幻想散々的   作:Lan9393

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変わる世界、着々と
八十二話:宴会、飛焔誕生


第三者Sido

 

「大丈夫ですか?想鵐さん。まだ手が痛むのでは・・・」

「だ、大丈夫大丈夫」

「今日は私が食べさせましょうか?」

「っい、いいい、いいよ!幸い、利き手じゃないし!」

「そうですか・・・。ならいいのですが」

 

想鵐は妖夢とともに砂暗に乗って博麗神社へ訪れた。

そこはもう人で賑わっていた。

 

「あややや!想鵐さんじゃありませんかぁ!そうだ、ここで取材を・・・」

「うーんと・・・後ででいいかな?ちゃんと取材させてあげるから」

「本当ですか!やたー!」

 

喜び舞う文を笑って見やると、妖夢が待ってるというように、その辺に立っていた。

想鵐は眉を下げて博麗神社の縁側へ向かった。

 

「あら、誰かと思えば・・・あんたね」

「やあ。霊夢、元気だった?」

「といっても数日・・・そっか、あんたどこいってたの?」

「山ごもり、かな」

「・・・あっそ」

 

霊夢が興味なさげに茶を啜った。

 

「へぇ、宴会なのに茶飲んでる。珍しいね」

「・・・どうでもいいでしょ」

「怒ってる?」

「ええ。とっても」

「・・・ははっ、怖いや」

 

想鵐は肩を竦めて霊夢に向いた。

手を伸ばして、目を細めて———霊夢の顔の前で握る。

 

「神社の土を枯らしてしまったんだ。能力が暴走したのかな・・・。だから、逃げた。・・・霊夢、僕の体に封印をお願いしていいかな?」

「・・・それが止んだあとに言ってよかったわね。枯らしまくる真っ只中なら、札すら枯れてたわ」

「ははっ、確かに」

 

想鵐は笑った。

 

「ほら、とりあえずあっちいった。札は作っておくから」

「・・・うん」

 

霊夢はそのまま想鵐を追い出す。

ふぅと息を吐いて落ち着いた霊夢は、そのまま口笛を吹いた。

すると、ドロンと霊夢の目の前に狐火が現れた。

 

「霊夢様、お呼びでしょうか」

「・・・あんたを、私の式神にするわ」

「そ、それは真でしょうか?!」

「ええ。今回、あんたは私への攻撃を一度その身に受けたでしょ?ご褒美と・・・お礼」

「それは・・・霊夢様が守るべき存在であるからで、これしきのこと当然のことと思います」

 

狐火少年は、跪いたまま顔だけをあげて、霊夢の言葉に首を振った。

くいっと狐火少年の頬を掴んで上を向かせた霊夢は、そのまま彼のひたいに口付けを落とす。

 

「・・・--------」

「・・・っ!」

 

何か印を唱えると、狐火少年の周りに炎が現れ、それは狐火の周りをブンブンと勢い良く飛び回り、挙げ句の果てに狐火の中へ入って行った。

ボゥッと狐火が燃え盛る。

悲鳴は上がらない。ただ、包むように燃え盛る。

 

「・・・“飛焔”。あなたをそう名付けるわ」

 

霊夢の目の前には、九尾の狐がいた。

しかし、どこぞのスキマの式神のようにシンプルではない。

首には紐が回され、それには札が巻かれている。

それに左耳にはピアスのような輪がつき、九つの尾すべてに火が灯っていた。

鋭い眼光は紅い。

 

「・・・我は、主人に絶対の忠誠を誓い、その力の礎となりましょう」

「・・・飛焔。あんたを頼りにしてるわ」

 

飛焔の背中を撫で、霊夢は笑ってそう言った。

 

「御意に」

 

低い声で唸るように言った飛焔に、霊夢はどこか遠い目を向けるのだった・・・。




おめでとう!▼
狐火が▼
飛焔になったよ!▼

というわけで狐火成長話。そして式神できたよやったね!
これは百話以降に向けての準備だと思ってください!

では、宴会後半すぐ投稿します!どうぞ!
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