幻想散々的   作:Lan9393

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七十話:森の中で

想鵐Sido

 

  僕は魔法の森に来ている。なんでかって・・・まあ、アリスに『ティーパーティー』に誘われたんだ。・・・僕ら二人以外に、人形くらいしかいないけど。上海人形や蓬莱人形がアリスの代わりにあっちに行ったりこっちに行ったり、茶を注いできたり、茶菓子を運んだり。

アリスをチラッと見やる。するとアリスは何も言わず見返してくれた。

 

「お茶のお代わり、いる?」

「え?あ、うん」

「・・・上海!」

「・・・」

 

そして静寂が訪れる。僕はなんとなくいたたまれなくなって、ついカラになったカップを持ち上げる。その中身が無いことに気がついて、「あっ」と声をあげてしまう。

 

「なにやっているの?」

 

なにやら白い目で見られた後、僕はただ「たはは」と笑ってカラのカップをアリスに手渡す。

アリスは自分のカップと共に上海人形に任せて、台所まで運ばせた。

そしてアリス自身も立ち上がり台所へ向かうと、入れ替わりで上海人形がお茶を淹れてきてくれた。

僕は上海の頭を撫でてやって、アリスが帰ってくるのを待つ。

アリスは茶菓子が入った器を持ってこちらへ戻ってきた。

 

「あ、どうも」

「お代わりは遠慮なくね」

「ああ・・・いただきます」

「・・・なんでちょっと他人行儀なの?」

「ご、ごめん」

 

アリスの視線に耐えかねて僕は謝る。

クッキーを頬張って、咀嚼してから俯く。

 

「・・・はぁ。上海、下がってて」

「シャーンハーイ!」

 

元気良く返事をした上海人形はぺこりと頭を下げた・・・ように見えた。

まあ、そんな器用じゃないか・・・いやでも待てよ。

茶まで淹れられる子が会釈できないわけがないんじゃないか?

 

「・・・すごいなぁ」

 

これが結論だった。

 

「バ、バカジャネーノ?!」

「ふふ・・・」

 

アリスは口元を抑え、吹き出した。

僕もそれを見てなんだかホッとしたというか、笑えてくる。

上海はアリスが笑ったのを合図に部屋から出て行った。今の僕の目には、上海人が照れくれさそうにそそくさと去って行くようにしか見えなかったけど。

 

「すごいかしら?」

「ああ。自律型人形・・・だっけ。自分で動く人形なんて、作るの難しいんだよね?それを一体でも作れるアリスはすごいんだよ!」

「えっ」

「うん?アリス、どうしたの?」

 

アリスは顔を染めてカップに口をつけた・・・と思えば、僕と同じようなことをしてしまっている。カラだったのだ。

僕はついそれを見て笑ってしまう。「同じことをしてるよ?」って。

 

「・・・うるさいっ」

 

ふいっと顔を背けたアリスの顔は未だに赤いままだ。

それが可愛く思えてしまって、こちらまで顔が赤くなりそうだ

 

「・・・え、ええっと、砂暗もそこまで自律してる羨ましいなって」

「それは自分の式神に失礼じゃない?」

「式神じゃないよ。多分」

「そうなの?・・・まあ、飛べるからいいじゃない」

「飛べるけど、さぁ。・・・小回りがきかないというか、ね」

「・・・小さくすればいいじゃない」

 

アリスのセリフに、僕は目を丸くしてアリスを凝視してしまう。

あ、おかしいやつと思われてる気がする。

 

「う、うーん・・・召喚『砂暗』!」

「・・・」

 

砂暗を呼び出す。

軽く鳴いたそいつの頭部分だと思われる場所を撫でてから、言い聞かせるようにつぶやく。

 

「分裂、できるか?」

 

また一鳴きした砂暗はバフンッと煙をあげて二つに別れた。

一回り小さくなった砂暗と、それよりも小さい白い羽に黒い線が引かれた鳥が生み出されていた。

真っ黒な砂暗とは対照的だなぁ。

小さな鳥を抱き上げて、僕は笑った。

 

「・・・うん。君は、信」

 

僕がそう言ってにっこりと笑うと、アリスは不思議そうに首をかしげた。

名前のことだろうかと問えば、案の定帰ってきた答えはYES。

 

