幻想散々的   作:Lan9393

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六十三話:縛れよ、その魂

咲夜Sido

 

  私は歩いて入ってきたその犬みたいなのに手を伸ばす。

 

「・・・犬走、枯葉」

「枯葉ね。私は十六夜咲夜」

「・・・・・・。時を操る、んですよね」

 

瀬良を見ていた時は一切話さなかったのに、今は話すのね・・・。

私はナイフを構えた。枯葉はただ犬のように座り、首輪をいじっているだけだった。

 

「その首輪は?」

「自分が、従順、である証。これ、ない、能力、暴走する。・・・首チョンパ、考えて」

「する理由が思いつかないわ・・・せいっ!」

 

ナイフを三本ほど投げつける。そしてそれらは急に止まり、その場に落ちた。

どうやら、私とは対極にある能力の持ち主らしい。

 

「・・・あまり、能力を使いたくない。ので、降参、おねがい」

「あんまりだわ。降参すると思って?」

「あなたが、二度と動けない身体になるのかもしれない」

 

たった一言。それは私のナイフを投げる動きを止めた。

本能的に、止めざるを得なかった。

立ち上がった枯葉は、何処か憂鬱そうにそっぽを向いてため息をついた。

特徴的な大きな尻尾は、だらりと垂れていた。

 

「なによ、それ」

「みんな、みーんな、・・・知らない」

「・・・?なにを?」

「自分の能力」

 

枯葉は自らの首輪に触れた。

 

「『君にも首輪をつけようか』」

「・・・?!・・・?なにもないわよ」

「・・・」

 

私の首に、首輪がつけられたこと以外に、何もない。

いつも通り、私はナイフを構えて、『能力を発動』させる。

 

「あ、れ・・・」

「どこに投げているの?」

「嘘よ?!」

 

時が止まらない。何回やっても、何回やっても。

枯葉を睨んだ。枯葉は、悲しそうに眉をひそめた。

 

「首輪をつけた。能力の枷」

「・・・今の私は、能力を制限されて、いる?」

「・・・」

 

枯葉は無言でうなずいた。

それは、つまりほぼ無力化されたも同然。

いたたまれないように眉をしかめた枯葉に、私は苛立ちが収まらなくなる。

 

「・・・・!!!」

「・・」

 

クナイ弾を放つ。

枯葉は落ち着いて避け、ただ私に近づいた。

私はなにもできなかった。いや、クナイ弾を放つ以外に、とつけなければおかしくなる。

接近するにつれて避けるのが難しくなるはずなのに、枯葉は一切止まらない。そんな気配すらない。

 

「な・・・」

「降参、する?」

 

私の首輪を触る枯葉。

もう、弾幕すら張ることも制限されてしまった。

彼の能力は戦わずして相手を無力化させる力を持っていた。

もう何もわからなくなる。

・・・どうして、私は負けてしまったのか。

 

「する、わよ・・・」

「なら外す」

 

ビリッと枯葉の指から電気が走る。

首輪に電気が通ったら少し痺れた。首輪はもうそこにはなくなっていた。

 

「・・・ごめんなさい」

「はい?」

「だって・・・金縛り、使ったから」

「金縛り、だったのね。・・・そう、そういうことなの」

「・・・」

 

また黙りこくってしまう。きっと反省してるんだろう。

私は枯葉の頭を撫でた。その瞬間、ぽふんっと音を立てて枯葉は私の手の位置にあった犬の大きさを取る。

・・・器用なのね。

 

「・・・申し訳ありません、お嬢様」

「・・・・クゥーン」

 

さみしげに枯葉はないた。




フラグはたってないはず。
咲夜さん、想鵐くんのハーレムメンバーでした。
ではー

想鵐「めっさ適当だね?!しゃべったよ!?」

うん・・・咲夜さんと意思疎通できないじゃない。

想鵐「まあ、そうだけど・・・」

ではでは~


想鵐「・・・また次回!」
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