幻想散々的   作:Lan9393

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萃夢想はじめーっす!!


萃夢想~集めた楽しさやいかに?~
三十三話:長い長い宴会を楽しんで!


想鵐Sido

 

今日でかれこれ十数回目の宴会となる。

・・・やりすぎだって?そろそろ感じてきてはいるさ。

だから、こうやって霊夢のそばで寝てるんだもん。

起きてろ・・・?

無理いうな。なぜか体が重くてたまらんだ。

すると、ふと霊夢が僕のひたいをぺちんと叩く。

 

「寝るんじゃないわよ?」

「わかってるって。ふわぁぁ・・・」

「・・・想鵐?」

「なにぃ?あくびとかしてないよー」

「してたじゃないのよ」

「さすが博麗の巫女~」

「隣なんだから誰でもわかるわよ」

 

ため息混じりに、霊夢がぼやく。

そうか。そうですか。

 

「平和だなぁ・・・」

「この長い宴会も、明らかにみんなおかしいって思うよねぇ」

 

だらーんとすると、霊夢が立ち上がる。

僕はそれをただただ不思議に思いながら見た。

 

「・・・・なによ」

「いやぁ、動かないと思ってたんだけど」

「失礼ね」

「だって、ねぇ・・・」

 

頬を搔きながら、僕は霊夢を見上げる。

 

「・・・異変らしいんだもの。やるしかないわ」

「どこいくんだ?」

 

途端に霊夢はため息をつく。

僕も、座って、膝を立てて霊夢に向く。

 

「紅魔館」

「・・・え、マジすか」

「まあ、一応前にあった異変の首謀者だし」

「紅霧異変だな・・・」

 

バサッ

羽音が聞こえたかと思えば、噂をすれば。レミリア、咲夜がそこにいた。

 

「あ」

「・・・?なにかしら」

「早くこの異変を止めろ、バカお嬢様?」

「なっ・・・!?」

 

レミリアは、霊夢のその言葉に涙目になっていく。

すると、咲夜はその前に出てくる。

その後ろ・・・レミリアの方から「うー」と聞こえるのは気のせいだと思っておこう。

咲夜にそれが伝わったようで軽く頭を下げられる。謝罪の念に気づく。

いや、いいんだけどね。

 

「残念ながらお嬢様は今回の異変にノータッチなの」

 

「「へ?」」

 

咲夜のそのセリフに僕らは絶句する。

レミリアは、「ノータッチ」と復唱する咲夜を見て、僕を見る。

そして、悲しそうにーーー寂しそうに、目を伏せ、眉をひそめた。

・・・?

っていうか、咲夜、復唱する必要あるのか。

 

「それに私たちは、自首しにきたんじゃなく、手がかりを持ってきたの」

「・・・?」

「宴会にくる亡霊ーー白玉楼の亡霊たちよ」

「・・・あ」

「なにも、異変の犯人は一人で全部行われてたわけじゃあないもんな」

「・・・幽々子、ね」

「いくにしても、このメンツで行くのか?」

「そうなるかしら」

 

刹那、「やほ~」という気の抜けた声とともに、噂をすれば(二回目)。

幽々子に妖夢が降りてくる。

すると、その瞬間、レミリアがグングニルを放った。

それを妖夢が前へ出て、体をひねり重力を乗せて刀で弾いた。

そしてグングニルと妖夢が着地したのは同時。

幽々子はそれを見て、扇子を口元に当て、「ふふっ」と笑ってみせる。

あーあー、出会い頭にやっちゃってまぁ。

 

「急に何のご用でしょう?」

「白玉楼の。この宴会騒ぎはなに?」

「・・・は?」

「あらぁ、誤解よ~」

「嘘だろう?私たちもなにもしていない。となればお前らだけだ」

「いえ、一応鈴仙・・・・・輝夜様方が」

 

妖夢は、鈴仙と口にしかけたところでハッとし、慌てて輝夜と言い直す。

・・・ん?ん?

 

「あいつらはないな。というわけで、やめてもらおうか」

「もう、気が早いわぁ~」

「幽々子様、お下がりください。ここは私が」

 

幽々子は「ありがとう」と言って、妖夢の後ろへ行く。

咲夜もレミリアの元へ行こうとするも、レミリアの視線に気圧されて一歩下がる。

 

「あなたが首謀者がどうか・・・斬ればわかる」

「そんな簡単にすべてがわかるとは思えないのだけれど、亡霊の従者」

「亡霊ではない、幽々子様だ。それに、教えを受けたのはおじ・・お師匠様。お師匠様の教えを侮辱するのか?」

「へぇ・・・じゃあみせてもらおうかしら」

「腕が落とされても泣かないでもらいたい」

「そうなるかしら?」

 

レミリアの頬には、若干、汗が浮かんでいた。

冷や汗か。無理するものじゃないぞ。

 

「・・・・っ!?」

 

