幻想散々的   作:Lan9393

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幻想樹に関するオリ設定です。
わかりづらいところがあると思われます。すいません。


八十七話:幻想樹ノ管理人

魔理沙Sido

 

  とある朝。私はふと思い立ったので瀬良を誘拐して博麗神社へ。

霊夢が飽きれたようにするも、私の表情から察したか、真面目な顔になる。

 

「おい、霊夢・・・教えてくれ。瀬良もいるし・・・」

「誘拐されたんすけど・・・」

「わかったわ。じゃあ、外に出ましょう」

 

霊夢はやや微笑みながら私と瀬良を連れて外へ出た。

瀬良はスルーである。

反抗するのも諦めたか瀬良はおとなしく連れられて行った。

博麗神社裏手の木の根に寄りかかって、霊夢は「さて」と話し始めた。

 

「かつて、この幻想郷は崩壊の危機に陥ったの」

「・・・え」

「・・・誰も知らない、誰も答えられない歴史。それは、慧音と博麗の巫女、紫くらいしか知らないのよ。もっと古くから居た妖怪なんかは知ってるだろうけど」

 

霊夢が根に座りながら言った。

興味がないと言うように、ぶっきらぼうな言い方だったが。

 

「そ、それで、なんでこの幻想樹が・・・」

「とある外来人が種を渡したの。『これを幻想郷の中心に植えてください』ってね」

「・・・どうなったんだ?」

「忽ち大きく成長したらしいわ。その根は幻想郷の大地に張り巡らされ、枯渇を防いだというわ。その木があるかぎり、大地は飢えないってね」

 

木の根に触れ、霊夢は言う。

そんな、すごい木なのか・・・?

 

「しかし、人々は馬鹿だったの。その恵みに欲を持て余した民衆はもっともっとと恵みを求めたわ。根を切り、齧れば不老不死の力を得るとか・・・。その時の大天狗はそれを止めるために違う苗を差し出した」

 

そんな出鱈目をいうやつが出たのか・・・。

霊夢はたんたんとその話を続けた。

 

「なんでもその苗は『恵みはもたらさないが大地を繋ぎとめる役割』を持っているらしいわ。それは、今も残っているの」

「残ってるのか・・・」

 

こくり、と頷く霊夢。

瀬良は根に座り、眉をしかめてその話を聞いていた。

 

「まあそれは置いておくわ。それで、その幻想樹は天狗たちの元で管理された。種の姿に戻されて、ね。それは代々大天狗の元で管理されていると聞いていたけど・・・」

 

チラリ、と瀬良を見やる霊夢。

嘆息した瀬良がそれに答えた。

 

「・・・この世界に大天狗はいない。フランの異変のあとから・・・な。まあ、居るなんてうわさもちらほら聞いているが、もう山奥も奥。そこで暮らしているらしい」

「大天狗を超える存在ができたのね?だから、大天狗を迎える必要がなくなった・・・」

 

私はさっきからついていけていない。

何の話かさっぱりだ。

つまりは、妖怪の山を収める必要がなくなった大天狗は、奥の方の山にこもってしまったってわけか。

・・・ん?言ってること同じか?

 

「ああ。しかしまあ、バカらしくも超える存在のことを『魔縁』や、『天魔』とかどっちにしようか悩んでる上の連中がいるらしく、未だに呼び方は決まって無いけどな・・・」

「・・・??」

「『天魔』は、第六天魔王・・・仏教修行を妨げる魔のことだったり、『魔縁』は天狗や、天狗道に堕ちた者の総称だったりするから、どっちがいいかとか論議してるらしい」

(Wikipedia参照)

(作者:オリジナルだっ!と言うこともできますが、なんとなく意味は知っておかないとな〜と思った結果がこれです。Wikipedia様ありがとうございます)

 

瀬良はおどけたように言った。

私は、よくわからないゆえに瀬良に問う。

 

「天狗道・・・って?」

「・・・天狗の住まう世界のことだ。堕落したものが行く先の世界とも言われる。・・・どの道にも進めずじまいなものの終着点、って感じか」

「そう、なんだ・・・」

 

ふと霊夢をみれば、何かを考えるようにうつむいていた。

何やら考えているようで、私にはそれがさっぱりわからない。・・・なにを、考えているんだろう。

私では、理解できないところに霊夢がいるような錯覚すら覚えて、遣る瀬無い。

 

「それに、だ。神の域に達する大天狗の中から、『鞍馬』の名を借りようと言った奴までいる。本当に、俺をどうしたいのやら」

「・・・は?お前、今」

「・・・まあ、気にするな。つい最近決まったことだからな」

 

ふいと顔を背けた瀬良が、そのまま幻想樹を見上げる。

どこか鬱そうに・・・。

 

「・・・なあ。話もどすけど、あの木を種にする、もう一つの理由ってなんだ?」

「ん?ああ、その話か」

 

瀬良は、図星だったように、眉をひそめた。

聞いちゃいけないことだったのか・・・?

 

「人を一人だけ喰うんだよ、あの幻想樹は」

「・・・は?!」

「なによ、それ」

 

私と霊夢は、瀬良の言葉に目を見張った。

つまり、幻想樹を植えるたび、一人死者が出るわけか?!

をんなの・・・そんなの!

 

「喰わなければ、幻想樹としての力を失い、力を得るんだ。幻想郷の大地を粉砕し、枯らす力を、な。得られる恩恵が大きければ大きいほどその対価はでかい。今回も枯渇を防ぐ代わりに、一人を犠牲にしなければいけないんだ」

「そんな・・・!でも、霊夢はそんなこと・・・」

 

誰かが犠牲になったなんて、一言も言ってないじゃないか。

そんな言葉を飲み込む。

 

「そうだ。しかし、霊夢の語った歴史に嘘も偽りもない。幻想樹はこの世界になければならないし、あってもいけない。・・・だから、一人の犠牲で幾万人もの人を救う方法を見つけた。それが、さっき言った、喰らう行為」

 

瀬良は未だ重苦しい声音でつぶやいた。

 

「・・・とても、残虐的な方法だった」

 

目をつむって、声を震わせる。

 

「両方のどちらかに異論があれば、『一人』はその身に枝を入れられそのまま木の中へいれられる。その身体からはすでに致死量の血が出る、らしい」

「そんな・・・っ!」

「俺はその今回の一人に、アニキを・・・白野想鵐を推奨する」

 

その一言を聞いた瞬間、乾いた音が響き渡った。

 




血肉を所望する大樹が、幻想樹です。
ちなみに、潤樹はこの天狗の渡した苗です。

瀬良くんが大天狗を超える存在になりました(予定)。
何故なら、・・・「『司る』って神様のやつじゃね?」という指摘をいただきまして、「ああそっか」と納得いたしましたところ、その人の案をいただきました。
天魔か魔縁かは、そのうち決めておきます。とりあえず、百話までには。
大天狗はこれから出るかはわかりません。幻想樹について物知りなくらいでしょうか?
と、まあこの辺で。

また次回!
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