幻想散々的   作:Lan9393

44 / 129
わざわざonの意味を調べた←


四十三話:心境on真実

  メキメキと音がなる中、霊夢と魔理沙は飛んで移動していた。フランドールは魔理沙に抱えられたまま。

心配などは一切ない。信用しているという感情から。

 

「・・・なんで鈴仙は来たの?」

「ああ!てゐがいねぇ!・・・てゐを追っかけてきたんだとよ。まあ、あとは・・・フランもいるらしいって聞いて、な」

「想鵐のことは」

「聞いたら顔をしかめてたよ。『あの人は・・・波長が合わないんですよ』だと」

 

波長の問題か、とも思った霊夢だが何も言わず、ただ無言で移動する。

フランドールは、たまに後ろを振り返り、先ほどの恐怖に身を震わせる。

霊夢も魔理沙も、介入出来なかった自分を責めていた。

劇薬を飲んでしまった妖夢は、怒りより、諦めに近い感情を露わにし、自らが傷ついても冷静に刀を振るった。

なぜそこまで変えたのか。

 

 

『・・・飲みました。強くなる方法って、何かの薬を』

 

 

妖夢はなんのために強くなりたいのか。霊夢たちには、いつもならアタフタしたりと、バレバレな妖夢の心境がつかめなかった。

最近そうだ。想鵐が関わった中で、自らが悪い。そう感じる事件は多くなっている。

最初にもある。春雪異変・・・妖夢のおかげで霊夢と魔理沙との関係に一時的にヒビが入った。

永夜異変はとくに関わりはなかった。が、彼女自身思いつめたこともあった。自らの師匠を思い出すほどだ。

あの宴会騒ぎだって、あまり想鵐に妖夢はかかわらなかった。

出会ってからの日数はあるものの、異変ごとに見ていくと短い。

そもそもが想鵐は約一年ほど前にきたばかりだ。

そんなに人々との関わりがなくて当然だ。だがまあ、人(主に妖怪)が集う神社に居候し、霊夢の後について回れば人との交友関係は築けるだろう。

その交友関係で、妖夢は想鵐のために、何故強くあろうというのか。

霊夢は彼に惹かれたから。苦手な努力すらしてみようかなどというきっかけは、彼にあった。彼が人を殺すなどという過ちを犯し、未來を生まれさせたからであるのだ。

魔理沙は純粋に人柄に。そもそも、ほとんどが想鵐を想い、その人柄に惹かれているのだろう。

彼女らが想鵐を助け出すのは、その想いからである。

霊夢の場合は・・・異変、という意味もあるだろうが。

そんな時、霊夢はふと隣を見やる。魔理沙が何かを思いつめたようにこちらを見ていたからである。目が合った時、彼女は慌てて前を向いた。

 

「・・・なによ」

 

霊夢が意味不明、というような視線を送ると、魔理沙は「たはは」と笑って流す。

フランドールは魔理沙に抱えられ、その魔理沙の顔を見る。

複雑そうな、今にも泣き出しそうな魔理沙。

なにがあったのかと聞こうとした瞬間、魔理沙はフランドールの頭を撫でて速度をあげた。

霊夢はそれを黙って追う。フランドールはその魔理沙を見て、また彼女も心配そうに顔をうつむかせた。

 

「どうしたのぜ?さっさといくぜ!」

「さっさと想鵐を見つけて連れ戻さないとね」

「・・・いいや。想鵐は殺すのぜ」

 

魔理沙は止まったまま、フランドールを離した。霊夢も止まり、フランドールを引き寄せる。その眼光は鋭く、魔理沙を睨む。

無理したように笑って箒でブーストをかけ、彼女ならではの速度で飛んで行った。

 

「・・・魔理沙」

 

なにかを思いつめている。それしかわからない。

霊夢はフランドールと顔を見合わせて、それを追いかける。

後ろで爆音は響く。

命の終わりを示すような、大きなものだった。

 

「妖夢!?鈴仙!?」

「れいむ、れいむ!今は置いていこう!はやく、お兄ちゃん助けないと!」

「え、ええ。ごめんなさい、取り乱しちゃった」

「いいの!ほら!」

 

—————————————————

 

  カンカン、と小槌の音が響く。

開廷。

裁判長は頬杖をついて少年を見下ろす。

少年の隣には、少女がいて、その頬はひび割れていた。

ローブを着た男がその少女を押し倒し、その首に手をあてがう。

 

「・・・あなたは、歪な交友関係を持っているのですね。寂しい・・・」

「うるさい!お前になにがわかる!地獄に来て、平々凡々に暮らしてきたお前に!」

「・・・・・・なあ、なんで、なんで未来が地獄に・・・」

 

彼の体は動かない。未来と呼ばれた少女を見上げることも、手を組んだまま動くこともできないのだ。

未来はただその少年のとなりにいて、押し倒されて、頭を抱えるだけ。

 

「私は未来。未來と似て非なる真実。私が知れるのは、その人の真実」

 

たんたんと告げる。

彼は目を見開いた。なぜなら、彼の知っている未來はもういなかったのだから。

自分を尊敬して、明るくて、でも丁寧な彼女はもういない。

四季映姫のお供となってしまった、思い人の姿がそこにあった。

 

「・・・博麗霊夢。地獄に侵入。小野塚小町と風見幽香が対応。これが今の真実」

 

目を細くして、彼を見やる。

首にかけられた重圧にもろともせず。

 

「さあ、職務怠慢の罪へのお仕置きを考えましょう?」

 

地獄の主は、それだけいうと全員へ目を配る。

闖入者になんて、反応もしていない。不法侵入が罪であろうとも。




やっふうううううう!!!

想鵐「は、話の持ち運び方が雑すぎる・・・っ!」

しかたないよ!

霖之助「僕は出れたから満足だけどね」

結構前にね。
ではでは!また次回よろしくおねがいしますー!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。