東方永夜抄 予告編
月の輝くとある夜、俺は再び夢を見た。
夜空まで届きそうなほど長く伸びた竹林の迷路。
不吉な竹の花の道標によって導かれたのは月明かりの綺麗な場所。
そこには恨めしそうに月を見上げる黒髪の少女と鳳凰の姿があった。
「お前は……」
「お前も、私を裏切るのか?」
それは、人を信じることができなくなった瞳をしていた。
月の輝くとある夜、幻想郷の月が偽られた。
「その言葉だけで済まされる俺の不幸体質って一体……」
「♪~やっぱり紅音さんとこの団子は美味しいわね」
「盗ってない、死ぬまで借りてるだけだぜ‼」
『では急ぎましょうか。この夜が明けぬうちに』
「愚問ね。こんな異変、夜が明けるまでに終わらせてあげるわ」
「その言葉、彼にも言えたらいいのにね」
「ええ、今日はとても綺麗だと思いますよ」
「今日はせっかくユウキと一緒にお月見するって約束したのに」
「え、お月見!? 先輩がそう言ってたの」
「その欲望に忠実な性格、少し羨ましいですね」
それぞれの思いを胸に動き出す役者たち。
それは異変を未だかつてない激戦へと誘う。
「……一応聞くが、どういう風に聞いたんだ」
「趣味が渋くて弾幕ごっこが強い面白い人間ね」
「はあ~殺されるかと思って冷や冷やしたわ」
「無駄な殺生はしない主義よ。それが例え妖怪でもね」
「ならばこちらも聞きたい。お前は人間か?」
「そうですね。“人になろうとしたモノ”というのが正しいですかね」
「さあ、目に物見せてやるぜ‼」
「動いたら撃つ、撃つと動く、いますぐ動く‼」
「さあ、ここからは私のオンステージよ‼」
「アンタに本当の結界を見せてあげるわ‼」
「さあ、ショータイムよ‼」
「貴女の時間は私のもの、逃れられないわ‼」
「さあ、貴女の罪を数えなさい‼」
「白楼剣と楼観剣に、斬れぬものなどあんまり無い‼」
「何なんですか、あなた……」
「私の“瞳”に狂いは無いわ」
「普通の人間じゃないわね、貴女」
「永遠の時間を生きてる貴女たちに比べればマシよ」
「まったく、いつもいつもお騒がせな人達ですね」
「相変わらずつれないな~ひかりちゃんは」
「うふふ。お世辞を言っても何も出ないわよ」
『いえいえ。かの有名ななよ竹のかぐや姫に出会えるなんて、刀冥利に尽きます』
「邪魔をするな。じゃないとお前も殺すぞ」
「やれるものならやってみろ。その代りしぶといぜ?」
輝夜に夢で出会った少女、妹紅についてを知った俺たち。
しかし、俺たちの前に現れたあの鳳凰は悲しげな瞳を向けていた。
「お前は……」
「――アナタもまた、裏切るの?」
復讐と悲しみの炎を纏う鳥は夜空を翔る。
それはとてつもなく永い戦いへの始まりだった。
「――燃え尽きろ‼」
「これまた、面倒だな」
『なんですか、この堕ち神以上の怨念は』
「またこいつらか、面倒ね」
「まとめて吹っ飛びな‼」
「手を貸してもらうわよ、庭師」
「足引っ張らないで下さいよ、メイド」
「妹紅‼」
「こんなことで、罪が許されるとは思っていないわ」
「私は……どうしたら……」
「アナタのそのお人好しはもはや病気ですね。しかも不治の」
「誰のためではなく、自分の為に刃を振るう。そう言いましたよね?」
「後ろは僕らに任せて、アナタは目の前だけを見ていてください」
「殺し殺し殺して生命の儚さを知れ、紡ぎ紡ぎ紡いでその絆を己の糧にせよ」
「一人が嫌なら手を伸ばせ。少なくともここに手を取ってやるお人好しがいるからな」
「鳥籠に閉じこもっていた時より、少しは世界も広がっただろ?」
「――アナタ、一体何なの?」
「通りすがりのただの人間だ。憶えておけ」
空亡「いよいよ始まりますね」
悠月「でもこれ、まだ半分のできてねえだろ?」
空亡「それはまあ、これから書くという事で」
月美「それまで投稿はできそうにありませんね」
空亡「急ピッチで仕上げますから。それまでの辛抱という事で」
悠月「そういえば、なんだか会話の方がいつもよりも多い気がするんだが?」
空亡「本編までの秘密です」
月美「それでは、次会う日まで楽しみにしていてください‼」
次回予告
幻想郷の夜空に浮かぶ偽りの月、それを見た役者たちは異変へと誘われていく。
東方永夜抄、永夜籠・永夜籠after、二つ同時投稿‼