幻想散々的   作:Lan9393

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百二十五話:「なにそれっ!!!」

第三者side

 

 久遠が鎮火作業・妖怪退治までを済まし、ため息をつく。

ここまで多く力を使うとは思ってなかったのだ。

ややバテながら久遠はその場に倒れ伏した。

 

「久遠君ッ!」

 

遠くから聞こえてくるその声を薄れていく意識で聞きながら、声を絞り出す。

 

 

 

 

「―――――眠い」

 

 

☆  ☆  ☆

 

 

 

 ハッと覚醒すると、そこは見覚えある神社の一室だった。

なんでここに居る?不思議に思いながら久遠は起き上がり首をかしげる。

 

「起きた?」

 

顔を覗き込んでくるのは黒髪の女―――霊夢だ。

久遠は霊夢の顔を見て、口を開こうとしてやめる。

 

「・・・聞きたいことはだいたいわかるわよ。人里で倒れたでしょ」

「あ、ああ」

「慧音に無理言って異変解決のために借りてきたのよ。ミレイと一緒に」

「借り・・・?!・・・その神成は?」

「あんた、ミレイのこと名前で呼びなさいよ」

「は?なんで?」

「私が分からないから」

「自分勝手」

 

そう言うと、次の瞬間久遠の目を霊夢の指がつぶした。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁっぁぁ!!!!!」

「さて、ミレイを呼んできますか」

「霊夢、今の悲鳴・・・ねえ、その悶えてるのは久遠君でいいんだよね?」

「ええ。えっと、まず話がしたいんだっけ。終わったらこっちに来なさいよ」

 

霊夢が部屋から出ていくと、ミレイが悶える久遠の隣に座った。

 

「・・・おーい、生きてるー?」

「俺の目は死んだ」

「ドンマイ。それで、話、始めていい?」

「こいつ・・・ッ・・・なんだ?」

 

きょとん、としたような顔をする久遠に、「え?」とミレイも首をかしげる。

 

「・・・話って?」

「・・・だ、だから、その・・・。た、叩いちゃったじゃん」

「ああ、そのことか!」

「覚えてなかったの?」

「いや?そうではないけど、ミレイ・・・が忘れたのかと思ってさ」

 

ミレイは名前を呼ばれて驚いたように目を丸くしたが、どことなく恥ずかしそうにする久遠を見てくすりと笑って、口を開いた。

―――が。

 

「ごめん」

 

先に謝ったのは久遠だった。

 

「・・・永久がいなくなるの、よくあるから、怒る訳が分からなくって・・・。でも、ごめん」

「わ、わかってないんじゃん・・・。っていうか、よくいなくなるって言ってよ!目的のためにがどうとか、それを言われてもわかんないって!」

「悪かった悪かった!俺が悪い!ごめんって!」

 

前かがみになって言葉を放つミレイの前で手を合わせ必死に頭を下げる久遠。

からかう意図も、ふざけた様子もなく、真剣に謝罪しているのだとミレイはそれ見て取れた。

ため息をつきながら、ミレイは次の言葉を吐く。

 

「まったく・・・。私もごめんね、つい叩いて」

「いや、ほら、俺が悪いわけだしさ。しかたねぇよ」

 

紳羅は苦笑した。

 

「・・・えっと、話は終わり、でいいか?」

「うん。謝りたかっただけだから」

「・・・それどころか、文句を言われたような・・・」

「なんか言った?」

「いえ何も」

 

ぼそりとつぶやくと、ミレイが鋭く睨むように見てくるのを顔をそむけてやり過ごそうとする。

久遠はミレイの背中を押しながら、部屋から出す。

 

「あら、話は終わった?」

 

部屋から出ると、すでに扉があいてるところから、霊夢が声をかけてくる。

そこへ入ると、ミレイは後ろ手で扉を閉めた。

 

「ああ。お待たせ。んで、なんで借りてきたんだ?」

「異変解決のためといっているだろうがこの野郎」

「イダァアッ」

 

大幣が久遠の額にクリーンヒットする。

大幣(きようき)を回収したミレイが霊夢にそれを返す。

 

「えっと、異変を起こした人は知ってる。けれど、そいつがいるところが分からない。これがアイリスから聞いた情報」

「アイリス?いないけど」

「茶を淹れてたのよ女の敵」

「後頭部ッ」

 