レミリアは、飛ぶように走ってくる妖夢の一閃を避ける。

なぜ押されるレミリアよ。

妖夢はどっちかといえば、焦っているのかもしれない。

弾幕ごっこではない。もうすでに『殺し合い』である。

またもう一閃、返した刀がレミリアの鼻先をかすめるも、レミリアは後退し体制を整える。

グングニルを手にし、無差別に突き刺し出す。妖夢はそれを刀で弾いたり流し、さばいていた。

そして、両者が離れる。

すると次に弾幕が形成されていく。殺傷力のありそうな、細い針のような。

フリーダムな弾幕だなと片隅で思いながらも、内心焦る。

どちらかが死ぬかもしれない、のに。

弾幕が相殺しあい、互いの頬や耳、肩などにかすり、服や肌を切る。

止める人は誰一人としていない。

そして妖夢が前へ突進し、ついにレミリアの腕に切り傷を与えた。

 

「くっ・・・」

 

グングニルを構えたレミリアに、妖夢はバック転とバックステップで距離を取る。

どこに着地するのかがわからなかったレミリアは、グングニルを投げることはしなかった。

そして、レミリアが妖夢に突進する。グングニルを構え、妖夢を突き刺すようにしながら。

それは弾かれ、僕の方へ向く。それを予想したかのようにレミリアは笑った。

まさか、これが狙いで?!

そのグングニルを枯らす間もなく、

ーーーー刹那。

 

「やめなさいっ!!!」

 

霊夢が怒声を放つ。

ピタッとそのばで動きが止まった二人は、息を吐いて下がる。

しかし、レミリアと咲夜を警戒するように、刀をしまっていても、その柄に手が触れていた。

 

「なんのための弾幕ごっこよ」

 

そっちですか。

 

「んで、何が誤解なのよ幽々子」

「うふふ、聞いて驚きなさぁい♪」

「なんでそんな得意げなのか知りたい」

「・・・幽々子様のお考えを聞いた時、必ずと言っていいほど私が反論できていたのですが、今回のお考えは・・・できませんでした」

「・・・・・そうか」

 

妖夢が反論できれば自信は低下するのか。

・・・大変だなぁ、妖夢。

 

「私たちはなにもしてないわ。紅魔館方もしてないってなれば他の誰かよ~」

「たとえば、想鵐さんや未來さんといった方ですね。永夜異変の方々はノータッチと思われます」

「っ!?」

「それも、そうね・・・」

「もー!私の言葉取らないでよ、よーむぅ」

「失念しておりました。どうかご処分ください」

「でも、言いたいことはあってたからいいわっ♪」

「お許しいただき、ありがたき幸せです」

 

いつのまに妖夢はこんな固くなったんだろう。

っていうか処分て。幽々子冷や汗かいたぞ。

 

「にしても、魔理沙の一人も動かないなんておかしいわね・・・動くかと思ったのに」

 

そんな霊夢の言葉に僕は全力で突っ込んだ。

 

「魔理沙が二人もいたら怖いぞ!?」

「それも一理あるわね・・・」

 

幽々子は、妖夢の頭を撫で、抱きしめながら笑った。

く、羨まけしからん・・・!

レミリアはため息混じりに次の言葉を放つ。

 

「・・・楽しいのは嫌いじゃないけど、こうも続くといっそ気持ち悪いわね」

「ですね・・・妖夢」

「は、はいっ!?」

「・・・」

「・・・あ、はい」

 

目を合わせ、妖夢はそのあとにすすすと僕に近寄る。

 

「えっ」

「あ・・・え・・・その・・・」

 

妖夢はもじもじとし、指と指をくっつけたり離したり。

僕はそれが可愛くってつい顔に熱が集中する。

すると、後頭部、顔面に激痛が走る。

顔面には霊夢の手のひら。ああ、アイアンクローか。

後頭部に、魔理沙のと思われる箒。その上には魔理沙が乗っている。いつのまに。

 

「・・・・なに顔赤くしてるのよ」

「理不尽だぜ・・・」

「そんなバカな」

 

妖夢が視界のはしでオロオロしているのが見える。

そして幽々子は笑っている。笑ってないで助けてくれ。十円ハゲができる。

レミリアは呆れたようにため息をつき、咲夜は苦笑い。前は助けてくれたのに・・・。

 

「んで、おい。行くんだろ?」

「・・・・ええ」

「いてて・・・問題は、『誰が何のためにどうやって異変を起こしたか』なんだよね」

「そうだなぁ、まだ見たことないやつってことか?」

「かもね・・・」

 

そこで、僕らは少し話し合ったあと、解散した。

アリスにも協力を仰ぎ、紅魔館組、白玉楼+アリス、霊夢+魔理沙、僕単体で捜索することとなる。

まあこれで平気か、と問われたのだが、僕はその組み合わせを押しきった。

あとで斬られるか刺されるかするだろうなぁ・・・。

 




単独行動するのか?!
あ、また連投するのでお楽しみに!

想鵐「・・・はぁ」
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