「知っているかい?この山は天狗がおさめているものなんだけど」
「はい・・建った時に、白狼天狗さんたちがやってきて・・・」
「そうか。まあみんな気が早い気がするけどね」
どうにかこうにか二人きり(?)を作れたぞ・・・。
神社の境内で、レジャーシート、というものを敷いて二人でそこに座る。
東風谷さんとなんでもない話をしつつ相手の様子を探る。
特になにもなく、疑いもかけていないようだ。
しかし、先ほどからこちらと目が合うたび顔がほんのり赤くなるのは何でだろう?
さて、そろそろ。
「あ、そうそう。霊夢さんから伝言あったんだった」
「あの博麗神社の人から?」
「はい・・・『博麗神社は誰にも渡さないわよ。新参者のくせに生意気言ってんじゃない』・・・だそうで」
東風谷さんの目が見開かれる。
そりゃそうだろう。
あきらかな、敵意ある伝言なんだから。ちなみにそんなこと言うように頼まれていない。
やるならここまでやらなくちゃね。
「ですが、たとえ渡されなくても、私たちなりの信仰の集め方が、私たちの神社がありますから」
「そうか・・・。うーん」
これは引いてくれなさそうだな。
オイラは立ち上がった。
「じゃあオイラとスペカ無しの弾幕ごっこをしよう」
「え・・?」
「弾幕をぶつけ合うだけだよ簡単でしょ?なにもオイラは君を殺したいわけでも、神社を潰したいわけでもない。スペカは広範囲に影響を与えるものもある。だから、スペカ無しなんだよ」
人差し指を立てて説明し、立てていない手のひらを差し伸べて、東風谷さんも立たせる。
「ただ、この神社によって博麗神社が潰れるのは嫌なんだ」
「・・・あの人のこと、好き、なんですか?」
「まさか。霊夢さんのことは面白い人だけど、好きとかじゃあないなぁ」
「そう、ですか」
なぜかホッとしたように胸を撫で下ろす東風谷さん。
「むしろ、中立の立ち位置だったら東風谷さんに味方してたね」
「そう、ですか・・・。あ、東風谷じゃなく、早苗と」
「じゃあ早苗で。始めようか、早苗」
バックステップとバク転で距離を取り、妖夢と対峙する時に使っていた真空の刃を東風谷さん改めて早苗に向ける。
はたから見たら刃のない刀を持っているようなものだ。
幸運にも、放たれた斬撃の弾幕は早苗の肩を少し切るくらいして通り過ぎて行った。
狙いをはずしたつもりはない。
ツーッと流れ出た血。 それは、オイラの目、髪の色と同じで。
よく考えろ、オイラ。
顔を赤くした早苗は、とっくに染まっていただろう。
「・・・イケナイ」
「瀬良さん?」
「君が『俺』に染まっちゃイケナイね」
俺は速攻早苗の懐に入り込んだ。
刹那の出来事に早苗は反応できず、そのまま後ろに倒れた。
柔らかい芝生のクッションで、早苗は怪我することなく押し倒される。
「せ、せせせせ瀬良さん?!」
「君は清く在るべきだ」
きっと俺の赤い目は紅くなっているだろう。
早苗を起き上がらせまいと首を腕で押す。
そして、もう片方の腕で腰を抑え、至近距離で会話する。
早苗の顔は真っ赤だ。
「だから、染まっちゃイケナイんだって」
「な、なんのことですか?!」
「汚れたオイラを見て、染まっちゃいけない」
「それだけだよ」と呟いて退く。
弾幕ごっこの気分でもない。レジャーシートに座る。
早苗はそそくさとその隣に腰掛けた。
「・・・」
「・・・」
静寂が心地よくもあり、不愉快でもある。
オイラは・・・俺は・・・最低だ。
瀬良くん登場以降ずぅっと色は緑だと思ってた違った。
想鵐「さ、最低だ・・・!」
そして今回のお話の補足
といっても今回、風神録は、ぶっちゃけ瀬良くんメインとなっちゃってます。
だって風神録メンバーがだいたい瀬良くんのハーレム要員ですから。
瀬良くんは血、などの赤いものに、大切な人が染まる・・つまり、血を浴びる、流れ出る、顔が赤くなる、などになってしまうと真剣モードになってしまいます。
これは、昔の彼の口調・人格です。じゃなかったら椛さんたちは強要しません。
・・・今話せるのがこのくらいかな。
あとは風神録中に、ですね。
今回は長くなるのかな・・・。花映塚長すぎたなぁ・・・。
瀬良「むしろオイラの回想シーン出さない気がするんだけど」
気のせいです。
では~