想鵐Sido
「ダレ?」
霊夢に首謀者は倒すなと言われ仕方なく立ち寄った部屋。
そこは、首謀者の部屋以上に危険だったらしかった。(その後首謀者談)
この時、どっかで爆発が起きた予感・・・なにがあった。
「僕は白野想鵐。君は?」
「フラン・・フランドール・スカーレット」
「・・・」
フランと名乗った金髪の少女は、枕を抱きしめたまま僕をじっと見つめてくる。
そうした後、ふいと顔をそらす。
僕は何もわからず、近づく。
「近寄らないで!!」
「!?」
フランは右手をこちらに向け、弾幕を張ってくる。
ちょま、僕はそんな運動得意じゃないんだ!!
僕は少し体をひねって躱す。
すると、フランが殴りかかってくる。腹に。
なす術なく、僕は吹き飛ばされる。今、腹パンで嫌な音した・・・。
「げふっ・・・」
吹き飛ばされ、壁へぶつかり、口から血が吐き出された。
やばい、妥協して肋骨一本は折れるかな・・・。
少女のくせして、腕力強い・・・!
と思っていたが、彼女の背中にある枝のような翼をみて、人間じゃないと感じた。
やっぱり、この世界は異常だ!!
「お兄さん、遊んでくれる?」
フランは笑みを浮かべて羽を広げる。
弾幕が張られて、逃げ場などないかのように、僕を追い詰める。
僕はそれをギリギリでかわし続ける。
散らしたりすると、流石に違反だろう。
それに、もしかしたらこの子をーーーーーー
そこまで考えて首を振って思考を飛ばす。
「ねえ、お兄さん・・・遊んで。わたしを一人にしないで」
「・・・あんた、メイドとかとは?」
「みぃんな・・・わたしをこうやって幽閉して・・・外に出させてくれないもん」
「!?」
思いも寄らない話の展開に、僕は絶句する。
フランは目尻に涙を浮かべて枕に顔をうずめる。
どうしてやれる・・・?
「少なくとも、僕は君と一緒にいられるよ。いつも、は無理かもだけど」
「本当!?壊してもいいの!?」
「壊す・・・?」
次の瞬間、興奮し出したフランの抱きしめていた枕が破裂した。
僕は壊す、の意味を理解する。
きっと下手な真似したら、枕と同じルートだ。
「お兄さんで遊んでいいの?!もう、おもちゃを壊さなくっていいの?!」
「ねえ・・・僕、おもちゃじゃないんだけど・・・?」
「もう決定だもん!!わたし、お兄さんを壊す!!」
フランは目を見開いて、狂気を顔に描く。
そして、フランがふたたび弾幕を張ってくる。
狂気に満ちたその笑みに、恐怖も募っている気がして。
それを見て僕はついつぶやいた。
「fantastic・・・」
見入っている暇はない。
すぐにその場を離れる。そうしないと弾に当たるからね。
「おおっと」
「きゃははは!お兄さん、反撃してこないの?!つまんない!つまんないよぉ!!」
「無理難題を押し付けないでくれるかなぁ・・・」
「えー?!」
「ほいっと・・・」
僕は一個鳥を向かわせる。それは彼女の手にあった曲がりくねった棒によって壊される。
流石にキツイかなぁ・・・・。
「スペルカード宣言・・・禁忌『レーヴァテイン』」
先ほどの棒が消え、彼女の手には炎が燃え盛る剣が握られていた。
それと同時に、弾幕が張られ、僕に向かって飛んでくる。
詰んだ・・・・?!
「ぐーーーー!」
刹那、それを打ち付けられた腹部がまた嫌な音をたてて折れた。
また胸に打ち付けられる。
『死』。
自然と、その単語が頭に浮かんだ。
もう、死ぬのかな・・・。
「お兄さん、壊れちゃダメだよ?」
「もっと、楽しませろって?僕は周りの人たちと違って強くないのさ・・・勘弁してくれよ」
笑いながら腹を抑えて立ち上がる。
「ごめん・・・死ぬわけにも、壊れるわけにもいかないんだッ!!」
僕は咄嗟に叫んだ。
すると、僕の手にカードが握られる。
「・・・これは」
「スペルカード持ってるの・・・?」
「・・・・・・スペルカード!散乱『分鳥』」
そう霊夢のように告げる。
カードの名前が自然に口から発される。
途端、霊夢の言葉が蘇る。
『相手を魅了するの』
今フランが行っているのは殺し合い?
壊すだけのごっこ遊び?
そんなの・・・・霊夢の望む戦いじゃないんじゃないかっ?!
「・・・君を止めるよ」
僕は、一羽の大きな鳥を放つ。
フランはそれを消そうと弾幕を張ってくる。
当たると、大きな鳥は分裂し、中くらいの鳥が十羽ほど。
それをまた分裂させ、百羽ほどの小柄な鳥がフランに向けて飛んで行く。
「・・・・・・・・散れ」
真ん中の鳥爆発、誘爆する鳥たちに囲まれて、爆発に巻き込まれたフランは・・・?
「・・・」
「あっは♪すごいや・・」
フランは、そこに立っていた。
身体から流れ出る自身の血を舐めとる。
「嘘だろ・・・」
「さぁ、次いくよ!禁忌『クランベリートラップ』!」
あちらこちらに魔法陣が配置され、そこから弾幕が放たれる。
すべて、僕を狙って。
避けるのにも体力がいる。
僕はよけきれず、何発か当たってしまったーーーー。
――――――――――――――――――
そうして、一時間はゆうに過ぎた。
「・・・人間ってのは、妖怪たちとは違うんだ」
「・・・・・・」
「だから、助け合わなきゃいけない」
「・・そうなんだ」
フランはうなずく。
僕はそれを見て、いざ最初に思ったことを聞いてみる。
「フラン、君はなにが怖いの?」
「・・・え?」
「ずっと、狂ったように笑ってた。でも、怖いって、表情から読めた・・・」
僕は抱きしめて、頭を撫でてあげる。
「え?・・・え?」
「さびしかったの?」
「・・・壊したくなかった」
フランは話し始める。
「だって・・・だって・・・やっと、会ってくれた・・・遊んでくれたんだもん!!」
「・・!?」
「お姉様も、咲夜も、パチュリーも、みぃんな遊んでくれない!!ずっとここに閉じ込めて・・・!」
「・・・」
涙を流しているらしい・・・。あったかいのが、僕の服を濡らしている。
ずっと、泣くのさえ堪えていたんだろう。
決壊したように、泣き叫んでいた。
僕は、それを受け止める。
それが今の役目だと信じているから。
どうも~。
スペルカードがいつのまにか握られているという怪奇現象を書いたLanでっす☆
想鵐「スペルカードの名前がイマイチな想鵐です」
今回はフランとの一騎打ち!
戦ってたはずなのに、気づいたらフランが泣いてました!!
想鵐「なんでだろうねぇ・・・」
緋乃「EXボス、ここに推参!だな」
あははww
ではでは!次回もお楽しみに!!
想鵐「じゃ~ね~」
緋乃「これいつになったら終わるのかねぇ・・・」