「・・・いたんだよ。ずっと前に姿をくらませた幼馴染が。そのあと、関わっては消えを繰り返した友人がたくさんできた。・・・彼、信はちょっと嘘つきだけど僕に大切な友人をくれた大事な人だ」

「そう、なの」

「うん。どこか信じられるけど騙されそうな感じが似てたから、かな?」

「・・・そのこと、他の連中には話していないの?」

「・・・僕の身の上話なんて、聞いててもつまらないと思うから・・・」

 

「あはは」と笑って見せる。少し口元がひきつってる気がするけど、きっとバレない。

・・・信の顔が頭に浮かんでくる。

——–———やっぱりあんなことをしたから、いなくなってしまったんだ

アリスは僕の額を小突いた。

 

「あてっ」

「作り笑いが下手ね、想鵐も」

「え・・・」

 

こちらをじぃっと見るアリスの目は見透かしているようにさえ錯覚してしまう。やめて。そんな目で見ないでよ。・・・とても、悪いことをしている気分になっちゃうだろ。

・・・あ、でも、してる・・・のかな。

 

「何を無理しているというの?」

 

核心をついたアリスの言葉。僕は「えっ」と固まってしまう。

なんで。なんで・・・ただ、『なんで』が頭をグルグル回る

 

「目が笑ってないわよ。引きつった笑みなんて見ても笑えないわよ」

「・・・っ!」

 

アリスの細い指が僕の頬を撫でてから目元に移動した。

 

「どうかしたの?なにかあった?・・・昔、信に」

 

優しく聞いてくる彼女の声が僕の心を震わす。

そんな声音で聞かないくれ。居もしない母親みたいに思えちゃうじゃんか。

 

「幼馴染も、僕のせいで・・・・だから、幻想郷の賢者にも死んで欲しがられるんだね」

「・・・そう。でも従う必要ないじゃない」

「僕がいて誰かが悲しむなら、僕の存在価値はない」

 

パァンッ!

 

小さな破裂音のような乾いた音。

それは僕の頬がアリスによって思い切りはたかれた音である。

 

「バカじゃないの?!」

「あり、す」

 

アリスは先ほどとは違う意味で頬を・・・顔全体を赤く染め上げていた。

先ほどが羞恥や喜びと言った感情なら、今は怒りと言ったところだろうか?

忙しい人だ。

 

「あなたがいなくなって、悲しむ人はたくさん居るのよ!霊夢や魔理沙、妖夢、レミリアにフランドール!もちろん私だって!!悲しませたくないというなら生きなさい!」

 

アリスは立ち上がって叫んだ。

僕はそれをぽかんとして聞いてるしかない。

 

「・・・え?」

「権力とかなんとか関係ないわ!あなたの気持ちなのよ!?」

 

僕の・・・気持ち。

僕がどうしたいか、だよね。

・・・生きたいか死にたいか、か。

結構な難題を突きつけるものだね、アリスは。

 

「・・・アリス、ありがとう。・・・ちょっと考えてみるよ」

「ええ。・・・悪かったわね、叫んで」

「いいさ。じゃあ僕はこれで。またお邪魔させてもらうね」

「わかったわ」

 

僕はアリスにお礼を言って家を去る。

・・・ちょっと、考えなきゃなことができたからね。




パソコンに書いてあるの変えながらピピッと。
信くん登場。
さあ、彼は重要人物なのかなんなのか。
・・・特に気にしないていい輩ですが。
それよりもアリスさんの言いたいことですから

信「ひどいっ!」

出てくるな。

信「・・・・」
想鵐「な、懐かしいな・・・。でも、ここで彼のネタを振って良かったのかい?」

うん。まあ、虚者録は散々的の後のお話だし。

想鵐「君さ、繋がりのない幻想郷ってかける?」

多分今のノリだと無理。

想鵐「ですよねー。んで、次は?」

魔理沙はもう春雪まえにやっちゃったし、フランのネタは尽きたから・・・咲夜かな。それにフランやレミリアが出る感じ。

想鵐「有言実行する?」

多分する。

想鵐「そう・・・では!また次回もよろしくお願いします!」

では~!
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