???Sido
目の前で転がる少年を見下ろす。
私は普段から小さめだと言われたせいか、なんとなく優越感がこみ上げる。おっと、それは黒ですよ私。私だって小町くらいには大きいんですよ。・・・背が。
気を失っているようで、かくんと倒れ伏している彼に、悔悟の棒で叩く。罪状はかいていないがまあいいでしょう。
「うっ・・・うぅ・・・」
「起きましたか」
「ここ、は・・・」
「あなたは死んでもいないのに罪を嘆きにきたのですか?」
「・・・え?ここって」
彼はキョロキョロと見渡す。ここは私の執務室ですがなにか。
急に彼女が連れてきては置いて行ったのだ。
彼女が誰かなんて今はっきりさせることではありません。後回しにします。
「私は四季映姫。まあ後にヤマザナドゥがつきますが・・・閻魔です」
「っ!?じゃあ・・・地獄」
「やはり人間に地獄=閻魔というものが染み付いているのですか・・・あってますが。それにしても、閻魔がいるからといってここが地獄とは限りませんよ?閻魔といっても、休憩は必要なのですから。だから私ら閻魔がどこにいても別に不満はないはずですがそこのところは大丈夫でしょうか」
「は・・・はい。すいませんでした・・・」
私がしゃべりだすと、彼は真剣に聞いているというようにうなずいて聞いてくれた。む・・・幻想郷にはいないタイプですね。珍しいです。
茶を飲んでやりすごしたり自分勝手にしゃべったり、仕事だって急に去ったり、あたふたしすぎて転けたり、高圧的だったり、壊してたり、賢者のお友達の西行寺のお嬢様を特に。「あらやだうふふ~。怖いわねぇ」・・・。聞いてはいてくれてるらしいのだけど。軽く流されてる感じが黒。
「あなたは?」
「白野想鵐。・・・それで、閻魔さん」
「四季映姫で結構。なんですか想鵐」
「・・・四季さん、帰りたいんですが」
「帰るところは」
「博麗神社・・・なんですけど」
「・・・ああ、あの」
知ってるのかという顔で想鵐は目を見開いていた。
幻想郷の素敵な巫女、博麗霊夢と博麗の巫女を知らない存在なんて、幻想郷にはいないのではないのかしら。まあ彼も気づいたのか、「あ」と漏らし納得している。
「あなたは異変解決にも向かっているのね」
「あ、はい」
「・・・そう」
彼は白、ですか。そう零すと彼の顔はうつむく。
「・・・・少しいいですか」
「・・・?」
私は手鏡を取り出す。これは、その人の過去を見ることができるもの。
浄玻璃の鏡・・・とも呼ばれているものですね。
本能的に察したのか、想鵐はバッと飛びすさった。
手鏡をかざして、小さく「ごめんなさい」と呟く。距離的に聞こえるはずない。今回ばかりは、私は黒。私が悪いのだから。まあだから堕ちるとかなんとかはないけれども。
「・・・・っ!」
見てしまった。
血もなにも見えない死を。一般的にありえない死を。
そして彼が黒だと察する。彼の能力が関係していると・・・。
「・・・」
「霊夢さんたちには」
「言った。僕は人殺しってね」
苦笑しながら彼は言った。
そして私の手をつかむ。
「だからなにかな。・・・いいや。僕を落として!!早く・・・早くッ!」
「・・・・」
私は絶句する。
普段から見ていた罪人はすべて嫌がった地獄を、彼は望んでいることに。
それほどまでに彼は罪悪感を抱いていると。
「あとあなたの罪はもう一つありますが」
「・・・」
「女たらし・・・」
「えっ」
彼は意味がわからないというようにきょとんとする。
フルフルと首を振って、私は悔悟の棒で彼のひたいをつつく。
「しばらく、記憶の中に沈みなさい。体の制御はしてさしあげましょう・・・。しばらく、もうしばらく・・・。後悔なさい」
「あ・・・・が・・・?」
彼はまた倒れる。
そして起き上がることはない。
「小町。・・・・小町!」
「へい!四季様なんでしょう!」
「寝ていないようで感心。彼女を連れてきなさい」
「彼女って・・・あの人ですか?」
「ええ」
「・・・あたいが?」
「いいから連れてきなさい!」
叫ぶ。
小町は「へい!」と声をあげ、走って行く。
「・・・なんなのかしらね、これは」
四季さんでてきたのだ。
想鵐「なぜだ」
うん。霊夢さんたちメインで話進められなさそうだったから。
それにしても花映塚ってどういう動機で誰が起こしたんだろう。
想鵐「調べろ」
霖之助「まあいきさつみたいなのはわかるけどねぇ・・・」
はうはう。
まあいいか。ではー!
次回から花映塚!あいつら動かなさそうだけど動かしますんで!