カン、カン。
「さあ、始めますよ、貴方たち」
青筋を立てた四季映姫の目の前には、正座をしたフランドールと、胡座をかいてそっぽを向いて知らんぷりした魔理沙。
「霧雨魔理沙。貴方はまず盗みを自粛なさい。パチュリー・ノーレッジの本。十六夜咲夜の管理する倉の食物や飲み物。博麗霊夢からは甘味や賽銭を奪い、そしてアリス
マーガトロイドからは人形と相変わらず食物。白玉楼からは魂魄妖夢と酒を盗んだり・・・あなたは我慢というか・・・自重という言葉を知らないのですか?それにしてもまったく、あなたには厳しく処罰を与えなければいけません。二度とこれらの物を盗まないために、しっかり。ねえ、霧雨魔理沙・・・(ry」
べらべらと四季映姫が話し出す。
魔理沙は、「あー」や、「うーん」、「そーだねー」と、軽く流す。
全然まともに聞いていない魔理沙の代わりに、フランドールが笑顔でうんうんとうなずきながら聞いていた。
そして、フランドールはピタリと止まる。笑顔が張り付いたまま、頷いていた顔も、息も。
「あぅぅ?!待って!今人!半分人の人が盗まれてるって言ったよね!?いけないよね!?なんで妖夢盗んだの!?」
奇声を発した後、グワっと四季映姫の言葉を遮って叫んだ。
魔理沙は耳を塞ぎながら「あーあー聞こえないぜー」と聞いてないふりをする。
四季映姫をきょとんとすると、「こほん」と咳払いをし、魔理沙を見やる。
流石に魔理沙でも誤魔化し続けることは無理なのか、へへっと笑いながら言った。
「いやぁ、咲夜は勝手に逃げるから妖夢脅して『やれ』ってお願いしたらやってくれたのぜ!」
「何それ怖い」
八卦路を手のひらの上で踊らせ、魔理沙は人差し指を立てて言った。
フランドールが魔理沙を見て若干棒読みでその魔理沙を見ながらつぶやいた。
再び、四季映姫が咳払いをした。
「こらお二人。私のお話はまだ終わってませんよ」
「「はーい」」
魔理沙とフランドールは右手をあげ返事をする。
四季映姫はため息をついてから、しかたない、と顔をあげる。
すると、その視線の先にはふらつきながら、確かに歩いてくる、少年・・・想鵐の姿が。
「おや。もう『そんな時間』になりましたか?・・・あなたが早いだけですね。では、フランドール・スカーレットへのお説教をしたら灼熱地獄へ行きましょうか」
こくり、と想鵐がうなずきかける。
刹那。フランドールが想鵐へと飛びついた。
うなずかせないとでもいうように、必死に、殺させないというように。
想鵐は戸惑うように、フランドールの肩を掴んで、眉をひそめた。
止めないでと言っている。そう、フランドールは感じた。
「さて、フランドール・スカーレット。あなたの罪状は・・」
「わかってるよ」
「ふ、フラン?」
「私は、昔・・・お姉様が居ない中で、いーっぱい、いーっぱい壊しちゃったんだよ。お兄様と同じ。いっぱい、いっぱい、殺しちゃったんだよ。なんで罰さないの?!私も殺したんだよ!?」
「・・・落ち着きなさい、フランドール・スカーレット。わかっています。だから、あなたたちを罰するのですよ?」
四季映姫はふぅと息を吐くと、キリッとして想鵐とフランドールをみやった。
魔理沙は胡座の状態で、静止している。
「フランドール・スカーレット、あなたはレミリア・スカーレットの監視下にない状況で勝手な行動を取っていた・・・今もそうですよ。わかっていますね」
「うん・・・」
「なら彼と結末は同じ。レミリア・スカーレットには悪いですが、あなた方は灼熱地獄へ・・・・・・っ!?」
たんたんと告げた四季映姫の背後に殺気。そして、四季映姫の首には尖った棒の先端が刺さっていた。
赤いスカートが舞い、四季映姫の首がなにものかに固定され、うつ伏せに押し倒され、その上に誰かが馬乗りになる。
魔理沙は絶句し、フランドールは目を見開いてそれを見ていた。
想鵐は意識がはっきりしたか、先ほどのことを思い出して、涙を流す。
「「「霊夢っ!!」」」
三人が、声を揃えて霊夢を呼んだ。
まだ力が出にくいのか眉を顰めながら舌打ちをする。
四季映姫は精一杯目を動かし、赤い布地を視界にいれた。
「くっ・・・!博麗霊夢、ですか!?」
「ええ。想鵐もフランドールも殺させはしない。『友達』が泣くから」
「そうですか・・・。私の説教は終わってはいないのですが・・・いいでしょう。小町の処罰を手伝ってくれればこの異変を収めましょう」
「出来るの?」
「ええ。この異変は、幽霊が原因なのですから」
「・・・え?」
霊夢が四季映姫の上で目を丸くする。
四季映姫は頭の上に帽子を置いて、はふぅと息を吐いた。それでも、まだずれている。
「小町の許容量を超える霊体が小町のところにきたのです。まあ、そんな持っていけるはずありませんし・・・小町がサボって全部帰した。だからすることもない霊体は冥界にいけず、幻想郷にとどまり・・・花に取り憑いたのです」
「だからあんな量の花が・・・」
「私はそう推測しています。嘘かどうかなんて白黒つけても罪状には関係ありませんからね」
「あっそ。じゃあ帰らせてもらうわ。処理お願いね。あと、小町は妖夢がぎったんぎったんにしてたわよ」
「無論です・・・ってそうなのですか?ならいいですね・・・」
にっこりと笑って、四季映姫は首の傷をさすりながら離れた霊夢を見上げて言った。
霊夢はめんどくさかったと言わんばかりに体を伸ばす。
魔理沙はそんな霊夢に駆け寄る。
「おい、霊夢!もう体はいいのか!?」
「まあね。瀬良のおかげで。あいつの生やす樹木は治癒効果や霊力回復の効果があるみたいね。他にもあるみたいだけど」
「すげぇなおい!?」
「霊夢、霊夢。でもすぐに動いたの?」
「ええ・・・殺させはしないって言ったでしょ?」
霊夢はフランドールの頭を撫でた。
フランドールは目を細めて霊夢に抱きついた。
そして、霊夢の視線は胡座をかいて右手で顔を覆っている想鵐に向いた。
「・・・悪い」
「別に。きにしてはいないわ。だからあんたねぇ・・・」
「あでぇ!?」
「辛気臭いしないの!ほら、妖夢たち回収するわよー」
「う、うん・・・」
「おー!」
「おっし、じゃあ帰るかー!」
そうして、彼らはそれぞれの方法で帰って行ったのだった・・・?
花映塚終わりです。
で、少々オリジナルったとこが。
小町はおそらく頑張ってたと思います。サボらせました。
想鵐「oh・・・」
ではでは、骨舞録投稿しますかー。
想鵐「忙しいとか言ってなかった?」
一段落ついたのでw
ではでは~。