幻想散々的   作:Lan9393

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なんていうか・・・そのですね。
調べ物してましたはい。


四十二話:刹那、自然を感ぜ

「さてさて、オイラは『覚醒』した妖夢と戦いたいんだ。残ってくれるかい?」

「・・・・私は、想鵐さんを助けたいんです。退いてください」

「つれないっすねぇ。じゃあこうしよう」

 

急に現れた、赤い烏天狗–——赤髪赤目の烏天狗、園瀬良は、指を立てて、妖夢の方を向く。

赤髪が揺れる。

 

「オイラと戦えば、君の毒を取り除き、そして、黒幕を教えよう。倒さねばいけないものと、倒しても特に何も起こら無いものを」

「・・・わかりました」

「瀬良さん、私も」

「・・・オイラだけでいいっすよ。やっと『張り合い』のあるやつが出てきたんだ」

 

先ほどから態度の変わる烏天狗を見て、妖夢はうすら寒い殺気を感じる。

赤目が閉じられる。

妖夢は静かに刀を構えた。

すると、背後に控えていたもう一人の黒髪の女烏天狗もため息をつきながら構えた—————その時に、弾幕が銃弾のように上から彼らに降り注ぐ。

烏天狗らは横に飛びすさる。

上から紫の髪とうさみみが降る。

 

「もう、てゐ!敵がいるってわかってるなら降りようとしないの!」

「えー。もう、うどんげも撃ったじゃーん」

「鈴仙!ってことは・・・魔理沙。お疲れ様」

「おう!妖夢のやつどうかしたのか?」

「・・・首」

 

魔理沙はハッとする。妖夢の首のツルツルしたような、毒々しい色の『玉』を見て、その異変に気がついたのだ。

鈴仙は魔理沙の視線を追って、それを見て絶句する。

 

「妖夢!その玉は?!」

「た、玉?この異物ですか?」

「オイラ達の秘薬っすよ。毒を押し出して玉にして、それを切り離して飲み込めば死に至る・・・」

「切り離しても痛みは伴う、切り離さず戻しても死ぬ」

 

鈴仙は青い顔でそう告げた。

霊夢も妖夢も、それを見てなんとも言えない顔になる。

くつくつと瀬良は笑いをこぼし、次第に笑いは大きくなる。

 

「あはっははははははは!!!!あの男のためだけに!だけに!こぉんな劇薬飲んでさぁ?馬鹿らしいよね!」

 

瀬良が狂ったように目を剥いて小さな小瓶を摘まむ。

頬をガリっと掻いて、血が滲んで行く。

妖夢はその様を見ることができず、顔をそらす——と、

 

「妖夢!危ない!」

 

鈴仙が叫ぶ。

妖夢の居た場所に、瀬良の『刃』が振り下ろされた。

『瞬間的な速度』。言ってしまえばテレポーテーション。

瀬良はそれを見て狂気に満ちた喜びを顔に浮かべる。

その二人のやり取りを、妖夢の背中で見届けていたはずのフランドールは、妖夢のいた場所の少し後ろに尻餅をついて唖然としていた。

 

「え・・・?」

「フランドール様・・・大丈夫ですか?・・それと、退いていただけませんか」

 

何処となく冷めたような妖夢の声がフランドールの耳に入る。

フランドールは、びくりと体を震わせると、妖夢が口を開いたと思ってすぐ横へはねた。

その先で魔理沙に拾われる。

妖夢らの近くで、女烏天狗と鈴仙は『殺し』合っていた。

 

「ふ・・・!散符『栄華之夢』!」

「なんの!」

 

素早い動き。

鈴仙がぐるぐると回りながら細かい弾丸のような弾幕を張る。それは、全方位・・・鈴仙を囲むように位置してから、まっすぐ飛んでいく。女烏天狗は、それを風で吹き飛ばしながら避けていっている。

鈴仙はそれを見て、ギョッとしながらもまたおかしそうに目を細める。

弾幕やスペルカードを用いた、気の抜けない殺し合い。

霊夢はそれを、さすが「うさぎと烏天狗」と言うように見ていた。しかしまあ、本人はそれをよく思わず、顔をしかめるのだが。

 

「・・・ほら、あちらさんも始まった。オイラたちもやってもいいんだよ?」

「早く退いてください」

 

妖夢は呆れたように血走った目で刀を一閃してから、またテレポーテーションの如き速さで瀬良に近寄り、刀を振り上げた。

瀬良がそれを“刃のない”刀の取っ手で受け止める。

 

「!」

「これはね?」

 

ニヤリ、と瀬良が笑み、バックステップで距離をとったあと、意味もなくそれを振るった。

刹那、妖夢の肩がズパッと嫌な音を立て、血を吐き出した

痛みなど無かった。無きに等しい。

 

「真空の刃だよ」

 

近くの木々がメリメリと音を立てて、彼を覆う。風が吹き荒れる。

その中からは、絶えず笑いが聞こえてくる。

 

(・・・真空の刃。きっと間合いなんて関係ない。さっきだって音は聞こえた。殺さんばかりに音を立てて。きっと、劇薬とやらを飲んでしまった私なら・・・いける)

 

妖夢は首の異物に触れてから、苦い顔をして一回、片手で刀を振り、両手で構え直す。

 

(やれる。私なら・・・彼を倒せる)

 

暗示のように心の中でそう呟き続ける。

目を閉じ、風の流れと、彼の魂を感じる。

トン、と刀を指で叩いて、目を閉じたまま。そのまま、踏み込んだ。

 

「人符『現世斬』ッ!!」

 

木々は、その一太刀で切り裂かれた。




俺も頑張ったんだよ!!

想鵐「・・・まあいいんだけどさ」
霖之助「あはは・・・」

そろそろ本編で霖之助さんだしてあげますよー。

霖之助「本当かい?」

はい!

想鵐「その前に・・・僕!僕は!?」

えー・・・もうちょい待ってよ。

想鵐「・・・はい」
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