見上げた。
俺もネックレスをつかみ、念じる。
この膜のあるべき姿を想像し、そうであれと念じ続けた。
「おい!精霊使い!勝手なことをするんじゃない!」
「・・・火の精霊、制限できるところまで、制限を頼む!」
「ああ、任せろってんだ!」
次の瞬間、人々を襲っていた妖怪の動きが変わった。
おびえるような、怖がるような行動をとったのだ。
つま先からジジ、と登る炎。
それは痛いだろう、苦しいだろう。
だが、それはお前らがこの里にもたらした苦しみなんだ・・・!
「ぼっちゃま、張れました!」
「土、こい!」
「・・・話は聞いてた」
「膜に向かって石つぶてを投げて、俺の腕に岩を頼む!」
「水、耐えて・・・」
「はいですわ!」
同時に三匹も出して、俺自身、少しきついところもある。
しかし、これは俺の問題じゃない、里が危険にさらされてるんだ、早く、早くどうにかしないと!
「永久ァアアアアアアアアアア!!!!」
「待たせたね、久遠!」
ふわっと俺の背後に現れた永久が土の準備時間を短くする。
俺の腕には石つぶてがまとまってできた岩石がくっつき、固定される。
そのうえ一個だけ、石つぶては膜に当たり、膜は勢いよく裂ける。
裂けた瞬間、降り注いだ水滴が火にあたり、その火を消していく。
火の精霊は姿を消した。
途端、俺は走り出した。
永久の捜査のおかげで、普通よりももっと早く走れるように見える俺は人々を襲ってる妖怪を殴り倒していく。
一緒の場所へ寄せ集めるように飛ばし、全部殴った後、それを巨大な岩石を作っていた土の精霊が集まった妖怪らを押し潰した。
約、三分ほどの出来事だった。
「はぁ・・・はぁ・・・もう、いないよな・・・」
「うん、妖怪は全部倒した。でも、ミレイとアイリスがいないよ!」
「ちっ、永久!慧音さんとこから、俺の荷物を一式もらってきてくれ!俺は先にいってる!」
「了解!」
☆ ☆ ☆
第三者side
目の前で起きた出来事に、ミレイとアイリスは唖然としていた。
人里を何か、青い膜が覆ったかと思うと、それがはじけて消えたのだ。
「・・・これって、久遠?」
「うわ、まった大きいことを・・・。暗いのによくやるわね」
「は、はやく合流しよう!」
「そうね。久遠も、大きな力を使ったみたいだし、人里の人が気がしてないか不安だし」
「気がしてたら、そこはアイリスの出番だね」
「あんまり、人に見せるものじゃないのよ?」
苦笑しあいながら、二人は人里の中へ入っていった。
合流まで書けませんでした・・・。
そうか、一話一話が薄いからかかるのか・・・。
ミレイ「というか、これって・・・あんま進んでないような」
はい、そうですね。
久遠「ダメじゃねえか」
視点ごとに、時間を合わせておくというのもなかなかに難しいんですよ?
久遠「そうなのか?」
私は難しいと思います。
はい。
・・・えっと、では、これで!
ミレイ「・・・じゃあね!」