わかりづらいところがあると思われます。すいません。
魔理沙Sido
とある朝。私はふと思い立ったので瀬良を誘拐して博麗神社へ。
霊夢が飽きれたようにするも、私の表情から察したか、真面目な顔になる。
「おい、霊夢・・・教えてくれ。瀬良もいるし・・・」
「誘拐されたんすけど・・・」
「わかったわ。じゃあ、外に出ましょう」
霊夢はやや微笑みながら私と瀬良を連れて外へ出た。
瀬良はスルーである。
反抗するのも諦めたか瀬良はおとなしく連れられて行った。
博麗神社裏手の木の根に寄りかかって、霊夢は「さて」と話し始めた。
「かつて、この幻想郷は崩壊の危機に陥ったの」
「・・・え」
「・・・誰も知らない、誰も答えられない歴史。それは、慧音と博麗の巫女、紫くらいしか知らないのよ。もっと古くから居た妖怪なんかは知ってるだろうけど」
霊夢が根に座りながら言った。
興味がないと言うように、ぶっきらぼうな言い方だったが。
「そ、それで、なんでこの幻想樹が・・・」
「とある外来人が種を渡したの。『これを幻想郷の中心に植えてください』ってね」
「・・・どうなったんだ?」
「忽ち大きく成長したらしいわ。その根は幻想郷の大地に張り巡らされ、枯渇を防いだというわ。その木があるかぎり、大地は飢えないってね」
木の根に触れ、霊夢は言う。
そんな、すごい木なのか・・・?
「しかし、人々は馬鹿だったの。その恵みに欲を持て余した民衆はもっともっとと恵みを求めたわ。根を切り、齧れば不老不死の力を得るとか・・・。その時の大天狗はそれを止めるために違う苗を差し出した」
そんな出鱈目をいうやつが出たのか・・・。
霊夢はたんたんとその話を続けた。
「なんでもその苗は『恵みはもたらさないが大地を繋ぎとめる役割』を持っているらしいわ。それは、今も残っているの」
「残ってるのか・・・」
こくり、と頷く霊夢。
瀬良は根に座り、眉をしかめてその話を聞いていた。
「まあそれは置いておくわ。それで、その幻想樹は天狗たちの元で管理された。種の姿に戻されて、ね。それは代々大天狗の元で管理されていると聞いていたけど・・・」
チラリ、と瀬良を見やる霊夢。
嘆息した瀬良がそれに答えた。
「・・・この世界に大天狗はいない。フランの異変のあとから・・・な。まあ、居るなんてうわさもちらほら聞いているが、もう山奥も奥。そこで暮らしているらしい」
「大天狗を超える存在ができたのね?だから、大天狗を迎える必要がなくなった・・・」
私はさっきからついていけていない。
何の話かさっぱりだ。
つまりは、妖怪の山を収める必要がなくなった大天狗は、奥の方の山にこもってしまったってわけか。
・・・ん?言ってること同じか?
「ああ。しかしまあ、バカらしくも超える存在のことを『魔縁』や、『天魔』とかどっちにしようか悩んでる上の連中がいるらしく、未だに呼び方は決まって無いけどな・・・」
「・・・??」
「『天魔』は、第六天魔王・・・仏教修行を妨げる魔のことだったり、『魔縁』は天狗や、天狗道に堕ちた者の総称だったりするから、どっちがいいかとか論議してるらしい」
(Wikipedia参照)
(作者:オリジナルだっ!と言うこともできますが、なんとなく意味は知っておかないとな〜と思った結果がこれです。Wikipedia様ありがとうございます)
瀬良はおどけたように言った。
私は、よくわからないゆえに瀬良に問う。
「天狗道・・・って?」
「・・・天狗の住まう世界のことだ。堕落したものが行く先の世界とも言われる。・・・どの道にも進めずじまいなものの終着点、って感じか」
「そう、なんだ・・・」
ふと霊夢をみれば、何かを考えるようにうつむいていた。
何やら考えているようで、私にはそれがさっぱりわからない。・・・なにを、考えているんだろう。
私では、理解できないところに霊夢がいるような錯覚すら覚えて、遣る瀬無い。
「それに、だ。神の域に達する大天狗の中から、『鞍馬』の名を借りようと言った奴までいる。本当に、俺をどうしたいのやら」
「・・・は?お前、今」
「・・・まあ、気にするな。つい最近決まったことだからな」
ふいと顔を背けた瀬良が、そのまま幻想樹を見上げる。
どこか鬱そうに・・・。
「・・・なあ。話もどすけど、あの木を種にする、もう一つの理由ってなんだ?」
「ん?ああ、その話か」
瀬良は、図星だったように、眉をひそめた。
聞いちゃいけないことだったのか・・・?
「人を一人だけ喰うんだよ、あの幻想樹は」
「・・・は?!」
「なによ、それ」
私と霊夢は、瀬良の言葉に目を見張った。
つまり、幻想樹を植えるたび、一人死者が出るわけか?!
をんなの・・・そんなの!
「喰わなければ、幻想樹としての力を失い、力を得るんだ。幻想郷の大地を粉砕し、枯らす力を、な。得られる恩恵が大きければ大きいほどその対価はでかい。今回も枯渇を防ぐ代わりに、一人を犠牲にしなければいけないんだ」
「そんな・・・!でも、霊夢はそんなこと・・・」
誰かが犠牲になったなんて、一言も言ってないじゃないか。
そんな言葉を飲み込む。
「そうだ。しかし、霊夢の語った歴史に嘘も偽りもない。幻想樹はこの世界になければならないし、あってもいけない。・・・だから、一人の犠牲で幾万人もの人を救う方法を見つけた。それが、さっき言った、喰らう行為」
瀬良は未だ重苦しい声音でつぶやいた。
「・・・とても、残虐的な方法だった」
目をつむって、声を震わせる。
「両方のどちらかに異論があれば、『一人』はその身に枝を入れられそのまま木の中へいれられる。その身体からはすでに致死量の血が出る、らしい」
「そんな・・・っ!」
「俺はその今回の一人に、アニキを・・・白野想鵐を推奨する」
その一言を聞いた瞬間、乾いた音が響き渡った。
血肉を所望する大樹が、幻想樹です。
ちなみに、潤樹はこの天狗の渡した苗です。
瀬良くんが大天狗を超える存在になりました(予定)。
何故なら、・・・「『司る』って神様のやつじゃね?」という指摘をいただきまして、「ああそっか」と納得いたしましたところ、その人の案をいただきました。
天魔か魔縁かは、そのうち決めておきます。とりあえず、百話までには。
大天狗はこれから出るかはわかりません。幻想樹について物知りなくらいでしょうか?
と、まあこの辺で。
また次回!