スコーンッと後頭部にヒットしたのはおぼんだった。

それを手にもって後頭部を抑える久遠は、後ろから来たアイリスをにらみつける。

 

「てめ・・・ッ」

「はい、霊夢さんお茶。・・・それで、場所を突き止めるためにどうすればいいかなって」

「今回、私の勘が鈍くなってるのよ。この暗闇のせいかしらね。ミレイ、方法は何かある?」

「・・・まあ、一応」

「「「えっ」」」

 

ミレイが考えるようにそうつぶやく。

そのつぶやきに三人は一様に驚くような声を上げた。

 

「・・・して、その方法とは?ミレイ先生」

「久遠君それやめて。・・・・・・えっと、私の能力」

(名前呼びを拒絶されてしまった)

「・・・とりあえず、私は役に立てないだろうから助っ人は呼んでるわ。能力は後で使ってもらうわね」

「うん、わかった」

「助っ人?」

 

 

 

「おーいっ、霊夢さーん?きましたよー?」

 

「あ、来た」

 

聞き覚えのある声に、久遠は冷や汗を浮かべた。

 

「入っていいっすかー」

「ええ。上がりなさい」

「うぃーっす・・・あ、久遠とミレイだー」

 

霊夢に許可され、部屋に入って来た男が久遠・ミレイの二名のほうを指さして笑った。

 

((呼び捨て?!))

 

それに衝撃を受けた二人は、現れた男―――赤紙、モグラ帽子、白い羽を持つ男―――を見て、二通りの声を上げた。

 

 

「あ!瀬良!」

「あの時の人?!」

 

瀬良と呼ばれた男は、ひらひらと手を振って見せた。

 

「やほ、んで、異変解決のお話かな?」

「そうよ」

 

霊夢と瀬良が自然と会話を始めるのをよそに、残った三人がひそひそと声を潜めていた。

 

「・・・ミレイ、あったことあるのか?」

「う、うん・・・まあ・・・」

「何あの変わった人・・・羽生えてるし」

「あれ?天狗って知らない?」

「妖怪の?でも、ここは―――まあ、何でもありのところってことでいいの?」

「うん」

「まあな」

 

久遠が適当に返事すると彼だけミレイとアイリスのもとを離れ、瀬良をぶん殴りに向かう。

アイリスは嘆息すると、ミレイに耳打ちをする。

 

「なんか心配になってきた・・・それで、ミレイはあの人にいつ会ったの?」

「三人で森から帰ってきた後、私だけ離れたでしょ?その時、真っ黒い『塊』に襲われて―――」

「なにそれっ!!!」

「しーっ、声おっきいよ!」

 

ほかの三人がバッと二人を向いたのに気づき、ミレイはアイリスの頭を軽くたたいた。

 

「・・・お二人、ちょっといいかしら?」

「は、はいっ!・・・なに?」

「とっとと異変解決に行け」

「・・・・・・だってさ。行こうぜ、ミレイ、アイリス」

「あ、うん」

「わかった」

 

瀬良の耳を引っ張りながら久遠は神社を出ていく。

それはどことなくイライラしてるようにも見えて、ミレイとアイリスは顔を合わせながら、その二人の後をついていった。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「こい、早く」

 

無表情で彼はつぶやいた。

 

「神成ミレイ、早く」

 

包帯をくしゃりと握り、手の平を掲げた。

 

「・・・迎えにはいかないけど、ちょっかいは出すから、早く―――――――」

 

 

ズモモモと生み出されたその黒いもやを、彼は見送った。




はいはいはいはい!!!!
次回から本格的に異変始まりますよーーーー!!!
よっしゃーーーーーー!!!!

久遠「・・・これ、いつ終わるかな?」
ミレイ「作者さんがやる気だしてるから・・・来月?」
久遠「待て、甘く見るな・・・二か月後かも・・・」
ミレイ「しかも、企画を九月からやるんでしょ?・・・やっぱ時間かかるね」

あのお二方。
さすがに俺もがんばりますよ!?がんばりますからね!?

二人「あっはい」

ひどい!


・・・くぅ、というわけで、頑張るんで、見ててくださいね!
目指せコラボ章来月終幕!

二人(来月なんだ・・・)

では!
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